建設業許可取得は最短でどのくらい?申請期間や最短での取得方法を紹介

建設業許可の取得を検討している人の中には「できるだけ早く取得したい」と考えている方も多いでしょう。
申請の準備には1ヶ月程度かかるのが一般的です。ただし、本業をしながら自分で準備する場合は、何ヶ月もかかるかもしれません。自分で申請する場合は、順序立てて少しずつ書類を集めながら準備することが大切です。
本記事では、建設業許可の取得にかかる時間、最短で取得する方法を解説します。

建設業許可は最短でどのくらいかかる?

建設業許可を申請してから取得するまでの期間は、知事許可の場合、最短で1.5ヶ月程度、大臣許可の場合、最短で3.5ヶ月程度です。申請書の受理から建設業許可の認証までの期間を「標準処理期間」として、各都道府県で定められています。都道府県によって異なりますが、多くの場合、知事許可の標準処理期間は30~60日、大臣許可の標準処理期間は90~120日です。ただし、申請を準備する期間を加えると、さらに時間がかかります。準備の期間は、建設業許可申請の経験が豊富な行政書士に依頼しても、2週間程度かかるでしょう。

建設業許可取得までの流れ

建設業許可取得までの流れは、大きく分けると以下のとおりです。

  1. 要件を満たしているか確認
  2. 申請書類の準備
  3. 申請書類の提出
  4. 審査
  5. 許可の承認(許可通知書の送付)

建設業許可を担当する自治体によって4)~5)の標準処理期間が定められており、短くできません。1)~3)までを手際よく実施することで、期間を短縮できます。自分で手続きすることも可能ですが、申請には多くの手間がかかるので、準備に数ヶ月かかることも珍しくありません。建設業許可に詳しい行政書士に依頼すれば、2週間~1ヶ月程度で準備できるでしょう。

建設業許可申請の流れについてはこの記事でより詳しく解説しています。

建設業許可申請の流れとは?必要な理由や申請の手順を完全解説!

建設業許可の大臣許可と知事許可との違い

建設業許可には、大臣許可と知事許可の2種類があります。大臣許可を取得した場合、どの都道府県にも営業所を設けられます。知事許可を取得した場合、許可を受けた一つの都道府県のみにしか営業所を設けられません。知事許可を一度取得すれば、一つの都道府県内で複数の営業所を設けることも可能です。知事許可で営業所を設けられるのは、許可を受けた一つの都道府県のみですが、営業活動や工事の施工は全国どこでもできます。大臣許可と知事許可では、届出をする場所は異なりますが、請負可能な工事金額は変わりません。

【知事許可】建設業許可を取得する場合の期間

知事許可の建設業許可を取得する場合、準備に約1ヵ月、審査に約1ヵ月かかります。準備開始から取得までに約1.5~2.5ヵ月かかるでしょう。かかる時間の詳細を解説します。

準備に1ヵ月

都道府県知事の建設業許可を取得するための準備には、1~1.5ヵ月程度かかるのが一般的です。申請の手続きは複雑で、多大な労力がかかるため、日頃の業務をしながら自分で申請する場合はさらに時間がかかるでしょう。各都道府県が公開している建設業許可申請の手引きには、100ページ近くの膨大な決めごとが記載されているので、読むのに時間がかかります。さまざまな役所から取り寄せなければならない書類も多くあるので、順序立てて効率よく準備しないと、申請までスムーズにたどり着きません。

標準処理期間に1ヵ月

申請書類が受理されると、審査に進みます。多くの場合、知事許可の審査にかかる標準処理期間は30~60日です。標準処理時間はあくまでも目安なので、役所の忙しさによって、許可が下りるまでの期間が短くなったり長くなったりすることが多くあります。申請書類に不備があると、審査期間が長くなるかもしれません。提出前に書類に記載忘れや誤りがないか十分に確認してください。審査の時間を自分の都合で変えることはできないので、余裕を持って申請することが大切です。

