エアコン取付業で独立した場合の年収はどのくらい?必要な知識やスキルを解説

今やエアコンは人々の生活に欠かせない家電となっており、一家に一台どころか一部屋に一台設置されていることも珍しくありません。エアコンの普及に伴い、エアコン取付作業の需要は非常に大きくなりました。
エアコンの取付を主にする空調屋の独立には、様々なメリットがあります。
この記事では、エアコン取付業の年収や必要な資格、独立したときの注意点や集客アップの方法を解説します。エアコン取付業で独立している方、独立を検討している方は、ぜひこの記事の内容を経営の参考にしてください。

エアコン取付業者の仕事内容

エアコンの設置と共に、室外機の設置、配管の接続などの施工をします。必要に応じて、エアコンの撤去、回収、メンテナンスの他にも、電線の取り付け、コンセントの増設・移設などの電気工事をすることもあります。商業施設やオフィスなどにある天井に埋め込むタイプの業務用エアコンの場合は、家庭用エアコンよりも取付の難易度が高く、配線や配管、電気の知識やスキルがさらに必要です。
春から夏にかけては、休む暇がないほど仕事の発注が増加します。

一般的なエアコン取付業の年収相場

一般的なエアコン取付業の年収の相場を解説します。

正社員の場合

正社員の場合、初心者・未経験であると年収は約200~300万円です。知識や技術を身に付け、社員の指導や管理をする立場になれば、年収は約500~700万円まで上がります。
忙しい都市部の企業であれば、さらに年収が上がるでしょう。正社員ならば、閑散期でも安定した収入を得られ、有給休暇や退職金制度、福利厚生が利用できます。
安定した収入を得られる反面、技術力や努力だけでは給与が上がらないことが正社員のデメリットです。

アルバイトの場合

アルバイトの場合、日給は約7,000~10,000円です。初心者・未経験の場合、荷物運びや掃除、テープ巻き、パテでの穴埋めといった、資格が必要ない雑務をこなすことになるでしょう。経験を積んでエアコンの取付作業全般ができるようになると、日給は約15,000円まで上がります。季節によって仕事の量が安定しないため、短期または単発のアルバイトが多い傾向があります。短期・単発のアルバイトだけで取付作業全般ができるまでに成長するのは難しいでしょう。

独立の場合

エアコン取付業として独立すると、年収は約400~1,000万円です。技術力や実績、営業能力によって年収に大きな差が生まれます。
正社員とは反対に、収入が不安定になりがちですが、ご自身の努力次第で高い収入を得られます。また、働く時間を自由に選べるため、ご自身の趣味や家族との団らんの時間を確保しやすいといえます。
気が合わない上司や同僚がいないため、人間関係のストレスから解放されるというメリットもあります。

エアコン取付業で独立する場合に資格は必要か

家庭用の小さなエアコンを取り付けるだけならば資格は必要ありませんが、業務用の大型エアコンの取り付けや、それに付随する作業には資格が必要です。
エアコン取付業で独立する場合に必要となる資格をご紹介します。

【優先度高】電気工事士

エアコン取付業で独立すると、電気工事士の資格が必要となる場面が多くあります。
600V以上の電圧を使用するエアコンの設置、壁への内外接続電線の取付、接地(アース)工事やコンセントの増設・移設には、第一種電気工事士の資格が必要です。
第一種・第二種どちらも受験資格は特にありませんが、第一種電気工事士の場合、合格後3年以上の実務経験を経て免状を交付されないと、電気工事をすることはできません。
ひとりですべての作業をするのであれば、電気工事士の資格は必須であるといえます。

高圧ガス製造保安責任者

家庭用だけでなく、商業施設や病院、オフィスなどに設置する大型の業務用エアコンを取り扱う場合は、「高圧ガス製造保安責任者」の資格が必要です。
高圧ガス製造保安責任者の資格は実務経験なしで誰でも受験できる国家資格です。
一種・二種・三種の三段階があり、それぞれ冷凍能力の制限はありますが、冷凍ガスの種類に制限はありません。
指定の講習を受け、講習内の検定試験に合格すれば、一部の試験科目を免除してもらえる制度があります。

冷媒フロン類取扱技術者

業務用エアコンを取り扱うのであれば、「冷媒フロン類取扱技術者」の資格も取得するほうがいいでしょう「第二種冷媒フロン類取扱技術者」を取得すると、フロン類を冷媒とする業務用冷凍空調機器の回収ができ、定格出力が 25kW以下の空調機器であれば、点検、充填も可能です。
「第一種冷媒フロン類取扱技術者」を持っていれば、フロン類を冷媒とする業務用冷凍空調機器の点検、回収、充塡がすべて可能です。
どちらも業務用冷凍空調機器の施工、保守、メンテナンスの実務経験が3年以上ないと受験できません。
受験にはさらに、高圧ガス製造保安責任者や冷凍空調技師などのうち一つ資格が必要です。

