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建設業を営まれている方、これから建設業の開業を考えられている方にとって資金繰りは共通する悩みなのではないでしょうか?ですがご安心ください。資金が潤沢にあり、資金面での悩みを抱えていない経営者の方が稀だからです。
こうした資金繰りの問題の解決法として融資があります。今回はこの「融資」制度について詳しくご紹介していきます。
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建設業が融資に通りやすい理由
融資と一口に言っても、様々な種類があります。大別すると民間融資と公的融資の二種類がありますが、事業が融資を受けるのは簡単ではありません。当然ながら融資とは資金の貸付であり返済の義務が生じるため、融資する側も具体的な展望や計画のない事業に融資はできないためです。
しかしながら建設業は比較的融資の通りやすい業種であるともされています。続いて建設業が融資に通りやすい理由について何点かご紹介していきます。
資金の使い道が明確
融資を受けるためには、何よりもまず借り入れた資金をどのように運用するのかという資金の使途の明確性が重要となります。その点で建設業の資金の使途はきわめて明確です。基本的には受注した工事にかかる費用や、報酬入金までの資金が具体的な使い道となるからです。融資を申請する際には、資金の使い道を明確に示せるような事業計画書を作成するように心がけましょう。
従業員を雇う見込みがある
日本政策金融公庫の融資には、一定数以上の「雇用の創出」を要件にしているものもあります。その点で、建設業には一人でできる仕事は多くありません。工事となるとどうしても人手がいるため、「雇用の創出」という要件を満たしやすい業種であると言えます。
参考:地域活性化・雇用促進資金の概要
必要不可欠な業種である
創業融資を受ける際には、その事業が雇用創出をもたらし、地域発展に貢献できる公益性の高いものであることを証明する必要があります。その点で、建設業はどんな時にも一定の需要が見込まれる必要不可欠な産業です。住宅の建築やリフォームだけではなく、インフラの整備といった公共事業、災害復興事業もまた建設業の仕事であるからです。
建設業許可を取得している
建設業が融資に通りやすい理由としては、建設業が建設業許可を要する許可業種である点が挙げられます。日本政策金融公庫が提供する新創業融資制度の自己要件を見てみると、技術面での経験が重視されていることがわかります。1.お勤めの経験がある企業と同じ業種の事業を始める方で、当該業種の企業に通算して5年以上お勤めの方
2.大学等で修得した技能等と密接に関連した職種に継続して2年以上お勤めの方で、その職種と密接に関連した業種の事業を始める方
その点で許可業種である建設業は信頼性に足る業種であるとして、審査に通りやすいのです。
引用:新創業融資制度の「自己資金の要件を満たすものとする要件」
短期融資と長期融資の違いとは
融資の種類は大別して短期の融資と長期の融資の二種類があります。この場合、前者は半年から1年ほど、後者は数年単位での借入を意味します。この二つの融資の違いやメリットについては後述しますが、理想としてはこの二つの融資を併用して資金繰りをしていくことが理想であると言えます。それでは、短期融資と長期融資の違いを具体的にみていきましょう。
短期融資
短期での融資は主に工事の完成後から報酬の入金までの運用資金などに用い、創業したてで資金が潤沢ではない会社に向いています。こうした融資は金利が比較的高めに設定されており、貸付した側が問題なく資金を回収できるように、受注先の請負証明書などが必須になるケースがほとんどです。短期融資で問題なく返済を完遂して実績を積み、金融機関との信頼関係を徐々に構築していきましょう。こうした実績を積めば長期間の融資を通しやすくなる土台を築くことができるためです。
長期融資
長期的な融資は、工事の報酬入金までの資金をカバーするための短期融資とは異なり、複数年に渡って長期的に企業を経営していくための資金の借入です。長期融資のメリットは、常に安定した資金を抱えることで突発的な案件などにも対応できる点、そして長期的な視点を持って事業を拡大できる点です。一方で短期的な借入と異なり、貸付をする側のリスク管理の問題から融資額は小さくなりがちです。
建設業でおすすめの融資方法4選
続いて融資を受ける際の具体的な取引先候補とそれぞれの特徴について詳しくご紹介していきます。
①銀行
融資を受ける時に真っ先に思い浮かぶのは銀行という方は多いでしょう。銀行からの融資は金利が低く、貸付の限度額が大きく魅力的です。しかしながら審査が厳しく、無担保での借入ができないケースがほとんどです。担保としては、不動産担保がもっともメジャーな形態です。
銀行融資にはプロパー融資と信用保証協会の保証付き融資の二種類があります。プロパー融資は審査が厳しいですが金利が低いことが特徴です。保証付き融資は後述する信用保証協会を保証人とすることで幾分か借入のハードルが下がります。一方で保証料の支払いや、プロパー融資と比較して長めの審査期間というデメリットも存在します。
