解体業の社長の年収は?給与や独立したあとの収入も徹底解説!

解体業の社長の年収は?給与や独立したあとの収入も徹底解説!

コンクリートや鉄骨でできた大きな建物を壊し、更地にするため廃材を片づける解体業ですが、現場で働く人の給与事情はどのようになっているのでしょうか。また、解体業として独立した場合の利益や年収はどのくらいになるのでしょうか。
この記事では、解体業における業務形態別の給与相場や給与を上げるための方法、独立した場合の年収と業界の将来性などについてご紹介します。
解体業で働くことを考えている方、解体業として独立を考えている方はぜひご参考にしてください。

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解体業の給与相場は?

これから解体業の企業へ入社しようと考えている方は、給与が一体いくらぐらいなのか気になるところですよね。力仕事で、大型の機械による事故や粉塵と隣り合わせのイメージも加味するとかなり身体を張った仕事という印象が強いため、その分他の業種より給与も高いのでしょうか。
では、解体業で働く人の給与相場について、正社員とアルバイトだとどれくらいの差があるのかや、他業界からの転職を考えている場合は相場がどのくらいになるのかを含め、入社方法や業務形態別にご紹介します。

正社員(新卒入社)

大学新卒入社での正社員の場合、月給約25~27万円、その他手当、昇給、賞与等含めると年収にして約400~500万円が想定されます。初任給は月給約22万円で、力仕事がメインということもあり、他の業界に比べると水準が高いとされています。
加えて、全体の給与差を見ると年収288~675万円と幅があり、次項にて詳しく解説しますが、スキルの有無や役職に就くかどうかなどで、給与水準に大きく差が出せる業界でもあります。

正社員(転職)

転職で解体業の会社に入社した場合、月給約26~30万円、その他手当、昇給、賞与等含めると年収にして約500~6000万円が想定されます。新入社員と比べると、新卒入社より社会経験が豊富なためその分給与水準は上がり、令和3年度時点での日本の平均年収443万円よりも高い水準にあります。
また仕事内容は、物の運搬や整備をする作業員のイメージが強いですが、他にもパソコンで入力や計算などの事務関係や、営業担当として事業の受注に尽力する仕事など、力仕事に自信のない方でも他の分野で活躍できる場合があります。

パート・アルバイト

パートやアルバイトの場合、時給は平均で約960円です。初心者の方で約950円、経験者だと約1,000~1,500円といわれ、解体業に携わる経験値が高い人のほうが優遇されます。
日雇い制の会社もあれば、人材会社からの派遣形態、寮への住み込みで雇われる場合など、解体作業の規模やスケジュールによって業務形態も様々です。作業員として現場で働くことが多いため、体力に自信のある方や、仲間と協力しての作業が得意な方におすすめの業界です。

社長・解体業として独立した方

解体業の一人親方として独立した場合、社長の年収はおよそ700~900万円といわれています。事業規模や社員を雇う場合などにより変動しますが、安定して収益を上げられるようになれば、会社の一作業員として働くのに対し約2倍の年収が見込めます。
解体業は全体の約75%が一人親方夢のある業界です。

解体業で働いている人の給与はどのようにして決まるのか?

解体業で働く場合の給与相場が分かったところで、続いては給与の査定に響くポイントについてご紹介します。解体業の一社員として給与を上げてもらえるかどうかは、どのような観点で決められるものなのでしょうか。
働く上で身につけることのできるスキル、解体業の中で就くことのできる役職、労働する地方や地域の選択、解体業としての労働年数について、それぞれがどのように給与査定に影響しているのか、順番に見ていきましょう。

スキル

解体業においては、鳶工と呼ばれる工事前後での高所作業員やオペレーターと呼ばれる重機を操縦できる作業員になることで、給与が高くなります。

鳶工は足場やシート、防音パネルなどを設置するため、高所で重量のあるものを運ばなくてはならないため通常の作業員よりも危険を伴います。
オペレーターは現場でクレーン車をはじめフォークリフト、ショベルカーなど、廃材を運搬したり地面を更地にしていくのに様々な専門重機を操縦するため、扱いに慣れたベテランの作業員や操縦免許が多い作業員ほど、現場で重宝されます。

