サブコンとは?ゼネコンとの違いや種類・大手企業7選などを解説

サブコン とは

「サブコンとゼネコンってどのような違いがあるのか知りたい」
「サブコンって具体的にどういった仕組みになっているの?」

このような方に向けて今回は、サブコンについて・ゼネコンとの関係・請け負っている4種類の工事・サブコンに向いている人・サブコン大手企業7選などについて紹介します。サブコンについての知識を深めたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

サブコンとは

サブコンとは、「サブ・コントラクター」を省略した言葉で、ゼネコンからの設備関連の工事を請け負う企業のことです。意味合いとしては、「下請け業者」といった意味合いがあります。

サブコンは建設工事に関係する専門分野に関して、部分的に請け負う会社と理解しておきましょう。

ゼネコンとの違い

サブコンとゼネコンの違いとしては、下記のようなことが挙げられます。

  • サブコンとはゼネコンから工事の業務を請け負う下請け業者のこと
  • ゼネコンは工事全体をまとめる業者のこと

サブコンは下請け業者なのに対し、ゼネコンは元請け業者として工事全体を管理している業者のことを指します。ゼネコンは元請けとして工事を発注して、サブコンに現場での作業を発注することです。

サブコンとゼネコンの関係

サブコンとゼネコンの関係は、下記のようなことが挙げられます。

  • 一式請負
  • 別途工事
  • コストオン工事

下記でそれぞれ解説します。

一式請負

一式請負とは、ゼネコンが工事の一式を請け負った後、設備に関する工事の一部をサブコンに発注する方法です。一式請負は、建設工事では最もスタンダードなやり方と言えるでしょう。

また設備工事とは、電気工事・空調工事・衛生工事などが挙げられます。工事を受けたサブコンは、図面に基づいて建築側と話し合いながら工事を施工していきます。

別途工事

別途工事とは、施主がゼネコンとサブコンに対して、工事を発注する方法です。別途工事は、別名「分離発注方式」とも呼ばれています。

施主がゼネコンに対して建築工事だけを発注し、サブコン各社に設備工事のみを発注する方法のことです。別途工事をするメリットとしては、施主とサブコンが直接的なコミュニケーションが取れることが挙げられるでしょう。

コストオン工事

コストオン工事とは、上記で紹介した別途工事に付け加えて、工事現場に必要なトイレや仮設事務所の設備などや工事の請求を、ゼネコンがすべて行うことを言います。

コストオン工事は、別途工事の施主とサブコンが直接コミュニケーションが取れ施工内容などの透明性が高まるといったメリットと、ゼネコンが一括して行いコストや手間が削減できる、一式請負のメリットの両方を活かせられます。

サブコンが専門に請け負っている4種類の工事

ここからは、サブコンが専門に請け負っている4種類の工事について紹介します。

  • 電気設備工事
  • 空調設備工事
  • 衛生設備工事
  • 消防設備工事

下記でそれぞれ詳しく解説します。

電気設備工事

電気設備工事とは、建物の中で電気を使えるようにする工事のことです。電気工事の手順として、電線から建物の中へ電気を引き、引き込んだ電気を各機器へ供給します。そして、照明やコンセントを設置し配線します。また設備機器を制御するための配線や設置も行います。

電気設備工事は、専門的な技術が必要で種類も様々です。

空調設備工事

空調設備工事とは、建物の湿度や温度を快適な状態にし、空気の流れを調整する工事のことです。建物内を心地よく過ごすために、重要な工事と言えます。具体的には、下記のような工事のことを言います。

  • 空気の冷却や加熱をするための熱源機器を設置
  • 古い空調設備の更新工事
  • 換気設備の設置

>空調設備に関する資格としては、電気工事士・認定電気工事従事者・配管技能士・冷凍機械責任者などが挙げられます。</span

衛生設備工事

衛生設備工事とは、建物内で使用する水を供給や排出するための工事です。トイレや飲食店の厨房などの水回りに関連する工事でもあります。衛生設備工事は、具体的に下記のような工事のことです。

  • 供給工事
  • 排出工事
  • 衛生機器の設備工事
  • ガス設備の設備工事

衛生設備工事に関する資格としては、電気工事士・給水装置工事主任技術者・管工事施工管理技士などが挙げられます。

消防設備工事

消防設備工事とは、消化活動や避難時に必要な設備を設置するための工事のことです。消防設備工事の具体的な工事の内容は、下記の通りです。

  • スプリンクラーの設置
  • 避難はしご・消火器・救助袋の設置
  • 排煙設備の設置
  • 非常警報設備の工事
  • 動力消防ポンプ設備の工事

また、消防設備工事に関する資格としては、消防設備士・電気工事士・認定電気工事従事者などが挙げられます。

サブコンに向いている人の特徴

サブコンに向いている人の特徴は、下記の4つが挙げられます。

  • 高い専門知識を身に着けたい人
  • スケジュール管理が得意な人
  • 向上心のある人
  • 責任者として働きたい人

下記でそれぞれ詳しく解説します。

高い専門知識を身に着けたい人

サブコンに向いている人の特徴として、高い専門知識を身に付けたい人といったことが挙げられます。サブコンは衛生設備や電気設備など特化型の企業です。

サブコンに入社すると、電気に関連した資格を取得しつつ電気工事の経験を積めます。なにかを突き詰めてプロを目指したい方は、サブコンに入社するのが向いています。

スケジュール管理が得意な人

サブコンに向いている人の特徴として、スケジュール管理が得意な人が挙げられます。サブコンに入社すれば、施工管理として現場の管理を任される場合が多いでしょう。

例えば、工事の計画を立て、進行状況やスケジュール管理を行う必要があります。普段から旅行などで、1日のスケジュールを立てるのが得意な方は、サブコンに向いていると言えそうです。

