施工管理技士の難易度は?合格するための勉強方法なども紹介

施工管理技士 難易度

2級建築施工管理技士の難易度は建設現場で工程管理などの業務に携わっているのが施工管理技士です。

  • 施工管理技士の資格の難易度を知りたい
  • 資格を取りたいけどどう勉強すればいいのか分からない

このような疑問をお持ちの方もいるでしょう。
そこで今回は施工管理技士の資格取得について解説します。資格取得をしたいとお考えの方はぜひ参考にしてください。

施工管理技士とは

建築現場に必要な施工計画の立案や工程管理・品質管理などを行うのが「施工管理技士」です。

施工管理技士は建設業法27条に基づいた国家資格で施工管理技術検定に合格しなければ取得できません。
施工管理技士の業務内容は範囲が広く、建築工事に関連したすべてのことを管理しなければなりません。そのため、広い知識と能力が必要とされています。管理業務にくわえて建築確認申請などの事務手続きなども行います。

建築施工管理技士になる方法は、こちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
建築施工管理技士になるには何をすればいい?仕事内容と併せてご紹介!

施工管理技士の種類別試験の難易度

施工管理技士は種類別に試験の難易度が異なります。資格は全部で7種類ありますが、それぞれに技術検定試験があります。このなかでも人気の高い「1級建築施工管理技士」「2級建築施工管理技士」「土木施工管理技士」「電気工事施工管理技士」の資格試験の難易度について解説します。

1級建築施工管理技士の難易度

1級建築施工管理技士は、第一次検定と第二次検定があります。両方に合格すると資格を取得できます。
022年の国土交通省のデータによると、第一次検定の合格率は46.8%とあり、全体の約40%〜50%が合格できると考えられるでしょう。第二次検定
は45.2%とこちらも約40〜50%の合格率です。2第一次検定から考えると全体の1/4の合格率となるため難易度はやや高いと言ってよいでしょう。

1級建築施工管理技士の出題範囲は広く、建築学等や施工管理法、法令の分野を覚える必要があります。第一次検定に合格すると第二次検定が不合格でも、1級建築施工管理技士補の資格を有することができます。

2級建築施工管理技士の難易度

2級建築施工管理技士も1級建築施工管理技士と同様、第一次検定と第二次検定があります。こちらも2022年の国土交通省のデータで見た場合、第一次検定は42.3%、第二次検定は53.1%の合格率です。
こちらは約40%〜50%強の合格率となっています。22級建築施工管理技士の出題範囲は1級建築施工管理技士より広く、浅い内容が特徴です。
第一次検定に合格すると2級建築施工管理技士補の資格が得られます。

2級建築施工管理技士の難易度については、はこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
2級建築施工管理技士 難易度2級建築施工管理技士の難易度は?取得するメリットや勉強法を解説

土木施工管理技士の難易度

土木施工管理技士の資格も1級と2級に分けられます。土木工事の施工管理をする資格で、こちらも第一次検定と第二次検定があります。それぞれの合格率をまとめました。

区分 合格率
1級土木施工管理技士 第一次検定 約60.6%
第二次検定 約36.6%
2級土木施工管理技士 第一次検定 約72.5%
第二次検定 約40.7%

21級、2級とも第一次検定の合格率は60〜70%と高いですが、第二次検定は40%弱と低い結果となっています。

電気工事施工管理技士の難易度

電気工事施工管理技士も、1級と2級に分かれています。こちらも第一次検定と第二次検定がありますが、2級に合格してから1級を受験するのが一般的です。下記に合格率をまとめましたので参考にしてください。

区分 合格率
1級電気工事施工管理技士 第一次検定 約53.3%
第二次検定 約58.8%
2級電気工事施工管理技士 第一次検定 約57.1%
第二次検定 約50.4%

2電気工事施工管理技士は、全体的に約50%強の合格率です。

1級建築施工管理技士の試験概要

ここからは、1級建築施工管理技士の試験概要について解説します。誰でも受験資格があるわけではありません。自分が受験を受けられる資格があるのか、試験内容や出題範囲なども確認しておきましょう。

受験資格

受験資格は下記の表に簡単にまとめました。学歴と実務経験年数がありますので、確認してください。
また、受験資格の詳細については「受験の手引き」で必ず確認しましょう。

区分 学歴・資格 実務経験年数
大学

専門学校「高度専門士」

指定学科    卒業後3年以上

指定学科以外  卒業後4年6ヶ月以上

(1) 短期大学・高等専門学校(5年制)

専門学校「専門士」

指定学科    卒業後5年以上

指定学科以外  卒業後7年6ヶ月以上

高等学校

中等教育学校(中高一貫校)

専門学校の専門課程

指定学科    卒業後10年以上

指定学科以外  卒業後11年6ヶ月以上

その他(学歴問わない) 15年以上
(2) 二級建築士試験合格者 合格後5年以上
2級建築施工管理技術検定第二次検定合格者 合格後5年以上
(3) 2級建築施工管理技術検定第二次検定合格後実務経験が5年未満で下記の学歴の者