独立するメリット

次にエアコン取付業で独立するメリットを解説します。

初期投資が少ない

エアコン取付業で独立するメリットの一つに、初期投資が少ないことが挙げられます。作業用の工具や材料と、それらとエアコン本体を運ぶための車両があればエアコン取付業の独立は可能です。
一般的に独立して事業を始めるためには、事業所や店舗、専用設備が必要ですが、顧客を招く必要がないため、自宅を事務所としても問題ありません。また、家庭用エアコンならばひとりで施工できるため、まずは一人親方として独立し、人件費を抑えるのもいいでしょう。

短期間で集中的に稼げる

繁忙期は5~8月の春から夏にかけてです。特に夏場は、休む暇がないほどエアコン取付や修理の需要が高まるため、短期的に集中して稼げます。
繁忙期のうちに一年間の収入を得て、残りの期間は長期旅行をしたりウィンタースポーツをしたりする自由なライフスタイルも実現できるかもしれません。
繁忙期以外にも仕事はあるので、年中コンスタントに働くことも可能です。
なかなか営業が上手くいかず繁忙期にあまり稼げなかった場合は、他のビジネスにチャレンジするのもいいでしょう。

繁忙期以外にエアコン取り付けの需要が高まるシーズンは?

繁忙期以外に発注がないのではないかと不安に感じている方が多いかと思います。
しかし、一年を通して引っ越しやリフォーム、新築物件などがあるため、繁忙期以外でも発注が途切れることはありません。特に3~4月の新生活に向けた引っ越しシーズンは、夏場の次に発注が多くなります。
また、エアコンの冷房機能だけでなく暖房機能も利用する方がいるため、冬場にも一定の需要があります。営業能力次第では、一年中、常に仕事をもらえるでしょう。

1件あたりの単価はどれくらい?

顧客がエアコンを設置するのに支払う費用は、1件あたり約10,000~13,000円が一般的です。大型のものであれば、1件20,000~30,000円程度になることもあります。
必要な経費として、材料費や現場までのガソリン費などが挙げられます。さらに、作業員を雇っていれば人件費、仲介業者を利用していれば手数料がそれぞれかかります。
顧客が支払う費用から様々な経費を引くと、エアコンを設置した際に手元に残る利益は、1件あたりおおよそ5,000~8,000円です。
また、かかる時間は、既存のエアコンを取り外すのに約30分、新しく取り付けるのに約1時間30分、合計で約2時間です。
しかし、現場によってはエアコンを取り付けるコンセントがなかったり、室外機置場が特殊であったりするなどのトラブルが起きがちです。
スムーズに施工が進まないケースが多いことも念頭に置きましょう。
一日に施工できる件数は多くても3、4件程度になるでしょう。

収入アップのためのポイント

エアコン取付業における収入向上のためのポイントをいくつかご紹介します。

客単価を上げる

経験を積み多くの施工実績を残すと、信頼度が高まり、単価の高い案件を受注できます。
また、資格を持っていれば、エアコン設置に付随するあらゆる作業が可能となり、受注できる案件が増えます。公共施設や大型ビルなどのエアコン設置に携われば年収が上がるでしょう。他にも、家電量販店や地域の電気屋と契約できれば、そのお店で購入されたエアコンの設置業務を一手に引き受けられ、安定した収入を得られるでしょう。
単価の高い案件を受注するためには、技術力だけでなく営業力も身に付けることも大切です。

適切なタイミングで下請けに発注する

技術力を評価してもらえ、順調に仕事が増えたとしても、ひとりで施工できる量には限界があります。抱えきれないほど案件が増えた場合は、適切なタイミングで下請けに発注しましょう。何でも下請けに任せるのではなく、大事な箇所はご自身で施工したり指導・監督したりすれば、品質を損なわずに多くの案件をこなせます。
資格を持っている人材に専門的な業務を任せたり、優秀な人材を自ら育成してどんどん仕事を任せたりするのもいいでしょう。
様々な方法で働けることは、独立の強みです。上手く下請けに発注できれば、事業を広げて売上をアップできます。

