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屋根工事では足場を組んで作業をしますが、場合によっては足場なしで施工する業者もいます。屋根工事では足場代が高額なため、足場なしで施工をしてもらいたいと考える方も多いでしょう。そこで今回は足場なしでの屋根工事は違法かどうか、足場の設置が必要な3つの理由、屋根工事で使用する主な足場の種類について詳しく解説します。
屋根工事の足場なしの違法性
そもそも足場なしの屋根工事は違法なのでしょうか。屋根工事を足場なしで行った場合、違法になるケースと違法にならないケースがあります。それぞれの場合について下記で解説します。
- 屋根工事の足場なしで違法になる場合
- 屋根工事の足場なしで違法にならない場合
- 違反した場合の罰則
屋根工事の足場なしで違法になる場合
足場なしの屋根工事が違法になるケースは2メートル以上の屋根工事を行う場合です。厚生労働省が定める労働安全衛生規則には、高さ2メートル以上の屋根工事を実施する場合に足場設置が必要であることが明記されています。下記で解説する3つのケースをのぞいて、高さ2メートル以上の屋根工事を足場なしで行う場合は違法になる恐れがあります。
屋根工事の足場なしで違法にならない場合
足場なしの屋根工事が違法にならないケースは下記の3点です。
- 高さが2メートル未満の屋根工事
- 屋上の塗装、陸屋根などの勾配の無い平らな屋根工事
- 梯子、脚立が使用できる工事
労働安全衛生規則にもとづいて、高さが2メートル未満の屋根工事は足場なしでも違法にはなりません。また、足場が確保できる平らな屋上や陸屋根での工事も足場は必要ありません。
その他に梯子や脚立などが使用できる一階の屋根工事は、脚立などに簡易的な作業床を設置することで足場なしでも作業できます。
違反した場合の罰則
仮に足場なしの屋根工事を行った場合、労働安全衛生規則違反として罰則を受ける可能性があります。この際の罰則は6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金です。
屋根工事で足場が必要な理由
続いて屋根工事で足場が必要な理由をご紹介します。屋根工事で足場が必要な理由は下記の3つです。
- 作業の安全性を確保
- 作業の品質の担保
- 近所への配慮
作業の安全性を確保
屋根工事は高所での作業のため、安全確保が何よりも重要です。足場を設置することで職人の安全性だけでなく、家主の安全も確保できます。足場なしでの高所作業は常に滑落の危険が伴いますが、足場を設置することでリスクを低減できます。また、足場は高所からの物の落下防止にもなるため、家主の安全にとっても重要です。
作業の品質の担保
屋根工事で足場を設置することで、工事の品質の担保が可能です。足場が不安定な状態で作業を行うと、繊細な作業に支障をきたすおそれがあります。足場をしっかりと設置して作業を行うことで、塗装漏れや施工不良による雨漏りなどを防止できます。
近所への配慮
屋根工事で足場設置が必要な理由の1つとして近隣への被害の防止が挙げられます。屋根工事では、屋根の塗装や高圧洗浄などを行うことがありますがその際に塗料や粉末、水しぶきが飛散すると近隣トラブルに発展する可能性があります。
このような近隣トラブルは、足場に養生シートなどを設置することで回避することができます。近所への配慮のためにも足場の設置は重要です。
屋根工事で設置される足場の種類
屋根工事に使用する足場には様々な種類があります。続いて屋根工事で設置される足場の種類と、それぞれのメリットとデメリットを解説します。主な足場は下記の通りです。
- クサビ足場
- 単管足場
- 単管ブラケット足場
- 屋根足場
- 無足場工法
クサビ足場
クサビ足場は屋根工事で主流の足場の1つです。クサビ足場は鉄パイプなどの鋼管を軸として手すりや足場を打ち込んで組み立てる足場です。
クサビ足場のメリットは、組み立てが容易な点です。クサビ足場はハンマー1つで組み立てられるため工期が短い屋根工事に適しています。またある程度複雑な構造に対応できる点もクサビ足場の特徴です。一方で高層の屋根工事には対応できません。
単管足場
単管足場は単管と呼ばれる鋼管を組み立てて作成する足場です。単管はジョイント器具であるクランプによって接合され、足場の形状を比較的自由に組み立てられます。単管足場は組み立てが容易である点がメリットですが、安全性は他の足場に劣る点がデメリットです。
