測量士の年収は?企業規模による違いや収入アップの方法などを解説

測量士 年収

建設業に従事する方の中には、測量士として働く方もいるのではないでしょうか。しかし、測量士として仕事をしても、自身の年収が気になることもあるでしょう。

そこで、今回は測量士の平均的な年収を解説します。あわせて、収入の上げ方や年収アップに役立つ資格なども解説します。測量士としての年収に疑問や不安がある方は、ぜひ最後まで読んでください。

測量士の仕事内容

測量士の仕事は大きく分けて、「外業」と「内業」に分けられます。外業は現場で計測を行い、内業は事前調査や計測結果をまとめることが主な仕事です。外業も内業も工事の規模によって仕事量は大きく変わります。そのため、会社によっては非常に仕事量が多いこともあります。

測量士の平均的な年収

H3見出しを踏まえて執筆してください。
まずは、測量士の平均的な年収をみていきましょう。ここでは、以下の3つのポイントで測量士の平均年収を解説していきます。

  • 測量士の平均年収
  • 地域による測量士の平均年収
  • 働き方による測量士の平均年収

それぞれのポイントについて解説しますので、測量士としての年収が気になる方は、ぜひ読んでください。

測量士の平均年収

まずは、条件などを付けずに調べた、測量士の年収を見ていきましょう。厚生労働省が令和4年度に行った調査によると、測量士の平均年収は、462.7万円でした。この金額は、毎月の給与と賞与などを含めた金額です。

ただし、あくまで平均年収のため、経験や会社の規模、地域により変動します。一律ではない点に注意して、把握しておきましょう。

参照元:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」
「測量技術者」の所定内給与額1年分と「年間賞与その他特別給与額」を合計した額から算出

地域による測量士の平均年収

続いて、地域による測量士の平均年収を見ていきましょう。全国を地域ごとに区切った測量士の平均年収は、次の表の通りです。

地域 平均年収
関西 約461万円
関東 約456万円
東海 約450万円
四国 約431万円
中国 約427万円
甲信越・北陸 約424万円
北海道・東北 約414万円
九州・沖縄 約405万円

地域別で測量士の年収を調べると、関東や東海、関西といった大都市圏では先ほどの平均年収より高くなっています。
一方で北海道や九州・沖縄などの地方では平均年収より低い金額です。
最も年収の高い関東圏と最も低い九州・沖縄では、年間で50万円ほど開きがあります。そのため、地域性で年収が低い場合は、年収のアップが見込める地域へ移ることも年収を上げるアイデアの1つです。

参照元:求人ボックス

働き方による測量士の平均年収

測量士の平均年収は、働き方によっても違いがあります。ここでいう働き方とは、勤務形態を指します。建設業で働く測量士の中には、正社員ではなくアルバイトや契約社員として勤務している人もいます。アルバイトの測量士として働く場合、平均的な時給は944円〜1,404円です。契約社員の場合、平均時給は1,294円〜2,549円です。
金額に差がありますが、理由は経験や能力、地域で上下するからです。いずれにせよ、契約社員では測量士全体の平均年収より収入が低いことが分かります。

参照元:求人ボックス

測量士の出世や昇給

続いては、測量士の出世や昇給はどのようになっているかを解説します。測量士の出世と昇給について、次の3つのポイントに分けて紹介します。

  • 民間の場合
  • 公共の場合
  • 給料や賞与額の決まり方

それぞれの内容をしっかりと把握し、年収に不満がある方は自分に適した働き方を検討しましょう。

民間の場合

民間の建設業に務める測量士は、それほど人数が多くありません。そのため、技術と成果を積み上げれば、若くても出世が可能です。しっかりと仕事ができれば、30代で平均年収を大幅に超えることもあります。
しかし、40〜50代に差し掛かるとその時点以上の出世が難しくなり、年収も上がりづらくなります。そのため、同世代と比べて年収が低くなることも少なくありません。

公共の場合

公共機関に勤める測量士は、民間とは逆に結果を出しても大きく出世することが困難です。なぜなら、公共機関は個人の成果により役職が大きく上がる制度になっていないからです。
しかし、公共機関の場合40〜50代で役職がつくことで、年収が大きく上がりやすいという特徴があります。そのため、将来的に不安なく働きたい方は、公共機関を勤務先候補に入れておきましょう。

給料や賞与額の決まり方

ここからは、測量士の給料や賞与額の決まり方を解説します。測量士の業界で給料や賞与に大きく影響するのが、勤務先での評価です。社内で勤務態度や実績を評価する基準を設け、それに従って給料や賞与が決まることが大半を占めます。
特に、コミュニケーション能力が高い人ほど、年収が上がりやすい傾向にあります。コミュニケーション能力は測量士として仕事をする上でも重要なため、磨いておいて損はありません。

