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建設業においては顧客からの要望などで追加工事が発生することがあります。その際、口頭で合意し、そのまま工事を進めるなんてこともあるかもしれません。しかし、後に
- 追加工事分の代金が支払われない
というトラブルに発展してしまうこともあるでしょう。そこで今回は、
・契約書がない場合の支払い義務
・そもそも追加工事とは何を指すのか
・追加工事分の代金が支払われない時の対処法
などについて詳しく解説します。
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追加工事の範囲とは?
最初から契約書や設計図にあった工事は本工事、別の施工業者が施主として工事をする場合は別途工事になります。また、施工不良によるやり直しの工事は、別途工事にも追加工事にも含まれません。施工不良は工事業者の責任となり、本工事を行う際に契約をした代金で対応する必要があります。
それに対して追加工事というのは、当初の契約書や設計図には記載されていない工事を追加する場合のことを指します。途中で設計図通りにいかない、施主から変更してほしいと申し出があった場合などによく発生します。その際には必ず新しく契約書を交わす必要があるのです。
追加工事で起きやすいトラブル例
追加工事は本来の予定や料金に変更が生じるため、トラブルになりやすいと言えるでしょう。すでに契約書が交わされているので、追加工事に関しては口頭で行われてしまうことがあります。口頭で追加工事を進めてしまうと、料金はどれだけ負担するのか、いつまでに完成するのかが明確ではないので、後でもめてしまうことがあります。また、話をした内容がきちんと伝わっておらず、施工ミスが発生する可能性もあるので、追加工事の際には必ず契約書を交わしましょう。
契約書がない追加工事でも支払い義務はある?
追加工事を行った際に、契約書がなかった場合でも支払いをする義務が発生するのか気になる人もいるでしょう。結果から言うと、当事者間の合意だけであっても契約は成立します。もし契約書を交わさなかったとしても、以下の点が立証されれば口約束だけでも支払い義務が発生するのです。
- 金額について合意があったか
- 追加工事であることが客観的に見て判断可能か
- 施工について合意があったか
この3点が、支払い義務が発生するか重要視される点になります。
口頭契約でも支払義務は発生する
追加工事をする必要が出てきて、双方で工事を行うことを合意した場合、口頭だけでも契約をしたとみなされます。そのため、施主側は業者側に対して支払いを拒否することはできません。では、追加工事をしてほしいという依頼を行った際に、金額について明確な提示をしなかった場合はどうなるのでしょうか。この場合も施工について合意をしているので、支払い義務が発生します。ただし、明らかに法外な価格を提示された場合は支払う義務はありません。
具体的な金額について合意がない場合
追加工事を行う際に契約書を交わさなかった場合、重要になる点の1つが、有償合意があることです。例えば追加工事を行う際に、料金について全く触れられなかった場合でも、追加で工事を行うように頼むと通常料金が掛かるので、有償合意があったとみなされるのです。ただし、業者側の不手際などで施工不良が出たとします。その際に修繕を行ったとしても追加工事にはならず、是正工事となります。そのため、追加で料金の支払いをする義務は発生しません。
追加工事代金未払いのトラブルを防ぐ方法
建設工事は多額の費用のやり取りが発生します。金銭のやり取りはトラブルに発展しやすいので、事前にトラブルを回避するように努めなければいけません。金銭のやり取りでトラブルを減らすためには、契約書を交わすことが重要です。追加工事の際は口頭で作業に取り掛かることも多いので、面倒であっても契約書を作成すればトラブルを防ぐことに繋がります。まずは契約書を作成することがどれだけ重要であるのかを知っておきましょう。
請け負った時点での契約書の作成
