建設業の離職率が高い原因とは?離職につながる原因と9つの解決策

  • 建設業の離職率はどれくらい?
  • 離職率が高くなる原因とは?
  • 離職率を下げる方法を知りたい

とお悩みの方はいませんか。

建設業の離職率は他業種と比較しても、高い傾向にあります。人手不足や高齢化が進む建設業にとって、離職率の高さは大きな課題となっています。しかし離職率の原因を知らないことには対策できません。

そこで今回は現在の離職率から離職の要因についてまとめました。離職率を下げる9つの解決策についても紹介するので、ぜひ最後までお読みいただき参考にしてみてください。

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建設業の離職率の推移

建設業の離職率はどのように変化しているでしょうか。厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」によると、建設業に就職後3年以内に離職した割合が明らかになりました。

大学新卒者の早期離職者は2014年卒の30.5%がピークで、18年卒には28.0%に低下しています。高校新卒者の離職率を見ると、2012年卒は50.0%でしたが、18年卒には42.7%に低下しました。
参考:BUILT「建設業に就職した新卒者の離職率を調査「高校新卒は3年以内の離職率が4割超」」

他業種と建設業の離職率の比較

では他業種と比較した際の離職率はどうでしょうか。3年以内の早期離職者の割合は近年低下傾向にあります。しかし他業種と比較すると、建設業の離職率は依然として高いままです。

厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」によると、2018年卒の大学新卒者は建設業が28.0%に対し、製造業は19.0%でした。また高校新卒者の離職率は建設業が42.7%のところ、製造業は27.2%、全産業平均は36.9%となっています。

近年、建設業の早期離職率は改善傾向にありますが、他業種と比較すると建設業の離職率は高いことが分かります。
参考:BUILT「建設業に就職した新卒者の離職率を調査「高校新卒は3年以内の離職率が4割超」」

建設業の離職率が高い原因とは?

建設業の離職率が高いのはなぜでしょうか。まず建設業の離職率を下げて、人手不足を解消するには、離職に繋がる原因を明らかにしなければなりません。そして離職の原因になる根本的な問題を解決する必要があります。

今回は建設業ならではの離職理由を6つ集めました。まずは離職に繋がる原因を詳しく見ていきましょう。

工期が厳しい

離職率が高い原因の1つは厳しい工期です。建設業の場合、遅れが許されない案件では厳しい工期で作業しなければならない状況が多々あります。

しかし屋外で作業する建設現場は天候や気温の影響を受けやすいです。厳しい納期に合わせるために長時間労働や休日出勤があると、労働者に負担がかかる働き方になるでしょう。

長時間労働の傾向が強い

建設業は週休2日制でないところも多く、長時間労働の傾向が強くあります。工期の遅れ等の理由による急なスケジュール変更から休日の予定が立てにくいこともあるでしょう。

特に繁忙期は忙しくプライベートの時間が取りにくいため、離職要因になりそうです。

建設業全体で給与が低い

労働時間に対して給与が低い点も離職要因の1つです。国土交通省の「建設業における賃金等の状況について」によると、建設業は製造業と比較して賃金のピークが低い傾向にあります。

製造業の賃金はピークが50〜54歳ですが、建設業は45〜49歳とピークが早めです。建設業の賃金ピークが早く到来するため、年齢を重ねても給与が上がりにくいことが分かります。

また建設業は月給制よりも日給制の会社が多いです。生じるでしょう。収入の不安定さは建設業の給与水準が低い要因になっています。
参考:国土交通省の「建設業における賃金等の状況について:2017

高齢化が進行している

建設業では高齢化が進行しています。現在は若手の人材が少なく、労働者の高齢化が進み、人手不足に悩まされています。

国土交通省の資料「最近の建設業を巡る状況について」によると、建設業の労働者は1997年のピーク時は685万人だったのに対し、2020年では492万人でした。また2020年の建設業就業者のうち、55歳以上が約36%、29歳以下が約12%となっています。

このまま建設業の離職が進むと、高齢化がさらに進み、建設業の担い手不足が懸念されています。
参考:国土交通省の資料「最近の建設業を巡る状況について p.2〜5

肉体労働が中心

建設業の仕事が肉体労働が中心であることも大きな要因です。建設業は体力仕事であり、季節や年齢を問わず重たい荷物を運んだり、屋外で長時間作業をしたりする場面も多くあるでしょう。

そのため年齢を重ねると現場仕事が難しいケースもあります。このような身体的負担が建設業の離職要因になると考えられます。

人間関係が築きにくい

人間関係が築きにくい点も離職要因に挙げられます。職人の高齢化が進み、若者との考え方や仕事の進め方にギャップを感じる人もいるようです。

なかには職人気質の人も少なくなく、積極的にコミュニケーションをとるのが得意でない人もいます。慣れるまでに時間がかかることもあるため、人間関係が築きにくいと感じる人もいるようです。

建設業の離職率を下げる10の解決策

建設業の離職率を下げるにはどのようにしたら良いでしょうか。上記のような離職率の原因を解決することで、働きやすい環境に改善することができます。離職率を下げるために次のような10の解決策が有効です。

適切な工期を設定する

まずは適切な工期を設定することです。納期が短く、スケジュールの変更に対応できない工期は労働者に負担がかかります。

そのため悪天候や急なトラブルにも対応できるよう、適切な工期を設定することが大切です。また建設業法では著しく短い工期による請負契約は禁止されています。

もし違反した場合、国土交通省大臣等によって勧告・公表が可能です。詳細は国土交通省が「建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン」を発表しているので、こちらも確認してみてください。

