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道路や橋、空港・ダムなどの整備、復旧工事を担う土木工事業。わたし達の生活に欠かすことのできないインフラの整備に関わる土木業界は、今後も更なる需要が予測されます。
しかし、それにも関わらず、この業界は現在大きな問題を抱えています。それは慢性的な人手不足です。
さらに追い打ちをかけるように土木業を含めた建設業界全体の3割の職人が年齢55歳以上と高齢化が進んでおり、この先10年で大量に現役を引退する見込みです。このことを考えると、これが簡単には見過ごすことのできない最優先で解決すべき課題だというのは容易に想像できるでしょう。
ではそのために、企業はいったいどんなことをしていけばよいのでしょうか。この記事では、土木業界が常に人手不足に陥ってしまうその理由と解決するための方法を詳しく紹介していきます。
土木工事業が人手不足になっている理由
土木業における人手不足の理由は以下に述べる3つです。詳しく見ていきましょう。
理由1:若手不足
1つ目は若手不足です。職人が高齢化で引退する一方、若い人材が入職しないという構図ができ上がりつつあり、人手不足に拍車をかけています。
若者が考える土木業のイメージは「長時間労働で休みがない」「土や砂埃、汗にまみれる」「高い場所、地下での作業、電気のこぎりなど危険を伴う」というきつい、汚い、危険のいわゆる3K。彼らは労働環境の悪さを理由に土木業を就職先に選ばないのです。
また年功序列で「見習いは叱られながら仕事を覚える」というような前時代的な価値観も、それを理不尽と感じる合理的な現代の若者を敬遠させています。
建設業での人手不足の対策についてはこちらの記事で解説しています。
建設業界における人手不足の対策|人手不足の原因や政府の対応も解説!
理由2:離職率が高い
2つ目は離職率の高さです。土木業では短い期間での昇給やキャリアアップが見込めないことや、長時間労働、休日の少なさなどで人材が定着しづらい傾向にあります。厚生労働省の調査によると、建設業の生産労働者の年収は多職種に比べ大きく下回っています。
それとは反対に労働時間は長く、休日の取得状況も週休2日は取れていないのが現状で、さらに社会保険加入と福利厚生も充実していません。そのため働きたいと思って就職してもすぐ辞めてしまう人が後を絶たないのです。
理由3:業界内での人材の取り合い
3つ目は業界内での人材の取り合いです。人材不足は土木業界全体の問題です。
最新の2023年11月の有効求人倍率は7.36倍となり、1ヶ月前の10月より0.38ポイント上昇しました。これで17ヶ月連続で上昇しています。
有効求人倍率とは企業の求人数に対しての求職数の割合です。
計算式は求人数÷有効求人登録者数で、求人数100人に対して求職数100人の場合が1となります。つまり1より大きい数であればあるほど、働きたいと思う人より働いてほしいと思う会社が多いということです。
それを念頭に置いて7.36倍という数字を見ると、土木業界は多くの働き手を求めているのに対し、働きたいと思う人は圧倒的に少ないという構図がまさざまざと描き出されます。
ちなみに同じように人材不足が懸念される介護業界の有効求人倍率は3.87で、土木業界の約半分です。
(参考:厚生労働省「一般職業紹介状況」)
土木工事業の人手不足に対する政策
この人手不足を解決するために、国や企業はいろいろな政策を打ち出しています。中でも国土交通省の「建設業働き方改革加速化プログラム」は、土木業を含めた建設業界全体に携わる人の根本的な労働環境改善を目的として策定されました。この政策は下記の3分野で展開されています。
1:長時間労働の是正
1つ目が長時間労働の見直し、改善です。プログラムでは以下2点を具体的に打ち出しています。
- 週休2日制の導入を後押しする
- 各発注者の特性を踏まえた適正な工期設定を推進する
土木業の現場では、工期に間に合わせるために管理者も作業員も休みなく働くことを余儀なくされていました。これに対して国土交通省は、国の公共工事においては週休2日を基本とし、職人の日給制などを考慮して労務費等の補正を導入したり、週休2日を達成し働き方改革に積極的に取り組んでいる企業を評価、見える化したりして労働環境の改善を推し進めています。
また受発注者が協力して適正な工期を設定することも重要なので、地方公共団体等には工期設定支援システムの活用を促しています。
現在は公共工事をモデルケースとして行っていますが、いずれは民間の工事にも反映されてくるのではないでしょうか。
2:社会保険制度の改善
2つ目は給与や社会保険に関しての取り組みです。プログラムでは以下2点を打ち出しています。
- 能力や経験にふさわしい給与の実現
- 社会保険加入を必須にする
建設技能者の技能や経験、現場の就業履歴などを登録、蓄積する「建設業キャリアアップシステム」を導入することで、能力を正しく評価し給与アップに繋げる取り組みをしています。
また社会保険加入を最低限守られるべき条件とし、発注者にも工事を依頼する企業は社会保険に加入している企業限定にするように要請したり、未加入の企業は建設業の許可・更新を認めない仕組みを作るなどして環境整備を行っています。
3:生産性向上
3つ目は生産性の向上です。人手不足による既存の従業員の負担軽減のために、プログラムでは以下を打ち出しています。
- 生産性の向上に取り組む企業を後押しする
- 仕事の効率化
- 限られた人材・資材の効率的な活用の促進
生産性の向上とは主にICTを活用して作業を効率化していこうという取り組みです。具体的にはICT活用を促すために積算基準を改善したり、IoT・新技術導入などで事務作業の省力化を図ることで、生産性を上げていこうというわけです。
また現場技術者がこの先減少していくことを見据えて、技術者配置要件の合理化も検討しています。
(参考:「建設業働き方改革加速化プログラム」p.1)
土木工事業の人手不足の解決策
