建築施工管理技士になるには何をすればいい?仕事内容と併せてご紹介!

建築施工管理技士とは建設業に関する国家資格の一つで、建築施工管理技術検定に合格することで取得可能です。建築施工管理技士の資格を所持していると建設現場における現場監督などを任せてもらえることもあるため、資格の取得を考えている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、建築施工管理技士の仕事の概要から建築施工管理技士になるための方法について詳しくご紹介していきます。

建築施工管理技士とは

まずは建築施工管理技士の概要からご紹介していきます。先程もお伝えしたように、建築施工管理技士は建設業法に規定されている資格の一つです。建設業法では、各営業所ごとに現場の管理、監督を行う監理技術者の配置が義務付けられていますが、建築施工管理技士の資格所持者はこの監理技術者になることができます。また建築施工管理技士には1級と2級があり、それぞれ就くことができる職階が異なります。

  • 1級建築施工管理技士は特定建設業における専任技術者、監理技術者になることができます。
  • 2級建築施工管理技士は一般建設業における専任技術者、主任技術者になることができます。

建築士との違い

名称が似ているため混同されがちですが、建築施工管理技士と建築士は別の資格です。建築士は建物の設計を行いますが、建築施工管理技士は建築士が設計した図面の通りに施工が進むように現場で管理を行います。また、建築士が現場に常勤しなくても良いのに対して、建築施工管理技士は基本的に現場に常駐して仕事を行います。

土木施工管理技士との違い

建築施工管理技士と似た資格に土木施工管理技士があります。同じ施工管理技士の区分ではありますが従事できる現場が異なります。土木施工管理技士が土木工事現場であるのに対して、建築施工管理技士は建築現場を担当します。

建築施工管理技士の仕事内容

続いて建築施工管理技士の仕事内容についてご紹介していきます。先程もご紹介したように建築施工管理技士は建築現場における現場管理を担います。現場の様々な人とコミュニケーションを取りながら、ビルや住宅の建築が遅滞なくスムーズに進むように管理するのが建築施工管理技士の仕事です。

建築施工管理技士の一日のスケジュール

続いて建築施工管理技士の1日のスケジュールについてモデルケースを挙げて具体的にご紹介していきます。

7:00-7:30:出勤出勤場所は建設会社によって様々です。本社や営業所に一度出勤する場合もあれば、直接工事現場に向かうケースもあります。
8:00:朝礼開始朝礼では主に、当日の工事内容やスケジュールの確認を行います。
8:30-9:00:工事開始建築施工管理技士の主な仕事内容は現場管理です。現場を巡回して職人さんへの指示を出したり、危険個所の説明を行うことで建築現場を総合的に管理します。
12:00:お昼
13:00:昼礼、打ち合わせ等昼礼では午後のスケジュール確認を行います。午後は引き続き現場を巡回して現場管理を行います。
17:30:工事終了、事務作業現場の作業終了後にはデスクワークを行うことが大半です。施工計画書や請求書の作成、確認も施工管理技士の仕事の一つです。
20:00-21:00:退勤

施工管理技士になるためには?

施工管理技士になるためには、一定以上の実務経験に加えて国家試験に合格することが必要です。もちろん施工管理技士の資格を所持していなくても現場管理の職に就くことは可能ですが資格所持者の方が就職に有利であることは間違いありません。そこで続いて施工管理技士になるための方法について詳しくご紹介していきます。

資格なし、未経験で始める

建築施工管理技士は国家資格ですが、資格を所持していなければ施工管理技士として採用されないというわけではありません。資格なし、未経験でも応募可能な施工管理技士の求人もあります。資格所持の有無による違いは、営業所ごとの専任技術者、監理技術者といった特定職に就くことができるかどうかです。専任技術者などは建設業法によって配置が義務付けられている職です。企業としても建築施工管理技士は是非とも必要な人材のため、資格未所持者には資格の取得を支援する制度を設けている場合があります。資格なし、未経験で施工管理技士となられた方は是非資格取得を目指してみましょう。

