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- ブリーディングって実際どんなものなんだろう
- ブリーディングって何が原因で増えるの?
- ブリーディング対策にはどんな方法があるんだろう
と考えたことはありませんか?
ブリーディングが増えるとさまざまな問題が生じるので、なるべく抑えたいですよね。そこでこの記事では、ブリーディングの原因や対策法を中心にお伝えしていきます。
ブリーディングとは
ブリーディングとは、コンクリートを打設した後にコンクリートの中にある水分が表面に出てきてしまう現象のことです。
一般的に使われているコンクリートでは、ブリーディングが全く起こらないようにすることはできません。なぜかというと、コンクリートは主にセメント、骨材、水でできており、この中では水の密度が最も小さく、上昇しやすいからです。
レイタンスとの違い
レイスタンスもよく聞く言葉なので、ブリーディングとごちゃごちゃになることが多いです。しかし、この2つの言葉の意味は異なります。
ブリーディングは水が表面に浮かび上がってくる現象のことをいいますが、レイスタンスはブリーディングによって浮かび上がってくる水と共に浮かび上がった微粒子が作る層のことをいいます。
つまり、ブリーディングは「現象」のことをいい、レイスタンスは「層」のことをいうので、この2つの言葉は全く異なります。
レイタンスの詳細についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
基礎工事とは?種類や費用・施工の流れなどをわかりやすく解説ブリーディング量が増える5つの原因
ブリーディングという言葉は知っていても、なぜブリーディングが起こるのか、その原因を詳しくは知らない方も多いのではないかと思います。そこでここでは、ブリーディングが増える原因を5つご紹介していきます。
ブリーディング量を減らすためにはブリーディング量が増える原因を知っておくことも大切なので、ぜひ参考にしてください。
スランプ値が大きい
スランプ値が大きいということは、ブリーディング量が増えてしまう原因の1つです。スランプ値は、固まる前のコンクリートの流れやすさを示す指標のことをいい、コンクリートを練る際の水分量によって変化します。水分量が多いとスランプ値が大きくなるので、結果的にブリーディング量も増加することになるのです。
水セメント比が大きい
水セメント比が大きいというのも、ブリーディング量が増えてしまう原因になります。セメントが固まるには、理論上では重さの40%の水が必要ですが、40%の水量ではひび割れなどが起きてしまう可能性があります。なので、国の指針では水セメント比は60%と定められているのです。水の量が少なすぎるとひび割れが起きてしまい、水の量が多すぎるとブリーディング量が増えるので、水の量の調整が必要になります。
打ち込みの速度や高さ
打ち込みが速かったり高かったりするということも、ブリーディング量が増えてしまう原因です。急ぎの工事のときには打ち込みが速くなってしまうことがあるため、重い材料が液体に対応できなくなってしまうことがあります。
また、打ち込みの高さが高くなるとブリーディング量が増えやすくなります。そのため、ブリーディング量を減らすためには打ち込みを低くする必要があるのです。
打ち込み時の気温が低い
打ち込み時の気温が低いときにも、ブリーディング量が増えてしまうことがあります。実際、打ち込み時の気温が10度下がったらブリーディング量が1.5倍増えてしまったという実験結果も存在します。ですので、気温が4度以下のときには寒中コンクリートを使うなど、対策を行う必要があるでしょう。
過剰な振動締固めをしている
過剰な振動締固めをしてしまっていることも、ブリーディング量増加の原因となってしまいます。しかし、振動締固めはコンクリート打設時に欠かせないことでもあります。なので、適切に振動締固めを行い、ブリーディング量を増やさないようにするためには、きちんと計画を立てることが重要になるでしょう。特に、不慣れな人が担当する際には、過剰な振動締固めをしていないか確認するようにすると良いです。
ブリーディングによる3つの影響
これまで、ブリーディングとはどういうものかと、ブリーディングがなぜ増えるのかについて紹介してきましたが、ブリーディング量が増えるとどのような影響があるのかを知らない方もいらっしゃるかもしれません。そこでここでは、ブリーディングによる3つの影響をお伝えしていきます。
ひび割れ
ブリーディングが及ぼす影響の1つとして、ひび割れがあります。なぜブリーディングがひび割れを引き起こすのかというと、ブリーディング水が上昇するとコンクリートの表面の高さが元々の高さよりも低くなるからです。上昇したブリーディング水が蒸発し、体積が減ることによってひび割れが起こります。
水密性の低下
ブリーディングによって、水密性の低下も引き起こされます。水密性が低下してしまうと、コンクリートと鉄筋や骨材とセメントペーストのくっつく力が弱くなってしまうのです。水密性が低下するとひび割れや隙間ができることもあり、漏水の原因となってしまうこともあります。
コールドジョイント
ブリーディングによってコールドジョイントが発生することもあります。コールドジョイントは、コンクリートを打ち重ねるタイミングを間違えてしまった場合に、前に打ち込まれたコンクリートの層と、後から打ち込んだコンクリートの層が一体化しなかった現象のことです。打ち重ねた部分に不連続な面が生じるので、見た目や品質に悪影響を及ぼしてしまいます。
ブリーディング対策
ブリーディングによる影響を抑えるためには、できる限りの対策を講じることが必要です。そこでここでは、ブリーディング量が増えることによる不具合を回避するための対策法を2つ紹介します。
まず1つ目の対策法は、ブリーディング水を調整することです。コンクリート設計段階で水の量を減らしながら施工に問題ない水の量を探ることが、ブリーディング対策になります。
2つ目の対策法は、施工方法を探ることです。コンクリートの打設の際には速度や高さに十分気を付けながらコンクリートを打ち込むようにしましょう。適切な施工をしながら、何らかの問題が発生したら早い段階で対応すれば、大きな問題に発展することはないでしょう。
ブリーディングの試験方法
ブリーディング試験の目的は、コンクリートを打設した後に実際どれくらいの水が出るのかを測ることです。ブリーディング試験は、容器に浸み出たブリーディング水を測る作業を10時間以上行うという厳しい試験です。最初の1時間は10分ごとに容器に浸み出た水の量を測り、その後は30分ごとに測ります。JISのブリーディング試験では、容器に入れたフレッシュコンクリートの上に溜まった水の量を測り、累計を上面積で除した値を数値化しています。
【まとめ】ブリーディングの原因を理解して適切に対処しよう
この記事では主にブリーディング量が増える原因や対策法についてお伝えしてきました。ブリーディングの原因を知り、ブリーディング水を調整する、施工方法を探るなどの対策をきちんとすればブリーディングによる影響を抑えられるということが分かっていただけたと思います。ブリーディング対策を十分に行って、良いコンクリートの打設を目指しましょう。
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