一人親方がグリーンサイトに登録する方法!メリット・デメリットも解説!

デジタル化・ペーパーレス化が進んでいる昨今、建設業でも多くの元請会社が「グリーンサイト」を利用し、クラウド上で労務・安全衛生に関する書類の管理を行うようになりました。

グリーンサイトのクラウドサービスを利用することで、書類作成に伴う作業効率化やミスの低減、紙で印刷する費用の削減にも繋がります。

では、グリーンサイトを利用するためには、どのような手続きを行えばよいのでしょうか?

この記事では、一人親方がグリーンサイトに登録する方法と登録するメリット・デメリットについて解説します。

グリーンサイトとは

グリーンサイトとは、元請会社と下請会社の間でやりとりされるグリーンファイル(労務・安全衛生書類)をクラウド上で管理できる建設業特化型サービスです。

グリーンサイトは、パソコンやスマートフォンがあればどこからでも利用可能です。操作も簡単で、グリーンサイトの利用により一人親方や下請業者にかかる作業負担を軽減できます。

すでに500社以上の元請会社が登録しており、登録企業数は70万社以上、登録作業員数は177万人超に至っています。

参照元:協力会社の方へ | 建設サイト・シリーズ

この記事では、グリーンサイトの詳細や加入するメリットについてより詳しく解説しています。

グリーンサイト とはグリーンサイトとは?加入するメリットや利用料金などを紹介

一人親方がグリーンサイトへ登録する方法


一人親方が実際にグリーンサイトへ登録するための手順は以下の通りです。

グリーンサイトへの登録手順1. インターネットで公式サイトから申し込みをする
2. 申し込み情報の入力
3. 必要書類の提出をする
4. 利用料金の支払いをする
5.利用開始

1. インターネットで公式サイトから申し込みをする

はじめにグリーンサイトの公式サイトにアクセスします。トップページを下にスクロールしていくと「お申し込み」の表記が出てくるので、そこをクリックしましょう。その後のページで一人親方の場合は「協力会社として申し込み」をクリックしましょう。
グリーンサイト公式HPはこちら

2. 申し込み情報の入力

まず申込手順説明、利用約款事前説明の内容を確認しましょう。利用約款および特約への同意をおこない、申込情報を入力します。

申込情報は企業情報、企業担当者、請求担当者、契約内容の4つに分かれています。一人親方の場合、企業情報の法人格欄では、「個人事業主」を選択しましょう。

最後に、契約内容の項目でユーザー上限数を選択します。1名ごとに1IDが必要になりますが、一人親方の場合は1IDで申し込みをしましょう。ID数によって利用料金が変わるので注意が必要です。

「次へ」ボタンをおすと、グリーンサイト申込情報入力ページへ移ります。

すべての入力内容の確認をおこない、申込みボタンを押せば完了です。

3. 必要書類の提出をする

手続きが完了すると、申込み確認メールが届きます。添付されている利用申込書を印刷して、下記必要書類をすべて郵送にて提出しましょう。

  • 捺印済みの利用申込書
  • 印鑑証明書
  • 登記簿謄本(法人化している一人親方)
  • 住民票(個人事業主の一人親方)

4. 利用料金の支払いをする

必要書類の確認が完了すると、株式会社MCデータプラスから請求書が届きます。内容を確認の上、支払いをおこないましょう。支払いの確認がとれると、IDと初期パスワードが発行されます。

5.利用開始

入金が確認されたら最短翌日から利用可能です。管理画面にログインすればグリーンサイトを利用できます。

グリーンサイト とはグリーンサイトとは?加入するメリットや利用料金などを紹介

一人親方がグリーンサイトに登録するメリット

一人親方がグリーンサイトに登録するメリットは具体的に3つあります。ここからは、それぞれのメリットについて解説していきます。

  • 一度データを登録すれば書類作成にかかる時間や手間を省ける
  • 資格の有効期限を登録して更新漏れを防げる
  • 書類の記入ミスなどを防ぎ印鑑や紙がいらなくなる

一度データを登録すれば書類作成にかかる時間や手間を省ける

建設業では、一人親方をはじめとする下請業者が工事の作業現場に入る際、グリーンファイルを元請業社に提出する必要があります。

これまでは、グリーンファイルの作成・提出に多くの作業時間を取られてしまうことが企業にとって課題の一つとなっていました。

そのようなグリーンファイルに関連する課題を解決するため開発されたのがグリーンサイトです。

グリーンサイトに一度ご自身の情報を登録しておけば、次回から書類作成をする際には同じ情報を自動反映できるので、入力の手間を省けます。

提出先の元請会社もグリーンサイトを導入していれば、書類の提出までパソコンひとつで行えるので、これまで提出のためにかかっていた労力や費用も削減することが可能です。

元請業者にとっても、さまざまな案件を一元管理できるなど、ベネフィットが大きいため、デジタル化の波に乗って急速に普及しています。

資格の有効期限を登録して更新漏れを防げる

グリーンサイトでは、健康診断や各種資格、建設許可証など定期的に更新する必要のある情報を登録・管理できます。

有効期限の1ヶ月前になるとアラートが表示されるので、資格の更新漏れを防ぐことができ、現場も事務仕事も自分でこなす一人親方の強い味方になります。

書類の記入ミスなどを防ぎ印鑑や紙がいらなくなる

グリーンサイトで書類を作成する場合、提出先の情報や一人親方自身の情報は、クラウド上から自動的に反映できます。手書きの際に気を遣ってきた記入ミスから解放され、短時間で正確な書類を作成することが可能です。