資格を取得する

続いて建築施工管理技士の資格取得の流れについて詳しくご紹介していきます。先程もご紹介したように建築施工管理技士資格には1級建築施工管理技士、2級建築施工管理技士の2つがあります。ともに指定の学科の卒業、一定期間以上の実務経験を受験資格として一次検定(学科試験)と二次検定(実地試験)の2つに合格する必要があります。おすすめのキャリアパスとしては、まずは施工管理技士としての実務経験を積みながらまずは2級建築施工管理技士の取得を目指しましょう。2級の取得の後に1級建築施工管理技士の資格取得にチャレンジしてみましょう。

1級施工管理技士

1級建築施工管理技士の資格を取得するためには、所定の要件を満たした上で一次検定並びに二次検定の双方に合格する必要があります。1級建築施工管理技士の受験資格は2級に比べて条件が厳しく、指定の学科の卒業に加えて、一定期間以上の実務経験が必要です。詳細な要件は後述いたします。

2級施工管理技士

2級建築施工管理技士の資格を取得するためには、1級の場合と同じく所定の要件を満たした上で一次検定並びに二次検定の双方に合格する必要があります。こちらの詳細な要件も後述いたします。

施工管理技士の難易度はこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
施工管理技士 難易度施工管理技士の難易度は?合格するための勉強方法なども紹介

2級建築施工管理技術検定の受検資格

続いて2級建築施工管理技術検定の受験資格について詳しくご紹介していきます。最終的な学歴や実務経験によって要件が細かく分かれています。しっかりと確認していきましょう。

一次検定

2級建築施工管理技術検定の一次検定の受験資格は以下の通りです。

大学卒
高専卒で高度専門士
指定学科の卒業:1年以上の実務経験
指定学科以外:1年6ヶ月以上の実務経験
短大卒
高専卒
専門学校卒業で専門士
指定学科の卒業:2年以上の実務経験
指定学科以外:3年以上の実務経験
高等学校卒
専門学校卒
指定学科の卒業:3年以上の実務経験
指定学科以外:4年6ヶ月以上の実務経験
その他8年以上の実務経験

参考: https://www.fcip-shiken.jp/ken2/1h.html

二次検定

2級建築施工管理技術検定の二次検定を受験できる方は以下の通りです。以前は一次検定が学科試験、二次検定が実地試験と呼称されており、受験年度により表記が異なります。

  • 一級建築士試験の合格者
  • 令和2年度までに学科試験に合格した者かつ有効期間内の者
  • 令和3年度以降に一次検定に合格した者

参考: https://www.fcip-shiken.jp/ken2/tebiki2.html

1級建築施工管理技術検定の受検資格

続いて1級建築施工管理技術検定の受験資格についてご紹介していきます。1級もまた2級と同じく資格や経験に応じて必要な要件が異なります。

一次検定

1級建築施工管理技術検定における一次検定の受験資格は以下の通りです。以下のいずれかの条件に該当する方かつ1年以上の指導的立場で実務経験をお持ちの方が受験可能です。

大学卒
高専卒で高度専門士にあたるも者
指定学科の卒業:3年以上の実務経験
指定学科以外:4年6ヶ月以上の実務経験
短大卒
高専卒
専門学校卒業で専門士にあたる者
指定学科の卒業:5年以上の実務経験
指定学科以外:7年6ヶ月以上の実務経験
高等学校卒
専門学校卒
指定学科の卒業:10年以上の実務経験※1.2
指定学科以外:11年6ヶ月以上の実務経験※1
その他15年以上の実務経験※1

※1: 主任技術者経験を1年以上有している方は実務経験年数の2年短縮ができます
※2: 主任技術者の要件を満たし、監理技術者の指導を受けながら2年以上の実務経験を有する方は、実務経験年数を2年短縮可能です。
引用: https://www.fcip-shiken.jp/ken1/tebiki1.html

