建設業界で活用できる会計ソフトおすすめ7選!選び方やメリットも解説

建設業におすすめの会計ソフトとは?会計ソフトの選び方やメリットなどをご紹介!

建設業の会計は他の業界と比べて複雑なため、会計ソフトの導入を検討している方も多いでしょう。しかし会計ソフトは多数あるため「どう選んだらいいの?」「おすすめの会計ソフトが知りたい」とお悩みではないですか?

この記事では会計ソフトの導入を検討している方に向けて会計ソフトの選び方や会計ソフトを導入するメリットをお伝えするとともに、建設業に特化したおすすめの会計ソフトもご紹介します。最後まで読みぜひ参考にしてください。

建設業界の会計の特徴

建設業の会計は、複雑で多岐にわたる点が特徴的です。建設工事は着工から完成して引き渡すまで長い時間がかかります。そのため、建設業では固有の会計手法やルールが利用されています。

下記では、建設業での会計の特徴を解説します。建設業での会計の特徴について理解を深め、会計処理を適正に行いましょう。

会計処理が難しい

建設業での会計処理が難しい理由は、長期にわたり複数の工事を同時に進行させているためです。長い時間がかかる工事の売上認識は、工事の進捗状況や契約条件に応じて変化します。原価の対応も、工事ごとに正確に計算しなければなりません。

また、契約条件や変更指示によるリスクマネジメントも重要です。これらが要因となり、建設業での会計は工事の進捗と収益性を的確に把握する必要があります。

建設業特有の勘定科目が使用される

建設業界の会計の特徴は、建設業特有の勘定科目が使われる点にあります。建設業は工事が完成して初めて売上を計上するため、一般企業とは異なる科目で原価と収益を管理します。

また、工事期間が長く、材料費や労務費が月をまたいで発生しやすいことも要因です。科目を正しく使い分けると、工事ごとの採算が把握しやすくなります。

国土交通省でも、工事原価を適切に管理する体制の整備が求められています。建設業特有の主な勘定科目は、以下のとおりです。

会計ソフトを選ぶ際は、これらの科目に対応しているかを確認しましょう。

<建設業特有の主な勘定科目>

勘定項目内容(一般会計の対応科目)
完成工事高(売上高)工事完了時に計上する収益
完成工事原価(売上原価)完了した工事にかかった原価
完成工事総利益(売上総利益)完成工事高から原価を差し引いた利益
未成工事支出金(前払費用)進行中の工事に発生した原価を一時計上
未成工事受入金(前受金)進行中の工事に対する前受金を処理
完成工事未収入金(売掛金)完成後に未請求の工事代金
工事未払金(買掛金)資材費や外注費などの未払い金
設備支払手形設備購入に使用した手形の負債処理
機械装置・車両運搬具建設機械やトラックなどの固定資産
工具器具備品現場・事務所で使う耐用年数1年以上の備品
建設仮勘定建設中の建物・設備を完成まで一時計上

これらの科目を理解し、使い分けることで工事ごとの収益性が明確になります。適正な原価管理にもつながり、日々の経理処理も進めやすくなるでしょう。

参照:建設工事の適正な施工を確保するための建設業法|国土交通省 関東地方整備局

建設業会計についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

建設業会計とは?特徴や勘定科目・対応方法などを徹底解説! 建設業会計とは?特徴や勘定科目・対応方法などを徹底解説!

建設業界で活用できる会計ソフトとは

建設業は複数の工事を請け負ううえに、一つ一つの工事が完成までに時間がかかるという特徴があります。

表記や勘定科目も一般企業と異なり、建設業ならではの取り扱いが多いため「複雑で難しい」と感じる方が多いでしょう。そうした会計処理を簡単にしてくれるものが会計ソフトです。

自動計算や、Excel出力・PDF作成ができるようになります。

建設業界で活用できる会計ソフトおすすめ7選

ここまで会計ソフトの選び方や、建設業で会計ソフトを導入するメリットを解説してきました。会計ソフトを導入することで作業や業務の効率化が可能になり、お金の把握がしやすくなります。

しかし会計ソフトの種類は多岐にわたり、建設業に特化したソフトを選ぶことは難しいのではないでしょうか。

そこでここからは建設業に特化した、便利な機能を備えているおすすめの会計ソフトをご紹介します。ぜひそれぞれの特徴を把握し、会計ソフトを選ぶときの参考にしてください。

建設大臣NX

建設大臣NX引用元:建設大臣NX

建設大臣NXは建設業界に特化しており、会計・さまざまな処理手続き・工事の進捗管理機能などを備えている会計ソフトです。振替伝票を入力すると、工事関連帳票や試算表などを自動で作成できます。

また、入力画面が分かりやすいため、初心者でも無理なく使える点もおすすめです。建設業界のなかで人気も高く、年商100億円を超える大企業も導入しています。複雑な建設業の会計を楽に効率化できる会計ソフトです。

