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設計時、2D図面だけでは完成イメージがつかみにくいと感じるのはよくあることです。そんなときに役立つのが、回路図や2D図面を3D化できるCADソフトです。立体的に確認できるため、設計の精度向上やミスの防止に役立ちます。
しかし、どのソフトを選べばよいのか迷う人も多いでしょう。とくに、フリーソフトでも十分に使えるのか、有料ソフトとの違いはなにかといった点も気になるところです。
本記事では、回路図や2D図面を3D化できるフリーソフトのおすすめ7選を紹介します。さらに、フリーソフトと有料ソフトの違いや、選び方、3D化のメリットについても詳しく解説します。無料で使える3D CADソフトを探している人は、ぜひ参考にしてください。
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回路図や2D図面を3D化できるフリーソフトとは
設計業務に欠かせないCAD(Computer-Aided Design)ソフトには、大きく分けて2DCADと3DCADの2種類があります。2DCADは平面図の作成を得意とし、紙の図面と同じ感覚で利用できるのが特徴です。
一方、3DCADは立体的な設計が可能で、完成後の形を直感的に把握しやすいというメリットがあります。
近年、回路図や2D図面を3D化する技術が普及したことで設計の効率化が進んだほか、精度の向上が求められる場面も増えています。そこで重要になるのが、3DCADソフトの活用です。
ここでは、3DCADソフトの基本や機能、2DCADとの違いについて詳しく解説します。
3DCADソフト
3DCADソフトとは、コンピュータ上で立体的な設計を行うためのツールです。製造業や建築業をはじめ、幅広い分野で活用されており、今では製品開発の現場で欠かせない存在となっています。
従来の2D図面では、設計者の頭の中で立体形状をイメージしながら作業を進める必要がありました。しかし、3DCADを使えば、実際の完成形に近い状態で設計できるため、設計ミスを減らし、スムーズな開発が可能になります。
また、細部までリアルに再現できるので、関係者とのイメージ共有がしやすくなるのも大きな利点です。
3DCADには、複数の部品を組み合わせながら設計するものや、自由にモデリングできるものなど、様々な種類があります。さらに、3Dデータを活用してシミュレーションを行えば、強度や動作の検証も可能となり、より精度の高い設計が実現するでしょう。
3DCADソフトの機能
3D CADソフトには、様々な機能が備わっています。代表的なものをいくつか紹介します。
3Dモデリング:立体形状を作成・編集する機能。押し出しや回転、スイープなどの操作で形を作る。
アセンブリ設計:複数のパーツを組み合わせ、製品全体の構造を確認する機能。組み立て時の干渉チェックもできる。
レンダリング:光源や影を設定し、リアルなビジュアルで設計データを表示できる機能。完成イメージを共有しやすくなる。
シミュレーション:動作確認や強度解析を行い、設計の妥当性を検証できる機能。試作前に問題点を洗い出せる。
2D図面の作成:3Dモデルから2Dの設計図を自動生成する機能。設計の手間を削減できる。
3DCADソフトを活用すると、設計の柔軟性が増し、作業の効率が上がります。とくに、試作の前にシミュレーションを行うことで、コスト削減や品質向上につながるのが大きなメリットだといえるでしょう。
2DCADと3DCADの違い
2D CADは、線や図形を使って平面図を作成するのに適していて、設計の基礎として広く活用されています。とくに、寸法を細かく記入する必要がある場面や、回路図や建築図面を描くときには欠かせません。
しかし、立体的なイメージを持ちづらいため、形状を確認する側にもスキルが求められます。
一方、3DCADは、立体的なモデルを作成できるため、完成後の状態を視覚的に把握しやすいのが特徴です。設計の変更点もモデリングデータを基にして自動で行われるため、修正作業の手間も軽減されます。
また、3Dデータを活用してシミュレーションを行えば、試作前に問題点を発見しやすくなるでしょう。
2D CADは設計の基盤として重要ですが、より正確で効率的な設計を求める場面では、3DCADの活用が不可欠です。目的に応じて、適切に使い分けることが大切です。
回路図や2D図面を3D化できるソフトのフリーと有料の違い
回路図や2D図面を3D化できるソフトには、無料で使えるフリーソフトと、有料ソフトがあります。それぞれの特徴を理解し、目的に合ったものを選ぶことが大切です。
フリーソフトは、基本的な3Dモデリングや2D図面の変換が可能で、学習や簡単な設計は問題ありません。ただし、高度な機能や商用利用には制限があることが多く、サポートが受けられない場合もあります。