土木業界の人手不足を解決していくための方法とはどのようなことでしょうか。
効果的なものを、以下で詳しく説明します。
解決策1:イメージアップ
1つ目は土木業のイメージアップです。一番初めに述べたように、若者が持つ土木業のイメージと言えば「きつい、汚い、危険」の3Kです。これを払拭するために、積極的に土木業の魅力を発信していく必要があります。
非常に有効的なのは若者の必須ツールであるSNSの活用です。事業内容を写真や動画で伝えることでどんなことをしているか身近に感じることができるし、土木業の必要性を訴えることも可能です。また働きたいと思っている人が直接コメントを書き込むことで、疑問や不安を解消することができるのもSNSのメリットです。
イメージアップにおすすめのSNSはtiktok
建設業に対するポジティブなイメージをもってもらうには、tiktokの活用がおすすめです。tiktokは自社の雰囲気や実際に働いている様子などを伝えやすく、求人採用媒体としても高い効果が見込めます。
「tiktokの運用方法が分からない」「採用に力をいれたい」という場合は採用に特化したサービスを利用するのもおすすめです。バズステップ採用は、tiktok採用に特化したサービスで、2か月で10人の採用に至ったという実績もあります。
解決策2:待遇の見直し
2つ目は待遇の見直しです。昇給がないことや社会保険未加入であることは、若者にとっては大きな不安材料でした。さらに離職率が上がってしまう原因もここにあります。
給与面や福利厚生の充実はとてもわかりやすく大きなアピールポイントと言えるでしょう。
また今後は、社会保険未加入だと仕事を発注してもらえなくなったり、事業そのものが行えなくなる可能性もあるので、早急に進めていく必要性があります。
解決策3:労働環境の改善
3つ目は長時間労働の見直しや週休2日制の導入など労働環境の改善です。3Kのうちの「きつい」の部分が労働時間の長さと休みの少なさです。これが改善されれば人材獲得の大きな推進力となります。
来年4月にはいよいよ罰則付きの時間外労働に対する規制が本格化し、時間外労働の上限が月に45時間、年間360時間となります。今までよしとされていた長時間労働が見直されれば、就職活動で敬遠されることはいずれなくなってくるでしょう。
解決策4:外国人労働者の雇用
4つ目は外国人労働者の雇用です。国内で人材が確保できないならば海外から働き手を受け入れようということで、「特定技能」という在留資格も新しく設けられました。この資格のおかげで、これまで3〜5年の実習期間を終えると帰国を余儀なくされていた技能実習生が、実習が終わった後も日本の企業で働くことができるようになったのです。さらに、特定技能外国人の採用に特化した支援サービスもあるため、どの企業でも外国人労働者の雇用がしやすい環境になりつつあります。
彼らは母国の家族に仕送りをするために、自分の国よりははるかに労働条件のいい日本で働くことに夢と覚悟をもっています。簡単に辞めてしまう確率も低いので、彼らを即戦力として受け入れることは人手不足を大幅に解消してくれるでしょう。
外国人採用なら「Guidable Jobs」がおすすめ
Guidable Jobs(ガイダブルジョブズ)は外国人採用に特化した求人サイトです。永住者や定住者に絞った採用を行っているため、言語の壁の不安や離職のリスクが低く、定着率が高いのが特徴です。一度の掲載での採用決定率は72%で、採用が決まったら掲載をストップ、募集再開したいときには再開ができるので無駄なコストもかかりません。
特定技能外国人に特化した採用・支援サービス
建設業の従業員を増やす方法は?人手不足になる理由や解消方法を徹底解説!
解決策5:図面の外注化
5つ目が図面の外注化です。現在、人手不足により本来専門的な作業に従事すべき人材が図面起こしに時間を取られ、自分の仕事が出来ないという事態が問題化しています。そこでCADによる図面作成を外注化することで、本来の作業に支障をきたさないよう働きかけるというわけです。
また海外へ外注するとコストをかなり抑えられるというところもメリットと言えるでしょう。
解決策6:業務効率化
6つ目が業務の効率化です。人手不足を乗り切るためには、いかに業務を効率よくこなしていくかが鍵となります。その鍵が以下の3つです。
業務効率化の方法1:データ管理
インフラの維持管理・施工データ管理にビッグデータ解析を活用する方法で、国土交通省が目指す無駄のない補修や修繕計画を実現します。さらにICTの活用、クラウドサービス導入、リモートワーク実施などで業務効率化を図ります。
クラウドサービスはサーバーの管理などにも有効です。
業務効率化の方法2:定型業務
工事の工程や資材の細々とした管理業務や、作業記録などの書類作成をツールやシステムを利用することで簡素化します。そうすることで作業時間が大幅に減ります。
また社内会議、クライアントとの打ち合わせもオンライン会議システムを使用すれば、場所や時間に縛られることはありません。交通費や会議室のレンタル料など諸々の出費も抑えられます。
業務効率化の方法3:図面や書類の電子化
各現場の担当者にタブレットを1台ずつ渡すことで、書類や図面を電子化することが可能になります。そうすることで手渡しの手間がなくなり共有も簡単に行えるので、スムーズに作業が進められるようになります。
【まとめ】土木工事業の人手不足が深刻化!有効な解決策で人手不足を解消しましょう
土木業の人手不足を解消するためには、労働環境の改善や待遇面の見直しなどの根本的な問題の解決と、ICT技術を取り入れた生産性の向上・作業効率化が不可欠です。この問題を乗り越えた企業の成功事例なども参考にしながら、積極的に取り組んでいきましょう。
土木業界の将来性については、こちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
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