塗装業は儲かる?職種別の平均年収や市場動向・将来性も解説

塗装業で勤務していて独立を考えている方や、他の建設業から転職を検討している方は多いのではないでしょうか。塗装業は建築現場や板金塗装など活躍の場が広く、建設業の中では独立のハードルが低いとされているため、一人親方を目指したい人にもお勧めの職種です。塗装業としての今後のキャリアを考える上で「塗装業でどれだけ稼げるのか」は最も気になるポイントではないでしょうか。今回は塗装業の年収や、市場の動向、将来性について徹底的に解説していきます。

塗装業とは?

塗装業とは、塗料を使用して、家やビルなどの建造物や道路などの公共施設、自動車や船舶などの乗り物や家具まで、様々なものの塗装を行う業種を指します。塗装には景観を保つだけではなく、建物やモノの耐久性をあげる効果もあります。SDGsが提唱され「持続可能」というテーマが建築業界で重視されている昨今、塗装業の担う役割は今後も大きなものとなっていくことが予想されます。しかし、塗装業が果たして稼げるのかどうかは気になるところではないでしょうか。塗装業と他の建設業の職種と年収を併せて、以下で6つ紹介しましょう。

塗装工

一般住宅の塗替え、新築工事など建物に関する塗装を請け負う業者を塗装工、または塗装屋と呼びます。塗装工は業務内容によって2つに分けられます。1つ目は一般住宅の塗り替えなど、小規模な工事を担当する「町場(まちば)」で、もう1つは新築やビルや工場やマンションなど大規模な塗装工事を請け負う「野丁場(のちょうば)」です。町場は1人で幅広い業務を行いますが、野丁場はゼネコンや現場監督の指示の元、1つの作業を担当者ごとに分業して行うケースが多く見受けられます。平均年収は約389万円です。

板金塗装

事故や災害などで車の外装に傷がついた際に、補修修理を担当する業者を板金塗装と言います。板金塗装の修理工程は「板金」と「塗装」の2つに分かれています。車体の変形した部分を元に戻す、損傷部分の塗装を剥がす、パーツを交換するなどして車体を元の形状に戻すのが板金作業です。次に、修復した箇所に塗料を塗り元の色合いに戻していく塗装作業を行います。ディーラー・自動車整備工場・カー用品店などでサービスを主に行っていますが、板金塗装で一人親方を目指す場合、平均年収は約372万円と言われます。

内塗工

塗装工が建物の外側を塗装するのに対して、内装工は建物の内部の仕上げを担当する職人を指します。施主のイメージに合わせた塗料を用いて内面を仕上げていきます。ボードの上から隙間を埋め表面を整えるパテ処理を施し、塗料を塗るのが一連の作業です。新築住宅、リフォーム工事共に欠かせない存在である内装工は、今後の需要の拡大も見込まれる職種です。内装工の業務範囲は壁の塗装だけではなく、床や天井や室内設備に設備に至るまで多岐にわたっています。内装工の一人親方の年収は約384万円と言われます。

内装業の平均年収についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

内装業の平均年収はどのくらい?将来性や独立する方法も合わせて解説!

大工

大工とは木造建造物の建築・修理を行う職人の総称です。大工になれば、新築工事だけではなく、リフォームやリノベーションの需要も見込めるため、今後も幅広く案件を受けられるでしょう。業務範囲の広さと需要が高いことから、比較的安定した収入が得られるのも特徴で、大工の一人親方の年収は約383万円と言われています。実績を積んで下請けから脱却できれば更に高所得を目指すこともできるので、稼ぎたい方にはおすすめの職種と言えます。

電気工事士

電気工事士とは、電気設備の工事や取扱をする職種です。第二種電気工事士、第一種電気工事士の国家資格があり、どちらを保有しているかによって業務範囲が変わってきます。電気工事士の仕事は、建築電気工事と鉄道電気工事の2つに大きく分類できます。どちらも生活インフラを支える非常に需要が高い仕事で今後も市場が縮小することはないでしょう。そのため他業種と比較すると年収が高い傾向にあり、電気工事士の一人親方の年収は約420万円と言われています。