有料ソフトは、複雑な設計や解析、シミュレーション機能が充実しており、業務での利用に適しています。公式サポートがあるため、安定した運用が可能ですが、導入や維持にコストがかかるのが難点です。
そのため、学習や試用ならフリーソフト、本格的な業務なら有料ソフトを選ぶのがおすすめです。まずは無料版を試し、必要に応じて有料版を検討するとよいでしょう。
回路図や2D図面を3D化できるフリーソフトのメリット
回路図や2D図面を3D化できるCADソフトには、設計作業を効率化し、完成形を視覚的に確認しやすくするなどの利点があります。従来の2D図面では、図面を見て形状を正しくイメージするには経験が必要でした。
しかし、3D化することで、直感的に形を把握できるようになる上に、設計ミスの防止にもつながるのです。
また、3D CADソフトには、立体的なモデルを作成できるだけでなく、シミュレーション機能や自動計算機能が備わっているものもあります。
これにより、設計の精度が向上し、作業時間の短縮も可能になるでしょう。ここでは、3D CADソフトの導入による主なメリットを詳しく紹介します。
コストを削減できる
フリーソフトを利用するメリットは、ソフトの購入費やライセンス費が不要なため、導入コストを削減できる点です。業務に必要な機能を備えたフリーソフトを選ぶことで、高いコストパフォーマンスを実現できます。
ただし、フリーソフトはメーカーによるサポートがない場合が多く、設定や使用方法で不明な点が発生した場合は、自分で調べる必要があります。
そのため、設定に時間がかかる場合や、社内にソフトを扱える人材が不足している場合は、CAD業務をアウトソーシングの活用も有効です。人的コストを削減できるため、結果として、トータルでのコスト削減につながります。
完成形をイメージしやすい
3D化することで、設計したものの形状や構造を立体的に確認できます。2D図面では、平面上の情報だけで形を把握しなければならず、設計者のスキルや経験によって理解度に差が出ることがありました。
しかし、3Dモデルなら、画面上で視点を変えながら確認できるため、だれでも完成形をイメージしやすくなるのです。
また、設計データを関係者と共有する際も、3D化されていることで、形状や寸法の認識が統一されやすくなります。設計者以外のスタッフやクライアントとも情報共有しやすくなり、誤解や伝達ミスを防ぐことができるでしょう。
複雑な計算が必要ない
2D図面では、寸法や角度の計算を手作業で行い、設計変更のたびに修正が必要でした。
しかし、3D CADソフトでは寸法を自動調整できるため、複雑な計算をしなくても正確な設計が可能になります。とくに、部品のサイズを変更しただけでも、関連する寸法がすべて自動で調整されるため、設計作業が大幅に効率化されるのです。
さらに、強度解析や動作シミュレーションができるソフトもあり、これは設計の初期段階で問題点を把握することが可能です。手作業による計算ミスを防ぎ、より精度の高い設計が実現できます。
無駄な作業を省ける
3D化によって、設計の修正やデータ管理の手間を削減できます。2D図面では、修正が発生するたびにすべての図面を手直しする必要がありましたが、3D CADなら、モデルを1つ修正するだけで関連するデータも自動的に更新されるのです。
また、試作の前にシミュレーションを行うことで、設計ミスを事前に発見でき、余計な修正作業を減らせます。これにより、試作や製造にかかるコストを削減できるだけでなく、設計から生産までの流れをスムーズに進めることができるでしょう。
回路図や2D図面を3D化できるCADソフトの選び方
回路図や2D図面を3D化できるCADソフトには様々な種類があり、目的や使い方に応じて選ぶことが大切です。とくに、目的に合った機能が備わっているか、操作しやすいか、使用する環境に適しているかは必ず事前に確認しなくてはなりません。
用途に適したソフトを選ばないと、作業効率が悪くなり、思うような設計ができなくなることもあります。例えば、高度なモデリングが必要な場合に簡易的なソフトを使うと、求める機能が備わっておらず、作業が進まなくなってしまうこともあるでしょう。
反対に、初心者が多機能なソフトを使うと、操作が難しく、習得に時間がかかってしまいます。
ここでは、選ぶ際の確認点について解説します。
機能性から選ぶ
3D CADソフトには、それぞれ異なる機能が備わっています。そのため、基本的なモデリング機能だけではなく、解析機能やシミュレーション機能が必要かどうかを考え、利用したい機能から選ぶことが大切です。
例えば、製品設計を行う場合は、パーツごとのアセンブリ機能や干渉チェックができるソフトが適しています。
