大規模修繕工事の見積もりの取り方やチェックポイントなどを解説!

大規模修繕 見積もり

マンションなどの大規模修繕工事は依頼費用が多額になることがほとんどです。適正な価格で修繕工事を依頼するためにも、管理組合や修繕委員会に所属されている方であれば見積もりの取り方やチェックポイントはしっかりと把握しておきたいところです。
そこで今回は大規模修繕工事の見積もりの取り方のポイントを詳しくご紹介していきます。

大規模修繕工事の見積もりの取り方

続いて大規模修繕工事の見積もりの取り方を具体的にご紹介します。大規模修繕工事を見積もる際は主に以下の4点に気を付けましょう。

  • 修繕工事の仕様
  • 業者の選定
  • 必ず相見積もりをとる
  • 見積書の再確認

それぞれ具体的に解説していきます。

工事の仕様を決める

何事もまずは計画をしっかりと立てることが重要であり、それは大規模修繕工事でも同様です。大規模修繕工事を依頼する前には仕様書の作成が必須です。修繕工事の仕様書は、

  • 修繕工事の日取り
  • 修繕工事の内容
  • 修繕工事費用のおおよその概算

などを記入して作成します。

見積もり依頼する業者を選ぶ

工事のおおよその仕様が決まった後は見積もりを依頼する業者を選びましょう。見積もりを依頼する業者の選定の方法は公募に出す、管理会社に相談するなど様々な方法があります。続いて修繕工事の業者を選ぶ際のポイントを何点かご紹介します。

業者選びのポイント

大規模修繕工事を業者に依頼する際は、管理会社に仲介をお願いする場合と自身で修繕工事業者を探して依頼する場合の2通りがあります。修繕工事業者に明るくない場合は管理会社に業者を紹介してもらうことも手段の一つですが、第三者機関に確認する、相見積もりをとるなどして依頼費用が適正価格かどうかを確認しましょう。

複数の業者から相見積もりを取る

業者選びのポイントでもご紹介したように、大規模修繕工事を依頼する際には複数の業者から相見積もりをとるようにしましょう。相見積もりを取ることのメリットは修繕工事の費用相場を把握できる点です。複数の業者から見積もりを取って、最善の施工プランを提示した業者を選びましょう。

修繕委員会で見積書の内容を確認する

見積書ができあがったら、修繕委員会で見積書の再確認を行いましょう。修繕委員会はマンションなどの入居者で構成される委員会を指します。見積書の内容が適正かどうか、内容に誤りがないかどうかを委員会でしっかりと確認することが大事です。

大規模修繕工事の見積もりを取る前に行っておくこと

大規模修繕工事は居住者に少なからず影響を与えるため、事前の準備が欠かせません。そこで続いて大規模修繕工事の見積もりを取る前に行っておくべきことを何点かご紹介します。

建物診断

大規模修繕工事の見積もりを取る前に実施するべき項目の1つ目は建物診断です。建物診断はマンションなどの建物全体や設備等の状況や劣化具合を数値化する診断です。まずは建物の状態が把握できなければ修繕箇所が決められません。建物診断は、管理会社や診断を実施している施工会社に依頼しましょう。

居住者へのアンケート

建物診断を実施して建造物の状態を把握した後には、居住者の意見を集約することも重要です。マンションは居住者による共同体のため、住民がどの箇所の修繕を望んでいるかを把握することは重要です。実際に修繕を行うかは別として、見積書に記載する項目の選定のため居住者へのアンケートを実施してみましょう。

大規模修繕工事の費用相場を把握しておく

大規模修繕工事の見積もりを行う前にある程度の費用相場を把握しておくことも重要です。工事の部位ごとのおおよその単価を予め把握しておくことで、提示された見積もり費用が適正価格かどうかを確認できます。

大規模修繕工事で見積もりをとるときのポイント

続いて大規模修繕工事で見積もりを取る際に押さえておきたいポイントをいくつかご紹介します。見積もりを取る際には以下の4点に気をつけましょう。

  • 工事内容の統一
  • 消費税込みの額で見積もりを取る
  • 金額の安さだけで業者を決めない
  • コンサルタントに相談する

見積もり依頼をする工事内容を統一しておく

相見積もりは見積書の内容や価格が適正であるかどうかを判断することを目的としています。しかし見積もりを依頼する工事内容が業者ごとに異なっていては正確な比較ができません。見積もり依頼をする工事内容はすべて統一するようにしましょう。

消費税込みの金額で見積もってもらう

見積もりを取る際に落とし穴となるのが消費税を含めないで見積もり額を提示してもらうケースです。ご紹介したように大規模修繕工事は高額な依頼費用がかかるため、消費税だけでも大きな金額になる可能性があります。見積書には必ず消費税を含めた金額を記載してもらうように依頼しましょう。