独立する場合に注意しておきたいこと

エアコン取付業で独立する場合に注意しておきたいポイントをいくつかご紹介します。

事務・営業周りは自分で行う必要あり

独立すると、現場作業だけでなく、事務や営業の仕事も自分でしなければなりません。
収支の管理や請求書の作成に不備があると、トラブルにつながります。会計ソフトやサービスを活用して、適切に事務作業に取り組みましょう。
営業活動を怠ると受注が増えません。飛び込みやテレアポ営業は昔ほど主流ではなく、ホームページの開設、業者比較・あっせんサイトへの登録、SNSの活用などがおすすめです。
繁忙期にチラシのポスティングをするのもいいでしょう。
仕事を十分に得るために、手を抜くことなく営業活動をしてください。

資材などのリソースは自分で用意する

エアコン取付業で独立すると、パテやドレンホースなどの資材、真空ポンプやハンマードリルなどの工具といった、工事に必要なリソースはご自身で用意しなければなりません。
リソースをそろえる費用が前倒しで必要となります。在庫管理もご自身でしなければなりません。また、エアコン本体や付属品などの販売もするのであれば、ご自身で仕入れる必要があります。
他の工事業に比べれば、大型の設備や機械を必要としないので、資材の準備や工具のメンテナンスにかかる手間は少ないといえます。

エアコン屋の独立で失敗しにくい方法やメリットは、こちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
エアコン屋 独立 失敗エアコン屋の独立で失敗しにくい方法やメリットなどを解説

エアコン取付で効率的に集客する方法5選!

最後にエアコン取付業で効率的に集客する方法を4つご紹介します。

①公式SNSアカウント&ホームページ作成

公式SNSアカウントやホームページの作成をして自社を広めることをおすすめします。
SNSやホームページに自社の施工事例や費用が詳しく載っていれば、ユーザーは安心して発注できます。ユーザーの役に立つ情報や施工実績の投稿を続ければ、評価が高まり、さらなる受注につながるでしょう。
専用サービスを活用すれば、ご自身で簡単にホームページを作成できます。
ホームページの作成に高いハードルを感じている方は、建設業に特化した専門の業者にホームページ作成を依頼しましょう。

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②Yahooなどのポータルサイトの活用

「Yahoo」や「Google」といった検索エンジンや、「エキテン」や「お店のミカタ」といった口コミサイトなどをポータルサイトといいます。
ポータルサイトに登録すると、自社の所在地や連絡先、施工内容などの基本情報にユーザーは簡単にアクセスできます。
自社のホームページへのアクセスがなかなか増えない場合は、ポータルサイトにホームページのアドレスを載せておきましょう。
無料で自社の情報を掲載できるポータルサイトも多くあるので、活用しない手はありません。

③マッチングサービスの活用

マッチングサービスに登録しておけば、ユーザーは簡単にエアコン取付業者を比較できます。自社の施工実績や料金などがユーザーにとって魅力的に映れば、受注につながります。
成約時に手数料を取られてしまいますが、成約率が高いところが利点です。
金銭トラブルに対応してくれるマッチングサービスに登録すれば、安心感が高まります。
簡単に登録できるので、なかなか仕事が増えないときには、ぜひともマッチングサービスを活用してください。

④チラシ作成&ポスティング

エアコン取付業のように地域密着型の業態であれば、チラシを作成しポスティングすることが地味ながらも有効です。チラシならば、郵便物を取り出す際に必ず手に取ってもらえます。インターネットに疎い高齢者の方にも見てもらえ、その中でも、築年数が古い家に住んでいてリフォームを検討している方には特に効果的です。ポスティング業者に依頼すれば、自社の手間はかかりません。
チラシを配布するエリアや時期を指定できるため、無駄なく集客できます。

⑤営業代行サービスに相談して営業戦略の提案を受ける

営業代行サービスに相談して営業戦略の提案を受けるという方法もあります。営業代行には獲得のプロがいますので、外部に頼ってみるのもおすすめです。例えば弊社サービスである建築建設特化の営業代行ツクノビセールスは、月に3000社もの企業に御社の営業としてアタックし、かつ成果が出なかったら返金保証もしています。一人親方向けのミニマムプランももちろんご用意しております。
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空調設備の営業方法!仕事内容がきついのかも解説!空調設備の営業方法11選!仕事内容がきついのかも解説!

【まとめ】独立すると必要業務も増える!効率良く集客をして収入アップを目指そう

エアコン取付業の年収や必要な資格、独立したときの注意点や集客アップの方法を解説しました。
独立すると、必要な業務や資格が増えますが、それだけ収入が上がり、働き方の自由度が上がります。
無料で利用できるインターネットサービスや地域に密着したポスティングを上手く活用して、効率良く集客することが大切です。
信頼度を上げるために、技術力だけでなく営業力も磨きましょう。
ぜひこの記事の内容を参考にして、エアコン取付業での独立を成功させてください。
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