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建設業で働く人の中には元請けと下請け間において、
- 元請けから決められた報酬が支払われない
- パワハラに遭った
- 工期が短すぎる
こうした悩みやトラブルを抱えている方もいるでしょう。放置するとさらに大きなトラブルになりかねないため、適切な対処法を心得ておく必要があります。
今回は建設業における元請けと下請けで起こるトラブルの実例と対処法を紹介します。トラブルを未然に防ぐ方法も解説するので、トラブルに巻き込まれた経験がある人や、予防法が知りたい人はぜひ参考にしてください。
元請けと下請けとで起こったトラブル例と対処法
元請けと下請けのトラブルには下記のようなケースが多くあげられます。
- 元請けから決められた報酬が支払われない
- 元請けに無理な工期で契約を迫られる
- パワハラや嫌がらせを受ける
- 下請けに手抜き工事が行われた
それぞれの実例と対処法を詳しくみていきましょう。
元請けから決められた報酬が支払われない
元請けから決められた報酬が支払われないトラブルが起こりがちです。例えば下記のような事例があります。
・後で支払うといわれたきり支払われない
・追加工事分などの一部が支払われない
・難癖をつけて支払いを拒否される
ほとんどの場合、交渉力における立場は元請けの方が強いでしょう。ゆえに、元請けの主張が尊重されやすく、下請けは報酬に関して強く主張できない可能性があります。
書面でやりとりを交わさなかった場合は特に注意が必要です。
対処法
下請けは建設業法によって守られています。元請けが1件4,000万円以上の工事を依頼する特定建設業者だった場合はより厳しく、工事引き渡しがあった日から50日以内に代金を支払うことが義務付けられています。
50日以内であればいつでも良いのではなく、なるべく早い日にちで支払わなければなりません。期日をすぎたら年利14.6%の利息が発生します。
ゆえに、支払いに応じてもらえない場合は、下記の第三者機関に相談しましょう。
具体的な対応方法は、簡易裁判所の窓口で申請する「支払督促」や民事訴訟による訴訟手続きです。第三者機関を活用すると、どのような対応方法が合っているか相談にのってくれます。
元請けに無理な工期で契約を迫られる
元請けの一方的な都合で、必要な手順では無理な工期で契約を迫られるケースがあります。想定より短い工期での工事は、施工不良や人件費の増額につながりやすく、新たなトラブルを生みかねません。
無理な工期だとわかっていながら契約すると、工期が遅れて追加費用が発生したとき、下請けの過失とされる可能性もあります。
無理な工期での作業は現場の負担が重く、不満も溜まりやすいので早めの対処が重要です。
対処法
通常必要と定められる期間より著しく短い期間を工期とした場合、これを契約として締結することは法律で禁止されています。適正な工期に関しては、工期に関する基準に定められているので確認しましょう。
無理な工期を指定されたときは、工期に関する基準を参考にして元請けに交渉・相談してください。
対応してもらえない場合は、元請けが違法行為を行なっているので第三者機関に相談するのが賢明です。また、無理な工期とわかっていながらの契約はしないようにしましょう。
パワハラや嫌がらせをうける
下請けは元請け業者からパワハラや嫌がらせを受けるケースがあります。立場上どうしても指示に従わなければいけない下請けは、ハラスメントを受けても主張しにくい場合が多いです。
パワハラや嫌がらせは下記のような事例が当てはまります。
- 元請けから暴言などのパワハラを受ける
- 自社の社員が孫請けのスタッフにパワハラしてしまった
社員を管理する立場であれば、元請けも下請けも同じようにパワハラへの対処をしなければなりません。
対処法
パワハラの防止対策は法律で強化されており、「事業主が自ら雇用する労働者以外の者に対する言動に関し行うことが望ましい取組」が指針として示されています。
パワハラを受けた加害者は、いつどんな状況で嫌がらせされたかメモに残しておき、会社に報告しましょう。会社は嫌がらせの報告を受けたら元請け業者に連絡し、会社としての対応を求めます。
元請け会社の社員がパワハラをした場合は、自社社員と同等の対応をすることが望ましいです。対応策は事前に社内規定で定めておき、実際社員が加害者になってしまったときにスムーズな対応ができるよう準備しておきましょう。
建設業のパワハラが当たり前になっているのか?対処法や辞めるメリットについては、こちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
建設業でパワハラは当たり前?対処法や辞めるメリットも紹介!