②信用金庫・信用組合
信用金庫・信用組合もまた融資を受ける際の候補の一つとなります。信用金庫は、相互扶助を目的とし、地域発展のために「信用金庫法」という法律に基づき運営されています。主な取引先は中小企業や個人事業主ですが、融資は原則として組合員のみ受けることができます。信用金庫・信用組合のメリットとしては、地域発展を目的としているため小規模な事業者や個人事業主でも比較的融資が通りやすい点があります。一方で銀行融資と比べて融資の上限額が低く設定されています。
③信用保証協会
信用保証協会は、信用保証協会法に則り運営される公的な期間です。各種金融機関と事業者との間の融資などの金融取引を信用保証協会が仲立ちすることで、スムーズな金融取引を実現することを目的としています。融資を受けたい事業者は信用保証協会に保証を申し込み、信用保証協会は金融機関に対して債務を保障します。信用保証協会法によって信用保証限度額が定められており、個人・法人であれば2億円、組合であれば4億円が限度額です。また双方共に無担保の場合は8000万円が限度額です。
④日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は政府が100%の株式を保有する金融機関です。低金利で返済期間も長く設定されているため、事業を始めたばかりの方にもおすすめできる融資です。融資の制度も豊富にありおすすめである一方で、審査が厳しく融資に通りにくいことも特徴の一つです。また一般的に審査の期間も長期間に渡ることが多いため、即座に資金が必要なケースには向いていません。いずれにせよ日本政策金融公庫の融資を検討されている事業者の方には入念な準備が要されます。
建設業で融資を受けるときの事前準備
続いて融資を受ける際に必要となる書類について詳しくご紹介していきます。書類の不備が生じないようにしっかりと確認していきましょう。
資金繰り表
資金繰り表は、金融機関が貸付相手の財務の健全度合いを査定するために用います。企業の収入と支出をまとめ、現金収支の流れを把握可能とするために資金繰り表を作成します。金融機関による査定のみならず、日常的に資金繰り表を作成し確認することで事業の収支予測を立てることができます。工事の受注などに伴ってどの時期にコストが増大し、資金不足になりそうかといった予測が立てられるため、日常的に作成して融資に備えましょう。
試算表
試算表は、決算書が出るまでの期間並びに決算書が出てから一定期間経過した後の損益計算を月ごとに記したものです。決算から日が経過した後の資金繰りの参照先として決算書に代えて提出を求められることの多い書類です。試算表の中で金融機関担当者は主に損益計算書、貸借対照表を重点的に確認します。前者では売上の額などから営業利益がプラスかどうかを確認します。後者では現預金の変動から借入に依存しない自己資本があるかどうかを査定します。
受注工事明細表
建設業の場合資金繰り表や試算表と併せて受注工事明細表の提出を求められるケースがほとんどです。受注工事明細表は工事の報酬と借入の返済を同時に行う短期の借入の際に多く提出を求められます。金融機関によって名称が請負工事明細書等様々にありますが同様の書類を意味し、記載する内容としては主に、「発注者」「発注工事」「工事場所」、「工期期間」「請負金額」「利益率」「入金日」などがあります。
決算書
決算書はその年次における事業者のキャッシュフローを数値化したもので、事業者が貸付に値するかどうかを判断するための重要な書類です。試算表と同じく貸借対照表・損益計算書が重要な判断材料となり、事業者が健全な財務体質かどうか、事業の収益性から投資するに値するかどうかが判断されます。
銀行取引一覧表
銀行取引一覧表は、事業者が取引をしている金融機関を一覧にしてまとめたものです。各銀行ごとの借入額や預金残高を一覧にすることで、金融機関は事業者に貸付をする際のリスク判断を行います。
事業計画書
事業計画書とは、事業の目標とその目標を実現するための計画、手段を明確に記したものです。事業がどのような方向に進んでいくのかを第三者に伝えたり、自身で改めて確認する際に不可欠な資料です。融資の際には、金融機関は事業計画書を通して事業の将来性や返済能力の有無を具体的に判断します。出来得る限り具体的な数値やデータに基づいて事業計画を記入することで事業の信頼性を示せる書類を作成しましょう。
納税証明書
納税証明書は、所得税、法人税などといった事業者として納付すべき税金を納めていることの証明書類です。納税証明書は税務署で直接申請、またはe-Tax(イータックス)でオンライン申請が可能です。
商業登記簿謄本
商業登記簿謄本は、会社名や所在地などの会社の基本的な情報を記載した書類です。個人の場合は本人確認書類がこれに代わります。商業登記簿謄本は法務局で直接受け取りまたは郵送してもらうことが可能です。また「登記・供託オンライン申請システム」上の「登記ねっと」からオンライン申請も可能です。
参考:登記事項証明書の交付請求