PCA建設業会計

PCA建設業会計引用元:PCA建設業会計

PCA建設業会計は原価台帳や収支管理表などの豊富な帳票や帳票作成機能に特化した建設業向けの会計ソフトです。見やすさ・使いやすさにもこだわっており、入金履歴や原価台帳のチェックなどの作業が簡単に行えます。

またMicrosoftOfficeとの連携が可能で、請求書や領収書などのPDFやExcelで作成したCSVデータからの取り込みも簡単です。自動検索・自動セット機能も搭載されているので、従来の煩わしさがなくなり作業の効率化が図れます。

勘定奉行iクラウド

引用元:勘定奉行iクラウド

勘定奉行iクラウドは、仕訳や日報を入力するだけで工事別や工種別の原価と労務費を自動集計できます。また、工事台帳や原価管理帳票もワンクリックで作成できるため、日々の経理作業が整えやすくなります。

インターネットバンキングやExcel、証憑データとも連携でき、自動仕訳で入力作業の負担とミスを減らせる点も特徴です。クラウド型のため現場と本社、税理士が同じデータを確認しやすい点も強みです。

工事完成基準や進行基準の収益計上、工事別原価配賦、経営事項審査向けの資料作成にも対応しています。さらに、工事別の予算と実績を比較するレポートを自動で作成できるため、赤字工事の早期把握や次の受注に向けた採算分析にも役立ちます。

建設業向けの勘定科目体系や帳票がそろっているので、導入後すぐに工事原価管理へ落とし込みやすい点も魅力です。

スイート建設会計

スイート建設会計引用元:スイート建設会計

スイート建設会計とは、建設業向けのクラウド型の会計ソフトです。ネット環境さえあれば場所を選ばず利用でき、仕訳データ・工事台帳・財務諸表などの作成が簡単に行えます。

UC-1Engineer’s Suite積算との連携で設計・積算・会計までがスムーズに作業でき、スイート給与計算−出面管理−との連携で給与支払も効率よく行える点が特徴です。

サポート体制も充実しているため、会計ソフトの導入が初めての場合でも安心できるでしょう。

MJSLINK DX 財務大将

引用元:MJSLINK DX 財務大将

MJSLINK DX 財務大将は、建設業会計に対応している中堅・中小企業向けの会計ソフトです。高いレベルの経営判断をサポートしており、経営戦略に欠かせない機能を搭載しています。

部門会計、本支店会計だけでなく、セグメント管理やプロジェクト管理にも対応しているため、様々な切り口にて経営実績の分析が可能です。

また、入力した仕訳や残高をチェックし監査します。レポート作成なども行うため、月次、年次監査の省力化が可能です。

freee会計

引用元:freee会計

freee会計はクラウド型で請求や支払、仕訳から決算書作成まで一通り扱える点が特徴です。銀行口座やクレジットカードと連携し自動で明細を取り込めるため、現金出納が多い建設業でも入力の負担を抑えやすくなります。

また、工事名や現場名をタグ登録すると工事別の売上や原価を集計でき、freee原価管理セットや建設業向けアプリと連携すれば工事台帳や入金管理まで自動化しやすくなります。

クラウド型のため本社と現場、税理士が同じデータを確認しやすく、インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応しています。

下請け取引や複数現場の管理もタグや部門の使い方を工夫すると収支を把握しやすくなります。スマホやタブレットから入力できる点も現場での経費や売上登録に活かせるため、建設業と相性の良い会計ソフトといえます。

マネーフォワード クラウド会計

引用元:マネーフォワード クラウド会計

マネーフォワード クラウド会計は、銀行口座やクレジットカード明細を自動で取り込み、仕訳候補を表示できるため、日々の入力時間とミスを減らしやすくなります。

また、取引データからレポートを自動作成できるので、試算表や資金繰りの確認も素早く進められます。

建設業向け原価管理システムの「レッツ原価管理Go2」や「どっと原価3」「建設BALENA」とも連携でき、工事台帳や原価管理のデータを会計側へ反映しやすい点も特徴です。

工事別の売上や原価をタイムリーに把握し、工事台帳とあわせて採算を見える化したい企業に向いたソフトです。

クラウド型のため現場事務所や本社、顧問税理士とも同じデータを共有しやすく、電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応しています。建設業特有の勘定科目にも対応し、他社会計ソフトからデータ移行しやすい点も導入のしやすさにつながります。

建設業で活用できる会計ソフトの選び方

建設業で会計ソフトを導入する場合はどのように選べばいいのでしょうか?処理が複雑な建設業界にとって、会計ソフト選びは重要です。会計ソフトによって、その後の業務に大きな影響を及ぼすといっても過言ではないでしょう。