測量士は転職によって年収が落ちる場合もある

年収が低い勤務先から収入アップを狙って、転職する方もいます。しかし必ず年収が上がるとは限りません。測量士が転職しても、年収が下がる場合もあります。特に経験が浅く、まだ高い技術も持っていない若手だと、転職しても年収が下がることが少なくありません。

しかし高い技術や豊富な経験があれば、年収アップも可能です。転職は簡単ですが、まずは技術を身に着けて、少しずつ年収の増加を目指しましょう。

測量士の収入を増やす方法

さまざまな測量士の年収事情を踏まえて、ここからは少しでも収入を増やす方法を解説します。測量士として収入を上げたい方は、次の2つの方法を検討しましょう。

  • 資格を取る
  • 特化した技術を身に着ける

それぞれの方法をどのように実践するか、具体的に解説します。測量士として収入を上げたい方は、ぜひ内容を把握し、参考にしてください。

資格を取る

測量士として収入を上げる手段として、資格の取得があります。既に測量士の資格を持って働いている場合は、資格手当がついているでしょう。それに加えて業務で役に立つ資格をとることで、収入のアップが狙えます。特におすすめの資格については後述します。

測量士試験の難易度についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
測量 士 難易 度測量士試験の難易度は?取得するメリットや勉強法などを解説

特化した技術を身に着ける

測量士の収入を増やす手段として、特化した技術を身に着けるという方法もあります。近年では、トータルステーションに加えてドローンやCAD、3Dスキャナーなど知識と技術が必要な機器が増えています。測量に役立つ、そうした機器を使いこなすことも、特化した技術の1つです。
また、海上測量や航空測量といった専門性の高い測量技術は、高く評価されるため、身に着けることで収入のアップを狙えます。

測量士の年収アップに役立つ資格

先ほど、関連資格を取ることで年収アップを狙えると解説しましたが、ここからは測量士の年収上昇につながる資格を紹介します。次の点から測量士として収入の増加を狙える資格を解説しますので、参考にしてみてください。

  • 公共で役立つ資格
  • 民間で役立つ資格
  • スキルアップに役立つ技術士

それぞれ、具体的にどういった資格があるのか見ていきましょう。

公共で役立つ資格

まずは公共で役立つ資格を見ていきましょう。公共の仕事で測量士として働く場合、以下の3つの資格を取ることで年収アップを狙えます。

  • 地理空間情報専門技術認定
  • RCCM
  • 補償業務管理士

それぞれがどのような資格かを解説していきます。自分で努力して取れそうな資格かを検討してみて、可能であればチャレンジしてみましょう。

地理空間情報専門技術認定

地理空間情報専門技術認定は、測量に加えて地理に関するさまざまな技術を有していると認められる民間資格です。専攻領域ごとに必要な知識と技術が分かれ、認定試験の受験には測量士か測量士補の資格と数年の実務経験が必要です。
地理空間情報専門技術認定には1級と2級があります。1級は測量主任技士と、2級は測量技師と同等の知識を有する者として認められ、年収のアップを狙えます。

RCCM

RCCMは、国土交通省でも重要視される、建設コンサルティングに欠かせない資格です。RCCMの有資格者は独立した立場で、現場での点検や管理を行い、土木工事の安全を管理します。
また、土木工事において必要な知識や技術を提供することも役割のため、建設業界の技術向上に役立つ仕事でもあります。受験には豊富な実務経験が必要なため、取得を目指す場合は建設業界での経験を積んで、将来的な年収アップを狙いましょう。

補償業務管理士

補償業務管理士とは、建設工事で用地買収や移転を行う際に、土地所有者への補償業務のコンサルタントを行える資格です。発生する損失や損失によって発生する具体的な補償額を算出し、土地所有者への説明を行います。
業務の範囲が非常に専門的ですが、その分有資格者も多くありません。そのため、建設業界で需要の高い資格です。専門性が高い資格のため、特化した技術を身に着けることになり、年収アップが狙えます。

民間で役立つ資格

ここからは、民間で測量士として仕事をする上で役に立つ資格を解説します。民間の場合、特に次の3つの資格が年収アップに役立ちます。

  • 土地家屋調査士
  • 行政書士
  • 宅建士・不動産鑑定士

それぞれの資格の業務や特徴を解説します。どれも取得が難しい資格ですが、自分が挑戦できそうかを検討して、手が届きそうであればチャレンジしてみてください。

土地家屋調査士

土地家屋調査士は不動産の表示に関する登記の専門家です。建設会社などから依頼を受け、土地や建物の形状や使用状況などを細かく調査します。そして、図面などの書類を作成し、不動産の表示に関する登記の申請手続きなどを行う仕事です。
測量士か測量士補の資格を持っていれば、資格試験の午前の部を免除されるため、測量の資格のある人には有利になります。測量士としての知識や経験を活かせるため、年収のアップが狙えます。