本来建設工事を行う際には、建設業法で契約書を交わすことが義務付けられています。しかし、民法では請負契約となるため、口約束でも契約をしたとみなされてしまいます。口約束だけで工事を進めてしまうと、金額や工事の内容が不明確になります。その結果思ったよりも金額が高いなどの理由から、トラブルに発展しやすいのです。たとえ追加工事であっても、契約書を交わしておけばこのようなトラブルは起きにくくなるでしょう。また、本工事なのか追加工事なのかをきちんと見定めやすくなるのも契約書を作成するメリットです。
追加工事ではその都度契約書を作成
追加工事は1回だけしか発生しないとは限りません。現場の状況によっては、複数回追加工事が必要になるケースもあるのです。そうすると契約書の作成が面倒になり、口頭で工事を進めてしまうこともあるでしょう。口頭だけで追加工事を行うのは、トラブルが発生しやすくなります。業者側もすぐに工事を行いたいでしょうし、施主側もすぐに工事をして早く完了させたいでしょう。しかし、認識の相違が発生する可能性もあるので、追加工事を行う際にはその都度契約書を作成する必要があるのです。
顧客が追加工事の代金を払わない時の対処法
追加工事の際に契約書を作成しなかったなどを理由に、顧客が追加工事で発生したときの料金を払わない場合、どう対処するのがよいのでしょうか。実際は契約書を交わしていなくても、口頭の約束でも契約は成立します。そのため、工事を実施した際には顧客側に料金の支払いが発生するのです。まずは口約束でも契約は成立すること、支払い義務が発生することを伝えてみましょう。それでもトラブルが解決できない場合に効果的な方法を紹介していきたいと思います。
証拠を集める
顧客が追加工事の料金を払わない場合、支払い義務が発生することを主張することが重要です。そのためにはできる限り証拠を集めておきましょう。契約書があれば問題ないのですが、ない場合には
・メールなどのやり取りの内容
・設計図や仕様書
・契約をしたときの見積書
・打ち合わせを行った際の議事録
などが証拠になる可能性があります。支払いが必要である証拠があれば、相手もきちんと支払ってくれるかもしれません。支払ってくれなくても、裁判を起こした際には優位に立てるでしょう。
弁護士に相談
いくら話し合いをしても、高い料金の支払いとなるとうまくまとまらないこともあるでしょう。このような場合には、弁護士に相談をするのがおすすめです。特に費用を負担する顧客側の場合、本来の相場より高い料金を請求されていると考える可能性もあります。弁護士が間に入ることで双方とも冷静に話ができるようになりますし、弁護士なら証拠の収集などもサポートしてもらえます。
元請けが工事代金を支払ってくれない場合の対処法
何らかのことが原因で元請けから仕事を請けたにも関わらず、その工事代金が支払われないというトラブルに巻き込まれることも少なくありません。
そんな時には
・住宅性能評価制度を使う
・裁判外紛争処理手続(ADR)を行う
といった方法の他に自社でも支払いの督促や訴訟を起こすこともできます。
詳しくはこちらの記事で紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
元請けがお金を払ってくれない時の対処法とは?未払いの工事代金の回収方法を解説
工事代金未払いは労基で対応できるのか
労働基準監督署では、トラブルの相談だけではなく、取引先が工事代金を支払ってくれないなどの違法行為を調査している国土交通省への取次ぎも行ってくれます。
具体的な相談方法や工事代金未払いへの対処法はこちらの記事で詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
工事代金未払いは労基で対応できる?未払いを防ぐ方法や相談の流れなどを紹介
工事請負契約書がないと法律違反になる!役割や記載項目などを解説
【まとめ】契約書をしっかり交わして追加工事代金未払いのトラブルを防ごう
契約書を交わした場合と、交わさなかった場合とでは、トラブルが防げる確率が大きく変わってきます。最初にきちんと契約書を交わしたとしても、それは本工事に関する内容です。そのため、追加工事が発生したときには、改めて契約書を交わすようにしましょう。万が一トラブルになった場合でも、契約書があれば優位に事を運ぶことができます。もし契約書を交わさなかったのであれば、早い段階で弁護士に相談し、早期解決を図りましょう。
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