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建設キャリアアップシステム(CCUS)を導入しようと考えたとき、「カードリーダーはどれを選べばいいの?」「現場で使いやすい製品ってあるの?」といった疑問を感じる方も多いでしょう。実際、カードリーダーは現場環境や使用頻度に合った機器を選ばないと、運用に手間取るおそれもあります。
本記事では、建設キャリアアップシステムの運用に必要なカードリーダーについて、導入の基礎知識や選ぶ際の注意点をわかりやすく解説します。さらに、実際に使えるおすすめ製品を5つ比較しながら紹介するので、自社に合った機種選定の参考にしてください。
建設キャリアアップシステムとは
建設キャリアアップシステム(CCUS)とは、国土交通省が推進する制度で、建設業に従事する技能者の就業履歴や保有資格、能力評価などをデジタルで一元管理するための仕組みです。建設現場ごとの就業情報を記録し、個々の技能者のキャリアを正しく把握・評価できるようになるため、将来的な待遇改善や人材育成につながると期待されています。
また、事業者側にとっても、技能者の資格確認や労務管理が効率化される利点があり、現場の安全性や生産性向上にも貢献する制度です。業界全体の透明性を高め、持続可能な建設産業を支える重要な基盤といえるでしょう。
建設キャリアアップシステムの導入にかかる費用
建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入には、登録時だけでなく、運用していくための継続的な費用も必要です。技能者と事業者の双方が関与する制度であるため、それぞれの立場に応じた料金体系が設定されていることを事前に把握しておきましょう。
ここでは「登録時に必要な初期費用」と「導入後にかかる運用費用」について、具体的な金額や支払いのタイミングなどを詳しく紹介します。予算計画を立てる際の参考にしてください。
登録する際ににかかる費用
建設キャリアアップシステムの利用を始める際には、事業者と技能者の両方に登録料が発生します。事業者の新規登録費用は年間6,000円(税込)で、登録の際に支払います。技能者の登録費用は、電子申請の場合で2,500円(税込)、書面申請の場合は3,500円(税込)です。
また、CCUSカードの発行には別途1,000円(税込)の費用がかかるため、技能者1人あたり合計で3,500円〜4,500円程度を想定しておくと良いでしょう。登録は原則として有効期間内に更新する必要があり、更新時にも費用が発生します。
運用する際にかかる費用
登録後も、建設キャリアアップシステムを継続して活用していくためには運用費がかかります。例えば、就業履歴を蓄積するためには専用のカードリーダーや端末を現場に設置する必要があり、その購入費や通信費が発生します。
また、事業者が導入する管理システムによっては、クラウド利用料やID管理費などの継続コストが発生する場合もあります。自社の運用体制に合わせて、どのような設備やサービスが必要かを事前に見極め、費用を見積もるようにしましょう。
建設キャリアアップシステムの運用にはカードリーダーが必要
建設キャリアアップシステム(CCUS)を現場で実際に運用するには、技能者の就業履歴を正確に蓄積する必要があります。
そのために不可欠なのが「カードリーダー」です。技能者が持つCCUSカードをカードリーダーで読み取ると、いつ・どの現場で・どれだけ働いたかという記録が自動的に蓄積される仕組みになっています。
このデータは、技能者の評価や処遇改善にも活用されるため、現場ごとに安定して記録できる設備環境を整えなくてはなりません。また、現場に適したタイプのカードリーダーの選定が、制度活用の成否を左右するでしょう。
建設キャリアアップシステムのカードリーダーの種類
建設キャリアアップシステム(CCUS)の就業履歴を蓄積するには、現場にカードリーダーを設置して運用する必要があります。ただし、その種類にはいくつかのパターンがあり、導入するカードリーダーの形式によって必要な準備や使い勝手に大きな差が出てくるでしょう。
ここでは、CCUSで活用できる代表的なカードリーダーのうち、「通信機能を搭載したタイプ」と「PCや専用アプリを活用するタイプ」について、それぞれの特徴や向いている運用環境を紹介します。
通信機能を搭載しているタイプ
