施工管理技士の土日休みの実情や休める企業の選び方などを解説!

施工管理技士は幅広い業務を担っており、その責任は非常に大きいものです。建設現場では欠かせない存在であることから、「休みが取りにくい職種」 とされてきました。実際に、施工管理技士として働く中で、「休みの少なさ」に悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
しかし、近年では働き方改革の影響で、土日休みを確保できる企業が増えてきていることも事実です。
今回は、施工管理技士の土日休みの実情や休みが取りにくい理由を解説し、土日に休める企業の選び方や転職のポイントについても紹介します。

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施工管理技士の土日休みの実情

施工管理技士は休日が少なく、現場の進捗に応じて長時間労働が求められることも珍しくありませんでした。しかし、現在においてはその状態が変わりつつあります。
具体的に、施工管理技士を含めた建設業界の現状について見てみましょう。

年間休日は少なめ

施工管理技士を含む建設業の年間休日は、他産業に比べて少ない傾向にあります。国土交通省の「第16表 令和5年 年間休日総数階級別企業数割合」によると、建設業の平均年間休日数は114.9日で、全業界の115.6日よりもわずかに少ない結果となりました。
「完全週休2日制」として土日をしっかり休める企業はまだ多くありませんが、業界全体で働き方の見直しが進んでいるため、今後改善が期待されています。
出典:国土交通省「第16表 令和5年 年間休日総数階級別企業数割合

土日休みの企業が増えてきている

大手ゼネコンや一部の企業では、「週休2日制の導入」 「現場のシフト制」 「土日休み」を取り入れ、従業員の負担を軽減する動きが加速しています。また、公共工事では「週休2日工事」「週休2日交代制モデル工事」の拡大に取り組んでおり、業界全体で休日改善の流れが強まっています。
土日休みの企業は増えてきているものの、国土交通省の「建設業を巡る現状と課題」を見ると、令和3年度の4週8休取得はわずか8.6%であり、まだ十分ではないことが伺えます。
■休日の取得状況

  • 4週6休:44.1%
  • 4週5休:22.9%
  • 4週4休:13.2%
  • 4週7休:10.0%
  • 4週8休:8.6%

なお、公共工事をメインに受注する企業では4週8休が18.1%となっており、週休2日の割合が比較的高い傾向です。
出典:国土交通省の「建設業を巡る現状と課題 p28

長期で休めるタイミングがある

工事が完了し発注者への引き渡しが終わると、一旦業務が落ち着くタイミングで長期休暇を取れる場合があります。また、年末年始(12月末~1月初旬)や夏季休暇を慣例としている企業も多く、そのタイミングで取得できるケースもあります。
公共工事や大手企業が請け負う工事では、発注者側の都合で現場がストップする際に、同じスケジュールで長期休暇が取れることもあります。
ただし、工期が遅れている現場では休日返上で作業が進められることもあるので、プロジェクトの進捗状況に左右されます。

施工管理技士が土日休みを取りにくい理由

施工管理技士は多様な業務をこなす必要があるため、必然的に休日が少なくなりがちです。
ここからは、施工管理技士が土日休みを取りにくい理由を5つ紹介します。

人手が不足しているため

建設業界は慢性的な人手不足に直面しており、特に施工管理技士の数が不足しているため、1人当たりの負担が大きくなっています。
実際に、厚生労働省の「令和6年版 労働経済の分析」によれば、2023年の全産業の有効求人倍率は1.31倍で、前年より0.03ポイント上昇しており、建設業においては正社員の不足感が強い傾向です。
本来であればシフト交代で休めるはずの業務も、「代わりの人がいない」 という理由で土日休日の返上を余儀なくされる場合もあります。中小企業や地方企業では、施工管理技士1人が複数の現場を掛け持ちすることも珍しくなく、休日を取る余裕がないのが現状です。
出典:厚生労働省「令和6年版 労働経済の分析

古い考え方が残っているため

建設業界には長年の建設業ルールの慣習があり、一般的な企業と異なる労働慣行が根付いています。たとえば、「土日出勤は当たり前」「週休2日制や有給休暇を取得しづらい」といった現場が多く、働き方改革が他業界に比べて遅れているのも事実です。
このことから、施工管理技士が土日休みを希望しづらい雰囲気になっている現場もあります。

想定外のトラブルに対応する必要があるため

建設現場では、以下のような予期せぬトラブルが発生することが多々あります。

  • 資材の納品遅れ
  • 機材の故障
  • 作業員の急な欠勤
  • 設計の変更
  • 事故の発生 など

こうしたトラブルが発生した際、施工管理技士は迅速に対応し、工期に遅れが出ないよう調整する役割を担っています。
特に、納期が迫っているプロジェクトでは、少しでも遅れると工事全体に影響が出るため、トラブル対応のために休日返上で現場に出ることもあります。

天気の影響を受けるため

建設現場は、天候に大きく左右されます。屋外作業がメインとなる工事では、雨や強風、大雪などの影響で予定通りに作業が進まないことがあります。その結果、遅れを取り戻すために休日返上で作業を行うケースも少なくありません。
梅雨や台風シーズンでは、長期間にわたって天候不順が続くこともあり、数週間分の遅れを一気に取り戻すために休日出勤が継続することもあります。

