工事経歴書の書き方は2通りある?工事経歴書を作成するときの注意点や準備などを徹底解説!

工事経歴書とは、事業者が建設業許可申請する場合に添付する書類です。許可取得後においても、営業年度終了後4月以内に毎年提出しなければなりません。今回は、工事経歴書の書き方について詳しく解説します。
経営事項審査を受ける場合と受けない場合の2種類の書き方や、工事経歴書に記入する際に注意しなければならないこと、対象工事の範囲や記入前の準備について細かく説明しますので、建設業許可申請を予定しておられる事業者のみなさんの参考にしていただければ幸いです。

工事経歴書の書き方は2通り

工事経歴書の書き方は、経営事項審査を受けるものと受けないもので違います。経営事項審査とは、公共工事を受注するときに必ず受けなければなりません。分かり易く表現すると、建設事業者の成績表のようなものです。審査の公平さを保つために、事業者はあらかじめ設けられた経営事項審査用の記載ルールに準じて工事経歴書を記載しなければなりません。逆に、公共事業を受注しない場合は比較的簡素な記載ルールで提出することができます。

経営事項審査を受ける場合

経営事項審査を受ける場合は、基本的に税抜きで作成します。なお、免税事業者は税込みです。記載のルールは経営事項審査を受けない場合よりも細かくなっています。最初に、元請工事の中で「完成した工事」について記載します。記載内容は請負金額の大きい順に、全ての請負金額の70%を超えるまでです。次に、前項で記載していない工事についても、請負金額が70%を超えるまで記載します。最後に、着手したが完成していない工事についても「未成工事」と見出しをつけての記載が必要です。

経営事項審査を受けない場合

経営事項審査を受けない場合の工事経歴書の記載ルールは、審査を受ける場合と比較すると簡易的です。記載ルールは、最初に業種ごとの全ての請負工事の中で「完成した工事」について、請負金額の大きい順に記載し、次に、着手したけれど完成していない工事を「未成工事」と見出しをつけて記載します。いずれも、請負合計金額の5割に達するまでです。経営審査を受ける場合に比べて記載工事数が少なくなります。また、金額の書き方についても、税込み、税抜きどちらでもかまいません。

記入の対象となる工事とは

工事経歴書に記載する場合の記入対象となる期間と工事について説明します。申請書類の対象となる期間は、申請日が属する事業年度のひとつ前の事業年度です。したがって、工事経歴書の申請時の前年度に「請け負って着手し、完成した工事」と「着手しても完成しなかった工事」全てが対象となるので注意しましょう。例えば、事業者が2023年8月に申請を行う場合、事業年度が4月1日から3月31日であれば、2022年4月1日から2023年3月31日までに請け負った工事が対象です。

工事実績がないときの作成方法

工事経歴書は前年度中に工事実績が無い場合でも作成し提出する必要があります。複数の業種で経営している営業所や、新設された法人の新規申請などでは、工事実績がない状態で届け出をするケースも珍しくありません。この場合は工事経歴書の工事名の欄に「工事実績なし」と記入して提出します。なお、1年以上営業を停止すると建設業許可の取り消し事由には該当しますが、工事実績がないだけの理由で1年以上建設業の営業休止とはみなされないので安心してください。

工事経歴書を書くための準備

工事経歴書に記載するには、少なくとも次の情報は準備しておく必要があります。工事の業種や内容、元請か下請けか、現場の所在地や注文者情報などの他に、担当した主任技術者の名前も必要です。工期や請負代金の金額ももれなくチェックしましょう。これらの情報がシステム化されてすぐに抽出できるようにしておくと便利です。それでも、数多くの工事件数を抱えている場合は情報集めだけでも大きな負担がかかります。提出期限に余裕を持って準備するようにしましょう。

項目ごとの工事経歴書の書き方

ここでは、項目別に記載する上で特に分り難いところについて解説します。まず、工事名は許可申請する工事の種類ごとに記載しますが、注文者欄も同様に個人の氏名が特定されないように注意しましょう。例えば「A工事」注文者「A」などと記載します。JVとは共同企業体の意味です。共同で請け負った工事の場合にJVと記入し、請負金額は合計額に出資比率を乗じた金額、または分担した工事額を記入します。
配置技術者は建設業法第26条の規程に基づいて該当する欄にレ点を入れてください。一般建設業者の場合は全て主任技術者にチェックを入れます。請負代金の金額は千円単位で記入してください。工事進行基準を採用している場合は、適用される完成工事高をカッコつきで記載します。請負金額欄の「うち( )」のPCは土木一式、法面処理はとびや土木、鋼構造物は鋼橋上部を指します。

工事経歴書を書くときの注意点

この項目は、工事経歴書を記載する上で注意しなければならない点について、特に重要性の高い金額記載方法と配置技術者の建設業法違反についての解説します。請負金額の記載方法は、経営事項審査を受ける場合とそうでない場合で書き方が異なります。また、配置技術者については、技術者の配置方法について理解しておく必要があります。
以下詳しく解説します。

大きい金額順に記載する

工事経歴書の請負金額は、対象期間内の工事で、金額の大きい完成工事から順に記載するのが原則です。特に、公共工事を受注するための経営事項審査を受ける場合は、審査前に決算変更届に工事経歴書も含まれるので、必ず正しいルールに沿って記載してください。経営事項審査を受ける場合には、まず、元請工事のみ金額の大きいものから記載します。記載数は全体金額の7割です。次に、下請けも含めたその他の元請工事の金額を高い順に記載し、未完成工事があればその金額を高い順に記載します。審査を受けない場合は、元請下請け関係なく金額の高い順に記載し、未完成工事があれば大きい順に記載するだけです。

配置技術者の配置方法が建設業法違反になっていないか確認する

工事経歴書の提出時、特に審査を受ける場合に配置技術者の配置方法が業法違反になっているケースが散見されます。建設許可事業者には、現場に必ず配置技術者を配置する義務がありますが、建設業法上、専任技術者は配置技術者になることができません。専任を求められる場合では、他の現場の配置技術者を兼任できない規則があります。配置技術者は法律上さまざまな制約がありますが、工事経歴書上でこのルールから逸脱していると指摘される事象が多いようです。法律を守るのは工事経歴書に記載する以前の問題なので、日頃から建設業法を遵守するようにしましょう。

経営事項審査の点数の目安や点数をアップさせるコツ

国や地方公共団体が発注する公共工事は、建設業許可業者であることが必要ですが、経営事項審査を必ず受けなければなりません。
経営事項審査の点数は、いくつかのポイントをおさえることで点数をアップさせることができます。詳しくはこちらの記事で紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
経営事項審査の点数とは?点数の目安や点数をアップさせるコツをご紹介!

【まとめ】工事経歴書はすべての工事実績を記入する!すぐ書けるように日ごろから準備をしておこう

工事経歴書の項目別の書き方や請負金額記載のルールなどについて説明してきました。工事経歴書の書き方には2種類あります。特に、公共工事を受注するための経営事項審査を受ける場合には、請負金額の書き方に細かいルールがあるので注意が必要です。また、年間に多くの工事を請け負っている事業者では、書類申請に必要な情報も膨大になります。期限間際にあわてて準備するのではなく、日ごろから情報の整理をして効率よく記入できるようにしておきましょう。

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