融資実行までの流れ
続いて融資を申請する際のフローを具体的に確認していきましょう。融資審査にはここまでご紹介してきた必要書類の提出の他、実際の面談なども含まれるためしっかりと流れを確認していきましょう。
①申し込み
第一のステップは申請です。借入をしたい金融機関が決まっていれば窓口へ赴いて融資の申請を行いましょう。直接窓口へ行っての申請をする以外にも、金融機関によってはオンライン申請を受け付けているところもあります。
②必要書類の提出
融資の申請の手続きを行うと金融機関から必要書類の提出を求められます。必要な書類は概ね「建設業で融資を受けるときの事前準備」でご説明したものに該当します。いざ提出前に書類の不備が無いように、日頃から準備をしておくようにしましょう。
③面談
書類の提出が完了すると、金融機関の融資担当者との面談が組まれます。面談では、書類からでは判断できない事業者の人柄、人物像も総合的に判断されます。また必要書類に記載されている事業計画や事業者の収支状況についても改めて口頭で質問されることもあります。特に事業計画を自身の口で明瞭に説明できるかどうかは面談の重要な判断材料となります。しっかりと準備をして面談に臨みましょう。
④融資の審査
融資担当者との面談の後に、金融機関が融資の可否の審査を行います。提出書類や面談の状況から総合的に可否が決まります。審査に要する期間は金融機関や融資の種類ごとに異なります。特に銀行から直接に融資を受ける「プロパー融資」のケースは、審査期間は各金融機関ごとに異なるため具体的に決まった日数はありません。また信用保証協会を間に通す「保証付き融資」は概して1週間から1か月程度の審査期間です。この場合、債務を保証する機関を間に通すためプロパー融資よりも審査期間が長くなります。
⑤融資の実行
融資審査を通過すると、審査結果の通知が届き、融資が開始されます。融資の開始は同時に返済の開始でもあります。事業計画に則って遅滞なく返済していけるよう、改めて計画書を確認しましょう。
融資を受ける際の注意点
ここまでお伝えしてきたように融資は、短期的並びに長期的な資金繰りを解決するための重要な一手段です。また建設業が比較的融資に通りやすい業種であることも事実です。しかしながら一定の自己資本が無ければ、どのような業種であっても、どれほど明確な事業計画があっても、融資に通らないことは事実です。融資とは返済不要の資金の譲渡ではなく、あくまでも金融機関による返済を前提とした貸付であるからです。自己資本が無ければ金融機関は事業者に返済能力があるとみなしてくれないでしょう。
例えば日本政策金融公庫を例にすれば、創業資本の総額の十分の一の自己資本を融資の要件としています。この際に自己資金として認められるものは、
・自身で預金通帳に貯めた資金
・贈与されたお金
・資産を売却して得たお金
などです。
一方で自己資金としてみなされないものとしては、預金通帳にいれていないタンス預金や返済義務のある借りたお金などがこれに該当します。
また融資の審査直前に大きな額が振り込まれていたりする場合は一次的な見せ金の可能性があるとして審査に通らない可能性もあります。いずれにせよ金融機関の融資担当者は、通帳の流れから申請者がどのようにして自己資本を捻出したかを審査の判断材料とします。融資の申請を考えている事業者の方は、早い段階から貯金してきたことが証明できるように入念に準備をしましょう。
建設業における融資以外の資金繰りの方法
融資は審査期間を経て融資の可否が決定されるため、今すぐに資金が必要な際には融資が間に合わず当座の資金不足に陥る可能性もあります。したがって日頃から資金繰りで苦労しないために以下のような対策も必要です。
資金繰りで苦労しないための対策は
・赤字が発生する工事は受けない
・入出金管理をしっかり行う
・代金をすぐに回収できる工事を受する
です。
それぞれについては以下の記事で詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
建設業の資金繰りのコツは?資金調達・融資の受け方などを徹底解説!
【まとめ】建設業界は先行払いが多い!融資を上手く利用して資金繰りを行おう
今回は建設業が融資を申請する際の方法やポイントについてご紹介してきました。融資には銀行融資や日本政策金融公庫の融資など様々な種類がありますが、いずれの融資も審査が厳しく、事前に明確な事業計画や返済計画を立てることが不可欠です。また融資の種類ごとに金利や審査期間、融資の期間が異なるために事業の資金繰りの状況と照らし合わせて、どの融資が適切なのかを見極めることもまた重要です。融資を受けることを検討されている事業者の方は、是非今回の記事を参考に準備に取り組んでみてください。
建設業の運転資金の計算方法や借入方法ついてや建設業の資金繰りのコツや資金調達・融資の受け方についてこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
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