ここでは、建設業で活用できる会計ソフトの選び方を詳しく解説するため、自社に合う会計ソフトを選ぶ際の参考にしてください。

操作が簡単か

まず、どの年代の従業員でもすぐに使いこなせるくらい操作が簡単か、が重要なポイントです。どんなに便利な機能がついていても、操作が複雑で一部の従業員にしか使えこなせないという状況では意味がありません。

建設業は若手の人材不足が問題となっており、年齢層が高い事業所も多いでしょう。そんななかで会計ソフトを選ぶのなら、操作が簡単なソフトをおすすめします。

導入しているシステムと連携ができるか

すでに導入しているシステムと連携ができる会計ソフトを選ぶと非常に便利です。会計の他に請求書や見積書の作成、勤怠管理や給与の計算などをシステム化している事業所も多いでしょう。

連携できる会計ソフトを選べば、すべてのデータを自動反映できて、入力する時間の大幅削減が可能です。業務を効率よくこなすためにも、会計ソフトを選ぶときはすでに導入しているシステムと連携できるものを選びましょう。

クラウド型かパッケージ型か

建設業で活用できる会計ソフトを選ぶ際は、クラウド型かパッケージ型かを見極めるようにしましょう。

クラウド型はインターネット環境があればどこでも使え、本社と現場、税理士が同じデータを共有しやすい点が強みです。また、自動アップデートでインボイス制度や電子帳簿保存法などの法改正にも対応しやすくなります。

一方、パッケージ型は自社サーバーで運用するため通信環境に左右されず、社外にデータを出したくない企業に向いています。ただし、更新作業を手動で行う必要があり、導入コストもかかる点は理解しておきたいところです。

現場との連携が多い企業はクラウド型、社内管理を重視する企業はパッケージ型が選びやすいといえます。

勘定科目が対応しているか

建設業の会計は、他の業界と異なる勘定科目が存在するため、導入する会計ソフトが対応しているかも重要なポイントです。

現場ごとの金銭のやりとりや仕訳、工事台帳などをまとめて管理できる会計ソフトだと便利でしょう。対応していない場合も、勘定科目を追加したり削除したりできる会計ソフトであれば問題ありません。

建設業界に会計ソフトを導入するメリット

建設業は他の業界よりも複雑な処理があるため、建設業に合った会計ソフトを選ぶことで、業務効率化・時間短縮が図れます。また、お金の流れが把握しやすくなるのもメリットでしょう。下記で詳しく解説します。

作業効率がアップする

建設業向けの会計ソフトを導入することで作業効率がアップします。原価の把握・計算や仕訳などを会計ソフトが行うことで、担当者の労力を軽減できます。

また、空いた時間を他の業務にまわせるのもメリットといえるでしょう。さらに、勘定科目などはテンプレートも活用できるため、複雑な建設業の経理を未経験や知識の浅い方でも行えるようになります。

会計ソフトを導入すれば、これまで人の手によって行われていた業務をよりスピーディーに正確にできるでしょう。

お金の流れが把握しやすい

お金の流れが把握しやすいのも、会計ソフトを導入するメリットです。建設業は複数の工事を同時進行で行ったり、工事完了まで長期にわたり管理したりする必要があります。

そのようなときに、会計ソフトを導入すれば現場や工事ごとに収支の仕訳・台帳作成ができます。また、細かく管理できることで収益性を把握し、収支の改善をすることも可能です。

建設業におけるクラウド化についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

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誰もが会計業務を行える

建設業界に会計ソフトを導入するメリットは、専門知識がなくても会計業務を進められることです。

会計ソフトには自動仕訳や入力補助機能が備わっており、銀行明細や領収書を取り込むだけで仕訳候補が表示されるため、日常の経理作業に不慣れな人でも処理しやすくなります。

現場で働く担当者がスマホやタブレットから経費や売上を登録できるため、「本社に戻らないと入力できない」という負担も軽減されます。

また、工事名や現場名を選ぶだけで工事別の原価や売上を自動集計でき、担当者ごとの入力ミスも減らしやすい点がメリットです。

誰が担当しても一定の品質で会計処理を行える体制が整うため、属人化を防ぎ、経理全体のスピードも高まります。

【まとめ】建設業界の会計は複雑!会計ソフトを導入して作業効率を上げよう

建設業の会計は一般業界よりも複雑です。しかしその分建設業に特化した会計ソフトを導入することで会計処理・入金管理・原価算出などのさまざまな作業の効率化が図れるでしょう。

また、建設業向けの会計ソフトはさまざまな種類がありますが、本記事で4つの会計ソフトを紹介しました。どの会計ソフトも建設業特有の業務に特化しているため、大幅な時間短縮や作業の効率化が期待できるでしょう。

ぜひ本記事を参考に、自社にぴったりな会計ソフトを見つけてください。

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