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技能者一人ひとりの就業経歴や資格を登録し、現場作業の効率化や技能者の処遇改善、公正な評価などにつなげる「建設キャリアアップシステム」。登録を検討しているものの必要書類や登録の流れがわからず、困っている方もいるのではないでしょうか。
今回は、建設キャリアアップシステムに登録する際の必要書類や手順について詳しく解説します。
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建設キャリアアップシステムとは
建設キャリアアアップシステムは、技能者の保有資格や現場の就業履歴を登録し、業界環境や効率改善のためにデータを活用する仕組みのことです。「Construction Career Up System」の頭文字を取って「CCUS」とも呼ばれています。
建設キャリアアップシステムに登録することにより、個人情報が記録された「建設キャリアアップカード」が発行されます。このカードを現場に入場するたびに専用のカードリーダーにタッチすることで、就業履歴が蓄積されていく仕組みです。
建設キャリアアップシステムに登録する際の必要書類
建設キャリアアップシステムに登録する場合、所定の書類を準備しなければなりません。技能者と事業者でそれぞれ必要書類が指定されているので、どんな書類が必要かあらかじめ確認しておきましょう。
なお、システムへの登録は基本的にインターネットでの申請となりますが、必要書類を用意できない場合は、認定登録機関(窓口)に本人が直接足を運ぶ必要があります。
以下で詳しく解説します。
技能者の必要書類
システムへの登録時に技術者が用意すべき書類は、主に以下の5種類です。
- 本人確認書類
- 顔写真
- 社会保険加入証明書類
- 資格などの証明書類
- 同意書(代行申請の場合)
順を追って解説していきます。
本人確認書類
本人確認書類として、「氏名」「住所」「生年月日」「顔写真」がすべて記載されている公的書類が必要です。日本国籍の方と外国籍の方で異なるため、以下の表を参考にしてください。
日本国籍 |
|
外国籍 |
|
それぞれ3つのうち、いずれかの写しが必要になります。氏名や住所が変更になっている場合は、裏面の写しも用意しなければならない点には留意してください。
もし上記の書類をどれも準備できない場合は、住民票および健康保険被保険者証を用意のうえで窓口申請を行うことになります。
また住民票も健康保険被保険者証も取得できない場合、「技能者の所属に関する証明書」を添付し、事業所の代表者とともに窓口に足を運ぶ必要があります。
顔写真
顔写真付きの本人確認書類とは別に、建設キャリアアップカード用の顔写真も提出しなければなりません。
インターネット申請と窓口申請、それぞれの提出時の条件は以下の通りです。
インターネット申請 |
|
窓口申請 |
|
どちらの場合も、6ヶ月以内に撮影したものかつ、正面・無帽・無背景である必要があります。なお、背景のない白壁等の場所を用意できる場合は、スマートフォンで撮影した写真データを使用することも可能です。
キャリアアップカードの顔写真は原則として10年間更新できないため、写真にこだわりたい方は納得のいくまで何度でも撮り直せるスマートフォンで撮るのがおすすめです。顔に影ができないよう、明るい場所で鮮明に撮影したものを提出しましょう。
社会保険加入証明書類
社会保険に加入している場合は、それぞれ以下の書類の写しを用意する必要があります。
健康保険 |
|
厚生年金 |
※いずれか1点 |
国民年金 |
※いずれか1点 |
雇用保険 |
|
建設業退職金共済制度(建退共) |
|
中小企業退職金共済制度(中退共) |
|
労災保険特別加入 |
※いずれか1点 |
労災保険特別加入の確認書類については、「本人氏名」「発行者印」「特別加入の文言」のあるもの、また有効期限内のものであるかもチェックしましょう。
資格などの証明書類
資格を持っている場合は、以下のような証明書類を用意する必要があります。
登録基幹技能者 | 登録基幹技能者講習修了証(写し) |
研修受講証明書類 | 研修名、氏名、受講年月日などを確認できる書類(写し) |
表彰証明書類 | 表彰名、氏名、表彰年月日などを確認できる書類(原本) |
保有資格証明書類 | 資格名、氏名、交付年月日などを確認できる書類(写し) |
学歴証明書類 | 指定学科の卒業証明書(原本) |
カードタイプの書類の場合、保管年数や環境によっては印字が不鮮明になってしまう恐れがあります。書類を用意したとしても、情報が読み取れないと証明書類として認められないケースもあるため、必要項目が鮮明に記載されているかどうかをきちんと確認しておくことをおすすめします。
同意書(代行申請の場合)
技能者本人に代わり事業者が代行申請する場合は、あらかじめ事業者登録を行ったうえで、以下3つの同意書を用意する必要があります。
