工事の損益分岐点とは?概要や計算方法などをわかりやすく解説

建設業において、工事の損益分岐点とは重要な考え方になっています。

工事の損益分岐点管理がおそろかになっていると、せっかく受注した建設工事が大幅な赤字となったり、ひいては自社の経常収支などにも悪影響が出たりすることになります。

このような建設業の損益分岐点はどのように管理すればよいでしょうか。建設業でも、基本的な損益分岐点の考え方を身につけておくことが大切です。

今回は、特に関心の高い工事の損益分岐点について、その内容から実際の管理指標まで詳細に紹介します。

ツクノビBPOは、時間のかかる建設業業務をプロが代行する建設業特化のアウトソーシングサービスです。工事図面作成、書類作成、事務作業などを代行できるため、現場作業に集中できることで、受注できる案件の増加や退職率の低下など、様々なメリットがあります。詳細はぜひこちらからご確認ください。
\ 30秒で資料請求完了 /まずは資料を見てみる

工事の損益分岐点とは

建設業における工事の損益分岐点とはどのようなものでしょうか。ここではその概要と、損益分岐点に関わる費用の内訳、特に固定費と変動費などの考え方について解説します。

損益分岐点の概要

損益分岐点とは、事業をする上で利益が差し引きゼロとなるポイントのことをいいます。計算式で示すと下記のとおりです。

損益=売上高ー費用(変動費+固定費)

製造業では広く一般的に使用されており、大手から中小企業まで、この計算式から逃れることはできません。

例えば、最近の大手自動車メーカーの決算でも、売上高に対して工場部門の固定費が高く、利益が出にくくなっているなどの問題が生じています。

建設業の場合もこの計算式が適用されますが、そもそも「費用」をどのように設定するとよいかという課題があります。

建設業の費用内訳

以上のような建設業における費用とは、どのように定義するとよいでしょうか。費用は大きく固定費と変動費のふたつに分けられます。

固定費とは文字通り、工場や事務所を売上とは関係なく、維持していくために必要な経費です。これに対して、変動費には売上を得るために必要な材料費や労務費などが入ります。

固定費

固定費とは、建設業では事務所や支店などの社員が稼働する場合に常に生じる費用であり、受注などに関わらず、常時発生する人件費や保険関連費用などの合計です。

固定費は、どのくらいの利益を上げているかに関係なく発生するもので、労務管理費や一定の金額がかかる租税公課、さらには地代家賃などもかかります。一部の項目を除いては毎月の費用があまり変動しないことが特徴であり、このため固定費とよばれています。

変動費

変動費とは、建設業の場合、新規受注などに関して新規着工などに必要なすべての費用となります。受注関連のため、当然資材などの材料費や現場での労務費や、当該工事に関する外注費、仮説経費や重機レンタル費用、さらには工事の現場での光熱費などのすべての費用が含まれます。

変動費とは、売上によって増減する費用のことです。具体的には材料費や加工費、光熱費などが該当します。固定費とは異なり、売上が増えると変動費も増えます。

損益分岐点比率との違い

製造業でよく使用される損益分岐点比率がありますが、建設業でも重要な管理項目となっています。損益分岐点比率は、損益分岐点が売上のどの程度の割合を占めているかを示す指標です。

自社の損益分岐点比率が70%であれば、利益は売上に対して30%となります。損益分岐点比率が低ければ、多少の売上高が減少したとしても、赤字に転落することは少なくなります。

損益分岐点比率は低ければ低いほどよいことになりますが、このためには自社の技術などが優れており、それなりの利益が継続して出ることが大切です。

企業の規模や業種によっても異なる部分がありますが、一般的に損益分岐点比率は、80%以下であれば優れていると判断されています。

工事の損益分岐点の計算方法

工事の損益分岐点の計算方法としては、損益分岐点売上高と経常利益をもとにした損益分岐点のふたつの方法があります。

損益分岐点売上高の算出方法

損益分岐点売上高の算出方法は、どのようにするとよいでしょうか。

先ほど「損益」の計算式を示しましたが、損益を売上高でわった計算値で、さらに固定費を割れば、全体の固定費に占める「損益分岐点(固定費にしめる損益の割合)」が計算できます。少々複雑なので、下記の計算式で示します。

