外構工事の見積書の書き方や記載項目・作成ポイントなどを解説!

外構工事 見積書 書き方

外構工事を発注する際、見積書は非常に重要な書類です。しかし、「見積書の作成方法がよくわからない」「どのような項目を記載すればいいのか確認したい」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

外構工事は、土木工事や植栽工事など様々な工事が組み合わさっているため、見積書の内容も複雑になりがちです。適切な見積書を作成するには、必要な情報を漏れなく記載し、わかりやすく整理することが求められます。

この記事では、外構工事の見積書の書き方や記載項目、作成時の注意点などを詳しく解説します。ぜひ参考にして下さい。

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外構工事の見積書の重要性

外構工事の見積書は、単なる費用の目安ではありません。見積書は、工事内容や条件、費用などを明文化した重要な契約書類の一部です。

以下の点から、見積書の重要性を説明します。

  • トラブルの防止に役立つ
  • 顧客が工事前に金額を把握できる
  • 顧客や取引先と信頼関係を築ける

順に解説します。

トラブルの防止に役立つ

工事内容や範囲、使用材料、工事期間、費用などを明確に記載することで、施主と施工業者間での認識の相違が生じるリスクを最小限に抑えられます。見積書の内容を事前に確認し、疑問点があれば納得のいくまで話し合うことで、工事着工後のトラブルを未然に防げるでしょう。

顧客が工事前に金額を把握できる

外構工事の費用は、工事内容や使用材料、敷地の状況などによって大きく変動します。そのため、工事着工前に概算の費用を把握し、予算を組むことが重要です。外構工事の費用の内訳を詳細に記載することで、施主が工事にかかる費用を事前に把握できます。

顧客や取引先と信頼関係を築ける

見積書は、施工業者の技術力や誠実さを示す重要な指標でもあります。見積書の内容が詳細で丁寧であれば、施工業者に対する施主からの信頼を得ることができるでしょう。

逆に、見積書の内容が不十分だったり、曖昧だったりすると、施工業者の信頼性が損なわれてしまう可能性が高いです。見積書の記載内容が具体的でわかりやすく、施主の要望に沿った提案がなされていれば、施主は安心して工事を任せられると感じるはずです。

外構工事の見積書の書き方

見積書は通常、表紙、条件書、明細書の3部で構成されます。それぞれの書き方について説明します。

表紙の書き方

見積書の表紙は、見積書全体の概要を示す重要な部分です。表紙には以下のような情報を記載します。

  • 宛名(施主名)
  • 工事名
  • 工事場所
  • 見積書作成日
  • 見積書有効期限
  • 請負金額(税込・税抜の別を明記)
  • 見積書作成者名(会社名、担当者名)

記載内容は見積書の要点を簡潔にまとめたもので、宛名の敬称や日付の書式などにも気を配ります。特に、請負金額は見積書の中で最も重要な情報の一つです。税込・税抜の別を明記し、金額の内訳を細かく記載しましょう。

条件書の書き方

条件書は、見積書の適用範囲や工事の条件などを詳細に記載する部分です。条件書には以下のような情報を記載します。

  • 工事範囲(工事対象の範囲、除外項目など)
  • 使用材料(材料の規格、品質など)
  • 工事期間(着工日、完工日、工事時間など)
  • 支払条件(支払方法、支払時期など)
  • 注意事項(施主の負担事項、施工上の注意点など)

条件書の記載内容は、見積書の適用範囲を明確にし、工事の条件を詳細に示すためのものです。曖昧な点がないよう注意しましょう。

明細書の書き方

明細書は、見積書の費用の内訳を詳細に記載する部分です。明細書があることで、施主は外構工事の費用の中身を理解することができます。明細書には以下のような項目を記載します。

  • 工事項目(細目レベルまで)
  • 規格・仕様
  • 数量
  • 単位
  • 単価
  • 金額
  • 備考

明細書の作成では、内訳を一式としてまとめるのではなく、できるだけ細かく分けて記載することが大切です。各項目について、数量や単位、単価を明記し、それぞれの金額を算出します。また、備考欄を活用し、補足説明を加えることで、より詳細な情報を伝えることができるでしょう。

詳細を階層にわけてわかりやすく記載する

複雑な外構工事の明細書は、「外構工事」「土工事」「植栽工事」のように階層化すると見やすくなります。項目ごとに数量や単価、金額を記載し、施主が費用の内訳を把握しやすいようにします。

外構工事の見積明細書に記載する主な項目

外構工事の見積明細書には、様々な工事項目が記載されます。主な項目とその概要について説明します。

仮設工事

工事着工前に行う準備工事のことで、工事用の足場や仮囲い、仮設トイレの設置などが含まれます。仮設工事は工事の安全性や効率性を高めるために重要な工事ですが、工事規模によってはコストが大きくなる場合もあるため、適切な見積もりが必要です。仮設工事の内容や期間も記載しておきます。

土工事

掘削工事や埋め戻し工事、地盤改良工事など、土に関連する基礎的な工事の総称です。外構工事の品質や耐久性に直結する重要な工事であり、土質や周辺環境を考慮した工法選定が求められます。明細書には、重機の種類や台数、人工数、残土処分費用などを詳細に記載します。

基礎及び下地工事

門柱やカーポート、テラスなどを設置する際の基礎工事が該当します。コンクリートの打設や鉄筋の配筋、型枠の設置などが含まれ、外構の強度や耐久性を左右する重要な工事です。使用するコンクリートの種類や数量、鉄筋の種類や本数、型枠の面積などを明記します。

重機運搬費

外構工事で使用する重機を現場まで運搬するための費用です。重機の種類や台数、運搬距離などによって費用が変動するため、明細書にはそれらの情報を詳しく記載します。ただし、重機の運搬を外部の運送業者に委託する場合は、業者から提示された見積書を添付することもあります。