向上心のある人

サブコンに向いている人の特徴として、向上心のある人が挙げられます。サブコンはゼネコンよりも企業規模が小さいため、比較的出世がしやすいです。

また建築業界では、実力主義や実務経験で判断される場合が多く、経験を積みながら資格を取得すると出世できる可能性が高いです。常に向上心を持って働きたい方は、サブコンが向いています。

責任者として働きたい人

サブコンに向いている人の特徴として、責任者として働きたい人が挙げられます。サブコンに入社すれば、資格を取得し現場の責任者を任されることが多いため、責任ある立場になりやすいと言えます。

入社後に責任者として作業員の方をまとめていき、現場をまとめたり指示したりする立場になりたい方は、サブコンに向いています。

サブコン大手企業7選

ここからは、サブコン大手企業7選を紹介します。

  • 株式会社きんでん
  • 株式会社ユアテック
  • 高砂熱学工業株式会社
  • 株式会社大気社
  • ダイダン株式会社
  • 三機工業株式会社
  • 株式会社サーラコーポレーション

下記でそれぞれ詳しく解説します。

株式会社きんでん

「株式会社きんでん」は、1944年8月に設立された企業です。大阪市北区に本店があり、資本金は2023年3月時点で、264億円となっています。株式会社きんでんは、電気設備・計装設備・情報通信設備・空調や衛生設備などを行っているのが特徴です。

また、株式会社きんでんがとくに力を入れている事業が、VPP(バーチャルパワープラント)構築実証事業への取り組み・CO2削減ニーズに総合力で対応すること、などが挙げられます。

株式会社ユアテック

「株式会社ユアテック」は、1944年に創立された企業で、創業以来「総合設備エンジニアリング企業」として工場やオフィスビル、病院をはじめとする施設の電気設備などを行っている企業です。

株式会社ユアテックは、これまでの豊富な実績と最新技術によって、企画・提案から設計・管理まで幅広く業務を行っています。これまでの実績は、「株式会社ユアテック」のHPで確認できるため気になる方は、ぜひ確認してみてください。

高砂熱学工業株式会社

「高砂熱学工業株式会社」は、1923年に設立された企業で、東京証券取引所プライム市場に上場している企業です。資本金は、13,134百万円となっています。高砂熱学工業株式会社が行っている主な業務としては、研究開発・事業開発・宇宙への挑戦・地域貢献などが挙げられます。

また事業開発では、カーボンニュートラル事業の開発に積極的に取り組んでいる企業です。

株式会社大気社

「株式会社大気社」は、1913年に設立された企業です。資本金は、64億5,517万円となっており、東証プライム市場に上場しています。株式会社大気社の主な事業内容としては、空気調和設備・換気や乾燥設備・冷凍設備・燻蒸設備・給排水や衛生設備・防火防災装置などが挙げられます。

「環境システム事業」と「塗装システム事業」を事業の柱とし、国内・海外にわたり幅広く事業を展開している企業です。

ダイダン株式会社

「ダイダン株式会社」は、1903年に設立された企業です。資本金は、4,479,725,988円となっています。ダイダン株式会社の主な事業内容は、電気工事・空調工事・水道衛生工事・消防施設工事・機械器具設置工事の設計などが挙げられます。

また、給排水衛生設備では、高質な水を供給しながら水のリサイクルも実現するような設備を手がけています。

三機工業株式会社

「三機工業株式会社」は、1925年に設立された企業です。資本金は、2023年3月時点で、81億518万円となっています。東京証券取引所のプライム市場に上場しています。三機工業株式会社の主な事業内容は、ビル空調衛生事業・産業空調事業・電気事業などが挙げられます。

カーボンニュートラルなど様々な社会課題に対し、エンジニアリング企業として答えを出し、サステナブルな世界の実現に貢献する企業でありつづけることを目指している企業です。

株式会社サーラコーポレーション

「株式会社サーラコーポレーション」は、2002年に設立された企業です。資本金は、80億2500万円となっています。サーラグループは、エネルギーと住まいを中心にお客さまの暮らしとビジネスを支える様々な事業を展開しているのが特徴です。具体的には、下記の通りです。

  • エネルギー&ソリューションズ
  • エンジニアリング&メンテナンス
  • ハウジング
  • カーライフサポート
  • アニマルヘルスケア
  • プロパティ

サブコンの将来性

これまでバブル崩壊後30年以上続いた不景気から、ゼネコンやサブコンにも経済的な危機が続いていました。しかし最近では、復興事業や地震など、都市開発事業を受けて、建築業界は将来性の高い職業だといった認識が高まってきています。

サブコンの企業は、上記で紹介した「別途工事」や、ゼネコン1社のみの下請けをやめた企業が多くなり、企業の業績を安定させられているケースが多く出てきています。このような理由により、サブコン企業はますます成長が期待できる業種であると言えるでしょう。

【まとめ】サブコンは設備工事の専門家!今後のキャリアなどを明確にして知識を身に着けよう

サブコンはゼネコンからの設備工事などを請け負い、設備に関する工事を行う企業のことです。サブコンが専門的に請け負っている工事としては、電気設備工事・空調設備工事・衛生設備工事・消防設備工事などが挙げられます。

サブコン企業は、これからもますます成長が期待できる業種です。これからサブコンに入社しようと考えている方は、ぜひ上記で紹介した大手企業7選を参考にしてみてください。

※弊社の営業代行サービスであるツクノビセールスでは、
【効果が出なければ全額返金プラン】を新たにスタートさせました!

詳しくは👆👆👆のバナーをクリック!!