施工管理士のボーナス事情や平均額・収入アップを目指す方法を解説

ボーナスとは、毎月の給与以外に企業の業績や業績に対する個人の貢献度に応じて企業が一時的に支払う特別な報酬のことです。

施工管理士として業務している人の中には「今年はいくらボーナスが出るのか」「他の業界ではどのくらい貰えているのか」気になる人も多いでしょう。

今回は施工管理士のボーナス事情や平均額などについて解説します。ボーナスアップの秘訣や、ボーナス以外で収入を得る方法についても触れていますので参考にしてください。

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施工管理士のボーナス事情

施工管理士のボーナスは月々の給与1カ月~2カ月分で、他の業界と比較しても大きな差はありません。ただし支給額は全業種の平均と比較して高水準です。

ボーナス支給額は、会社の規模や個人の年齢によって異なります。施工管理士の場合は20歳代で年間平均60万円です。施工管理士のボーナスは一般的に年2回支給されます。

最近では業績連動型ボーナス制度を導入する企業が増えてきました。企業や個人の業績によってボーナス金額が変動する仕組みで、好成績を上げた社員には高額のボーナスが支給されます。

施工管理士のボーナス平均支給額

施工管理職種と多職種のボーナスを比較してみました。施工管理職のボーナスは多職種より高い水準です。

職種 ボーナス平均支給額(年間)
施工管理士 約140万円
システムコンサルタント 約110万円
自動車組立従事者 約95万円
デザイナー 約75万円
介護職員 約55万円
販売員 約40万円

ここからは、上表の施工管理士のボーナス平均支給額について次の5つのカテゴリー別に検証していきます。

  • 種類別ボーナス
  • 年齢
  • 経験年数
  • 会社規模
  • 地域性

以下、項目別に詳しく説明します。

種類

施工管理技士のボーナス支給額は専門分野で異なります。専門分野別ボーナスを、電気・建築・土木の3種類で比べました。

施工管理の種類 ボーナス平均支給額(年間)
電気工事施工管理技士 約165万円
建築施工管理技士 約130万円
土木施工管理技士 約120万円

電気工事施工管理士のボーナスが他の分野に比べて高額です。電気工事は高電圧を扱う仕事や鉄道電気工事など特別な業務があり手当てが含まれるため高額になっています。

土木施工御管理技士のボーナスは他の専門分野より低めですが、すべての業界の平均ボーナスより高水準です。

年齢

施工管理技士のボーナス支給額は年齢による大きな格差があります。年齢を重ねるにつれて責任のある業務に就くことが多いので、ボーナスが増えるのが一般的です。

年代別ボーナス平均支給額の目安を下表にまとめました。

年代 年齢 平均給与 ボーナス平均支給額(年間)
20歳代 20~24歳 15~20万円 50~60万円
25~29歳 20~25万円 60~65万円
30歳代 30~34歳 25~30万円 65~70万円
35~39歳 30~35万円 70~80万円
40歳代 40~44歳 30~37万円 75~85万円
45~49歳 35~40万円 80~100万円
50歳代 50~54歳 40~50万円 90~120万円
55~59歳 40~50万円 85~95万円
60歳代 60~64歳 20~35万円 60~75万円

表に記した金額は、あくまでも目安です。個人の業務成績や会社の業績などで金額は大きく変わります。

経験年数

施工管理士のボーナスは、業務の経験年数によっても大きく変化します。下表は施工管理経験年数別のボーナス年間支給金額です。

実際の支給金額は施工管理の種類や個人の成績で変わるのであくまでも目安として捉えてください。

経験年数 ボーナス平均支給額(年間)
0年(企業入社初年度) 約30万円
1~4年 約100万円
5~9年 約140万円
10~14年 約150万円
15年以上 約170万円

初年度のボーナス支給額は低めですが、経験を積むことで支給額は増加します。入社1年から4年で大幅に増え、年間の平均支給額は全業界の平均(91万円)を上回る100万円です。

会社規模

施工管理士のボーナス支給額は会社の規模によっても異なります。企業規模を従業員数で換算した場合のボーナス平均支給額(年間)が下表です。

会社規模(従業員数) ボーナス平均支給額(年間)
1,000人以上 約180万円
100~999人 約135万円
10~99人 約100万円

従業員数が1,000人を超える大企業では、中小企業と比べて大幅にボーナス支給額が高い結果です。

業績連動型のボーナス支給の場合は企業業績がボーナスに反映していると考えられます。

地域

施工管理士のボーナス年間支給金額は地域によっても大きな差があります。下表は地域別の平均支給額(年間)です。

地域別 ボーナス平均支給額(年間)
北海道・東北 65万円~112万円
関東(東京・神奈川を除く) 44万円~125万円
東京 216万円
神奈川 158万円
中部・北陸(愛知を除く) 92万円~136万円
愛知 158万円
近畿(大阪を除く) 117万円~148万円
大阪 196万円
中国(広島を除く) 50万円~121万円
広島 159万円
四国 39万円~106万円
九州(福岡を除く) 84万円~116万円
福岡 154万円