①短期大学・高等専門学校(5年制) 専門学校「専門士」

②高等学校・中等教育学校(中高一 貫校)・専門学校の専門課程

③その他(学歴問わない)

①指定学科   卒業後5年以上

指定学科以外 卒業後9年以上

②指定学科   卒業後9年以上

指定学科以外 卒業後10年6か月以上

③14年以上

(4) 2級建築施工管理技術検定第二次検定合格者 実務経験は問わず

試験内容

次に試験内容について解説します。第一次検定、第二次検定とそれぞれ出題範囲や試験の時間が異なります。

一次検定

第一次検定は、学科試験です。建築学等、施工管理法、躯体施工などが出題され、2時間30分の試験が午前中行われます。午後からは施工管理法、法令などの試験が2時間行われます。いずれもマークシート形式です。

躯体施工についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

躯体とは躯体とは?仕上げとの違いや4つある種類などをわかりやすく解説

二次検定

第二次検定は、3時間行われます。施工経験記述、安全管理、躯体施工、仕上げ施工、施工管理、法規について出題されます。記述問題とマークシート形式で行われます。施工経験記述は文章力が問われる問題です。きちんと対策をしておきましょう。

2級建築施工管理技士の試験概要

2級建築施工管理技士の試験概要を解説します。1級建築施工管理技士と同じように受験資格の条件を満たしていることが必要です。受験資格、試験内容について確認していきましょう。

受験資格

2級建築施工管理技士の受験資格は、試験の年度に満17歳以上であれば、誰でも学歴関係なく第一次検定のみ受けられます。第一次検定、第二次検定を同日受験する場合の資格は下記のとおりです。こちらも詳細は「受験の手引き」で必ず確認してください。(1)~(3)のいずれか1つに該当する方が受験申込ができます。

区分 受験種別 最終学歴 実務経験年数
大学

専門学校の「高度専門士」

指定学科   卒業後1年以上

指定学科以外 卒業後1年6ヶ月以上

(1) 建築

躯体

仕上げ

短期大学

高等専門学校(5年制)

専門学校の「専門士」

指定学科   卒業後2年以上

指定学科以外 卒業後3年以上

高等学校

専門学校の「専門課程」

指定学科   卒業後3年以上

指定学科以外 卒業後4年6ヶ月以上

その他(最終学歴問わず) 8年以上
区分 受験種別 職業能力開発促進法による技能検定合格者 必要な実務経験年数
(2) 躯体 鉄工(構造物鉄工作業)、とび、ブロック建築、型枠施工、鉄筋組立て、鉄筋施工(鉄筋組立て作業)、コンクリート圧送施工、エーエルシーパネル施工 1級   なし

2級   4年以上

平成15年度以前に上記の検定職種に合格した者 なし
単一等級エーエルシーパネル施工 なし
(3) 仕上げ 建築板金(内外装板金作業)サッシ施工、石材施工(石張り作業)ガラス施工、建築大工、石工(石張り作業)、表装(壁装作業)、左官、タイル張り 、塗装(建築塗装作業)、畳製作、れんが積み、防水施工、熱絶縁施工、スレート施工、内装仕上げ施工(プラスチック系床仕上げ工事作業、カーペット系床 仕上げ工事作業、鋼製下地工事作業、ボード仕上げ工事作業)、床仕上げ施工、天井仕上げ施工、カーテンウォール施工 1級   なし

2級   4年以上

平成15年度以前に上記の検定職種に合格した者 なし
単一等級れんが積み なし

 

試験内容

次に2級建築施工管理技士の試験内容です。第一次検定、第二次検定について解説します。

一次検定

第一次検定の試験内容は、建築学等、法規、施工管理法から出題されます。試験は2時間30分で行われ、解答はマークシート形式です。施工管理法については知識と能力が問われます。出題数は建設業法の改正で15問減りました。

二次検定

第二次検定は、施工管理法、躯体施工管理法、仕上げ施工管理法から出題され、それぞれ記述とマークシート形式です。試験は3時間となっています。記述は応用能力を有する問題です。具体的に分かりやすい解答が求められるでしょう。

施工管理技士資格を取るメリット

建設業に携わるのであれば、建築現場で必要とされる施工管理技士の資格を取得しておけば将来的に仕事の幅が広がり、自分のキャリア形成にも役立ちます。
ここからは施工管理技士の資格を取るメリットを見てみましょう。

給料アップを目指せる

施工管理技士は国家資格です。資格を取ることによって現場での価値が高くなり、任される仕事も変わってきます。会社によっては手当がつく場合もあるでしょう。資格取得で給料アップを目指すことが可能になることがメリットです。

監理・主任技能術者になれる

管理・主任技能術者は資格を有する者でないと仕事が出来ません。建設業の現場は法令に基づいた資格者を設置することが義務付けされています。2級施工管理技士を取得すると主任技術者、1級施工管理技士は監理技術者として仕事をすることが可能です。