役職

スキルに加え、特定の役職に就くことでも給与アップが期待できます。解体業の場合、多くの作業員に指示を出す「リーダー」になることや、作業状況全体を見て現場の指揮をとる「現場監督」などが主な役職です。
特に大規模な解体現場では、多くの機械が使われることでの衝突や、高所から廃材が崩れ落ちてくることでの事故の危険性が高くなります。作業員一人ひとりが事故に遭うことのないよう、全体の安全を配慮する必要があるため、リーダーや現場監督の責任は大きく、その分給与査定にも大きく影響するのです。

働いている地域

解体作業の現場がある地域によっても、給与相場が異なります。高いのは関東地方で平均約426万円、一番高い東京都での給与平均は約460万円です。低いのは北海道や東北地方で平均約359万円ほどとされており、100万円を超える差があります。
関東地方の次に高いのは近畿を含む関西地方、次いで東海地方と、都市部からの交通の便の良さや大きな建物の建て替えをする現場が多い地域では、解体業の需要が高い分、給与水準が高い傾向にあります。

労働年数

解体業の企業に就職した場合、勤続年数による基本給の昇給は当然考えられますが、大きく給与が変動することは考えにくいです。単に労働年数を重ねるよりも、上記のように重機を操作するオペレーターになったり、リーダーや現場監督などの役職に就く方が給与に影響が出てきます。
逆にいえば、これまで解体業に携わったことがない方でも、重機操縦の免許を取ったり役職を目指すことで、短い期間での給与アップが可能になる業界だといえます。

解体業は儲かる?目標とする利益率・具体的な方法について解説

解体業で働いて、収入を増やすためにやること3つ

では実際に、今後勤務していく上で給与をアップさせるためにはどのように行動していけばよいのでしょうか。前項で挙げたポイントについて、どういった方法でスキルを磨くと給与アップに近づけるのかということや、昇進や役職に就くにあたっての準備の必要性、給与水準が高い地域への引越しや他企業への転職の検討などについて、順番に紹介していきます。
現在、作業員として働いている方も、これから解体業で働くことを考えている方も、収入を増やすためにできることついて考えていきましょう。

スキルを磨く

鳶工として作業したり、重機を操作するオペレーターとしてのスキルを磨くことが、収入を増やすための近道です。解体業で使用される重機の中で、比較的簡単に免許取得が可能といわれているのは、2本のアームで荷物を運搬するフォークリフト運転技術者です。国家資格で、各地の技能講習と特別教育により取得できるため、まだ重機操縦免許を持っていない方にもおすすめです。
可能なものからひとつずつ免許を取得し、実際に現場での経験を積んでいくことで、実用性のあるスキルを身につけましょう。

昇進する・役職に就く

同じ会社の中で勤続年数を重ねるだけでなく、昇進したり役職に就いたりなど、現場の中で重要なポジションに就くことを目指します。ひとりの作業員としての業務に慣れ余裕が出てきたら、リーダーや現場監督の目線を確認したり、全体の動きを観察してみたりしましょう。
上司の仕事ぶりから、よい部分を真似してみることで自然と役職の仕事を意識することができるため、リーダーや現場監督として求められるスキルが見えてくるはずです。昇進や役職に就くチャンスが巡ってきたら迷わず挑戦しましょう。

収入が高い地域に引っ越す・転職する

給与相場が低い地域に住んでいる場合は、同じ業務内容でも相場の高い地域で仕事できるよう、引っ越しや他社への転職を検討してみましょう。特に関東地方では都市部や都市近郊の発展が目覚ましく、高層マンションや商業施設などの建て替えが次々と行われているため、解体業における作業員の需要が高くなっています。
解体業では数日に渡り作業をすることが多いため、住み込みができる寮を完備している会社もあり、家庭の事情で家族での引越しが難しい場合でも家賃をかけずに働くことができて便利です。

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建設業に強い求人サイト!建築の転職でおすすめのサイトを紹介建設業に強い求人サイト18選!建築の転職でおすすめのサイトを紹介

解体業の社長が収入を増やすためにやることは?