- 代行申請同意書
- 個人情報取り扱い同意書
- システム利用規約同意書
インターネット申請の場合は、建設キャリアアップシステムのサイトから指定フォーマットをダウンロード(https://www.ccus.jp/pdf_download/skill_register_all.php)して必要事項を記入したうえで、JPG形式で添付します。
押印、および署名と署名日を忘れずに記入しましょう。
事業者の必要書類
システムへの登録時に事業者が用意すべき書類は、主に以下の2種類です。
- 事業者確認書類
- 社会保険等の確認書類
順を追って解説していきます。
事業者確認書類
事業者確認書類は、建設業許可の有無や、法人か個人事業主かによって異なります。それぞれのケースで必要となる書類を以下にまとめました。
法人 | 個人事業主 | 一人親方 | |
建設業許可あり |
※いずれかの写し |
||
建設業許可なし |
※いずれかの写し |
※いずれかの写し |
なお、納税証明書については「完納」の文言、または納税額の記載があること、税目に「法人」「事業」「消費」「所得」のいずれかの記載があることが条件になります。
社会保険加入証明書類
社会保険に加入している場合は、保険の種類によって以下のような書類の写しを用意する必要があります。
健康保険 | 【協会けんぽ(全国健康保険協会)】
※いずれか1点 【健康保険組合】
※いずれか1点 【国民健康保険組合(建設国保)】
※いずれか1点 |
年金保険 | 「協会けんぽ(全国健康保険協会)」加入の場合と同じ |
雇用保険 |
※いずれか1点 |
建設業退職金共済制度(建退共) |
※いずれか1点 |
中小企業退職金共済制度(中退共) |
※いずれか1点 |
労災保険特別加入(法人を除く) |
|
建設キャリアアップシステムに登録する手順
建設キャリアアップシステムへの登録は、以下の手順で行います。
- 公式サイトで申請用IDを取得する
- 技能者情報を登録する
- 本人情報を登録する
- 所属事業者情報を登録する
- 主な職種を登録する
- 経験などを登録する
- 社会保険情報を登録する
- 簡易型・詳細型から登録方法を選ぶ
順を追って解説していきます。
1.公式サイトで申請用IDを取得する
システムに登録するには、まず以下の流れで申請用のIDを取得する必要があります。
- 建設キャリアアップシステムの公式サイト(https://www.ccus.jp/)にアクセスし、「技能者登録」→「申込み」を押下
- 利用者氏名、住所、連絡先を入力し「利用申込み」を押下
必要事項を記載し申込むと、登録メールアドレスに申請ログインIDとパスワード、ログインURLが届きます。このURLからIDとパスワードを使ってログインすることで、本申請に進めます。
2.技能者情報を登録する
次に、技能者情報の登録を行います。技能者情報の登録方法には「簡略型」と「詳細型」があり、それぞれの違いは以下の通りです。
簡易型 | 詳細型 | |
登録内容 |
|
|
レベル判定 | 不可 | 可能 |
料金 | 2,500円(税込) | 4,900円(税込) |
簡易型は料金が安いのがメリットですが、レベル判定(技能者の能力評価制度)が利用できません。カード発行後に詳細型に変更する場合は、変更申請をしなければならず、手間だけでなく払込手数料などの追加料金も発生します。
そのためより適切な評価を望む場合は、詳細型を選ぶのが無難といえます。
3.本人情報を登録する
次に、本人確認書類と顔写真をJPG形式で添付します。
本人確認書類として認められているのは、運転免許証やマイナンバーカードなど、「氏名」「現住所」「生年月日」「顔写真」が記載されているもののみです。
顔写真は、サイズが294×378ピクセルで6ヶ月以内に撮影したものである必要があります。条件の詳細については、先述の「顔写真」の項も参考にしてください。
4.所属事業者情報を登録する
所属事業者として登録するのは、社会保険を納付している事業者です。所属事業者がすでに建設キャリアアップシステムに登録しているか、もしくは建設業許可を取得している場合は、「事業者選択」の画面から選んで入力することが可能です。
なお、法人ではなく一人親方の場合は、個人事業主として本人の情報を登録する形になります。
5.主な職種を登録する
技能職種選択画面から、該当する職種を選びます。主となる職種を選択し、多能工として充実する場合は該当の職種をあらかじめ登録しておきましょう。
6.経験などを登録する
経験等記入の項目は、技能者本人記入用の欄には過去の職歴を入力します。最大50文字まで入力できるので、工事の種類や年数、実績などを記入しましょう。
所属事業者記入用の欄には、所属事業者の担当者に確認したうえで技能者本人が記入します。
7.社会保険情報を登録する
次に、「健康保険」「年金保険」「雇用保険」「建設業退職金共済制度」「中小企業退職金共済制度」の順で社会保険情報を入力します。