見積もり費用の安さだけで業者を決定しないようにする

相見積もりは複数の業者のなかでできるだけコストのかからない業者を選択するために行いますが、提示された見積もり額があまりにも安すぎる業者には注意が必要です。
一概には言えませんが、適正な費用相場と比較して著しく安い額を提示する業者は手抜き工事を行うか、後から追加費用を請求して金銭トラブルに発展する可能性もあるからです。

コンサルタントからアドバイスを受ける

管理会社や施工会社との間にコンサルタントを通すことで、より正確な見積もりを取ることができます。
大規模修繕工事の経験や知識がない場合は、見積書が適正かどうかを自分たちで判断するのは難しいものです。コンサルタントに見積書の作成を依頼する、アドバイスを受けるなどして施工会社とのやり取りを円滑に行いましょう。

大規模修繕工事の見積書をチェックするポイント

続いて実際に作成した大規模修繕工事の見積書をチェックするポイントをご紹介します。見積書の良い例と悪い例をそれぞれ具体的にご紹介します。

良い見積書

良い見積書とは工事内容や金額ができるだけ詳細に書かれている見積書です。特に注意を払いたい項目は以下の3点です。どのような工事を行うか、工事の部位ごとの数量や単価が明記されていれば、見積書をもとにそれぞれの金額が妥当かどうかを検討することができます。

  • 工事の箇所と内容が明記されているか
  • 使用する建材や資材の種類が明記されているか
  • 単価や金額が明記されているか

悪い見積書

一方で悪い見積書は上記の内容が正確に記載されていない見積書です。特に数量の単位が「一式」と一括記載されている見積書には注意が必要です。一式表記では詳細な内訳を見積書で確認することができないため、再度詳細に記載された見積書を作成してもらいましょう。

大規模修繕工事の見積もり費用を抑える方法

大規模修繕工事は大掛かりな工事となるため、かかる費用や金額が大きくなりがちです。そこで続いて、大規模修繕工事にかかる見積もり費用を抑える方法をご紹介します。

マンションの点検やメンテナンスは定期的に行う

建物の修繕箇所が少なければ必然的に見積もり費用も少なくなります。定期的にマンション全体や設備の点検やメンテナンスを実施することで、建物の劣化を防止することができます。
見積もり費用を抑えるためにも定期的なメンテナンスを欠かさないようにしましょう。

自社施工する業者へ依頼する

大規模修繕工事を依頼する際に、施工会社に明るくない場合は仲介業者などを通して依頼する方法もあります。しかし間にハウスメーカーや仲介業者を通す場合は、別途仲介料や中間マージンが発生します。たとえ大手のハウスメーカーでなかったとしても、信頼できる自社施工会社は数多くあります。仲介料を抑えたい場合は、自社施工を行う業者に修繕工事を依頼しましょう。

大規模修繕工事の見積もりで注意すること

最後に大規模修繕工事で見積もりを取る際に注意することをご紹介します。ごく稀なケースではありますが、施工会社との仲立ちを依頼したコンサルタント会社とトラブルになる事例があるため注意が必要です。

コンサルタントに任せたからと安心しない

大規模修繕工事の見積もりを取る際には、コンサルタント会社にすべてを任せない姿勢が大事です。施工会社からの提案が適切なものかどうかを判断する手助けをしてくれるコンサルタントですが、ごく一部の悪質なコンサルタントが建物診断や実際の施工を行う会社に自身と繋がりのある会社を紹介する事例も存在します。こうした事例はごく少数ではありますが、すべてをコンサルタントに任せずに修繕委員会で見積書の確認を行いましょう。

国交省も注意喚起しているトラブル

上記のように大規模修繕工事にコンサルタントを通した際のトラブルは国土交通省からも注意喚起がされています。具体的な事例を何点かご紹介します。

  • コンサルタント会社が施工会社と通じていて中間マージンを受け取っている
  • コンサルタント会社が特定の会社が施工を受注できるように見積額を操作していた

こうした問題を防ぐために、国土交通省では公的な相談窓口を設けています。トラブルに発展したり、何か違和感を感じた際にはこうした窓口に相談するのもよいでしょう。

参考:国土交通省

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【まとめ】大規模修繕工事の見積もりは上手に取って適正価格で成功させよう

今回は大規模修繕工事を検討されている方に向けて、見積もりの取り方やチェックポイントをご紹介しました。大規模な修繕工事となるとかかる費用は大きくなるため慎重な計画を立てる必要があります。特に見積もりを取る際には相見積もりを徹底して適正価格で依頼することが重要です。ぜひ今回の記事を参考に大規模修繕工事の計画を立ててみてください。

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