工程表と行程表の違いを解説!それぞれの意味や使い分け方も紹介

工程表 行程表 違い

工程表と行程表、建設業ではよく耳にする言葉です。またよく活用されている表です。しかし、このふたつの違いについて答えられない方も多いのではないでしょうか?作業現場で「こうていひょう」を確認しながら作業している方もいるでしょう。

毎日確認している表は工程表と行程表、どちらの表になるのか迷う方もいるかもしれません。今回は、工程表と行程表の違いについて解説します。それぞれの意味や使い分け方、作業や工事に必要な工程表についてもご紹介しますので、確認してください。

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工程と行程それぞれの意味

「工程」と「行程」、どちらも「こうてい」と読みます。ではこのふたつの違いは何か、違いについて聞かれてもわからない方もいるのではないでしょうか?

建設業でも使う機会が多いことから区別をしなければなりません。ここからはそれぞれの意味と違いについてご紹介します。

工程の意味

工程は、作業の手順や完成するまでの作業の数、進み具合、要した時間などを指す言葉です。建設業の現場では使うことが多く、工事の作業手順や段階を表します。

事前に手順や段階を決めておくことで完成までの進み具合や品質の維持、効率化を図ることが可能です。

行程の意味

行程とは、目的地までの道のり、目的に達するまでの過程、いつまでに何をやるという目標や方法など複数の意味があります。

「前に進む」という意味で使われることが多く、古くは旅の目的地までの距離を表していました。建設業では目標達成までの道のりのことを意味しています。

建設業での工程と行程の違い

工程と行程の意味と違いを理解して、それぞれの言葉を使わなければなりません。そのため、建設業での使い分けについて確認しておきましょう。

まず、「工程」は、建築物を建てる順序や過程を示す言葉です。「建設工事の工程を確認する」など、工事で何らかの作業をする際に用いられます。

一方、「行程」は、目的に対する道のりや日程などを意味する言葉です。例えば「工事現場まで約2時間の行程だ」など、特定の場所へ実際に移動する際に使われます。

工程表と行程表の違い

工程と行程の意味と違いがわかりました。では「工程表」と「行程表」はどう違うのでしょうか?読み方も同じですが、それぞれ内容は異なるため注意が必要です。ここからはふたつの違いについて解説します。

工程表とは

「工程表」とは、作業の手順、日程を一覧表にしたものです。作業を進める順序、
段階、進み具合などを表にします。細かく項目に分けて、かかる時間や日数なども記載されています。作業現場において、具体的に記されている工程表は内容が決められていることがほとんどです。

工程表の詳細と作り方についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

工程表工程表とは?作り方や種類、メリットも解説

行程表とは

「行程表」とは、工程表のように内容が具体的に決められているわけではありません。目的までの道のりや方法を定めた表のことで、「ロードマップ」とも呼ばれています。

ゴールを設定し、目標に向かってやり遂げるためにはいつまでに何をするかを計画すると考えてよいでしょう。旅行の日程やスケジュールなどが具体的な例です。

工程表と行程表の使い分け

工程表と行程表の意味が確認できたところで、使い分けの確認をしてみましょう。以下にまとめてみましたので、チェックしてください。

  • 工程表:何かを作る際の作業手順や日程をまとめた表
  • 行程表:決められた日程までに何をするかという目標や方法をまとめた表

上記を踏まえて正しく使い分けをしてみましょう。

建設業における工程表とは

では、建設業における工程表とはどのようなものでしょうか?工事現場の各工程ごとに工事にかかる日数や納期までの予定などそれぞれの進み具合などをまとめている作業表となります。