単管ブラケット足場
単管ブラケット足場は単管にブラケットという足場を設置して作成する足場です。足場であるブラケットはサイズが「固定型」「伸縮型」に分かれており、伸縮型はサイズを自由に変更可能です。
また、支柱が追加された「張り出し型」ブラケットもあり、作業現場に合わせて各ブラケットを選択可能です。単管ブラケット足場は、ブラケットをボルトを用いて締めるため、クサビ足場と比べて強度がある点がメリットです。一方で組み立てに時間がかかる点がデメリットです。
屋根足場
屋根足場とは建築物の外壁作業に用いる足場ではなく、勾配のある屋根の施工に使用する足場です。平らな陸屋根や屋上での作業であれば、足場の設置は必要ありませんが、勾配が急な屋根では安全性と作業効率のため、屋根足場の設置が不可欠です。
屋根足場は単管とジョイント器具クランプを使用して、屋根と並行に設置します。基本的に屋根足場の種類は1つですが、塗装作業を行う場合は作業員の安全性確保のために、軒先に軒先作業床を増設します。
無足場工法
屋根工事では足場を設置しない無足場工法と呼ばれる作業方法も存在します。無足場工法は足場を設置せずゴンドラや高所作業車などを用いて、作業をする方法です。
無足場工法は熟達していない場合は時間がかかる、安全性に欠けるというデメリットがありますが、足場を使用しないため天候などに左右されにくいというメリットがあります。無足場工法の代表的な方法は次の3つが挙げられます。それぞれについて解説します。
- ゴンドラ
- 高所作業車
- ロープアクセス
ゴンドラ
ゴンドラは無足場工法の1つで、建物の屋上などからゴンドラを吊り下げて行う工法です。ゴンドラは主に高層ビルなどの外壁塗装や洗浄などに用いられます。ゴンドラは足場を使用しないため足場設置代を節約できる点、高層ビルや高層マンションなどの大型の建物での作業に適している点がメリットです。
一方で足場がないため、安定性に欠ける点、ゴンドラ工法に熟達していない場合は作業に時間がかかる点がデメリットです。
高所作業車
高所作業車は、高所作業が可能な作業床をリフトを使用して昇降させる機械です。主に屋上からゴンドラを吊り下げることができない場合などに使用されます。高所作業車は、
- 高層の設備設置
- 保守点検
- 広告などの設置
など多用途に用いられます。
高所作業車は作業床のタイプが伸縮ブーム型、屈折ブーム型、混合ブーム型、垂直昇降型に分かれており、建物の形状や使用シーンに合わせて使い分けができるフレキシブルさがメリットです。一方で、高所作業車は大型車を路上に駐車した状態での作業となるため、道路交通許可証などの取得が必要な点がデメリットです。また、高所作業車の運用には高所作業車運転技能講習を受けたオペレーターが必要です。
ロープアクセス
ロープアクセスは、既定の基準をクリアした高所作業用のロープを使用して高所から吊り下がった状態で作業を行う工法です。ロープアクセスはメインと、バックアップの2つのロープと2つのアンカーを使用して作業員を吊り下げます。仮に片方のロープが外れた場合でも、もう一方のロープによって安全性を担保しています。
ロープアクセスはゴンドラや高所作業車を配置できないような建物であっても柔軟に作業ができる点がメリットです。一方でロープアクセスは悪天候下では作業が難しい、学科と実技の特別教育を受けたスキルのある人材以外は作業ができないといったデメリットもあります。
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屋根工事業とは?建設業許可の取得方法や資格などをご紹介!【まとめ】屋根工事の足場なしは違法になる場合がある!安全や品質担保のためにも足場は設置しよう
今回は屋根工事における足場設置の必要性についてご紹介しました。足場なしでの屋根工事は違法になる場合もあるため、基本的にはしっかりと足場を設置して作業を実施することが大事です。足場の設置は作業員の安全確保だけでなく、作業の品質担保にとっても重要です。ぜひ今回の記事を参考にして、適切な足場を選んで施工してみてください。
施工不良の事例や原因・発生させないための対策についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
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