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一人親方の職種別の平均年収は?年収を上げる方法も解説!
現在一人親方として働いている方や、これから独立を考えているかたの中には、
- 一人親方として独立するとどのくらいの年収を得られるの?
- 年収が多い職種は何?
- 年収を増やすにはどうすればいいの?
という疑問や不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。
一人親方の年収は、職種によってばらつきがあり、案件の単価や資格を保有しているかどうかによっても変わってきます。そして働き方次第では、一人親方になることで高収入を得られるようになり”年収1,000万円”を目指すことも可能です。
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一人親方の年収別の手取り額
厚生労働省の調査によると、建設業における一人親方の平均年収は462万円です。手取り額にすると約350万円になります。
厚生労働省の調査によると建設業で正社員として働く人の平均年収は約342万円です。手取り額にすると約273万円になります。
正社員から一人親方に独立することで100万円近くは手取りを増やすことが期待できます。
次に職種ごとの一人親方の手取り額を見ていきましょう。主な7つの職種の平均年収と手取り額は以下の通りです。なお、算出方法は以下の通りです。
- 年収については、一人親方の日当単価×240日で算出
- 手取り額については、配偶者含む扶養家族が2人、青色確定申告有の場合で想定
平均年収 | 手取り額 | |
大工 | 517万 | 390万 |
塗装 | 506万 | 382万 |
電気工事 | 506万 | 382万 |
内装 | 529万 | 399万 |
配管 | 539万 | 406万 |
造園 | 418万 | 318万 |
溶接 | 376万 | 286万 |
7つの全職種の平均年収は484万円、手取り額は366万円となっており、やはり正社員で働くよりも手取り額を増やせることが分かります。また職種のなかで最も高い年収は539万円の配管工で、次に高い年収は内装工となりました。
参照元:厚生労働省「建設技能労働者の現状と処遇改善に向けた課題」
参照元:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」
参照元:全建総連東京都連合会「図表 22 職種別の 1 日あたり賃金(一人親方、2022 年)」
一人親方の職種別平均年収
ここからは全建総連東京都連合会のデータをもとに建設業の一人親方の職種別の平均年収を詳しく紹介していきます。
大工
大工の一人親方の平均年収は517万円、手取り額で計算すると390万円となります。1日当たりの賃金は21,546円です。
大工の一人親方の平均年収は、建設業全体の一人親方よりも50万円ほど高くなります。そのため、他の職種と比較しても高めの年収であるといえます。
大工の仕事内容は主に木造住宅の設計や施工です。また建築大工技能士と呼ばれる国家資格を取得すれば、仕事の幅が広がり単価も上がるので、年収アップが期待できます。
塗装
塗装工の一人親方の平均年収は506万円、手取り額で計算すると382万円となります。塗装工の1日当たりの賃金は21,084円です。
塗装工は主に外壁や屋根の塗装を行います。塗装はその建物の見た目だけでなく、機能性にも大きな影響を与える重要な工事です。一級塗装技能士の資格は、合格率も50%前後と難易度が高い分、取得できれば技術の高さを証明できるのでおすすめです。
電気工事
電工の一人親方の平均年収は506万円、手取り額で計算すると382万円となります。電工の1日当たりの賃金は21,091円です。
電気工事とは具体的には配線やコンセントの設置などを行う工事を指します。また新規設置だけでなく、メンテナンスや修理なども行います。「軽微な工事」以外は電気工事士等の資格が必須となるので、独立するならまずは資格の取得を目指しましょう。
内装
内装工の一人親方の平均年収は529万円、手取り額で計算すると399万円となります。内装工の1日当たりの賃金は22,078円です。今回紹介する職種のなかでは2番目に高い年収となっています。
内装工事では床材や壁紙、ドアなどの建具の設置を行います。独立後は一般住宅でのリフォームのほか、オーナーからの依頼でマンションやアパートの内装工事も行うようになるでしょう。独立して年収アップするためには、顧客からの信頼を得られるような高い技術を身につけることが大切です。
配管
管工の一人親方の平均年収は539万円、手取り額で計算すると406万円となります。1日当たりの賃金は22,487円です。今回紹介する職種の中では最も高い年収であり、手取り額も400万円を超えるようになります。
配管工事は空調ダクトや水道管、ガス管などを取り扱うため、あらゆる建物でも必要とされます。常に需要がある工事なため、スキルを身につければ、安定して仕事が受注できるようになるでしょう。
配管工の平均年収についてはこちらの記事でより詳しく解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
造園
造園業は一人親方のデータが少ないため正社員で紹介します。平均年収は418万円、手取り額は318万円になります。一人親方の場合は、年収は100万円ほど高くなると想定されます。
造園業では一般住宅の庭の造園だけでなく、マンションや公共施設の庭園づくりなども行います。常に外で行う作業になるため、季節や天候に左右されやすいという特徴もあります。
参照元:求人ボックス
庭師・造園業の平均年収についてはこちらの記事でより詳しく解説しています。
庭師・造園業の一人親方の年収は?庭師や植木職人が年収1000万円を目指す方法
溶接
溶接工は一人親方のデータが少ないため正社員で紹介します。平均年収は376万円、手取り額は286万円になります。
建設業における溶接工の仕事内容は建材の融接や圧接などです。建物を建築する上で欠かせない工程であり、技術力の高さや集中力も求められる仕事です。溶接管理技術者の資格を取得できれば受注できる仕事の幅も広がり、年収アップが期待できます。