一人親方や会社社長として解体業を独立した方は、どのように活動していけば、収入をふやすことができるのでしょうか。収入を増やすためには、まず会社としての業績を上げ、利益を確保することが先決です。
案件の受注数を増加させるための営業力の重要性や、利益率を改善させるためのおすすめの方法、継続受注を増やすためのサービス品質向上といったポイントについて解説していきます。解体業として独立開業し、現在経営に困っている方も、以下を参考に実践すると改善が見込めるかもしれません。

営業力を強化して受注案件数を増やす

まず全体の受注案件の数を増やすため、会社を知ってもらうために必要な営業力を強化させることがポイントです。昔ながらのテレアポ営業やチラシのポスティングなどでも一定の宣伝効果はみられますが、WEBを利用したアプローチも同時に行うようにしましょう。「社内の営業人員が足りない」ということであれば下記の営業代行サービスの利用もおすすめです。

営業代行サービスに相談して営業戦略の提案を受ける

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利益率を改善する

ある程度の受注案件がとれてきたら、利益率の改善をはかることも大切です。利益率を上げるためには、資材にかかる費用や人件費をカットし工事にかかる原価を抑えること、作業効率を上げるためIT化を進めることなどが必要です。
コスト削減を意識するあまりに、安い給与での労働や人員不足の現場では優秀な作業員が集まらず、士気低下や事故を招く原因となります。会社を長い目で見た場合、業務の効率化をはかり、建物を解体するための計算や勤怠管理などを専用のITソフトに任せるほうが、利益率を確保できる可能性が高くなります。

サービス品質を高めて継続受注を増やす

最初にとれた案件と同じクライアントからのリピートや継続受注を増やすことを目指し、サービス品質を高めておくことも重要です。品質を高めるためには、工事前の現地調査を見てもらった上で見積を出すことや、作業の工程表やスケジュールをこまめに確認しクライアントとの連携をとることが重要です。またクライアントだけでなく、工事の際に影響する近隣住民への挨拶や害虫駆除管理も、解体工事における品質を高めるポイントです。
自社での業務を正しく丁寧に行うだけでなく、クライアントと近隣住民に配慮した行程で仕事を進めることで、同じクライアントからの継続受注や、口コミによる他社への宣伝効果も期待できます。

解体業の将来性

解体作業員として働くことを検討している方や、すでに勤労中の方、また事業の独立を考えている方の中には、解体業の仕事の将来性が気になるという方も多いのではないでしょうか。ここ数年でのコロナ禍の影響や、住宅事情の変化などに伴い、解体業の需要が高まっているかどうかを見ていくことで、今後の勤務地変更や事業拡大について考えるきっかけになります。
日本での空き家増加、都市整備に伴う解体業の需要増加、解体業の専門性が上がっていることによる事業設立難化などについて、社会情勢との関係性を踏まえた将来性について解説します。

空き家が増えている

総務省統計局が5年ごとに行っている住宅・土地統計調査によると、空き家の数はここ60年で増加の一途をたどっており、2018年時点では総住宅数の13.6%を空き家が占める過去最高の数値となっています。今後も少子高齢化と日本の人口減少によりさらに空き家が増えていくと予想されます。
このため昭和時代や平成初期に建てられた高層マンションや大型団地など、空き物件が増えることによる解体業の需要は高まっていくことが期待されます。

都市整備で需要が増えている

都市の整備で、新しい商業施設や外国人向け高層マンションの建設ラッシュが起こっており、古い施設の閉鎖に際しての解体の市場規模は大きくなっています。またオリンピックや万博など、世界的なイベントが開催される時、メイン会場のための土地確保はもちろん、周りも景観を良くするために街が整備されることが多く、古い建物の解体が求められます。
コロナ禍で一時落ち込んでいた観光産業が回復することも考えると、今後各地で街を整備する需要が広まっていくと考えられ、建設業界や解体業界はますます勢い盛んになると考えられます。

建物の解体が難化

解体業はここ最近でより専門的な知識や技術を必要とする分野になりつつあります。建設業法の改正により、2016年に解体業は「とび・土木工事業」の一部から「解体工事業」という名称で建築業許可業種の一種として新設されました。解体業として独立するのに必要な要件や資格が定められ、アスベストやその他有害物質等の管理についても規定があるため、それまで以上に現場経験や資格が求められるようになりました。
これから解体業の独立開業を考えている方は、時代の変化に伴う建物の構造や物質の取り扱いについて、常に最新情報を取り入れつつ運営していく力が求められます。

解体業の給与は高く、将来性も明るい

以上、解体業の給与事情や独立した場合の注意すべきポイント、時代背景と合わせた解体業の将来性について解説しました。
建設業や解体業は、人口推移や社会現象に大きく左右される業界ですが、時代の波にうまく乗り、社会の需要をつかむことで、今後も成長する兆しがあります。これからの需要を見込んでも十分に将来性のある産業といえるため、解体業の仕事に興味を持っている方も、独立を考えている方も、ぜひ前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

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