一方、建築設計では、3Dモデルから2D図面を自動生成できる機能があると便利です。加えて、レンダリング機能があると、完成イメージをリアルに確認できるため、クライアントとの共有もしやすくなるでしょう。
また、データの互換性も重要なポイントです。別のソフトとデータをやり取りする可能性がある場合は、複数のファイル形式に対応しているほうが便利でしょう。
このように、用途に応じた機能が搭載されているソフトを選ぶことが基本です。
操作性から選ぶ
3D CADソフトの操作性は、作業効率に大きく影響します。とくに、初心者が使う場合は、直感的に操作できるUIが採用されているかどうかが重要です。操作が複雑なソフトを選ぶと、作業に慣れるまで時間がかかってしまうでしょう。
ビギナーユーザーでも使いやすいソフトを選ぶためには、無料版や体験版を試してみるのがおすすめです。また、サポート体制が整っているかどうかも確認しましょう。
オンラインヘルプやチュートリアルが充実しているソフトなら、操作に迷ったときでも安心です。とくに、業務で使用する場合は、問い合わせ窓口があるかどうかもチェックしておくと安心でしょう。
対応OSから選ぶ
CADソフトを選ぶ際には、使用するパソコンやデバイスに対応しているかを事前に確認する必要があります。CADソフトはWindows専用のソフトが多いですが、Mac対応のものや、クラウド型でOSを問わず利用できるものもあります。
また、タブレットやモバイルデバイスでの操作を考えている場合は、専用アプリが用意されているかどうかもチェックするとよいでしょう。外出先でも設計データを確認したい場合は、クラウド保存機能があると便利です。
作業環境に合ったソフトを選ぶことで、より快適に設計作業を進めることができます。
回路図や2D図面を3D化できるフリーソフト7選
回路図や2D図面を3D化するフリーソフトには、初心者でも使いやすいものから、業務レベルの設計に対応できるものまで様々な種類があります。
フリーソフトでも基本的な3Dモデリングや2D図面の変換機能を備えているものが多いですが、用途に応じて適切なものを選ぶようにしましょう。
ここでは、無料で利用できる3D CADソフトの中でも、とくにおすすめの7つを紹介します。各ソフトの特徴を把握し、用途に合ったものを選びましょう。
Onshape
引用元:https://www.onshape.com/en/
Onshapeは、クラウドベースの3D CADソフトで、インストール不要で利用できるのが特徴です。ブラウザ上で動作するため、WindowsやMacなどのOSを問わず利用できます。リアルタイムでの共同作業が可能で、チームで設計を進める際に便利です。
また、設計履歴を自動保存し、バージョン管理がしやすい点も魅力です。クラウド上でデータを管理できるため、複数のデバイスからアクセスできるのもメリット。企業向けの有料プランもありますが、個人や教育目的なら無料で利用できます。
DesignSpark Mechanical
引用元:https://www.rs-online.com/designspark/mechanical-software-jp
DesignSpark Mechanicalは、エンジニア向けの無料3D CADソフトです。直感的な操作で3Dモデリングができ、CADの知識が少ない人でも扱いやすい仕様になっています。
例えば、パーツライブラリを活用することで、複雑な形状も素早く作成できます。また、2D図面を3Dに変換する機能もあり、設計の効率化に役立ちます。STLファイルのエクスポートにも対応しているため、3Dプリンターとの連携もスムーズに行えます。
Creo Elements/Direct Modeling
引用元:https://www.ptc.com/en/products/creo/elements-direct
Creo Elements/Direct Modelingは、ダイレクトモデリングに特化した3D CADソフトです。一般的なパラメトリックCADとは異なり、履歴を気にせずに直感的に設計ができるため、試作やカスタム設計に適しています。
形状変更が容易なため、設計途中で仕様変更が発生しやすい業務にとくに向いています。企業向けの有料プランがあるものの、一部機能は無料で利用可能です。
BricsCAD
引用元:https://www.bricsys.com/ja-jp
BricsCADは、AutoCADと高い互換性を持つ3D CADソフトです。2D図面のデータをそのまま3Dモデルに変換できる機能があり、2Dから3Dへの移行をスムーズに行えます。そのため、すでに2DCADを活用している企業や設計者にとって、移行のハードルが低いのが大きなメリットです。
