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建設業では慢性的な人手不足が続き「現場を回しきれない」「書類作成に追われて時間が足りない」などの悩みを抱える企業が多いのが実態です。
施工管理技士も経験者の確保が難しい局面を迎えています。そこで、今回は施工管理業務の外注化に着目しました。
施工管理を外注化することによるメリットや外注化によって生じるデメリットについて説明するほか、おすすめする外注業者を厳選して5社紹介します。
外注化に伴う注意点も紹介するので、施工管理の外注を考えている方は参考にしてください。
施工管理の経験が豊富なプロ人材が御社の施工管理業務を代行いたします。施工管理の経験者をすぐに採用でき、施工管理人材の人手不足を解消できることで、受注できる案件の増加や退職率の低下など、様々なメリットがあります。詳細はぜひこちらからご確認ください。
施工管理は外注できる
施工管理業務は外注が可能です。労働者派遣法では、建設業の場合土木・建築工事の現場作業に従事する場合の人材派遣を禁止しています。
施工管理業務は、工程管理や品質管理、原価管理や安全管理など管理業務が主な業務となるため、直接的に現場の作業に従事しません。
労働者派遣法における派遣業務の範疇なので施工管理業務は外注化できます。
現場作業者の派遣が禁じられているのは、労働安全リスク増加や長期雇用の安定化を阻害する要因になるためです。
施工管理の外注で依頼できる業務内容
施工管理業務の中で外周に依頼できる業務は大きく分けて以下の4つです。
- 施工図の作成
CADなどの専門的なスキルを要する業務でもあり、専門業者や専門のフリーランスに依頼することで品質を維持しながら業務負担が軽減できます。 - 管理業務
現場巡回による安全確認や工程管理・原価管理なども経験豊富なフリーランスの現場監督や派遣スタッフとの連携で対応可能です。 - 写真整理・書類作成
写真整理や書類作成などの事務作業は、専門的な経験や知識が必要としない場合が多く、外注化可能な作業です。 - 書類の電子化やデータ入力
書類の電子化やデータ入力は、在宅での仕事をメインに行なっている業者との相性が良いため受け入れやすい業務です。
他にも専門的な知識が必要なCADオペレーションなども専門に扱っている業者があるため、外注作業として依頼できます。
施工管理の外注の活用事例
建設業に特化した業務代行サービスに施工管理業務を外注化した事例を紹介します。
ある企業では、人手不足により施工管理が滞っていたため建設業専門の外注業者へ委託を行いました。
外注内容は施工スケジュール管理や品質・原価・安全管理など施工管理の五大管理に加え、安全書類作成などの事務作業です。
外注化した結果、社内人材がコア業務へ集中できる体制が整い、受注可能な案件数が増加して売上拡大にもつながりました。さらに専門業者の活用で業務品質が安定し、依頼主や行政からの信頼向上を実現しました。
専門の業者に施工管理を外注することの具体的なメリットは後述しますが、この事例のように業務効率が向上したことで得られた効果は外注費用を差し引いても大きいといえます。
参照:https://tsukunobi.com/works/daitokentaku
施工管理を外注するメリット
この項目では、施工管理を外注化するメリットについて説明します。ここで取り上げた具体的なメリットは以下の4点です。
- 人手不足を解消できる
- メイン業務に集中できる
- コストを削減できる
- 専門性の高いスキルを活用できる
以下詳細に説明します。
人手不足を解消できる
建設業界は慢性的な人材不足といわれています。特に施工管理業務については深刻な状況です。
中小企業に至っては一人の施工管理技士が複数の現場を管理しなければなりません。長時間労働を課せられているのが実態です。
過酷な労働条件は求職者から避けられるので負の連鎖となり人手不足は解消できません。
外注に自社では実施困難な施工管理業務を委託すれば、自社人材を必要な業務に充てられ十分な人材確保が可能です。