加入状況や種類、事業所名などを正確に記入する必要があります。また、それぞれ加入内容が鮮明に判読できる確認書類をJPG形式の電子ファイルで添付しましょう。
8.簡易型・詳細型から登録方法を選ぶ
次に、登録方法を簡易型と詳細型のどちらかから選択します。レベル判定を利用するなら詳細型、とにかく安く済ませたいなら簡易型を選ぶのがよいでしょう。
登録方法については、「2.技能者情報を登録する」の項で解説した内容も参考にしてください。
簡易型の場合
簡易型の場合は、一足先にこの段階で支払い手続きに移ります。支払い手続きは以下の流れで行います。
- 「内容確認」で申請内容を確認し、間違いなければ「申請」を押下
- 支払金額(税込2,500円)を確認し「決済」を押下
- 支払方法をクレジットカードか払込票から選び、必要事項を入力
上記の対応を終えれば、無事に建設キャリアアップシステムへの技能者登録は完了となります。
詳細型の場合
詳細型を選んだ場合、簡易型よりも少し手間が多くなります。具体的な流れは以下の通りです。
- 以下の必要事項をすべて入力
労災保険特別加入
健康診断
学歴(主任技術者・監理技術者の場合)
保有する登録基幹技能者
保有資格等
研修等の受講履歴
表彰等の履歴 - 「内容確認」で申請内容を確認し、間違いなければ「申請」を押下
- 支払金額(税込4,900円)を確認し「決済」を押下
- 支払方法をクレジットカードか払込票から選び、必要事項を入力
支払い手続きまで対応すれば、技能者登録は無事完了です。
建設キャリアアップシステムの代行申請や建設業の事務代行サービスについてはこちらの記事で解説しています。
建設業キャリアアップシステムの代行申請とは?費用や流れを解説 建設業界の事務代行会社おすすめ5選!選び方や活用事例なども紹介建設キャリアアップシステムに登録後のカードの使い方
建設キャリアアップシステムへの登録が完了したら、建設キャリアアップカードを受け取り現場で使用することになります。手順は以下の通りです。
- ICカードを受け取る
- 事業者がシステム登録する
- 現場のカードリーダーにカードをタッチする
順を追って解説していきます。
1.ICカードを受け取る
技能者登録が完了したら、およそ3週間後に「技能者情報新規登録完了(技能者ID)のお知らせ」がメールで送られてきます。技能者本人をはじめ、所属事業者や代行申請を行った業者も対象です。メールを受信したらそこから約1週間後に、あらかじめ指定していた送付先住所に建設キャリアアップカードが届きます。
簡易書留のため原則として対面で受け取る必要がありますが、対応が難しい場合は事前に郵便局へ届け出をして宅配ボックス等に配達してもらうとよいでしょう。
2.事業者がシステム登録する
建設キャリアアップシステムは、元請事業者がシステム上に「現場・契約情報」や「施工体制」の登録により使用できるようになります。
下請事業者が施工体制に対して作業員名簿を登録すると、技能者の就業履歴が正確に蓄積されていくため、技能者の管理がしやすくなります。
3.現場のカードリーダーにカードをタッチする
現場に設置されるカードリーダーに建設キャリアアップカードをタッチすることではじめて、建設キャリアアップシステムに就業履歴を残せます。入場時だけでなく、退場時にも忘れずにタッチする必要があります。
なお、就業履歴は建設キャリアアップシステムへログイン後、技能者ポータル画面にて確認可能です。
建設キャリアアップシステムに登録する際の注意点
登録時に提出が必要な書類については、有効期間内のものを用意する必要があります。どれか1点でも期限切れだと登録ができないため、できる限り最新の書類を準備しておくと安心です。
また、添付する書類がきちんと鮮明に内容を確認できるかどうかも確認しましょう。見切れていたり、文字が判別できなかったりする場合は不備になることもあります。そのため、第三者が初見でも内容の判別ができるかを意識しながら書類撮影を行うことをおすすめします。
CCUSについてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
建設キャリアアップシステム(CCUS)の義務化はいつから?罰則についても解説建設キャリアアップシステムについてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
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建設キャリアアップシステムを導入すれば、技能者側にも事業者側にもメリットがあります。システムへの登録には、本人確認書類や顔写真、社会保険加入証明書類などが必要です。必ず期限内のものを用意し、添付書類は内容がきちんと判別できるかどうかを確認してから提出しましょう。
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