時間外労働を規制する

建設業における離職率を下げる解決策のふたつ目は時間外労働の規制です。

近年では働き方改革などに代表されるように様々な業界でクリーンな職場作りが推奨されています。このような時勢から過度な時間外労働は従業員の離職率を高める要因になりかねません。従業員の時間外労働を規制するためには、経営者側が2つの働きかけを行うことが重要です。

第一に従業員の労働時間を管理できるICTツールの社内全体への導入です。報告ベースではなくデジタルで労働時間を管理することで、従業員の労働時間と健康を細やかに管理することができます。

また、経営者側が休みや有休を取るように積極的に声掛けをすることも重要です。従業員が休みを取りやすい雰囲気を積極的に作っていきましょう。

正当な評価制度を導入する

建設業の労働者を正当に評価する「建設キャリアアップシステム」の導入を推進しています。

建設キャリアアップシステムは労働者の資格やスキル、就業履歴や社会保険の加入状況などを登録するものです。

これまで建設業には統一した評価制度がありませんでした。そのため労働者を正当に評価し、能力に応じたポジション・報酬が与えられるよう、建設キャリアアップシステムの普及に取り組んでいます。

国土交通省の資料「最近の建設業を巡る状況について 建設キャリアアップシステムの利用状況」によると、2021年8月時点で約70万人が登録しています。今後は更なる活用に向けて、建設キャリアアップシステムの登録を促しています。

ICTを活用して生産性を向上させる

ICTを建設業で活用し、生産性を向上させる方法です。人手不足の要因には業務効率の低さも影響しています。

建設業では紙ベースで管理することが多く、事務作業に時間がかかっていました。現在は電子契約書や電子経理システム等を取り入れて業務の効率化を図っています。

またスケジュール管理や写真・図面のクラウド共有、メッセージアプリの活用など様々な場面でICTを取り入れています。建設業にICTを導入して、生産性の向上に努めています。

業界のイメージアップを図り、若年層の人材を確保する

人材を確保するには、建設業のイメージアップを図る必要があります。建設業の「長時間労働・力仕事で身体的負担が大きく、給与は少ない」印象のままでは新たな人材は集まりません。

それどころか離職する人も増えていくでしょう。若年層の人材を確保するにはネガティブなイメージを払拭し、ポジティブなイメージに変えていかなければなりません。まずは現在の建設業における課題を1つずつ解決していくことが大切です。

建設業の若者離れが当たり前とされる理由についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

建設業では若者離れが当たり前?若者離れを防ぐ対策も紹介!

福利厚生の充実

労働環境を整える一環として、福利厚生の充実を図りましょう。社会保険の加入や正規雇用を増やすなどの取り組みが重要です。労働者が安心して働ける環境を作り、支えていくことが離職率を下げる第一歩になります。

採用時のミスマッチを防ぐ

採用時のミスマッチを防ぐことも重要です。もし会社が求める人材と採用した人材が異なれば、ミスマッチが生じてしまいます。募集している人材との認識に相違がないか採用前に十分確認しておきましょう。

とくに働き方の面で希望が合わないと早期離職に繋がるため、会社の現状や実際の働き方について正しく伝えることが重要です。

幅広い層の人材の採用

幅広い層の人材を積極的に採用しましょう。たとえば外国人労働者など多様性のある人材を募集し、様々な価値観を認める雰囲気をつくることが大切です。すでに建設業では多くの外国人が働いています。雇用環境の法整備も進んでおり、企業側としては採用しやすい環境になりつつあります。

外国人採用なら「Guidable Jobs」がおすすめ

Guidable Jobs(ガイダブルジョブズ)は外国人採用に特化した求人サイトです。永住者や定住者に絞った採用を行っているため、言語の壁の不安や離職のリスクが低く、定着率が高いのが特徴です。一度の掲載での採用決定率は72%で、採用が決まったら掲載をストップ、募集再開したいときには再開ができるので無駄なコストもかかりません。

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教育体制を整える

若手の人材育成のために教育体制を整えましょう。まず適切な評価制度やキャリアプランのサポート、余裕のある人員配置を行い、会社の土台づくりをします。

他にも資格取得支援やフォローアップ研修などがあると会社で成長するビジョンが描きやすいです。教育体制を整えて、長期的に活躍できる環境を作りましょう。

建設業での人手不足の対策についてはこちらの記事でも解説しています。

建設業界における人手不足の対策|人手不足の原因や政府の対応も解説!

相談しやすい環境作り

建設業における離職率を下げるためには若手従業員が積極的に様々なことを相談できるような職場の雰囲気づくりも重要です。

建設業は将来を担う若手不足が問題となっている業界であるため、とりわけ若手従業員の早期離職の防止は重要課題の1つであるからです。新卒社員などの若手従業員は、年齢の差などによって仕事の悩みを相談できない、旧態依然とした上下関係がある、といったことが原因となって不満を溜めてしまうことが多々あります。

定期的な面談や気軽にコミュニケーションを取りやすいチャットツールの導入などによって若手が意見を言いやすい、風通しの良い職場づくりを心掛けましょう。

【まとめ】建設業の離職率を上げる原因に対処して、働き方を改善しよう

いかがだったでしょうか。今回は建設業の離職率について解説しました。建設業の離職率は近年では改善傾向にあります。しかし他業種と比較すると依然として高いままです。

建設業の人手不足を解消するには、離職の原因を明らかにして適切に対処しなければなりません。建設業の離職要因の1つに長時間労働の傾向が強いことが挙げられます。

建設業は他業種と比較して、週休2日制が少ないこと・休日が取りにくいことなどが指摘されています。工期が厳しいことも休日数が少ない要因になっています。

また長時間労働に対して給与が低い点も離職理由になっているようです。これらの問題を解決するには、適切な工期の設定や評価制度の導入、ICTの活用などが求められています。建設業の課題に適切に対処して、働き方を改善することが重要です。

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