ボーナスの支給金額は都市圏で高い傾向です。東京・神奈川・愛知・大阪・広島・福岡では150万円を超えています。

東京や大阪などの大都市圏では大規模工事の需要が多いため施工管理士の報酬水準が高めです。ボーナスの支給額も報酬に比例して高水準と考えられます。

施工管理士が臨時ボーナスをもらうケース

この項目では、臨時ボーナスについて解説します。臨時ボーナスは通常ボーナスに加えて特別な事情で支給されるものです。

施工管理技士が臨時ボーナスをもらうケースとして次の3点をピックアップしました。

  • 臨時ボーナスをもらう理由
  • 臨時ボーナスをもらう条件
  • 臨時ボーナスでもらえる金額

以下、詳細に説明します

臨時ボーナスをもらう理由

臨時ボーナスは企業業績が好調で、決算時の利益を従業員に還元するために特別に支給するのが一般的です。

施工管理職の場合は、上記以外にも施工管理士のモチベーションを維持する目的で支給することがあります。

慢性的な人手不足が問題になっている建設業の中でも、施工管理士不足は喫緊の課題です。各企業としては自社で働く施工管理士の離職は避けねばなりません。

離職を阻止し、自社で働く良さや働きがいを理解して貰えるために支給する臨時ボーナスは有効な手段です。

臨時ボーナスをもらう条件

臨時ボーナスが支給される条件は企業によって異なります。支給条件として一般的なのが決算時の会社業績による利益還元です。

国土交通省が公表している「工事成績評定」を支給の指針にしている場合もあります。工事成績評定とは公共工事の施工状況や出来映え、工事品質などを100点満点で評価したものです。

高評価を受けると優良企業として認められ入札が有利になります。多くの場合は80点以上の評価結果が臨時ボーナス支給の条件です。

臨時ボーナスでもらう金額

臨時ボーナスの金額は企業によって大きく変わります。多くの場合の計算方法は、基準額×支給月数×評価係数です。評価係数は前述した「工事成績評定」などを元に計算されます。

金額は20万円~50万円が一般的ですが、その年の業績によっても異なりますので一概にはいえません。

臨時ボーナスが支給されると年収に大きく影響します。臨時ボーナスは必ず支給されるものではありませんが、支給時には必ず社内通知が徹底されるので注意しましょう。

施工管理士のボーナスアップには実績が必要

この項目では施工管理士のボーナスと業務実績の関連性について説明します。ここでは、以下のように年代別にまとめました。

  • 20歳代(能力成長)
  • 30歳代(責任と実績)
  • 40歳代(管理職としての実績と評価)
  • 50歳代(経営的視点と安定したボーナス)

以下、年代別に細かく説明します。

20代

0歳代のボーナス支給額は能力が成長するに伴って増加します。入社当初は低い支給額ですが、1~2年の実務経験に伴いボーナスの支給額上昇が可能です。
20歳代後半になると小規模な現場の主任を任されるなど、責任のある仕事に就く機会が増えるので更にボーナス支給額が向上します。

この時期は積極的な資格取得が重要なポイントです。1級建築施工管理技士などの資格を取得するとスキルアップが認められ、実績とともに給与やボーナスの支給額が上昇します。

30代

30歳代になると施工管理士は現場の中枢として手腕を発揮するようになります。

20代から積み重ねてきた実績が開花し、大規模な現場やプロジェクトの責任者を任されるのがこの時期です。
30歳代前半でボーナス支給金額は年間70~90万円と飛躍的に向上します。30歳代後半では100万円を超えることもあるでしょう。
個人の能力差が顕著に表れるのもこの時期です。プロジェクトの成功率や顧客満足度などが評価されると50万円以上の差になることもあります。

30歳代はマネジメント能力も評価の対象です。部下の育成や部門間の連携などが要求されます。

マネジメント能力や戦略的思考力を身につけ実績が伴うことで将来へ向けたボーナスアップが可能になるでしょう。

40代

40歳代の施工管理士は多くの場合管理職として現場や大型プロジェクトの管理を担います。

管理職としての実績が評価されてキャリアの中で最高水準のボーナス取得ができ、ボーナス年間平均額は100~150万円です。管理職として成果を上げれば200万円を超えることもあるでしょう。