施工管理業務の外注化を効率よく行なえば人手不足を解消する一助になります。
メイン業務に集中できる
施工管理業務を外注化することで、頻繁に発生する業務の煩わしさから解放され、自社内のコア業務に専念可能です。
請求処理などの日常業務は知らないうちに多大な稼働を要してリソースを圧迫しています。
外注を効率よく利用すると、自社内のリソースを他社との競争力の源泉となる重要なコア業務に特化することも可能です。
コア業務にリソースを割けば自社全体の生産性が向上し、企業の成長に直結する企画や営業、顧客との信頼性構築もかないます。
施工管理業務の外注化によりメイン業務に集中できる点も大きなメリットです。
コストを削減できる
施工管理業務を外注化することでコスト削減も可能です。
人材を雇用すると人件費だけでなく社会保険料や福利厚生費といった固定費が増大します。施工管理業務を外注化すると必要だった固定費を変動費として扱えるので固定費の削減が可能です。
外注比率を効率よくコントロールするとより効率的な費用対効果が見込めます。自社業務がひっ迫しているときは外注比率を上げ、そこまで繁忙でない時期は外注比率を下げるなど効果的にコントロールしましょう。
外注費用も削減でき、総合的なコスト削減が可能です。
専門性の高いスキルを活用できる
施工管理を外注化することでより専門性の高いリソースが活用できます。
専門的スキルの活用により作業性が向上すれば、自社で完結できる業務が増えて下請けの稼働削減や工期短縮が実現し全体的なスケジュールの短縮が可能です。
工期短縮により生産性が向上し受注案件の増加にも繋がります。
専門性の高いスキルが活用できることはそのままスキルの高い即戦力人材が確保できる点です。
自社の業務品質や専門性が高く評価され顧客の確保にも期待できるでしょう。
施工管理を外注するデメリット
この項目では施工管理の業務を外注化することによるデメリットについて考えてみました。
外注化することのメリットで最大の課題は自社の人材が育ちにくいことです。
施工管理は現場で予期せぬことが起きた場合の対処などを実経験の中で研鑽を重ねる必要があります。
施工管理技士として成長していく重要な機会を外注するので、自社の施工管理技士が育たないデメリットがあることを知っておきましょう。
工事に関わる機会が減ればノウハウの蓄積にも影響が出てきます。同時に自社のノウハウが外部に漏れやすいことも注意しましょう。
施工管理を外注できる業者の選び方
この項目では、施工管理を外注できる業者の選び方について解説します。ここで挙げる業者選びのポイントは次の3点です。
- 実績を確認する
- 費用対効果を確認する
- サポート体制を確認する
以下、詳細に説明します。
実績を確認する
施工管理の外注先を選ぶ際に最も注意するべき点は「実績」です。
特に、自社と同じ業界や業務の方向性、仕事のテリトリーなどが同じような会社への派遣実績を重視しましょう。
派遣件数が多いほど自社の業務分野における知識や経験が蓄積されているので、仮に問題が発生しても、的確で迅速な対処が可能だと判断できます。
業者の実績を知るためにはWebサイトや資料に記載されている内容だけでなく、口コミや評判も意識して確認しましょう。可能なら過去の取引先に評判を確認するのも1つの方法です。
費用対効果を確認する
施工管理の外注業者を選ぶポイント2つ目は「費用対効果」を確認することです。
外注費用が低コストというだけではありません。コストに対して提供されるサービスの質と量を見極めることが重要です。
外注業者の費用は各社で異なるマージン率によっても大きく変化します。実際に外注業者を選択する場合には複数の業者に見積もりを依頼して比較しながら検討しましょう。
重要なポイントは派遣される施工管理者の質や外注業者のサポート体制も含めた総合的な評価です。
優秀な施工管理者が適切な業務を実行すれば納期短縮が可能になり、総合的なコスト削減にも繋がります。
サポート体制を確認する
最後はサポート体制の充実度です。
サポート体制は施工管理業務を外注する業者を見極める際の判断基準としてたいへん重要です。