下請けに手抜き工事が行われた
下請けに手抜き工事が行われるケースがあります。例えば下記のような状況で発生します。
- 下請けがずさんな仕事をする業者だった
- 施主の要望が下請けに伝わっていなかった
- 人員不足で工事の正しい手順が省略されていた
下請け業者に問題がある場合が多いですが、要望が伝わっていないのは元請けの伝達ミスや契約の不備です。施主の要望通りに作業が行われなかった場合、責任は元請けにあります。
施主から手抜き工事と判断されれば、大きなトラブルとなる恐れがあるため、注意が必要です。
対処法
下請け業者を選定する際は、実績がある業者や面識のある業者を選ぶようにしましょう。悪質な業者を選ぶと自分たちの利益を優先するため、ずさんな手抜き工事をされてしまいます。
また、契約するときの内容も重要です。あまりに低い請負金額で契約すると、経費削減のために人員を削ったり、必要な行程を省いて作業してしまいます。
工事期間中はこまめに様子を確認し、施主の要望通りに進んでいるかチェックしましょう。
抜き打ち検査は現場に程よい緊張感をもたらすので効果的です。
元請け・下請け間のトラブルを未然に防ぐ方法
元請け・下請け間のトラブルは、事前準備をするだけで未然に防げます。具体的には、下記2つの対策が有効です。
- 事前に相手のことを十分にリサーチする
- 契約書の内容を細かく確認する
トラブルが大きくなると訴訟にも発展しかねないので、自社を守るためにも必ずトラブル回避を行いましょう。上記2つについて詳しく解説していきます。
1.事前に相手のことを十分にリサーチする
契約をする前に、取引しても問題ない企業か事前に調査しましょう。チェックするポイントは下記を参考にしてください。
- 企業の経済状況
- 過去の実績
- 経営者の人柄
- 過去にトラブルを起こした経歴
- 社員同士の雰囲気やパワハラの有無
企業調査を自社で行うのが難しければ、企業調査を専門でやっている探偵に依頼するのも1つの方法です。
特に注意したいのは、個人事業主として下請けしている小さな企業です。多くの仕事を得るために無理をして依頼を受け、間に合わせるためにずさんな工事を行う恐れがあります。
事前に相手のリサーチは念入りに行い、問題ないと判断してから契約を結ぶようにしましょう。
2.契約書の内容を細かく確認する
契約書を交わしたら、内容を細かく確認して、自社に不利な内容になっていないかチェックしましょう。1度契約してしまうと、あとから撤回するのは難しくなります。
もしも自社があまりにも不利な内容だと感じたら、相手企業に指摘し、修正してもらってください。修正が難しいようであれば取引をやめる決断をすることも視野に入れましょう。
また、何かしらの問題が起きたときに、どちらが責任を負うのか明確に記載されているか確認してください。具体的にどのような義務を負うのか記載がないと、後々トラブルに発展しやすくなります。
自社で確認が難しい場合は弁護士に確認し、契約して良いかどうか判断してもらいましょう。
建設業界の下請けとは?外注との違いやメリット・デメリットも解説
【まとめ】対策を知り、元請け・下請けでのトラブルは未然に防ごう
本記事では、下記について解説しました。
- 元請け、下請けの間で起こったトラブル事例と対処法
- 元請け、下請けのトラブルを未然に防ぐ方法
トラブルに対してそれぞれに対処法はありますが、未然に防ぐことがもっとも重要です。未然に防ぐためには、
①事前に相手のことをリサーチする
②契約書の内容を細かく確認する
これらが大切なので、現状で予防ができているかどうかを確認し、社内で共有するようにしましょう。
元請けと下請けの違いについてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
建設業で元請けになるには?元請け・下請けの違いについても解説
元請けと下請けの違いとそれぞれのメリット・デメリットについてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
元請けと下請けの違いとは?それぞれのメリットやデメリットも解説
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