参照元:求人ボックス
一人親方が手取りを増やす方法について解説
手取りの金額は、以下の計算式で決まります。
「年収-経費/税金(諸経費+国民年金などの社会保険料+税金)=手取り金額」
そのため、一人親方が手取りを増やすためには、
- 年収自体をあげることと
- 節税や適切に経費を計算し、かかる税金を減らすこと
この2点をおさえておく必要があります。
収入を増やしつつ、節税を意識することで手取り金額を増やせるようになります。
以下それぞれ詳しく解説していきます。
一人親方が収入を増やすポイント
一人親方が収入を増やすためには、単価を上げて受注件数を増やすことが大切です。以下4つのポイントを意識してみましょう。
- 資格を取得し単価が高い仕事を受注する
- 経験や技術力を高め次の仕事につなげる
- 人脈を大切にし、仕事を紹介してもらう
- WebサイトやSNSで集客や営業をし、受注件数を上げる
それぞれについて詳しくみていきます。
資格を取得し単価が高い仕事を受注する
単価を上げるためには、資格を取得することが重要です。知識やスキルがあることを顧客にアピールすることができ、受注件数を増やすことにつながります。また職種によっては、資格を保有していなければ施工ができないものもあります。そのため、職種に応じて需要の高い資格を狙って取得しましょう。
たとえば、大工であれば建築大工技能士や建築施工管理技士、塗装工であれば塗装技能士や土木施工管理技士などの資格があります。
経験や技術力を高め次の仕事につなげる
安定して仕事を受注するためには、経験を重ねて技術力を高める努力が欠かせません。国土交通省が作成した資料『建設業の一人親方問題に関する検討会中間取りまとめ』によると、適正と考えられる一人親方の技術力の例として「実務経験年数が10年程度以上あること」や「専門工事技術のほか、安全衛生等の様々な知識を習得していること」が挙げられています。
ただ経験年数を積むだけでなく、経験に基づいた専門的な知識や技術を身につけることで次の仕事へとつなげましょう。
人脈を大切にし、仕事を紹介してもらう
人脈を大切にすることも重要なポイントです。特に建設業では人の紹介で案件を請け負うことも多くあります。良い縁になればその後も仕事を紹介してもらえ、収入の安定にもつながります。
まずは元請けと良好な関係を築き、下請として仕事を紹介してもらえるようになりましょう。さらに、一人親方同士の横のつながりも大切にしましょう。同じ立場の仲間として、時に良きライバルとして、情報交換や悩みの相談もできるようになります。
WebサイトやSNSで集客や営業をし、受注件数を上げる
WebサイトやSNSを利用して、受注件数を上げることもできます。近年では顧客がインターネットで情報を探すのが当たり前となっているので、個人のWebサイトがあるだけでも信頼の獲得につながります。
まだホームページをもっていない場合は、個人のサイトを開設し、施工事例などの過去の実績や経験を掲載しましょう。個人でサイトの作成は難しいという方でも今どきは低価格でサイト制作できるサービスもあるのでこれを機にサイトを持つのもよいでしょう。
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一人親方ができる節税のポイント
単価をアップして受注件数を増やすことで年収は増えます。それと併せて節約や節税を心がけることも重要なポイントです。たとえ年収が増えたとしても、税金や経費などの支出が増えると手元に残るお金が少なくなってしまうからです。
ここでは、一人親方が確定申告をする際に適用できる主な控除や経費について、次でご紹介します。手元により多くのお金を残すためにも、確定申告を上手に正しく行いましょう。
控除項目の解説
以下の各控除を適用することで課税前所得を安く抑えることができます。
- 基礎控除 38万円
- 配偶者控除 38万円
- 扶養控除 38万円
- 生命保険料控除 12万円(最大)
- 医療費控除
- 青色申告特別控除 (65万円)
基礎控除は全国民が受けられる控除です。
配偶者や扶養家族がいる場合はそれぞれ控除を受けられます。
生命保険控除は生命保険料によって最大12万円の控除が受けることができ、医療費も支払額に応じて控除が受けられます。
多少帳簿は複雑になりますが、青色申告をすれば65万円の控除を受けることもできるので白色申告の方は青色申告に変えることも考えましょう。
経費を漏れがないように申請する
経費を計上することで課税前の収入が減り、節税をすることが可能です。漏れのないように申請しましょう。以下が一人親方の代表的な経費の勘定科目です。
- 接待交際費
- 地代家賃
- 水道光熱費
- 通信費
- 車両費
- 専従者給与
仕事の打ち合わせや食事会、ゴルフなどが接待交際費にあたります。自宅兼事務所としている場合は、地代家賃として自宅の家賃や駐車場を経費に計上できます。水道光熱費、通信費についても業務で使っている時間の割合で分割して経費計上することができます。専従者給与は、一人親方の経費の中でも特に節税効果が高くなります。例えば、奥様に事務を手伝ってもらい、給料を出せばそのまま経費にできます。一般的に10万円/月ほどで、年間120万円の経費を計上できることになります。
経費漏れがないか今一度確認し、正しく経費を計上することで節税しましょう。
一人親方とは?個人事業主との違いや加入できる労災保険などを解説
【まとめ】一人親方が手取り金額を上げるためには、年収のアップとできる節税をすることが大切
今回は、一人親方が手取り金額を上げるためのポイントについて解説しました。
年収を上げるには、資格を取得したり技術力を向上して一人親方としての力を磨き、人脈やSNSを活用しての集客・営業力が重要です。
また、年収が上がっても手取り額が少なくなってしまわないように「節税」も意識しましょう。青色確定申告をすることで対象の控除が増え、経費を上手に計上することで所得税を節税できます。
今回の記事が一人親方の手取り金額アップのご参考になると幸いです。
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