無料版では基本的なモデリング機能を利用できますが、高度な設計やシミュレーション機能を活用するには、有料プランが必要です。とくに、建築設計や機械設計の分野でよく利用されており、業務レベルでの活用にも適しています。
Blender
引用元:https://www.blender.org/
Blenderは、3Dモデリングやアニメーション制作に特化したオープンソースのソフトです。元々はCG制作向けのツールですが、高度なモデリング機能を備えているため、プロダクトデザインや工業デザインにも活用できます。
CADソフトではないため、精密な設計やパラメトリックモデリングには向いていませんが、3Dデザインの自由度が高く、クリエイティブな設計に適しています。無料で使える3DCADソフトの中でも、カスタマイズ性が高い点が特徴です。
FreeCAD
引用元:https://www.freecad.org/index.php?lang=ja
FreeCADは、オープンソースの3DCADソフトで、パラメトリックモデリングに対応しています。部品設計や建築設計など、様々な分野で利用できる高機能なソフトで、2D図面の3D化もスムーズに行えます。
Pythonスクリプトを利用したカスタマイズが可能で、プラグインを導入すれば機能を拡張できる点も特徴です。これにより、用途に応じてソフトを柔軟にカスタマイズできるのが強みです。
無料ながら高性能で、個人ユーザーだけでなく、研究・教育機関でも広く使われています。初心者向けのチュートリアルも豊富で、長く使える3DCADソフトを探している人におすすめです。
SketchUp Free
引用元:https://www.sketchup.com/ja-jp/plans-and-pricing/sketchup-free
SketchUp Freeは、ブラウザ上で動作する無料の3DCADソフトです。シンプルな操作でモデリングができ、とくに建築設計やインテリアデザインで広く活用されています。
基本的な3Dモデリング機能を備えており、初心者でも扱いやすいのが魅力です。直感的なUIで、マウス操作だけで簡単に形状を作成できるため、設計経験が少ない人でもすぐに使いこなせるでしょう。
また、クラウド保存機能があり、作業データをオンラインで管理できるのも特徴です。無料版では一部の高度な機能が制限されていますが、まず試してみたい人には最適なソフトです。
Fusion 360
引用元:https://www.autodesk.com/jp/products/fusion-360/free-trial
Fusion 360は、クラウドベースの3D CADソフトです。個人利用やスタートアップ向けには無料プランが提供されており、商用利用も可能です。設計、解析、製造までを一貫して行えるオールインワンのツールとして、多くのエンジニアやデザイナーに利用されています。
2D図面の3D化だけでなく、解析やシミュレーション機能も備えており、製品開発の現場でも活用できる高機能なソフトです。クラウドベースのため、デバイスを問わずどこからでもアクセスでき、チームでの共同作業にも向いています。
直感的なUIと豊富なチュートリアルがあるため、初心者でも学習しながら使いこなせるのが強みです。
CADでの図面作成はアウトソーシングもおすすめ
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【まとめ】回路図や2D図面を3D化できるフリーソフトを導入して業務の効率化を図ろう!
回路図や2D図面を3D化することで、設計の精度が向上し、業務の効率化につながります。3D CADソフトを活用すれば、完成形を直感的に把握できるため、設計ミスを減らし、関係者との共有もスムーズになるでしょう。
また、複雑な計算が不要になり、設計変更も柔軟に対応できるため、作業時間の短縮にもつながるのです。
業務で本格的に活用する場合は、有料ソフトを検討するのも一つの方法ですが、まずはフリーソフトを試してみるのがおすすめ。フリーソフトでも基本的なモデリングや2D図面の変換機能を備えているものが多く、個人利用や学習目的には十分な性能を持っています。
フリーソフトにはクラウド型や、直感的に操作できるもの、オープンソースで拡張性の高いものなど色々あるため、用途に合わせたものを選ぶようにしましょう。
2D図面の3D化を導入することで、作業効率の向上やコスト削減が実現できるはずです。
3DCADの作成代行会社おすすめ5選や建築CGパース制作におすすめのソフト12選についてはこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。


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