通信機能を搭載したカードリーダーは、ICカードをかざすだけで就業履歴がクラウドに自動送信される仕組みになっています。Wi-FiやLTE回線などを使ってのデータ送信が可能なため、PCやタブレットと連携する必要がなく、スタンドアロンで使えるのが最大のメリットです。
現場にネット環境がない場合でも、SIM対応モデルを選べば単体での通信ができるため、導入や持ち運びの手間を減らせるでしょう。とくに屋外や離れた現場でも安定して使いたい場合に適しています。
専用アプリを利用するタイプ
PCや専用アプリと連携するタイプのカードリーダーは、比較的安価で導入しやすい点が特徴です。カードリーダー自体はUSB接続でPCとつなぎ、専用のソフトウェアを使って読み取り・送信します。そして、通信機能はPC側に依存する形となります。
このタイプは、クラウドへの即時反映にはインターネット接続が必要ですが、事務所などで集中管理するスタイルに向いています。現場での即時性は求められないが、コストを抑えて運用したい企業におすすめの方式です。
建設キャリアアップシステムのカードリーダーの選び方
建設キャリアアップシステムをスムーズに運用するためには、現場の環境や業務体制に適したカードリーダーを選ぶ必要があります。どれを選んでも同じというわけではなく、使い勝手や設置のしやすさ、耐久性など、さまざまな視点から比較しましょう。
とくに建設現場では、屋外使用や持ち運びのしやすさ、導入時の設定作業なども考慮に入れなければなりません。ここでは、カードリーダーを選ぶ上で確認しておきたい3つの点を紹介します。
導入する際に手間がかからないか
カードリーダーを導入する際には、設置や初期設定が簡単かどうかを確認しましょう。とくに現場でIT環境が限定されている場合、複雑な設定や周辺機器の接続が必要なタイプだと、導入までに時間や手間がかかるおそれがあります。
その点、通信機能を内蔵したカードリーダーであれば、PCやアプリと連携せずに運用できるため、現場への設置も比較的スムーズです。シンプルな配線・自動送信タイプなど、現場の負担を減らす機種を選ぶと安心でしょう。
操作はしやすいか
カードリーダーは日常的に使用する機器であるため、だれでも直感的に操作できなくてはなりません。表示画面が分かりやすい、読み取りの反応が早い、エラーが起きた場合の通知が明確など、操作性の高さは作業効率に直結します。
また、技能者自身がカードをかざして履歴を記録する場面もあるため、読み取り位置が分かりにくい、反応が鈍いといった機種は現場で混乱を招きやすくなります。複数人での利用を想定した上で、操作ミスの起きにくい製品を選びましょう。
屋外でも使えるか
建設現場では屋外でカードリーダーを使用するケースも多いため、耐久性や防水性も選定時の重要なチェックポイントです。雨風にさらされる環境や、電源の確保が難しい場所での運用を考えると、防塵防滴仕様でバッテリー駆動が可能なモデルが理想です。
また、コンパクトで持ち運びやすいタイプであれば、現場ごとに移動させるのにも適しています。設置場所に制限がある場合や、複数現場を回る必要がある場合には、「場所を選ばない」タイプのカードリーダーを選ぶようにしましょう。
建設キャリアアップシステムのカードリーダー5選を比較
建設キャリアアップシステムの運用には、現場に適したカードリーダーの選定が欠かせません。しかし、市場にはさまざまな種類の製品があり、スペックや機能、対応環境も異なるため、どれを選べばよいか迷う方も多いでしょう。
ここでは、実際に建設キャリアアップシステムに対応しているおすすめのカードリーダーを5つ厳選し、価格や接続方法、使用感などを比較形式で紹介します。それぞれの機種の特長を確認し、自社の運用スタイルに合った1台を見つけてください。
1.SONY 日本製 非接触ICカードリーダー PaSoRi RC-S300
価格:約3,298円~6,148円
電源:USBバスパワー(DC 5V)
接続方式:USB(micro-USB Type B)
サイズ:約59.5×10.5×95 mm
重さ:約33g(USBケーブル、ホルダーを除く)
簡単な説明
RC-S300は、FeliCaやISO/IEC 14443 Type A/B、ISO/IEC 15693に対応した非接触ICカードリーダーです。WindowsやmacOSに対応し、マイナンバーカードや交通系ICカードの読み取りが可能です。LEDインジケーターで通信状態を確認でき、付属のホルダーでカードの固定やケーブルの整理ができます。