損益分岐点=固定費/((売上高ー変動費)/売上高)となります。

経常利益をもとにした損益分岐点の算出方法

製造業では、通常は営業利益をもとに損益計算を実施します。これに対して、建設業では固定資産関連などの利益も計上される場合が多くなっています。このため経常利益をもとに、損益分岐点を算出するのが一般的です。

簡単にいえば、上記の損益分岐点計算式において、売上高以外の利益を加えて計算することとなります。例えば建設業であっても、不動産業などを行っている場合がありますが、不動産関連の家賃収入などがあれば、経常利益は高くなります。

さらに、損益分岐点を低くするためには、よくあるように建設業以外の他の業種を副業的に実施することも有効です。

工事の損益分岐点の活用方法

建設業では、実際に受注した工事での損益分岐点の管理が特に大切です。このためには、目標売上高の算出や、安全余裕率の算出などを行うことが有効です。

目標売上高の算出

工事における目標売上高の算出は、以下の計算式で実施できます。

目標売上高=(固定費+目標利益)/限界利益率

目標利益を達成するために、当該工事でいくら売上を上げればよいのかを把握できます。これにより、当該工事が赤字になるといった最悪の事態を避けることが可能となります。

安全余裕率の算出

安全余裕率の算出も、当該工事の予算管理で重視されています。

安全余裕率=(実績売上高-損益分岐点売上高)/実績売上高

これにより、現在の売上高が損益分岐点に対してどれだけ余裕があるか、簡易に把握できます。安全余裕率が高いほど、損益分岐点より離れていることになり、それだけ工事の安全度合いがあることになります。

すなわち、安全余裕率が高いほど、工事関連の収益性が安定していることになります。

損益分岐点比率の算出

建設業でも、損益分岐点比率の算出が大切です。損益分岐点比率は、下記の式で計算されます。

損益分岐点比率=1ー安全余裕率

となります。安全余裕率が高いほど、損益分岐点が低くなり、すなわち利益を確保しやすいということになるのです。

建設業での売上向上には営業代行の活用がおすすめ

建設業で売上を上げたい場合には建設業特化の営業代行サービスを活用することがおすすめです。建設業に特化した営業代行サービスであれば、プロの営業担当が建設業全体の動向やニーズを把握したうえで営業活動を行うため、効果的なアプローチが可能となります。

そのため、工事案件を獲得できる営業体制や営業ノウハウがない場合でも、売上につながる商談を獲得できます。

弊社サービスである建築建設特化の営業代行「ツクノビセールス」は、月に2,000社もの企業に営業し、成果が出なかったら返金保証もしています。累計4,000万円の売り上げに繋がった事例もあります。

まずは話だけでも聞いてみたい!という方には無料で営業戦略のご提案もしておりますので、こちらからお気軽にご相談ください。

\ 1分でお問い合わせ完了 /まずは無料相談する

【まとめ】自社の売上目標を設定するためにも損益分岐点を正しく把握しよう!

関心の高い工事の損益分岐点について、その計算方法から、損益分岐点売上高や、安全余裕率や、損益分岐点比率など、実際の管理指標まで詳細に紹介しました。

損益分岐点とは、受注した工事をする上で利益が差し引きゼロとなるポイントのことです。建設業においても、工事の損益分岐点は重要な考え方になっています。損益分岐点の管理がおそろかになっていると、受注した建設工事が大幅な赤字になったりします。

利益につながるように損益分岐点を低くするためには、経常収支なども適切に管理することにより、自社の経営を常に安定させるようにしましょう。

建設業における工事原価管理のメリット施工管理における原価管理の役割についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

建設業における工事原価管理とは?原価管理のメリットや難しい理由も解説!施工管理 原価管理施工管理における原価管理とは?役割やメリット・進め方などを解説