現場管理費

現場監督者の人件費や現場事務所の設置費用、測量費、品質管理費など、工事現場の運営に必要な費用の総称です。安全管理や書類作成など、工事の円滑な進行を支える重要な項目ですが、明細書では内訳を詳細に記載することが求められます。

仕上工事

塗装工事や左官工事、タイル工事など、意匠性や美観を重視する工事の総称です。使用する材料の種類や数量、施工面積などを明細書に記載します。外構の印象を大きく左右する重要な工事であり、施主の要望を的確に反映することが求められます。

金物工事

門扉やフェンス、手すりなど、外構で使用する金属製部材の加工・取付工事が該当します。使用する材料の種類や数量、施工箇所などを明細書に記載します。溶接や塗装などの専門的な作業が必要になることもあるため、それらの費用も見積もりに含める必要があります。

付帯工事

外構工事に付随して行われる小規模な工事の総称で、外灯の設置工事やポストの設置工事、表札の取付工事などが含まれます。付帯工事の内容は施主の要望によって異なるため、事前に十分な打ち合わせを行い、明細書に詳細を記載することが大切です。

植栽工事

植栽工事は、外構の美観や環境に大きな影響を与える重要な工事です。樹木や花、芝生などの植栽を行う際は、植物の種類や本数、面積などを明細書に詳しく記載します。また、植栽に必要な土壌改良や支柱の設置、灌水設備の設置なども見積もりに含める必要があります。施主の好みや敷地の条件を考慮し、適切な植物を選定することも大切なポイントです。

諸経費

諸経費は、外構工事に必要な経費のうち、直接工事費以外の費用を指します。具体的には、現場管理費や一般管理費、設計費などが該当します。諸経費の金額は工事の規模や内容によって変動するため、明細書では内訳を詳細に記載することが求められます。一般的に、諸経費は工事費用の一定割合で計上されますが、適切な割合設定には経験と知識が必要不可欠です。

外構工事の見積書を作成するときのポイント

見積書の作成は、外構工事の成功に直結する重要な作業です。ここでは、見積書を作成する際の重要なポイントを2つ紹介します。

条件面を明確にし顧客から同意をもらう

見積書には、工事の内容や条件を明確に記載する必要があります。工事の範囲や使用する材料、工事期間、支払条件といった工事に関する重要な事項は、見積書に漏れなく記載しましょう。

また、見積書の内容について、施主から同意を得ることが重要です。曖昧な点や不明な点がある場合は、施主に丁寧に説明し、理解を得るよう努めます。施主から同意が得られない場合は、見積書の内容を再検討するなど、適切に対応することが求められます。

見積書の内容が明確で、施主の同意が得られていれば、工事着工後のトラブルを最小限に抑えることができるでしょう。

見積書を修正するときは上書きせず古いデータも保管する

見積書の作成には、CADソフトや表計算ソフトなどを使用するケースが多いですが、修正時には注意が必要です。見積書を修正する際は、古いデータを上書きせずに、新しいデータを別途作成することをおすすめします。

古いデータを残しておくことで、見積書の変更履歴を追跡することができます。また、トラブルが発生した際に、古いデータを参照することで、問題の原因特定がしやすくなります。

見積書のデータは、工事完了後も一定期間保管しておくと良いでしょう。工事完了後に、施主から見積内容に関する問い合わせがあった場合などに、適切に対応することができます。

外構工事の見積書を渡す方法

見積書の作成が完了したら、いよいよ施主への提出です。ここでは、見積書の一般的な渡し方を3つ紹介します。

対面で手渡しする

見積書を施主に直接手渡しするのが、最もオーソドックスな方法です。対面で手渡しすることで、見積書の内容について詳しく説明できるほか、施主からの質問や要望にもその場で対応することができます。

手渡しの際は、見積書の内容を口頭で説明するだけでなく、図面や資料を用意しておくと良いでしょう。視覚的な情報は、施主の理解を深めるのに役立ちます。

封筒に入れ郵便で送る

見積書を郵便で送る方法もあります。郵送の場合は、書留郵便や配達記録郵便など、配達の記録が残る方法を選ぶことをおすすめします。

郵送の際は、見積書の内容を説明する資料を同封すると良いでしょう。また、見積書を発送した後は、施主に電話やメールで連絡を取り、書類が到着したことを確認するのがマナーです。

郵送の場合、見積内容について直接説明する機会がないため、見積書の内容をより丁寧かつ詳細に記載する必要があります。

PDFデータをメールで送る

昨今は見積書をPDFデータ化し、メールで送信するケースも増えています。PDFデータであれば、施主が見積書を印刷して確認することができます。メールで送信する際は、見積書の説明資料を添付ファイルとして同封するのがおすすめです。

また、メール本文には見積書の概要や注意点などを簡潔に記載しておくと親切です。メールで送信した場合も、施主が見積書を受け取ったことを確認する必要があります。メール送信後、電話や別メールで連絡を取り、書類が届いたことを確認しましょう。

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【まとめ】外構工事の見積書の書き方はわかりやすさが大切!後に認識違いが起きないよう注意しよう

外構工事の見積書は、工事内容や費用を施主に正確に伝える重要な書類です。見積書の内容が不明確だったり、わかりにくかったりすると、工事着工後にトラブルが発生するリスクが高まります。適切な見積書の作成には、表紙、条件書、明細書の3つの構成を理解し、必要な情報を漏れなく記載することが大切です。特に明細書は、工事項目や材料、数量、単価など、詳細な情報を記載する必要があります。明細書の内容を階層化し、わかりやすく整理することで、施主の理解を得やすくなるでしょう。

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