2.サーランド・アイエヌイー 建設キャリアアップシステム対応 ICカードリーダ Dragon_CC
価格:約4,000円前後(販売サイトにより異なる)
電源:USBバスパワー(DC 5V、200mA)
接続方式:USB接続
サイズ:95×62×13 mm
重さ:約70g(推定)
簡単な説明
Dragon_CCは、軽量・コンパクトな設計で携帯性に優れたICカードリーダーです。USB接続でPCと連携し、FeliCa認証方式(AES/DES暗号方式)を採用しています。Windows対応で、建設キャリアアップシステムの就業履歴蓄積に適しています。
3.Natec 建設キャリアアップシステム対応 ICカードリーダ Dragon_BLE
価格:約5,000円前後(販売サイトにより異なる)
電源:内蔵バッテリーまたはUSBバスパワー
接続方式:Bluetooth Low Energy(iOS)、USB接続(Windows)
サイズ:103×60×11.5 mm
重さ:約80g(推定)
簡単な説明
Dragon_BLEは、Bluetooth対応のICカードリーダーで、iOSデバイスとワイヤレス接続が可能です。内蔵バッテリーで繰り返し使用でき、USB接続でWindowsにも対応しています。軽量・コンパクトな設計で、現場での携帯性に優れています。
4.トッパン・フォームズ 建設キャリアアップシステム対応 ICカードリーダ BNR01NF
価格:約6,000円前後(販売サイトにより異なる)
電源:単4乾電池×2本(別売)またはUSBバスパワー
接続方式:Bluetooth Low Energy(iOS)、USB接続(Windows)
サイズ:96×64×14 mm
重さ:約85g(推定)
簡単な説明
BNR01NFは、Bluetooth搭載でiOSにも対応したICカードリーダーです。乾電池での電源供給が可能で、設置場所を選ばず使用できます。内部メモリーに約1,000件以上のログデータを保存でき、スタンドアロンでの運用も可能です。
5.GL Solutions 建設キャリアアップシステム対応 ICカードリーダ NR05-BT ジーエルソリューションズ
価格:約5,500円前後(販売サイトにより異なる)
電源:USBバスパワー(外部電源は別売り)
接続方式:Bluetooth Low Energy接続
サイズ:119×67×16 mm(シリコンカバー含む)
重さ:約105g
簡単な説明
NR05-BTは、超軽量でポケットサイズのICカードリーダーです。スタンドアロンモードとリアルタイムモードの切り替えが可能で、モバイルバッテリー接続にも対応しています。屋外での使用や持ち運びに適した設計です。
※推定重量は類似機種やレビュー情報などを元にした数字
iPhoneを建設キャリアアップシステムのカードリーダーとして使用する方法
建設キャリアアップシステム(CCUS)では、専用カードリーダーの代わりにiPhoneも使用できます。対応する専用アプリをインストールし、Bluetooth接続対応のICカードリーダー(例えば、Dragon_BLEやNR05-BTなど)を接続すれば、iPhone上で就業履歴の読み取り・送信が可能です。
この方法は、とくに現場にPCや専用機器を設置できない場合や、少人数の現場での運用に向いています。iPhoneと軽量なカードリーダーを組み合わせれば、可搬性に優れたコンパクトな記録端末として活用できるでしょう。
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【まとめ】自社に合う建設キャリアアップシステムのカードリーダーを導入し適切に運用しよう
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、技能者のキャリア管理や業界全体の効率化に大きく貢献する制度です。そして、その運用を円滑に進めるためには、自社の現場環境や運用体制に合ったカードリーダーの導入が欠かせません。
通信機能付きのタイプやアプリ連携型など、さまざまな製品がある中で、選び方に気をつけて導入を検討しましょう。今回紹介した5製品でもそうでなくても、導入後もスムーズに運用できるカードリーダーを選んでください。
建設業のキャリアアップシステムに登録する際の必要書類についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。