内装業の平均年収はどのくらい?将来性や独立する方法も合わせて解説!

内装とは建物の内部の仕上げや装飾、付随する設備のことを言います。内装工は建物の室内を快適な空間とすべく壁・床・天井などの仕上げを行う職業です。それらの職業を総括して内装業と呼びます。他にも内装工事にはクロスの貼り付けや照明器具の取り付けなど、無数の仕事が存在します。場合によっては商業施設でガス・水道・電気などの設備工事を担当することもあるかもしれません。
では、責任ある仕事とされる内装業の平均年収はどれくらいなのでしょうか。結論を先に言うと内装業の平均年収は433万円(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」)となります。職業別の年収ランキングでは203位となります。今回はそんな内装業の平均年収がどれくらいなのか、将来性や独立する方法と併せて解説いたしますのでぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。

内装業の平均年収・給与

内装業の平均年収・給与は年間433万円(賃金構造基本統計調査)とされています。全国平均の平均年収・給与が年間436万円であることから、全国平均と比べても大差はない水準となっています。その差は約3万円です。
そのため、内装工になりたいという方は自分の努力次第で全国平均と同等の収入を得ることが可能と言えます。こればかりは本人の労働条件によっても変わるため、あくまでも平均として考えておくと安心なのではないでしょうか。

年代ごとの平均年収

内装業の平均年収は年齢が上がるに比例して収入も上がる傾向にあります。
例えば、賃金構造基本統計調査によると25歳~29歳の平均年収は369万円、30歳~34歳の平均年収は397万円であることがわかります。つまり、20代~30代の平均年収は350万円~400万円の間で推移しているわけです。
その一方、同調査によると40歳~45歳の平均年収は433万円、50歳~54歳の平均年収は458万円であることがわかります。つまり、40代~50代に入ると平均年収は400万円~450万円に上がる傾向にあるのです。

役職ごとの平均年収

内装業の平均年収は役職に就くのに比例して収入も上がる傾向にあります。
例えば、係長クラスであれば平均年収は538万円、課長クラスであれば平均年収は703万円、部長クラスであれば平均年収は848万円となっています。こればかりは所属する会社や企業によっても変わるものの、全国平均と比べるとやや低い水準です。
その一方、スキルを磨くことで収入をアップさせる方法もあるため、単に役職のみで判断することはできません。常に所属する組織の規模でも変わるということも念頭に置いておきたいです。

他の建築関連業種との年収比較

他の建築関連業種との年収を比較して見ると業界内での内装工の立ち位置も見えてきます。まずは以下をご覧ください。

  • 内装工…433万円
  • 配管工…460万円
  • 解体工…410万円
  • 塗装工…408万円
  • 建築とび職…410万円
  • 建設土木作業員…390万円

以上の表から建築関連業種の平均年収を割り出すと約419万円となります。つまり、内装工は他の同業職種と比べて平均年収はやや高い職種と言えるでしょう。日本人の平均年収である436万円と比べても大差はありません。
ただ、建築業界の中では配管工が内装工よりも高い水準となっています。このように同じ業界であっても職種によって平均年収は変わります。

内装業ってどんな仕事?

内装業の仕事は大きく分けて「内装工事」と「内装設計」の2つがあります。
内装工事は設備工事や軽鉄工事、ボード工事、クロス工事、塗装工事、左官工事、床仕上げ工事、建具工事、家具工事など多種多様な仕事があります。つまり、まとめると壁や床、天井などの内装にまつわる工事全般を担うのが内装業となるわけです。
内装設計は商業施設などにおいて内装を設計する仕事を意味します。商業施設は一般住宅とは違い、求められる空間そのものが異なります。そのため、建物に合わせて設備の設置や座席の確保、カウンターの常設やスタッフの配備、商品の陳列や品物の保管に合わせた内装が必要です。そうした商業施設の空間を設計するのも内装業の仕事となります。

内装業の就業人数

内装業の就業者数は約60万人いるとされています。やや古い国税調査ではあるものの2015年時点で59万8,750人の内装工がいたと出ています。そのため、現在では多少前後したとしても50万人~60万人近くの就業者がいると判断できるはずです。
内装業は地域に一般住宅や商業施設がある限り、人手が必要となります。そのため、時代が変化したとしても一定の就業人数は保たれるでしょう。今後も内装工は建築関連業種で必要となる仕事なので、大幅に増減する可能性も低いです。

内装業従事者の平均年齢

内装業従事者の平均年齢は42.4歳とされています。全職種全体の平均年齢を見てみると46.7歳なので、全国平均よりは若い層が揃っている業界と言えます。現に建築現場では20代~30代の若手が活躍していることも少なくありません。
中には10代から業界に飛び込んで働いている人もいます。そういった意味でも内装業従事者の平均年齢は比較的若いと言えるのではないでしょうか。逆に現場監督などには40代~50代が多く、職場によっても差があります。