業務量が多いため

施工管理技士の仕事は、単に現場を見るだけではありません。工程管理や品質管理、安全管理のほか、書類作成や役所への届出、発注者との打ち合わせなど、デスクワークも多くあります。中小企業では、1人の施工管理技士が複数の業務を兼任するケースも珍しくなく、業務量が膨大になりがちです。
さらに、現場での指示出しや安全確認をしながら、事務所に戻って報告書を作成するなど、現場と事務作業を同時進行で行わなければなりません。その結果、「日中は現場対応、夜にデスクワーク」 という働き方になり、休日に持ち越す業務が発生することも少なくありません。

施工管理技士が土日を休める企業の選び方

施工管理技士の業務は多忙ですが、企業によっては土日休みを確保できる環境が整っているところもあります。
ここからは、施工管理技士が土日休みを取りやすい企業の特徴について紹介します。

年間休日を120日以上設けている

年間休日120日以上が「完全週休2日制と国民の祝日を休める」目安とされています。しかし、先ほど説明したとおり、建設業界の年間休日は114.9日であり、休日の少なさが課題となっています。
そのため、就職や転職の際は、企業の年間休日が120日以上あるかを確認することが重要です。大手ゼネコンや働き方改革を推進している企業では、休日をしっかり確保する動きが広がっています。有給休暇の取得推奨制度がある企業であれば、土日以外にも休暇を取りやすい環境と言えるでしょう。

ワンストップで工事を請け負っている

設計から施工、施工管理、引き渡しまでを一貫して請け負う企業は、施工管理技士にとって働きやすい環境の場合が多いです。なぜなら、工程全体を自社で管理できるため、スケジュール調整がしやすく、急な休日出勤が発生しにくいからです。
一方、下請け企業として業務を担う場合、元請け企業の指示に従って動かなければならず、急な変更や休日対応を余儀なくされるケースも多いです。そのため、ワンストップ体制の企業を選ぶことで、休日の確保がしやすくなるでしょう。

ICT化に取り組んでいる

近年、建設業界でもICT(情報通信技術)の導入が進み、施工管理の業務効率が大幅に向上しています。
ICTの活用により、これまで現場でしか対応できなかった業務がリモートで完結し、施工管理技士の負担が軽減されることで、長時間労働の削減や休日の確保につながっています。
企業選びの際は、ICT化の取り組み状況についてもチェックするとよいでしょう。

公共工事を多く請け負っている

公共工事の案件が多いことも、土日に休みを取りやすい企業の1つとして挙げられます。
公共工事は民間工事と比べて、工期が厳格に管理されており、週休2日制を導入する企業が増えています。夜間工事や突発的な対応が少なく、休日出勤のリスクが低い特徴があります。
特に、国や自治体が発注する工事では、労務管理の適正化が厳しく求められているため、無理な長時間労働や休日出勤が発生しにくいです。そのため、公共工事の比率が高い会社を選ぶこともおすすめです。

マンションの大規模修繕工事を行っている

主にマンションの大規模修繕工事を手掛ける企業も、比較的土日を休みやすい傾向にあります。その理由は以下のとおりです。

  • マンションの住民が在宅する土日は工事の騒音を避けるため、作業を休むことが多い
  • 新築工事と比べて工期が比較的安定しており、突発的なトラブルが少ない
  • 計画的に工事を進めるため、休日のスケジュール管理がしやすい

このような企業を選ぶのも選択肢の1つとなるでしょう。

施工管理技士が土日休みの企業に転職する方法

土日休みの企業が増えているとはいえ、選び方を間違えると転職しても「結局、土日も仕事ばかり」という状況に陥る可能性もあります。そこで重要になるのが、転職活動の進め方です。
ここからは、土日休みの企業に転職するために役立つ方法を紹介します。

転職サイトの求人情報を確認する

転職サイトでは、以下のポイントに注意して情報を集めるとよいでしょう。

  • 「完全週休2日制」と「週休2日制」の違いに注意する
  • 検索条件を工夫する
  • 企業の口コミをチェックする

「完全週休2日制」とは毎週2日間の休み、「週休2日制」とは週2日の休みが月1回以上あるという意味です。土日休みとは限らないため、 「土日休み」「年間休日120日以上」「公共工事」などのキーワードで検索すると、より条件を絞り込めます。
「求人票には土日休みと書かれているのに、実際は休日出勤が多い」というケースもあるため、口コミサイトを活用し、現役社員・元社員のリアルな情報を得ると安心です。

転職エージェントを活用する

転職エージェントでは希望条件をヒアリングしたうえで求人情報を紹介してくれるので、自分で求人を探す手間を省けます。
さらに、以下のメリットもあります。

  • 非公開求人を紹介してもらえる
  • 企業の内情を教えてもらえる
  • 面接対策や条件交渉をサポートしてくれる

非公開求人は、個人では入手不可能な情報です。大手ゼネコンなどでは一般公募せずエージェント経由で採用するケースが多いので、なかには、土日休みだけでなく給与面でも好条件な求人が含まれていることもあります。
建設業界に強みを持つ転職エージェントを利用すれば、業界の動向を熟知しているので、求人情報と入社後のギャップを防げます。

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【まとめ】施工管理技士は土日を休める企業も増えている!自分に合う働き方ができる企業を選ぼう

施工管理技士が土日休みの企業を選ぶには、以下のポイントを押さえることで、土日休みを確保しやすくなります。

  • 年間休日120日以上の企業を選ぶ
  • ICT化を進め業務効率を向上させている企業を探す
  • 工期が安定した業務を請け負う企業を選ぶ

また、転職を考える場合は、転職サイトやエージェントを活用することで、より効率的に企業を探せます。
「施工管理技士だから休めない」という固定観念にとらわれず、自分に合った企業を選んで理想の働き方を実現しましょう!

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