専門性の高い人材になれる

施工管理技士の資格で1級を取得しておくと専門性があり、責任ある仕事を任せてもらえるようになります。
建設業界では高齢化によって有資格者のいる世代が退職している現状です。有資格者が不足する可能性があり、施工管理技士を有している人材として専門性が高く評価されキャリアアップにも繋がるでしょう。

転職活動に有利

施工管理技士の資格を取得していると転職活動にも有利という点がメリットとしてあげられます。特に1級の有資格者はキャリアアップに繋がり大手建設会社への転職も実現するでしょう。資格取得は建設業界での価値をあげることが可能です。

施工管理技士に合格するための勉強方法

施工管理技士に合格するにはどのように勉強したらよいのでしょうか?合格するには毎日30分でもよいので勉強することが必要です。ここからは合格するための勉強法をご紹介します。

試験までのスケジュールを立てる

まずは、試験に向けてスケジュールを立てましょう。仕事をしながら勉強となると限られた時間の中で勉強する時間を作らなくてはなりません。仕事が忙しいと余裕がなくなってしまいます。ギリギリになってから勉強をしても範囲も広く、追いつかない可能性もあるでしょう。試験日から逆算して勉強のスケジュールを立て、余裕をもって試験にのぞみましょう。

過去問を繰り返し解く

施工管理技士の資格を取得するためには過去問を繰り返し解くこともおすすめです。
近年の出題傾向にあった問題を解くことは大切です。しかし、試験制度が変更になってきているため、出題問題にも変化があります。どういう問題が出題傾向にあるのか、問題集などで確認してみましょう。

答えを理解する

過去問を解くのはよいのですが、解答の意味をよく理解して覚える必要があります。試験は過去問と同じ問題が出るわけではないのですから、解答を丸暗記しただけでは意味がありません。問題を読んでどうしてこの解答になるのか理解することで似たような問題にも対応できます。

経験記述の対策をする

難易度が高いと言われているのが経験記述の問題です。項目について具体的にまとめる必要があり、文章の構成力が求められます。問題の主旨に沿った解答をしなければなりません。勉強方法としては添削の実例集を参考にするとよいでしょう。

スキマ時間を利用する

仕事をしながらまとまった勉強時間を確保するのが難しい方は、スキマ時間を利用した勉強をおすすめします。仕事の休み時間や通勤時間などに簡単に取り組める問題を積み重ねることで合格に前進できるでしょう。

講習や通信講座を利用する

施工管理技士の資格は市販されている過去問集やテキストなどで独学で勉強でき、合格を目指せます。ただし、計画はたてるが勉強をさぼってしまう、モチベーションが上がらないという方には不向きかもしれません。費用はかかりますが、講習や通信講座を利用すると添削してもらえ、講師に質問できるなど効果的な勉強ができます。独学が無理なようであれば講習や通信講座の利用を検討するのもよいでしょう。

施工管理技士の難易度についてよくある質問

施工管理技士の取得を検討している方はどんな悩みがあるのでしょうか。よくある質問について3つ挙げてみました。ひとつずつ解説していきます。

建築施工管理技士の1級と2級の違いは?

建築施工管理技士には1級と2級があります。取得によって担当する業務の内容や範囲が異なります。下記の表でわかる通り、2つの違いは「特定建設業の施工管理」と「管理技術者」という点です。

1級施工管理技士 特定建設業・一般建設業 専任技術者
主任技術者
管理技術者
2級施工管理技士 一般建設業 専任技術者
主任技術者

2級建築施工管理技士の難易度は上がっている?

2級建築施工管理技士の難易度はあがっているわけではありません。横ばいと言っていいでしょう。
合格率を過去のデータでみると2021年が低く25.5%、2022年が42.3%となっています。データをみても難易度が上がっているという傾向はないことがわかります。

2級建築施工管理技士は学科のみも受験可能?

学科のみでも受験可能です。2級建築施工管理技士の受験資格にも記載しましたが、第一次検定の学科のみの受験は実施年に満17歳以上であれば保有資格や学歴、実務経験の有無を問わず受験ができます。

2級建築施工管理技士 難易度2級建築施工管理技士の難易度は?取得するメリットや勉強法を解説

電気 施工管理技士電気施工管理技士とは?資格試験の難易度や取得するメリットを解説

施工管理とは施工管理とは?仕事内容や必要なスキル・役立つ資格などを解説

【まとめ】施工管理技士の難易度は高いがメリットも多い資格!

施工管理技士は建設業に携わる方であれば取得したほうがよい資格です。資格取得は難易度が高いですが、仕事の幅が広がって、収入アップにつながり転職にも有利というメリットがあります。この記事では合格するための勉強方法や試験内容などもご紹介しました。この先も建設業で仕事をしていくなら、ぜひ資格取得を目指してみてください。

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