概算工事費とは?構成や計算方法・積算との違いをわかりやすく解説

概算工事費

概算工事費とは、見積書に記載する工事費の算出に使う項目です。

  • 概算工事費とは?
  • 概算工事費の計算方法は?
  • 概算と積算の違いは?

このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は概算工事費について詳しく紹介していきます。また、概算工事費の構成や計算式についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

概算工事費の概要

概算工事費とは、大まかな見積もり金額の算出に使われる勘定科目です。建設工事の大まかな金額を概算工事費として算出し、発注者に提出します。

建設工事をするときは、発注者の予算や実際の工事費、設計に関してのバランスが重要です。3つのバランスを調節するためにも工事をする前に概算工事費を設けます。

概算工事費の構成

概算工事費は以下の2種類から構成されます。

  • 直接工事費
  • 共通費

上記内容をそれぞれ見ていきましょう。

直接工事費

直接工事費は工事に直接関わったときに発生する費用を計上します。

  • 躯体工事(コンクリート・鉄筋・鉄骨・型枠など)
  • 土木工事(山留め・土工)
  • 内部仕上げ工事(天井・床・壁・内部雑・内部開口部など)
  • 外部仕上げ工事(外壁・外部雑・外部開口部・屋根など)
  • 地業(場所打ち杭・既制杭・地盤改良など)
  • 屋外工事(屋外排水・工作物・構内舗装など)
  • その他(解体・仮設建設など)

共通費

共通費は工事に直接関わらないが必要な費用です。

  • 一般管理費
  • 仮事務所建設費
  • 現場管理費

概算工事費の計算方法

概算工事費の計算方法を紹介します。

  • 坪単価法を利用する方法
  • ユニット単価法を利用する方法
  • 概算数量法を利用する方法
  • 概算システムを利用する方法

上記内容をそれぞれ見ていきましょう。

坪単価法を利用する方法

坪単価法を使って概算工事費を計上することもあります。坪単価法とは、工事をするときの建築物に「平方メートル単価」や「坪単価」を決めて、床面積をかけて算出する方法です。平方メートル単価法とも呼ばれています。

坪単価法は建築物の大きさや建物の構造などが決まれば概算工事費の計上ができるので、すぐに見積もり等を作りたいときにおすすめです。しかし、坪単価法で計上すると計算の精度が低いので、誤差が生まれる可能性があります。

計算式

例を使った計算式を紹介します。

  • 用途が1種類で、延床面積3,000㎡、床面積単価が450,000円/㎡の場合
    450,000円/㎡×3,000㎡=1,350,000,000円
  • 用途が2種類の場合
    延床面積3,000㎡(用途1:2,000㎡・用途2:1,000㎡)
    床面積単価900,000円/㎡(用途1:600,000円/㎡・用途2:300,000円/㎡)
    用途1:600,000円/㎡×2,000㎡=1,200,000,000円
    用途2:300,000円/㎡×1,000㎡=300,000,000円
    1,200,000,000円+300,000,000円=1,500,000,000円
    1㎡あたり500,000円

用途の数によって計算方法が変わるので気をつけましょう。

ユニット単価法を利用する方法

概算工事費はユニット単価法を使って計上することもできます。ユニット単価法とは、ユニットごとの単価を決めて、そこにユニット数をかけて計算する方法です。

ユニットは工事の種類を表し、建築物の用途によって単価が決まります。宿泊施設の場合「客室1つごとの単価」、マンションやアパートなどの集合住宅の場合は「住宅ごとの単価」で計上します。ユニット単価法も坪単価法と同様、建設工事を始める前から概算工事費用が計上できます。

計算式

例を使った計算方法を紹介します。

  • 延床面積3,000㎡、1つあたり平均80㎡の住宅が30戸、20,000,000円/戸
    20,000,000円/戸×30戸=600,000,000円
    1㎡あたり200,000円
  • 延床面積3,000㎡、平均80㎡の住宅が20戸(単価20,000,000円)、平均40㎡が20戸(単価13,000,000円)の場合
    20,000,000円×20戸=400,000,000円
    13,000,000円×20戸=260,000,000円
    400,000,000円+260,000,000円=660,000,000円
    1㎡あたり220,000円

概算数量法を利用する方法

概算工事費は概算数量法で計上することもできます。概算数量法は、建築物を作るときに使う項目を設定し、項目の単価と概算数量を掛けて計算します。項目ごとに計算していき、最後にすべてを合計して概算工事費を算出します。

概算数量法はユニット単価法や坪単価法とは違い、工事の内容がある程度決まったら計上できます。概算工事費は工事の内容に左右されるため、精度の高さや低さは担当者によって変わります。

概算システムを利用する方法

概算工事費は概算システムを使って算出することもできます。概算システムは建物の形やグレード、地域を参考にして、システムから自動的に内訳書を作成してくれます。概算システムを使って概算工事費を計上すると、労力や時間が削減できます。また、概算システムは建築物の形やグレードを変更して概算工事費のシミュレーションをすることもできます。

概算と積算の違い

概算と積算は目的やタイミング、精度などが大きく違います。建築工事にかかる費用を計上するのを積算といいます。積算は工事に必要な費用を計上し、合計した金額を工事費として見積書に記載します。

概算は大まかな金額を算出することができるため、比較的簡単に工事費の計上ができますが、細かい金額を決めるときは、積算を使用します。概算と積算は間違いやすいですが、全く異なるので気をつけましょう。

概算

概算の特徴を次のようにまとめました。

  • 目的:工事見積もり予算の確認など
  • タイミング:設計に関連する資料が決まっていない
  • 手間:あまりかからない
  • 資料:仕様書や設計書などは不要
  • 精度:高い場合と低い場合がある
  • 算出方法:複数の計上方法がある

積算

積算の特徴を次のようにまとめました。

  • 目的:最終的な見積金額や予定価格の決定
  • タイミング:建築の詳細が決定したとき
  • 手間:かかる
  • 資料:仕様書や設計図が必要
  • 精度:高いものが作れる
  • 算出方法:数量と単価から費用を算出する

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【まとめ】概算工事費は工事の予算や費用バランスを確認できる重要な費用!

概算工事費は、建設工事をする前に大まかな金額設定ができる工事費用です。概算工事費を設定すると、予算、工事費、設計3つのバランスをとることができます。見積書を作成するときに重要な費用なので、会社に合わせた計算方法でしっかり計上しましょう。

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