内装業従事者の最終学歴

内装業従事者の最終学歴は高卒が多いとされています。次いで高卒未満、大卒の順に少なくなっていく傾向にあります。そのため、全体的な割合としては高卒で内装業に従事する方がたくさんいるということです。
内装業は現場仕事ということもあり、元気に働ける若手を求めている会社・企業も多いです。そのため、他の業種に比べて高卒でも採用している組織が少なくありません。そういった背景も含め高卒従事者が生まれやすい環境と言えるでしょう。

内装業の将来性やニーズ

内装業で食べていきたいと考えている方は長く働けるのかという点が気になることと思います。現に内装工の将来性やニーズは時代によって徐々に変化しつつあります。
ただ、内装工事は建物の新築や中古に限らず、必ず必要となる仕事です。建築工事だけでなくリフォーム工事やリノベーション工事など、どのような物件においても必ず内装工の力が必要となります。
それでいて建物は劣化するので、メンテナンスも必要です。そういった点も加味すると今後も内装業の仕事は需要があると言えるでしょう。

内装業界に就職するための方法は?

内装業界は特別な資格がなくてもスキルがあれば就職できるため、現場で実務経験を積むという方もいます。ただ、何も知らない状態で業界に飛び込んでも仕事を吸収するペースが遅くなってしまうこともあるので、職業訓練から始めるというのもおすすめです。
中でも職業訓練校の「内装施工科」に通う方法、実務経験の中で学ぶ方法の2つは王道のコースとなるため、自身の成長に合わせて選ぶのが良いでしょう。きちんと学んでから働きたい場合は職業訓練から、現場の雰囲気を肌で感じたい場合は実務経験から始めてみてください。

職業訓練校の「内装施工科」で勉強する

内装業に従事するためには職業訓練校の「内装施工科」で勉強するという方法があります。国や自治体の職業訓練校の中には「内装施工科」と呼ばれるコースが設けられている学校もあるので、ゼロから内装工を目指すのであれば職業訓練校に通うのがおすすめです。
職業訓練校の「内装施工科」であれば壁や床、天井の仕上げ作業についてのスキルをゼロから学べます。学科と実技という形でスキルを磨けるため、未経験の方でも始められます。
ハローワークへの休職申し込みをしていることや過去1年以内にトレーニングを受講していないことが条件となるものの、該当する方は誰でも入学できて便利です。授業料も無料なので、新しいことを始めたい方には最適です。ただ、教科書代や作業服代は実費となるので、自己負担として1万円~2万円ほどかかります。

実務経験の中で学ぶ

内装業に従事するのであれば未経験で内装工事を担当している業者に就職するという方法もあります。内装業者は人手不足に陥っているのが現状ということもあり、アルバイトから積み重ねて正社員になる方も数え切れないほど存在します。
先輩職人から直接指導を受けられる分、現場で必要となるスキルを肌感覚で学べます。指導してくれる相手によっては懇切丁寧に教えてくれる職人の方もいるため、本気でキャリアアップを目指すのであれば直接入社してしまうのが近道です。
ただ、何もわからないまま現場に投入されても最初は戸惑うので、自分で勉強する気持ちも大切です。最近ではインターネットを活用して勉強できる環境が整っているので、現場でスキルを吸収しつつ日々の勉強も欠かさないようにしましょう。

内装業者として独立する方法は?

内装業者として独立するためには実務経験だけでなく、専門的な資格があると心強いです。内装工は国家資格が必須というわけではないものの、内装仕上げ施工技能士や表装技能士などの資格があるだけで仕事の幅も広がります。
有資格者であれば顧客だけでなく取引先にも信用してもらいやすくなり、仕事もさらに回してもらいやすくなります。そこから信頼を得ることができれば、さらに高度な仕事を任されることもあるかもしれません。人によってはフランチャイズで開業する方もいます。
ただ、建築業で独立する場合は建設業の許可を得なければなりません。受注する仕事によっては不要な場合もあるものの、資格を持っておくことで独立後も仕事を軌道に乗せやすくなります。その点は自分にとって何が必要なのかを今一度考える必要が出てくるでしょう。

【まとめ】今後も安定的なニーズが見込まれる内装業!将来的な独立を視野に入れた就職もアリ

今回の記事では内装業の平均年収について解説しました。今後も安定的なニーズが見込まれる内装業は将来的にも比較的安定した仕事と言えます。場合によっては独立を視野に入れて就職することも可能なので、建築業界に挑戦してみたいという方は内装業にもトライしてみてはいかがでしょうか。
決して楽な仕事ではありませんが、世の中に必要な仕事の1つ、それが内装業です。未経験からでも職業訓練や実務経験を積むことで職人としてレベルアップもできるので、ぜひ職業選択の1つとして考えてみてください。

内装業で仕事がないときの対処法はこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
内装業 仕事がない内装業で仕事がないときの対策法を5つ紹介!独立するメリットも解説

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