配管工

家庭の給水、排水、ガス管、ビルやマンションの空調など生活に必要な設備の設置工事やメンテナンスを請け負うのが配管工です。管材や接合の知識が要されるだけではなく、漏れがない様にミリ単位の細かい作業が必要になるため高いレベルの技術も求められます。今後も住宅のリフォームやリノベーションの需要は高く、ショッピング施設の建設ラッシュも予想されるため、市場は拡大していくでしょう。配管工の平均年収は、約411万円と言われています。

配管工の平均年収についてはこちらの記事でより詳しく解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

配管工の平均年収はいくら?年収を上げるポイントも徹底解説!

塗装業は儲かる?年収を上げる方法7選

塗装屋の平均年収は、配管工や電気工事士と比較すると20〜30万円ほど低い傾向にあります。塗装工は職人にあたるため、基本的には見習いからキャリアが始まり一人前になるまで給与がなかなか上がらないのも理由と言えるでしょう。しかし、塗装工全体を見ると、1,000万円前後の年収を稼いでいる職人も中に入るのです。塗装工で年収を大幅に上げるためには、どのような施策が必要になるのでしょうか。以下で7つに分けて年収アップのコツをお伝えしましょう。

方法1:稼働日を増やす

もっとも単純な方法は、稼働日や稼働時間を増やすことです。塗装作業の1日当たりの単価は8,000〜20,000円と言われています。しかし、独立して塗装業を営むと塗料や工具などの必要経費や、各種保険料が実費になるので全てが手取りという訳にはいきません。一人親方は労働時間をコントロールしやすいというメリットがあります。そのため、実働時間を増やせば増やすほど収入は上がっていきます。健康に負担がない程度に稼働日を増やすのはシンプルで効果の高い方法と言えます。

方法2:資格を取る

塗装をする際に必要な資格があるわけではありません。しかし資格を所有していると、スキルと知識を有している証明になるため、対外的な信頼度が上がります。塗装屋として独立する際に所有しておくと有利になる資格は以下の4つです。

①塗装技能士…塗装に関する技術を証明することのできる国家資格
②建築施工管理技士…施工管理技士の中の1つ。工事現場で進行の指示や現場の監督を担うための国家資格
③土木施工管理技士…施工管理技士の中の1つ。土木工事の施工管理を行う為の国家資格
④溶接技能士…溶接業を行うための資格。資材や溶接の方法ごとに10種類の資格がある

方法3:技術力を上げる

稼げる塗装業者になるためには、技術力を磨かなければなりません。国土交通省は一人親方の定義を10年以上の実績があり、多種の立場を経験し、専門工事技術や安全衛生などの様々な知識を習得している者と定めています。人材不足で現場経験の少ない外国人労働者が増えている現在、経験豊富で腕のいい職人は重宝されるでしょう。塗装の技術を磨いていく中で、予算の管理やスケジュール管理能力などの経営面のセンスも磨かれていきます。

方法4:実績を積む

現場の数をこなして、どんどん施工実績を積んでいきましょう。塗装業界では、施工実績は職人の技術力と信頼感を確認する際、非常に重要な判断材料となります。現場でビフォアアフターの写真を撮りホームページに掲載すれば、自身のセンスと実績の証明になり、顧客も依頼しやすくなります。施工実績を積むことは、自身の経験にもなり先述した技術力の向上に繋がります。マッチングサイトなどに登録して、積極的に仕事を受注するように心がけましょう。

方法5:繋がりを大切にする

独立してから安定した仕事を貰う際には、人脈は欠かせません。独立してから間もないうちは、直接顧客から仕事をうけるよりも、元請けから仕事をもらうことがメインになるでしょう。元請けと良好な関係を維持していれば、他の下請けより優先して仕事を回してくれる可能性が高くなり、営業活動の資金の節約にも繋がります。また、一人親方同士のヨコの繋がりも大切です。同業者同士の付き合いは独立する上で非常に重要で、トラブルが発生した際にも強い味方になります。ハウスメーカー・工務店・リフォーム会社とも交流する機会があれば親睦を深めておくと良いでしょう。