通常は約2.5ヵ月かかる

申請の準備を始めてから許可を取得するまでに、通常は約2.5ヵ月かかります。準備にかかる時間が約1~1.5ヵ月で、審査にかかる時間が約1ヵ月です。ただし、申請の手続きは複雑なので、初めての建設業許可申請を、自分でするのであれば、準備にさらに時間がかかるかもしれません。要件を満たしていることを証明するためには、社会保険加入証明書や身分証明書などを取り寄せる必要があります。本業の現場作業や事務作業をしつつ、スムーズに書類を集めて申請書を作成するのは難しいでしょう。

最短で約1.5ヵ月

審査にかかる時間の短縮はできませんが、申請準備の時間を2週間程度に短縮できれば、約1.5ヵ月で都道府県知事の建設業許可を取得できるでしょう。しかし、自分で申請する場合は、本業より力を入れても、準備時間の短縮は困難です。準備時間を2週間程度にまで短縮したい場合は、建設業許可の経験が豊富な行政書士に依頼しましょう。代行費用はかかりますが、速やかに準備をしてくれます。行政書士によっては、書類の取り寄せも代行してくれるので、手間を大きく減らせます。

【大臣許可】建設業許可を取得する場合の期間

国土交通大臣の建設業許可を取得する場合、準備に約1ヵ月、審査に約3~4ヵ月かかります。準備開始から取得までに約3.5~5ヵ月かかるのが目安です。以下、かかる時間の詳細を解説します。

準備に1ヵ月

大臣許可の取得準備にかかる時間は、知事許可と同様に、およそ1ヵ月です。大臣許可を取得するために複数の都道府県に営業所を設置しなければならないことが、知事許可との違いです。設置する営業所には、その営業所の代表者である「令3条使用人」と専任技術者を配属させなければなりません。令3条使用人や専任技術者になるためには、いくつかの要件を満たしていることを証明する書類が必要です。大臣許可を取得したい場合は、知事許可よりも準備事項が多いことを念頭に置いておきましょう。

標準処理期間に3~4ヶ月

大臣許可の審査にかかる標準処理期間は、3~4ヵ月です。整備局に直接申請する場合は、3ヵ月程度かかることが多いでしょう。本店・本社を管轄する土木事務所に提出した場合、土木事務所での審査に1ヵ月、整備局での審査に3ヵ月の合計4ヵ月程度かかることが一般的です。知事許可と同様に、標準処理期間はあくまでも目安なので、期間が短くなることも長くなることもあります。申請書類に不備があると、審査期間が長くなる可能性があるので、提出前に十分に確認しましょう。

通常は約4ヵ月かかる

準備を始めてから大臣許可を取得するまでに、通常は約4ヵ月かかります。準備に1ヵ月、審査に3ヵ月の合計4ヵ月です。知事許可と同様に、自分だけで申請の準備をする場合は、さらに時間がかかるでしょう。大臣許可の手引きも、手続きの方法が100ページ近く記載されているので、すべてを十分に確認するのに多くの時間がかかります。申請書の記載ミスや記載忘れでも、事実と異なる内容を記載して建設業許可を取得すると、建設業法として罰金刑や懲役刑が科されるかもしれません。

最短で3.5ヵ月

知事許可と同様に、審査にかかる時間は短くできませんが、準備の時間は短縮できます。準備期間を2週間程度に短縮できれば、3.5ヵ月程度で大臣許可を取得できるでしょう。働きながら準備を2週間で済ませるのは困難なので、行政書士に依頼しましょう。建設業許可に精通している行政書士であれば、スムーズに準備を進めてくれます。役所からの書類の取り寄せも代行してくれる行政書士であれば、手間も削減して、本業に集中できます。