この時期のボーナスに大きく影響するのは、プロジェクト全体の成果です。プロジェクトにおける顧客門族度やチームマネージメントの成功度合いなどが総合的に評価されます。

また、管理職として後進の育成もボーナスに影響する評価の対象です。

50代

50歳代になると、上級管理職として個別のプロジェクトだけではなく会社全体の戦略的立案に携わる機会が増えます。

50歳代のボーナス支給金額は年平均で150~200万円です。

経営層に近い立場になると報酬制度が会社業績連動型に変わるため、会社の好業績が直接高水準のボーナスに反映します。会社の規模や業績、役職にもよりますが300万円を大きく超えることも珍しくありません。

安定性と変動性の両面がボーナス水準に現れるのがこの年代の特徴です。長年の実績により一定水準のボーナスが得られますが、会社業績や担当部門の成果によって大きく変動する可能性があります。

また、この年代では今までに培った経験や知識を組織に還元して次世代のリーダーを育成することも評価の対象です。

施工管理士のボーナス算出方法

施工管理士のボーナスは次の3点を基準に算出されます。

  • 基本給をベースに算出する基本給部分
  • 個人の業績や成果を基準とした能力加算部分
  • 会社の業績を反映した業績加算部分

多くの場合、ボーナスの基礎となるのは基本給の数カ月分を算出した基本給部分です。勤務年数や役職などで一定の係数分が上乗せされることもあります。

基本給部分に加算されるのが、個人の業績や成果を基準に算出した能力加算部分と、会社業績を反映した業績加算部分です。

最近では個人の成果に重きを置いた算出方法を採用する企業も増えました。この算定方式は個人の成果によってボーナスの総支給額が大きく増減するのが特徴です。

評価によっては基本給の数カ月分を超える大型ボーナスが獲得できる可能性があります。

施工管理士がボーナス以外で収入アップを目指す方法

この項目ではボーナス以外で施工管理士の年収アップが目指せる方法について説明します。ここで取り上げるポイントは次の3点です。

  • 資格を取得する
  • 現状より待遇の良い企業に転職する
  • 大手企業に転職する

以下、詳細に説明します。

資格を取得する

建築施工管理技士や電気工事施工管理技士などの資格を取得することで収入アップが可能です。

施工管理技士資格を取得するには豊富な知識と経験が必要ですが、資格保有者は「施工管理について十分な知識と経験を有している」と判断されます。

建築現場には資格保有者配置が必須です。そのため、会社に貢献している施工管理士とみなされ、資格手当などが給与に加算され収入がアップします。

資格を取得していると、より待遇の良い会社に転職する場合も有利です。

現状より待遇の良い企業に転職する

実績を積んで現状よりも高待遇の企業に転職することでも収入はアップします。

施工管理士として実績を積めば大手企業への転職も可能です。建築施工管理技士などの資格を取得していれば条件面でも有利に働きます。

大手企業は学歴重視と思われがちですが最近では実力重視の企業も増えてきました。

若い段階からキャリアプランを設計し、資格取得や転職へチャレンジする時期を考えておきましょう。

転職にあたっては転職エージェントを利用するのも1つの方法です。キャリアプラン設計から転職先の斡旋などのアドバイスも貰えます。

大手企業に転職する

大手企業に転職することで収入アップが可能です。

大手企業へ転職するには周囲から施工管理士としての実績を認められる必要があります。資格取得などを着実に実行して転職に有利な条件を積み上げましょう。
大手企業は常に優秀な施工管理士を発掘・採用したいと考えています。働きぶりが評価され年収800万円を超える条件で大手企業から「引き抜き」の誘いがあるかもしれません。
働きぶりを周囲に評価して貰えるよう、日頃から上昇志向で職務にあたりましょう。

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【まとめ】施工管理士のボーナス支給額は年齢や経験など様々な要因で決まる!

施工管理士のボーナス支給額は全業種の平均と比較するとかなり高い水準です。

ボーナスは年齢や経験年数、企業規模、会社の所在地域で支給額に大きな差があります。年代別にみると20歳代から着実に業務をこなして責任ある職種をこなせば40歳代で最高支給額の獲得が可能です。

ボーナスを着実に増額させるためには、若い頃からの実績の積み上げが重要です。
自分のキャリアプランを立ててボーナスの増額に有利な資格を取得し、大手企業への転職も視野に入れておきましょう。