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建物の解体工事では、建物本体の解体だけではなく、基礎部分の撤去作業も必要となります。基礎が残された状態では新しい建物の建築が困難になるためです。基礎の撤去を行わないと、跡地の有効活用ができず、土地の価値も下がる可能性があります。
基礎撤去は、基礎の種類によって撤去方法が異なり、重機やダイヤモンドカッターなどの専用機材が必要となるため費用が高額になりがちです。そのため、事前に正確な見積もりを取り、費用を抑えられる対策を検討することが必要です。
この記事では、解体工事における基礎撤去の重要性や費用、そして安く抑える方法などについて詳しく解説します。
解体工事で基礎撤去が必要な理由
建物の解体工事を行う際、建物の基礎部分の撤去も必要不可欠な工程となります。なぜなら、基礎を残したままでは、跡地に新しい建物を建築できないからです。建物の解体と基礎の撤去を同時に行うことで、跡地を有効に活用できます。
建物の基礎の種類
建物の基礎には大きく分けて2つの主な種類があります。
- 杭基礎
- 直接基礎
順に解説します。
杭基礎
杭基礎とは、地盤の強固な層まで杭を打ち込む方式の基礎のことです。地盤の状況によって使い分けられる方式で、地盤の状況を事前に十分に調査する必要があります。また、杭基礎の撤去には専門的な技術と装置が必要となるため、費用もかかりやすい特徴があります。
杭基礎は2つの種類に分けられます。
- 支持杭
- 摩擦杭
それぞれ順に解説します。
支持杭
支持杭とは、地盤の強固な層まで杭を打ち込み、その支持力によって建物の重量を支える方式の基礎のことです。支持層が深い地盤に適しています。例えば、砂利層や岩盤といった堅固な地層まで杭を打ち込むのが支持杭です。
摩擦杭
摩擦杭とは、地盤の摩擦力によって建物の重量を支える方式の基礎のことです。支持層が深くない地盤に適しています。例えば、軟弱な粘土層などの地盤では、杭の周囲の摩擦力で建物を支える摩擦杭が使われます。
直接基礎
直接基礎とは、建物の重量を直接地盤に伝える方式の基礎のことです。直接基礎は、地盤の状況によって使い分けられます。ベタ基礎は比較的撤去が容易な一方、独立基礎や布基礎は撤去が困難です。
このように、建物の基礎には様々な種類があります。それぞれの方法によって撤去の難易度や費用が異なるため、事前調査と適切な工法の選択が重要となります。
直接基礎は3つの分類に分けられます。
- 独立基礎
- 布基礎
- ベタ基礎
順に解説します。
独立基礎
独立基礎とは、独立して設置された柱の下に基礎が配置される方式の基礎のことです。建物の各柱の下に個別の基礎が設置されます。
布基礎
布基礎とは、基礎が建物全体の下に広がる方式の基礎のことです。建物全体の荷重を地盤に広く分散させます。
ベタ基礎
ベタ基礎とは、基礎が建物全体の下に一体となった方式の基礎のことです。建物全体の荷重を一体の基礎で受け止めます。
解体工事で基礎撤去にかかる費用相場
基礎撤去にかかる費用は、建物の基礎の種類によって大きく異なります。一般的な費用相場は以下の通りです。
ベタ基礎 | 1㎡あたり5,000~6,000円 |
布基礎 | 1㎡あたり1,500~2,000円 |
杭基礎 | 1本あたり30,000~50,000円 |
解体工事の基礎撤去にかかる費用が高額な理由
基礎撤去の費用が高額になる理由としては、基礎の種類によって撤去方法が異なり、場合によっては特殊な機材が必要になることがあるためです。また、基礎の撤去に伴い、地盤の補強工事なども必要となるケースもあるため、さらに高額になる可能性があります。
直接基礎のベタ基礎は比較的簡単に撤去できるため、費用も抑えられます。ベタ基礎の撤去はブレーカー等の重機で解体・撤去できるため、作業は比較的簡単です。
一方、独立基礎や杭基礎は撤去が難しく、費用がかかる傾向があります。特に杭基礎は地盤に深く打ち込まれているため、油圧ジャッキなどを使って一本ずつ引き抜く必要があり、時間と労力がかかります。
基礎撤去の費用は、建物の解体工事全体の費用に大きな影響を及ぼします。そのため、事前に正確な見積もりを取り、適切な撤去方法を選択することが重要です。
追加工事が必要になるケース
解体工事の際、様々な地中埋設物が見つかる場合があります。これらの埋設物によっては、処分費用が高額になる場合があります。予期せぬ出費を避けるため、事前の現地調査が重要となります。
現地調査では、想定される主な埋設物の種類を確認しておくことをおすすめします。一般的に想定される埋設物としては、以下のようなものがあげられます。
- 電線・ガス管・水道管などのライフラインに関連する配管
- 廃棄物・汚染土壌などの産業廃棄物
- 基礎杭や地中コンクリートなどの旧構造物の残留物
これらの埋設物の有無や状態を事前に把握することで、適切な処理方法を検討し、予期せぬ費用増大を回避することができます。
正確な見積書を作成する方法
