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建設現場で何気なく組み立て・利用している足場ですが、重要な役割を果たしています。安全かつ正確に施工するには、足場の種類や役割に関する知識も必要です。
そこで、足場の種類や役割・主要部材に関する内容をまとめました。足場に関する基礎的な内容を学びたい方は、ぜひご覧ください。
足場の種類と役割
一口に「足場」といっても、様々な種類がありそれぞれ役割が異なります。施工を正確かつ安全に進めるには、足場の種類や役割に関する知識が必要です。まずは足場の種類と役割を覚えましょう。
単管足場
単管足場は、直径48.6cmの「単管」と呼ばれる鋼管を用いて作る足場です。単管に接続金具であるクランプなどで接続し、更にボルトで留める形で作ります。作業は組まれたパイプの上で行います。
作成と解体に時間がかかりますが、パイプと金具を組み合わせることで様々な形で作成できるのがメリットです。ほかの足場が使えないような狭い場所でも、単管足場なら作成できる場合があります。また、金具などがホームセンターで簡単に購入でき、コストが比較的安価なのも特徴です。
くさび式足場
くさび式足場は、建材同士をくさびを打ち込んでつなげて作る足場です。部材同士のつなぎ目に、くさびをハンマーで打ち込んで作ります。
ユニット化されているため、ハンマー1つで組み立てられます。耐久性が高い上に、設置や解体も簡単です。
従来は一般家屋などに使われていましたが、2015年の技術基準改定で使用範囲が広がった影響から、高層でも外装の塗り替えなどの比較的短期間の施工で用いられるようになりました。
便利ですが設置にスペースがいるため、近隣の建物との距離が近い場合などは設置できない場合があります。
枠組み足場
足場の中でもポピュラーなものです。鋼管を溶接した建枠を軸に、以下のパーツで構成します。
- 脚注ジョイント
- ジャッキ型ベース金具
- 板付き布枠
- 筋交い
- 鋼製布板
強度が高く高所作業も安定した状態でできるうえに、組み立て時の騒音もあまり大きくないため、様々な工事で活用されています。
組み立てに必要な建材が大きいため、設置の際は設置スペースだけでなく建材を置いておくスペースも確保する必要があるのが難点です。
吊り足場
通常の足場は地面から組み立てていきますが、吊り足場は上部から吊り下げて組み立てていきます。鉄骨の張りなどに吊り材を設置して吊り下げた作業床を支える仕組みです。地面に足場を設置できない場合に用いられます。
地面に足場を設置できない場所でも使えるほか、場所によりスペースがなくても設置できます。
吊り下げという形のため、ほかの足場よりも安全を確保するのが難しいのがデメリットです。そのため、吊り足場を用いる場合は、足場の高さに関わらず「足場の組み立て等作業主任者」を選任しなくてはなりません。吊り足場を用いる場合は、人員配置が必要な点にご注意ください。
移動式足場
足場の下部にキャスターが付いており、名前のとおり必要な場所に移動できる足場です。足場の構造自体は枠組足場とほとんど変わらないため、組み立てや解体が簡単にできます。違いとしては、昇降用の梯子と安全を確保するための手すり・作業用の床がある点があげられます。
高さ調節もできることから、天井や壁などの仕上げ工事によく使われている足場です。
作業員がいる状態で動かしてしまうと大変危険なため、使用時はブレーキをきちんとかける必要があります。
次世代足場
次世代足場とは、現代人の身長や安全性を考慮して規格を見直し・改善した足場の総称です。
建設現場で主に働く人たちの身長や装備は、半世紀前に比べて大きく変化しています。従来の規格のままだと、作業員の腰などへの負担や作業しにくい環境など、様々な課題が発生していました。次世代足場は、このような問題を解決するために作られたものです。
従来の枠組足場に比べると、足場内が広く作業しやすくなっているほか、足場の建材自体も軽量化されており、効率的に作業できます。また、安全面でも改善が施されており、抜け防止機能などが搭載されているのも大きな特徴です。
足場の構成部材
足場は複数の部材により構成されています。工事内容や施工場所に合わせた足場を選ぶには、足場の種類だけでなく、構成部材に関する知識も必要です。次は、足場を構成する部材について解説します。
足場板・踏板・鋼製布板
足場材とは足場の床に当たる部分です。作業員が歩く床としての役目だけでなく、滑り止めや足場の踏み抜き防止の役割も果たします。
様々な形状のものがあり、滑り止め効果を高めるために凹凸やギザギザが付いたものもあります。留め具もフック・くさび・ネジやビス・クランプなど、実に様々です。
支柱
支柱は足場を垂直方向に止めるための部材です。高さの異なる足場に使用されます。
メーカーにより長さや太さに違いがありますが、一般的には鉄管が使われています。足場の高さに合わせて調節できるようになっており、安定した足場を構築できるのが特徴です。
プレス・筋交
足場の耐震性を高めるための部材です。足場を幅方向に支えるために使われます。
手摺
足場の上部に付けられる部材で、作業員が足場から落下するのを防止するために付けられます。
固定式・伸縮式・可動式など、足場の種類や用途により選べるのが特徴です。また、素材も様々な種類があり、鉄・アルミ・FRPと、足場の高さや作業内容にあわせて選べます。
手摺を選ぶ際は、足場の種類や用途にあわせたものを選び、設置するのがポイントです。
ジャッキ・ジャッキベース
ジャッキは足場の高さを調節するのに使われる部材です。通常鋼鉄でできており、足場の支柱と取り付けるためのスレッドが付いています。足場の高さに合わせて設置するため、高さに応じてジャッキを取り付けるために、このような構造になっています。
ジャッキベースはジャッキの台座であり、基礎部分となる部材です。
ジャッキとジャッキベースは足場の高さを調節するもので、ジャッキを上下させて調節します。調節だけでなく、足場自体の安全性や安定性を確保するのにも欠かせない部材です。
ブラケット
ブラケットは足場を横方向に支える部材で、足場板を設置する際の取付金具でもあります。主に支柱に取り付けられ、様々な種類があります。取り付けの際はブラケットごとの特徴を理解し、用途にあわせた適切なものを選びましょう。
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足場はそれぞれ特徴があり、t系している工事や部材も異なります。工事を安全かつ効率的に進めるには、足場に関する知識が必要です。足場を設置する際は、足場の種類や部材の特徴をよく理解した上で取りかかりましょう。
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