行政書士

行政書士は、行政や法律に関する書類の専門家です。公的機関に提出する書類の作成や提出を依頼者に代わって行い、手続きに関する助言をすることもあります。建設業では行政の許認可を申請する書類を作ることが日常的です。そうした際に、書類作成や提出のアドバイスをすることが、行政書士の役割です。
行政書士資格は測量士とは大きく分野が異なるため、勉強に多くの時間を割かなければいけません。しかし、独立なども視野に入るため、取って損はない資格です。

宅建士・不動産鑑定士

宅建士と不動産鑑定士も取得することで収入のアップが狙える資格です。宅建士は不動産取引の専門家で、不動産鑑定士は不動産の鑑定に関するプロフェッショナルです。どちらも不動産に関する国家資格で、取得には高度に専門的な知識が必要になります。
宅建士も不動産鑑定士も土地や建物に関する知識が身に付くため、測量士の仕事にも役に立ちます。また、どちらの資格も仕事の幅を広げるため、年収のアップを狙えます。

スキルアップに役立つ技術士

測量士としてのスキルアップを目指すなら、技術士資格の取得も効果的です。技術士は建設コンサルタントとして、建設工事の計画から設計、指導まで幅広い業務で指導を行うことが主な業務です。
技術士は指導的立場にある資格のため、試験ではコミュニケーション能力やリーダーシップといった部分も審査されます。技術士資格は科学的な知識が身に付くため、測量士としての仕事にも大きく役立ちます。

測量士が年収1,000万を稼ぐ方法

H3見出しを踏まえて執筆してください。
測量士としての年収は先ほど解説した通りです。ここからは年収を大きく上げて、測量士として年収1,000万円を稼ぐ方法を解説します。年収1,000万円の測量士を目指すためには、次の方法を検討しましょう。

  • 経験とスキルアップ
  • 営業力を身に着ける
  • 独立や開業をする

それでは、それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。

経験とスキルアップ

測量士として年収1,000万円を目指す上で、最も取り組みやすいのは、経験を積んでスキルアップすることです。今ある仕事を確実に成功させることはもちろん、大きな案件に取り組むことも重要です。
たとえば大規模開発や土地の区画整理などの事業は、事業規模が大きくなります。そのため、通常の測量業務ではできない経験も少なくありません。そうした経験を積むことで、高い技術と経験が身に付き、年収アップを狙いやすくなります。

建設業に強い求人サイトはこちらの記事で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
建設業に強い求人サイト!建築の転職でおすすめのサイトを紹介建設業に強い求人サイト14選!建築の転職でおすすめのサイトを紹介

営業力を身に着ける

営業力を身に着けることで、測量士でも年収1,000万円を狙えます。どのような仕事でも、案件獲得には営業力が欠かせません。特に高度な案件や大規模な仕事を受注するには、高い営業力と交渉力が必要です。
測量士として地道に仕事を行うことで信頼が高まり、営業に役立つこともあります。そうした確実な仕事ぶりが営業力になることがあります。任された仕事を地道に解決することで、測量士にしかない営業力を身につけましょう。

独立や開業をする

測量士として年収1,000万円を狙うなら、独立や開業も視野に入れましょう。会社の従業員ではなく、独立した業者となることで年収の大幅アップも狙えます。しかし、安定性は無くなるため、安定して仕事をしたい人には難しい選択です。
独立開業すれば、顧客から得られる報酬は全て自分のものになるため、会社員とは比べ物にならない収入を得られる場合があります。自分の技術と取引先の開拓に自信のある方は、独立や開業を検討してみましょう。

測量士のやりがい

続いて、測量士にはどのようなやりがいがあるかを見ていきましょう。測量士のやりがいは、携わった工事が無事完了した際の達成感です。測量士は現場で何かを作る仕事ではありません。しかし、工事を支える重要な役割があります。
また、日常生活では使わない専門的な機器を多く使うため、機械を扱うことが好きな方に向いた仕事でもあります。

測量士の将来性

さまざまな業種でITやAIの技術が導入されてきた昨今、測量士の将来性に不安を抱く方も少なくありません。しかし、測量は建設工事には必要不可欠な作業です。それを行える測量士もまた、建設工事になくてはならない存在です。そのため、職を失うという心配は不要です。
ただし、測量の技術も日々進歩しています。そうした進歩していく技術に取り残されると職を失う可能性があります。そのため、新しい技術をしっかり身につけましょう。

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測量士 将来性測量士に将来性はある?今後も活躍するためのスキルなども解説

【まとめ】測量士は資格の取得や独立などで年収アップを目指せる!

測量士はあまり目立たない地道な仕事です。しかし、コツコツと役割を果たしていくことで技術と経験が積み重なり、信頼へとつながります。そうした信頼から新しい工事を得られることもあり、最終的には年収アップも目指せます。
測量士の年収や将来性に不安がある方は、業務の役に立つ知識と技術を身に着け、今回紹介したような方法で年収のアップを狙いましょう。

建築士の社長の平均年収についてこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
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