また、書類への押印と提出もクラウド上で可能です。印刷や郵送も不要になるため、今までこれらにかかっていたコストや手間を削減できることもメリットのひとつです。

一人親方がグリーンサイトに登録するデメリット

一人親方がグリーンサイトに登録する場合のデメリットについても、事前に確認しておきましょう。デメリットは以下の3点です。

  • 初期に設定する項目が多く手間がかかる
  • グリーンサイトを利用するのに料金がかかる
  • 元請け会社のグリーンサイトへの登録が必要になる

初期に設定する項目が多く手間がかかる

グリーンサイトは、初期登録の際に必要な情報の量がとても多いです。必要な項目が多いため、最初の登録でつまずいてしまうこともあるでしょう。

とはいえ、グリーンサイトを利用すると、長い目で見てかなりの手間と費用を省くことができます。グリーンサイト申込み手順の解説ページや、電話でのサポートデスクもあるので、パソコン作業に自信がない場合は活用してみましょう。

グリーンサイトを利用するのに料金がかかる

グリーンサイトを利用するためには料金がかかります。書類の管理が便利になる反面、それ相応のコストがかかってしまいます。

利用の際は初期設定料金とID利用料(月額課金)がそれぞれ必要となります。具体的な料金は後述しますが、今までになかったコストがかかってしまうことはデメリットの一つといえるでしょう。

元請会社のグリーンサイトへの登録が必要になる

多くの元請会社がグリーンサイトの導入を進めていますが、必ずしもすべての元請会社がグリーンサイトに登録しているわけではありません。

元請会社と協力会社の双方がグリーンサイトに登録をしていなければクラウド上でのやりとりは出来ません。グリーンサイトに登録していない元請会社の現場で仕事をする際は、これまで同様に手書きでグリーンファイルを作成する必要があります。

グリーンサイト利用にかかる費用

ここでは、グリーンサイト利用にかかる費用と支払方法について解説します。基本的に毎月かかってくる費用となるので、内容を確認したうえで申し込みを行いましょう。

グリーンサイトの利用料金

グリーンサイトの利用料金は元請会社として利用する場合と、協力会社として利用する場合とで料金体系が異なります。一人親方の場合、基本的には協力会社としての登録になるでしょう。

それぞれに必要な料金は以下となります。

必要な費用
協力会社ID利用料
元請会社ID利用料
プロジェクト利用料

協力会社の利用料金

協力会社としてグリーンサイトを利用する場合は、「ID利用料」が必要です。「ID利用料」はサイトにログインするために必要なIDです。IDの発行と利用に必要な費用は以下の通りです。

項目利用料金
初期設定料金
※初年度のみ
10,000円
1名プラン1ID 4,800円/年
10名プラン10ID 12,000円/年
追加利用料10ID毎1,000円/月

初回登録の際に初期設定料金として10,000円が必要となります。また、IDは年間契約のため、12か月分まとめての前払い制です。プランによって1名当たりの金額は変動するので、自社に合ったプランを選択しましょう。また、IDが足りなくなった際には年度中の追加も可能です。

このID利用料は元請会社でも金額は共通です。

元請会社の利用料金

元請け会社の場合、先述したID利用料に加えてプロジェクト管理料が必要です。プロジェクト管理料は現場を管理するための利用料となります。1つの施工体制台帳につき、1プロジェクトとされてます。

プロジェクト管理料は初期設定料金とプロジェクト利用料で分かれます。

費用
初期設定料金
※初年度のみ
300,000円
コース名契約プロジェクト数プロジェクト利用単価追加単位
Aコース10~99プロジェクト7,000円/月1プロジェクト
Bコース100~249プロジェクト6,500円/月10プロジェクト
Cコース250〜499プロジェクト6,000円/月10プロジェクト

プロジェクト管理料の場合、初回登録の際に初期設定料金として300,000円が必要となります。また、こちらも12か月分まとめての前払い制です。契約プロジェクト数は任意の数を設定できます。プロジェクト数は年度中の追加も可能です。

支払い方法

グリーンサイトの支払い方法は請求書払いです。申し込みを行い、必要書類を送付した後に請求書が発行されます。請求書に則って初期設定料金と1年分の利用料金を振り込む流れとなります。

【まとめ】一人親方はグリーンサイトを上手く利用して労務負担を減らすのがおすすめ!

作業現場ごとに必要なグリーンファイルの作成。今までひとつずつ手書きで行っていた際に感じていた作業負担や誤記入へのストレスは、グリーンサイトを利用することで解消することができます。

急速に進んでいるペーパーレス化の後押しもあり、コミュニケーションを円滑に行うための手段としてグリーンサイトを利用する元請・関連会社が今後さらに増えていくことが予測されます。一人親方がグリーンサイトに登録しているというだけでも、元請会社にとっては作業が軽減されるため、喜ばれることもあるでしょう。

一人親方が業界内での競争力をもつためにも、ご自身の限られた時間を有効活用するためにも、グリーンサイトの登録・活用を検討してみてはいかがでしょうか。

グリーンサイトの問い合わせや電話がつながらない場合の対処法についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

グリーンサイト 問い合わせグリーンサイトの問い合わせ先や電話が繋がらない場合の対処法を解説