建物の解体工事と基礎の撤去は別の工程になるため、見積もりも別々に取る必要があります。建物の解体工事と基礎撤去の両方の見積もりを取ることで、正確な工事費用を把握できるでしょう。
まず、見取り図の作成では、建物の平面図や立面図から基礎の寸法や形状を確認します。次に、現地調査では実際の基礎の状態を確認し、どのような工法で撤去するのが適切かを検討します。例えば、ベタ基礎であれば重機での解体が可能ですが、杭基礎の場合は引抜作業が必要です。
また、撤去に必要な重機や専門機材、人件費などのコストも細かく見積もりましょう。基礎撤去に伴う地盤の補強工事などの追加費用についても把握しておくことも重要です。見取り図の作成と現地調査を通じて、より詳細かつ正確な見積もりを作成することが、適切な工事費用の算出につながります。
見取り図を準備する
解体工事を行う際、現地調査時に竣工時の見取り図を準備しておくと良いでしょう。この図面には、建物の基礎がどのように施工されているかが記載されている場合があります。解体業者に提示することで、基礎の状態を事前に把握することができます。手元にない場合は施工業者に問い合わせることで、図面を提供してもらえる可能性があります。
現地調査を行う
竣工時の図面が見つからない場合でも、現地調査の段階で建物の基礎の状況を直接確認することができます。例えば、建物の一部を掘り起こして基礎の構造を直接観察したり、排気口や点検口から床下部分を観察することで、どのような基礎が使われているかを把握することができます。
このように、現地調査の際に基礎の状況を直接確認することで、事前に基礎の種類や状態を把握することが可能です。竣工時の図面がない場合でも、このような方法で現地調査を行うことで、解体工事に向けた適切な準備を行うことができます。
解体工事で基礎撤去にかかる費用を抑える方法
様々な対策を組み合わせることで、基礎撤去にかかる費用を大幅に抑えられます。
基礎撤去に関する費用を抑えるためのポイントは以下の3つです。
- 相見積もりをとる
- 繁忙期を避ける
- 補助金や助成金を活用する
順に解説します。
相見積もりをとる
複数の業者から見積もりを取ることで、最適な料金設定を見つけられます。同じ仕様の工事でも、業者によって料金が大きく異なる場合があります。業者間の競争を促すことで、より低価格な見積もりが期待できるでしょう。
繁忙期を避ける
解体工事の需要が低い時期に工事を依頼すれば、割安な料金設定が期待できます。需要が低い時期は業者側も工事を受注したいため、料金を下げてくれる可能性があります。一般的に、年末年始や夏季休暇などの繁忙期を避けると良いでしょう。
補助金や助成金を活用する
地方自治体などによる解体工事費の補助制度を活用すれば、基礎撤去にかかる費用の一部を補助してもらえる可能性があります。自治体によって補助の有無や金額が異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
解体工事の基礎撤去する方法・日数
基礎の撤去方法と所要日数は、基礎の種類によって異なります。基礎の撤去には重機や専門の技術が必要となるため、時間と費用がかかります。特に杭基礎の撤去は難易度が高く、多大な時間と労力を要する工程となります。適切な撤去方法を選択し、丁寧に工事を進めることが重要です。
この章では各撤去方法の撤去方法や日数について解説します。
布基礎の撤去方法・日数
布基礎は、基礎が建物全体の下に広がる方式の基礎のことです。布基礎は、重機で掘り起こして解体することができます。他の基礎工法と比べて、布基礎の撤去作業は比較的簡単で、多くの場合は1日で終わります。
ただし、地中に埋設された物が見つかった場合や該当する土地の広さといった状況によって工期が延びるケースがあります。そのため、事前の現地調査を行い、撤去に必要な工期を正確に見積もることが重要です。
ベタ基礎の撤去方法・日数
ベタ基礎は、ブレーカーなどの重機を使って解体・撤去することができます。重機で基礎コンクリートを細かく破砕し、重機で撤去していきます。ベタ基礎の撤去作業は一般的な住宅規模であれば、通常1〜2日程度必要です。
杭基礎の撤去方法・日数
杭基礎は、油圧ジャッキを用いて一本ずつ引き抜く必要があります。地盤に深く打ち込まれた杭を、一本ずつ慎重に引き抜いていく作業となります。杭基礎の撤去作業は一般的な住宅規模であれば、通常5〜10日程度必要です。
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【まとめ】解体工事の基礎撤去は土地の評価を下げないよう適切な方法で行おう
適切な基礎撤去を行うことは土地の評価を保つことにも繋がるため、跡地の有効活用が期待できます。基礎撤去にはコストがかかりますが、見取り図の作成や現地調査を行い、適切な工法を選択することで費用を抑えることが可能です。各自治体の補助金を活用することで、費用をさらに抑えられるでしょう。事前によく調査した上で、慎重な工事計画を策定し、適切な方法で基礎撤去を行うことが求められます。
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