施工業務中に問題が発生した場合の業者としての対応力や急に人員の交代が発生した場合のバックアップ体制など事前に十分確認しましょう。
トラブル発生時に迅速に対処できる態勢か否かが判断ポイントです。
契約が満期を迎えた後のアフターフォローにも注意しましょう。竣工後に不具合が発生した場合の対応や引継ぎなどのサポートがあるとプロジェクト終了後も安心です。
施工管理を外注できるおすすめ業者5選
施工管理を外注できるおすすめの業者を紹介します。ここで紹介する業者は次の5社です。
- ツクノビBPO
- 株式会社アーキ・ジャパン
- 株式会社プロサーチ
- 縁エキスパート株式会社
- ANDPAD BPO
以下、業者別に詳細に説明します。
ツクノビBPO
ツクノビBPOは、建設業界に特化した業務代行サービスです。
200倍という厳しい倍率の中で採用された優秀なスタッフが、書類作成や図面作成などの専門的な知識を必要とする業務を正確に迅速に代行します。
施工管理業務の代行についても豊富な実績があり、委託元企業の生産性の向上や総合的なコスト削減の支援など幅広い分野で業務代行が可能です。
専門的知識を持つ人材を派遣するので、一般採用して教育するよりも育成コストが抑えられます。定額制のため、費用が予測しやすく予算が組みやすいのも特徴です。
株式会社アーキ・ジャパン
アーキ・ジャパンは建設業界に特化した人材サービス企業です。
施工管理業務の外注実績も豊富で2007年の設立以来、建設技術職(施工管理士以外にも建設設計士やCADオペレータ)の派遣に対しては建設業界のノウハウや知識の豊富なスタッフを数多く派遣している実績があります。
国内10拠点に2000人を超える技術スタッフが所属しており、全国規模で多種多様なプロジェクトニーズに適した派遣対応が可能です。
独自の育成制度コミュニケーション能力に長けた未経験者を積極的に採用し独自の充実した研修プログラムで育成しています。企業の要望に応じた十分スキルレベルの高い人材が対応可能です。
株式会社プロサーチ

引用元:https://www.pro-search.co.jp/
株式会社プロサーチは、建設業に特化した外注派遣、アウトソーシングを提供する企業です。
即戦力の施工管理技士が資格保持者からベテランまで在籍しており全国規模で対応しています。
建設設計からアフターフォロー対応まで適応でき、幅広いフェーズで企業の要望がカバーできることも特徴です。
現場定着率が他社と比較しても高く、迅速なサービス提供もできます。
提供できる人材は、建設・土木・設備・電気・情報通信分野に専門特化した施工管理技士です。
必要な時に必要なだけ技術者が確保できるため、労務管理の手間も軽減できるためコスト削減や効率的な人員手配ができます。
縁エキスパート株式会社

引用元:https://www.yukari-expert.com/
縁エキスパート株式会社は建設業を中心とした人材の派遣会社で、建設業では特に施工管理士の派遣が強みです。
建設技術や知識豊富な施工管理技士有資格者が数多く在籍しています。
大手スーパーゼネコンをはじめとする様々な企業と取引があり、人材派遣の実績も十分です。
株式会社二友組を中心とした総合建設グループ(NIYUグループ)に属しているため安定した経営基盤があります。
施工管理業務の外注にあたっては、ニーズに応じた経験豊富な施工管理技士有資格者をピンポイントで派遣するか、業務委託として包括的に対応するか選択可能です。
ANDPAD BPO

引用元:https://andpad.jp/products/bpo
ANDPAD BPOは建設業界特有の業務プロセスを効率化するために生み出された建設業向けBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービスをいいます。
主力のANDPAD(クラウド型建設プロジェクト管理サービス)と連携した、施工管理に関連するノンコア業務の代行が強みです。
ANDPADのプラットフォーム上で施工管理に関する情報が一元管理されるため、そのデータに基づいて代行業務を実行します。紙やFAXなどで伝達していた内容がデジタル化されるので従来よりも効率的です。