方法6:節税する

経営者の立場として、税金を抑えて支出を抑えることは大切です。一人親方は個人事業主という括りになるので、大幅な節税対策はできませんが確定申告の際に適用可能な控除について以下にまとめました。
①基礎控除…全ての人が受けられる、所得金額に応じる
②扶養控除…16歳以上の子ども、両親を扶養している場合に適用。
③配偶者控除…配偶者の合計所得が48万円、給与のみの場合103万円以下の場合に適用
④青色申告特別控除…青色確定申告を行った場合適用
⑤生命保険料控除…生命保険や個人年金保険医療保険など支払った場合適用
⑥医療費控除…高額な医療費を支払った場合に適用

方法7:請負で仕事を受ける

発注者から直接的に依頼をもらうことを請負と言います。元請け会社から直接依頼を受けると、単価が高くなるだけでなく価格交渉も比較的容易になるというメリットがあります。しかし、一人親方になってすぐに、請負で受注できるようにはなりません。まずは信頼して発注できる業者であることを証明するために、社内環境を整える必要があります。まず、業務を円滑に勧められるよう一定数の人員を確保しましょう。また、自分が現場にいなくとも業務を回せるように人材の教育も併せて行う必要があります。

方法8:営業代行サービスに相談して営業戦略の提案を受ける

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塗装業は儲かる?【将来性】

独立をする際に真っ先に考慮するのは、業界全体の伸びしろではないでしょうか。建設業では急速にDX化が進んでいるため、塗装業もそのうちAIにとって代わられるのではないかと将来性に不安を抱える方もいるでしょう。また、日本の住宅業界は建売住宅や分譲マンションの供給過多が問題視されているので、今後も塗装の需要があるのかも疑問視する声は多く伺います。塗装業は今後、発展の余地があるのかどうか以下で説明していきましょう。

リフォーム需要の将来性

塗装業はリフォームでの需要が今後も増え続けると予想されています。住宅リフォームは、現在約6兆5000億円にも上る巨大な市場です。そして、リフォーム実施部位の中で40%以上を塗装業が占めているのです。さらにその売り上げは2019年度から右肩上がりで増え続けています。先述したように、塗装業は外観を整えるだけではなく、防水性や断熱性などの建物を維持するために不可欠な機能を維持、向上させる役割もあります。中古マンションのリノベーションもブームになっているため、今後も需要は増えていくと考えられています。

直接受注の将来性

インターネットの普及により、ホームページから顧客が直接受注する機会が増えたことも、塗装業の未来を明るいものにしています。従来、塗装業は下請けや訪問営業で受注するケースが多く、その際に単価が低くなることが問題視されていました。しかし、現在塗り替えの際は「地域名 外壁 塗装」で検索して、企業ホームページを見比べて業者を決めるユーザーが非常に増えています。ホームページの運営にもコストはかかりますが、営業の人件費や街頭広告費と比較すると格段に安価に済みます。低コストで高い単価で受注できる仕組みができたことは、一人親方にとって大きな強みと言えるでしょう。

【まとめ】塗装業は儲かる!将来性や年収アップの方法も要チェック!

「塗装業は儲からない」という時代は終わりつつあります。リフォームを中心に市場の規模も拡大しつつあり、ホームページから元請けとして高い単価で受注できるようなビジネスモデルに移行したからです。稼げる塗装屋を目指すためには、実績を積み技術を磨き、可能であれば資格を取得し、顧客や元請けから信頼できる土台を作らなければなりません。人との繋がりを大切にし、ホームページを中心としたwebマーケティングをしっかりと行えば、安定したキャリアが望めるでしょう。
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