二次検定

1級建築施工管理技術検定における二次検定の受験資格は以下の通りです。

  • 一級建築士試験合格者
  • 令和3年度以降に1級建築施工管理技術検定における第一次検定に合格した者

参考: https://www.fcip-shiken.jp/ken1/tebiki2.html

2級建築士試験合格者または2級建築施工管理技術検定合格者の場合

2級建築士試験合格者または2級建築施工管理技術検定合格者の方も一定以上の実務経験を有していれば受験が可能です。詳細な要件は以下の通りです。

二級建築士試験合格者試験に合格後に5年以上の実務経験を有する者
2級建築施工管理技術検定の第二次検定合格者試験に合格後に5年以上の実務経験を有する者※1.2
2級建築施工管理技術検定の第二次検定合格者で実務経験が5年未満の者
かつ
短大卒
高専卒
専門学校を卒業し専門士にあたる者
指定学科の卒業:5年以上の実務経験
指定学科以外:9年以上の実務経験※1
2級建築施工管理技術検定第二次検定合格者で実務経験が5年未満の者
かつ
高等学校卒
中等教育学校卒
専門学校の専門課程
指定学科の卒業:9年以上の実務経験※1
指定学科以外:10年6ヶ月以上の実務経験※1
その他14年以上の実務経験※1

※1: 主任技術者経験を1年以上有している方は実務経験年数の2年短縮ができます
※2: 主任技術者の要件を満たし、監理技術者の指導を受けながら2年以上の実務経験を有する方は、実務経験年数を2年短縮可能です。
参考: https://www.fcip-shiken.jp/ken1/tebiki1.html

建築施工管理技士の試験スケジュール

それでは続いて建築施工管理技士の試験日程についてご紹介していきます。また書面での申込、インターネットでの申込の2通りがありますが、インターネット申込に関しては再受験者限定です。ご紹介する日程は令和5年度のものですが是非受験される際の参考にしてみてください。

申込期間令和5年1月27日~2月10日
一次検定、二次検定共に同じスケジュールです。
試験日一次検定:令和5年6月11日
二次検定:令和5年10月15日
試験場所札幌・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・沖縄
合格発表日一次検定:5年7月14日
二次検定:6年2月2日

参考: https://www.fcip-shiken.jp/ken1/

建築施工管理技士の試験の受験料

続いて建築施工管理技士の試験の受験料についてご紹介していきます。こちらは令和5年度の受験料ですが是非参考にしてみてください。

  • 第一次検定受験料:10,800円
  • 第二次検定受験料:10,800円

また申込に必要な願書は一部600円で購入可能です。
参考: https://www.fcip-shiken.jp/ken1/

建築施工管理技士はどんな人が向いている?

建築現場の現場管理の要である建築施工管理技士ですが、どのような方が向いているのでしょうか?建築施工管理技士は施工計画書や請求書の作成といったデスクワークもありますが、何よりも重要な仕事は現場作業員の方と適切にコミュニケーションを取りながら工事現場を回していくことです。自身の意見を通すだけではなく相手の意見に耳を傾け、しっかりとした「コミュニケーション」を取れる方が建築施工管理技士に向いていると言えるでしょう。

また、現場の業務効率化をはかるためには、施工管理アプリを活用しましょう。場合によってはIT補助金で費用の負担を抑えて導入できます。
おすすめの施工管理アプリ11選についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

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【まとめ】建築施工管理技士は未経験からでもチャレンジできる!

今回は建築施工管理技士の仕事の概要から、建築施工管理技士になるために必要な資格取得の方法についてご紹介してきました。建築施工管理技士は建築現場の安全管理やスムーズな工事の進行に欠かせない重要な職種です。建築施工管理技士は未経験であっても現場で実地経験を積んでいくことで資格取得が可能です。是非今回の記事を参考にして建築施工管理技士の資格取得にチャレンジしてみてください。

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