アプリ1つで現場情報や請求書などが情報共有されるので業務効率も向上します。
施工管理を外注する際の注意点
この項目では、施工管理を外注する際の注意点について解説します。ここで掲げる注意すべき事項は次の3点です。
- 業務内容を明確にしておく
- 外注先とのコミュニケーションをしっかりとる
- セキュリティ体制を整える
以下、詳細に説明します。
業務内容を明確にしておく
施工管理業務を外注化するには、事前に入念な準備を情報共有が必要です。最初に「なぜ外部業者に外注するのか」を明確にしましょう。
理由を考えるときには単純に人手が足りないだけでなく、特定の資格を持った人や施工管理において技術的なスキルの高い人などどんな人材が必要なのか具体的な項目の整理が必要です。
これらを共有することで外注先に対する要求も具体的になり受け入れやすくなります。
外注先とのトラブルを防ぐために契約内容と業務範囲の明確化も重要です。口頭のやり取りではなく明文化して情報を残しましょう。お互いの信頼関係を築くためにも必要です。
外注先とコミュニケーションをしっかりとる
施工管理を外注する場合、業者との綿密なコミュニケーションが重要です。
契約期間中も契約後もアフターフォローの意味で頻繁にコミュニケーションをとりましょう。
一般的に作業員の人数が増えると情報の伝達が曖昧だったり間違って伝わったりします。外注業者の場合でも同様です。
誤った情報が流れてしまうと作業トラブルや発注ミスにも発展します。最終的に工期やスケジュールの遅れになりかねません。
外注先との契約を交わす場合には情報の共有と頻繁なコミュニケーションに十分注意しましょう。
セキュリティ体制を整える
施工管理業務を外部の外注に依頼する場合は、外部業者と情報共有するため機密情報が漏れるリスクがあります。
建設業界特有の機密情報(設計図面や工法、客先情報など)を保護するためにも遵法の側面と契約など実務上の対策が必要です。
特に建設業における外注との関係では守秘義務が発生しない可能性もあります。
対策として堅実なセキュリティ体制の構築が必要です。
契約前に必ずNDA(秘密保持契約)締結し、契約書に機密保持を明記しましょう。セキュリティ意識が高く、適切な情報管理体制を確立している信頼性の高い業者の選択は必須です。
契約後は情報へのアクセス権を制限するなどの人的な対策も行いましょう。
施工管理の人手不足を解消したいならツクノビ施工管理がおすすめ
施工管理の人手不足で業務がスムーズに進まない場合や、施工管理人材を確保したい場合は、建設業特化の業務代行サービス「ツクノビ施工管理」の利用がおすすめです。
「ツクノビ施工管理」では、施工管理の経験が豊富なプロ人材が御社の業務を代行いたします。施工管理のリソースがひっ迫している場合や、業務に対応できる人材が不足している場合、施工管理人材の採用、教育のコストをかけられない場合などは、アウトソーシングサービスを活用すると、少ない工数で業務を実行できます。
施工管理業務の人手不足を解消したい方はぜひこちらからお問い合わせください。
【まとめ】施工管理は外注を活用して人手不足の解消や業務効率化を実現しよう
建設業界では慢性的な人手不足が深刻化し、施工管理業務の外注化が注目されています。
施工管理業務では、図面作成・各種管理業務・書類作成・データ入力など幅広い業務の外注化が可能です。
外注を活用すると人手不足解消・コア業務への集中・コスト削減・専門スキルの活用といった大きなメリットが得られますが、一方で自社の技術者が育ちにくい、ノウハウが外部に漏れやすいなどのデメリットもあります。
外注先を選ぶ際は、「実績」「費用対効果」「サポート体制」の3点を重視することが重要です。
今回はおすすめの外注業者の5社を紹介しました。委託時の注意事項も頭に入れて外注を成功させ、人手不足の解消や業務の効率化を実現させましょう。
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