建設業許可を最短で取得するためのポイント

建設業許可を最短で取得するためのポイントがいくつかあります。

  • 要件と必要書類を窓口で事前確認する
  • 業界に通じた行政書士を選ぶ
  • スピード対応の行政書士に依頼する

内容をそれぞれ解説します。

要件と必要書類を窓口で事前確認する

建設業許可を最短で取得するために、要件と必要書類を窓口で事前に確認しましょう。建設業許可の申請は、書類に不備があると受理してもらえません。何度も窓口に足を運ぶことになると、時間と手間がかかり、準備期間が長引きます。建設業許可の手引きを読んで要件や必要書類を把握したら、自社が要件を満たしているか、必要な書類は自分の理解で正しいのか、窓口で聞いて確認してください。確認しながら準備を進めることで、記載漏れや誤りを減らせるでしょう。

業界に通じた行政書士を選ぶ

業界に通じた行政書士を選ぶことも、建設業許可を最短で取得するために必要です。建設業許可の申請は、行政書士にとって難易度の高い業務です。特に新規申請は、更新や変更の申請よりも必要な書類が多くあります。経験が浅い行政書士だと、スムーズに準備が進まないかもしれません。公式サイトを見て、建設業許可の新規申請の実績を豊富に掲載している行政書士を選びましょう。実績をあまり掲載していない、または全く掲載していない行政書士は避けることをおすすめします。

スピード対応の行政書士に依頼する

建設業許可を最短で取得するために、スピード対応の行政書士に依頼しましょう。経験が豊富でも、忙しくて対応が追い付かない行政書士では、建設業許可を最短で取得するのは難しいかもしれません。2週間程度で準備できるか、電話やメールで問い合わせてください。問い合わせメールの返信に何日もかかるようであれば、スピーディな対応は見込めません。要件を確認したり必要書類を示したりせずに、とりあえず打ち合わせの日時を相談するような行政書士も要注意です。

建設業許可申請の流れ

建設業許可申請の具体的な流れは以下の通りです。

  1. 許可要件を満たしているかどうかを確認する
  2. 申請書類を作成する
  3. 申請手数料を支払って申請する
  4. 建設業許可通知書を受領する

要件の内容や具体的な流れについてはこちらの記事で紹介しておりますのでぜひ参考にしてみてください。

建設業許可申請の流れとは?必要な理由や申請の手順を完全解説!

建設業許可の更新手続きをする時の注意点は?

建設業許可は一度取得してそれで終わりというわけではありません。建設業許可は更新制であり一定期間ごとに更新申請の手続きが必要です。建設業許可の更新に際した注意点は主に以下の2点です。

建設業許可の更新期間

建設業許可の更新建設業許可の有効期限は、大臣許可、都道府県知事許可ともに許可を受けた日から5年後の許可日の前日までです。国土交通省の規定によれば、更新申請は有効期限が切れる30日前までに行う必要があります。申請の手続きが期限の切れる30日前までにできない場合は、有効期間の延長が間に合わないこともあるため注意が必要です。
更新申請の受付が始まる期間は申請を受けた行政機関ごとに異なります。知事許可の場合は期限が切れる2か月前、大臣許可は3か月前から更新申請が可能です。

建設業許可取得に必要な書類

建設業許可の更新手続きには、一度目の許可申請の場合と同様に提出が必要な書類が多くあります。建設業許可の要件にも該当する役員や専任技術者等の配置に変更があった際には、更新に先立って変更届が提出されている必要があります。提出直前になって焦ることのないように事前の準備が重要です。

【まとめ】建設業許可を最短で取得するためには準備を素早く行う必要がある!期間に余裕をもとう

建設業許可の取得にかかる時間、最短で取得する方法を解説しました。建設業許可の申請準備にかかる時間は、大臣許可も知事許可も約1ヵ月です。審査にかかる期間は、知事許可の場合は約1ヶ月、大臣許可の場合は約3ヶ月です。審査期間は短縮できないので、最短で取得したい場合は、準備時間を短縮しましょう。経験豊富な行政書士に代行を依頼すれば、2週間程度で準備が完了します。建設業許可の申請を検討している人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

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