ここからは工程表がなぜ必要なのか、役割や種類について解説します。

工程表の役割

建設業では工事の工程管理が重要です。そのため工事をおこなっている作業現場では工程表の作成が必要です。

工程表は作業の予定や進捗情報がわかるため、全体の流れや工事の進み具合などを確認できます。

どのような手順で作業が予定されていて、現在はどこまで進んでいるか、完了予定日はいつかなどが確認可能です。

作業の進捗状況を把握し、共有することで納期の遅れや作業に対する入力漏れなどを防げます。また、作業に対する時間や人員などを調整しコスト削減や作業効率を図れます。

工程表の種類

建設業で使う工程表には5つの種類があります。以下にご紹介するのは

  • バーチャート工程表
  • ガントチャート工程表
  • グラフ式工程表
  • 出来高累計曲線
  • ネットワーク式工程表

です。それぞれの工程表には特徴やメリット・デメリットがあり、工事の内容によって使い分けができるため、目的にあった種類を選んで活用しましょう。ではひとつづつ解説していきます。

バーチャート工程表

バーチャート工程表は、最も使用されているものです。縦軸に作業項目、横軸に数値として日付を記載します。作業の項目と日付だけ記入するため作成が簡単という点がメリットと言えるでしょう。

サッと見ただけで予定が把握できることもメリットです。しかし、作業工程の関連度合が判断できない点がデメリットとしてあります。

バーチャート工程表についてはこちらの記事でより詳しく解説しています。ぜひこちらのご確認ください。

バーチャート工程表バーチャート工程表とは?メリットや作成手順・ツールなどを解説

ガントチャート工程表

ガントチャート工程表は、比較的簡単に作成が可能で作業の進捗状況も把握しやすい特徴があります。

縦軸に作業工程、横軸に数値として進捗率を定めて各作業で進捗状況を表しています。

ガントチャート工程表の特徴に対して、各作業にどれぐらいの工数がかかるか分かりづらい点がデメリットとして挙げられます。

グラフ式工程表

バーチャート工程表とガントチャート工程表のふたつの特徴を組み合わせたのが、グラフで表すグラフ式工程表です。

縦軸に進捗率、横軸は日数を記載しています。作業の予定日数が把握できるため、どの作業が遅れているかや、遅れによって作業に支障がどのくらいかかるのかなど各作業の関連性も把握できるのが特徴です。

しかし、他の工程表と比べると作成方法が複雑な点がデメリットとして挙げられます。

出来高累計曲線

出来高累計曲線は、縦軸に進捗率、横軸は工期の日付を記載した表です。建設工事の現場で活用されている表で工程管理曲線やS字カーブなどともいいます。

工事全体の進捗を把握できる点が特徴の工程表ですが、作業の細かい進捗を記載しないため確認できない点がデメリットです。

ネットワーク式工程表

ネットワーク式工程表は、工数の多い現場や作業が終わらないと次へ進めないような工事現場で用いられています。〇と→を使って作業工程を示している表です。

作業ごとに関連性や流れが分かり、作業手順を作成できる点がメリットです。しかし、作成は難しく複雑で専門知識が必要なことがデメリットと言えます。

工程表の種類についてはこちらの記事でより詳しく解説しています。ぜひこちらもご確認下さい。

建築現場で必要な工程表の種類や作成手順をわかりやすく解説

工程表の作成はアウトソーシングもおすすめ

工程表の作成は、アウトソーシングサービスの利用もおすすめです。

従業員のリソースがひっ迫している場合や、工程表の作成に対応できる人材が不足している場合などは、アウトソーシングサービスを活用すると、少ない工数で業務に必要な書類を作成できます。専門的な知識を持っているスタッフが対応するため、スムーズに書類作成を進められます。

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見やすい工程表が重視される3つの理由や作成するツールはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。

工程表 見やすい見やすい工程表が重視される3つの理由や作成するツールなどを解説

【まとめ】工程表と行程表の違いを知って適切にスケジュール管理しよう

ここまで、工程と行程の違いや、工程表と行程表の違いを解説しました。建設業で利用する工程表の役割や種類についてもご紹介しています。建設業の作業現場では工程表がよく使われています。

工程表とは、各工程の手順やかかる日数、完成までのスケジュールや進捗状況を把握するための予定表です。工事を進めるには工程表の作成は重要です。工程表の意味を知ることで現場の適切なスケジュール管理が可能になります。

工程表の種類の特徴を活かして、各現場に合わせた適切な工程表を作成してみましょう。工程表を正しく理解して活用し効率化を図りましょう。

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