内装業で独立して成功するためのポイントとは?役立つ資格やメリット・デメリットについても解説!

内装業は建築業界の中で、比較的独立が容易な業界として知られています。業務内容が塗装やクロス貼り床材の張替え、家具の設置など小規模な工事に限定されていることが理由の1つです。しかし、独立したからといって必ずしも全ての内装業者が成功するわけではありません。今回は内装業で独立を考えている方に向けて、独立するメリットやデメリットや、所有していると有利になる資格など、あらゆる視点から成功するための秘訣を解説していきます。

内装業で独立に成功するためのポイント

新築住宅の着工数は年々減少の一途をたどっており、現在ではピーク時の半分にまで落ち込みました。それに対して、リフォームやリノベーションの需要は高まっているため、内装業は先行きが明るい職種と言えるのです。未経験であってもある程度経験を積めば独立が可能と言われている内装業ですが、成功して大きな利益を得ている企業は決して多くはありません。独立してから安定した受注を得るためには以下の3つのポイントを心掛けてください。

ポイント1:競合他社との差別化を図る

競合他社との差別化を図りましょう。内装業者は増加しており、さらに個人のスキルシェア型のアプリが普及したことも追い風となって市場の競争は激化しています。その中で顧客に選ばれる内装業者であるためには、価格、サービス、センスやコミュニケーション面など様々な面で自社にしかない魅力をアピールしていかなくてはなりません。業者派遣型のアプリに登録するなど、プラットフォームで差別化を図るのも有効な手段です。近隣の競合他社の分析をして、重複しない自社のセールスポイントを見つけてください。

ポイント2:管理会社の受注を取る

マンションやアパートの管理会社に積極的に営業を行いましょう。マンション管理会社は、提携している、もしくは馴染みのある内装業者にリフォームや修繕を委託します。そのため、管理会社と親密な関係を築けていれば、建物の入居者の需要が継続して受けられるようになるのです。しかし、管理会社に依存しすぎると倒産した際に共倒れになるリスクがあります。個人客から元請けとして受注できる販促ルートも別で確立しておかなければなりません。

ポイント3:一括リフォームに対応する

一括リフォームに対応できる体制を整えましょう。一括リフォームとは、電気工事や水回りの工事などを含めた家全体の工事を請け負うリフォームを指します。内装業者は、このような一括でリフォームを請け負う業者と、クロス張りや床板工事など1つの箇所を専門的に扱う業者で二極化しています。一括リフォームをすることで足場の作成や運搬費用などが一度で済み、単価の調整もしやすくなるため利益率の高い工事が可能になります。電気工事士の資格を持つ人員を配置するなどして、幅広い需要に対応できるようにしましょう。

内装業で独立する際に役立つ資格

内装業は需要の高い業界ですが、安定した受注を得るためには、地域と時代のニーズにマッチした業務内容と営業を続けていかなければなりません。そのためにはホームページのSEO対策やSNS運用などのWebマーケティングも不可欠になってくるでしょう。内装業はで独立するためには特別な資格は必要ありません。しかし、資格は技術力の証明になり、顧客からの信頼度のアップにも繋がるため、武器になります。塗装業で独立を考えている方におすすめの資格を以下で3つ紹介しましょう。

1:内装仕上げ施工技能士

内装仕上げ施工技能士とは、国家資格である技能検定制度の一種で、内装工事に必要な技術の証明になる資格です。1級から3級までに分かれており、2級と3級は各都道府県知事の管轄ですが、1級は厚生労働大臣の管轄になります。3級に実務経験は必要ありませんが、2級は2年の実務経験(3級合格後は0年で可)、1級は7年の実務経験(2級合格後は最長2年で可)が必要になります。内装仕上げ施工技能士は、安全な内装工事を行う上で非常に重要と考えられており、多くの企業が資格取得者を増やそうとしています。所有していると非常に大きなメリットがある資格と言えるでしょう。

2:建築施工管理技士

建築施工管理技士は、国家資格である施工管理技士のうちの1つで、建設現場での進行の管理や現場の管理を行うための資格です。所有しておくと、現場監督の業務が可能になります。内装業の業務内容と直接は結び付きませんが、建築施工管理技士を持っていれば、施工管理の段階から依頼を受けられます。結果としてトータルでリフォームを受注可能になるため単価が高くなり、内装業のみ扱っている競合他社との差別化にも繋がるのです。他業種から参入を考えており、建設の技術を持っている方にはおすすめの資格です。

3:建築士

建築士は建築士法で定められた国家資格で、所有していると建築物の設計や工事管理の業務が可能になります。1級建築士・2級建築士・木造建築士の3種類があり、住宅規模の設計なら2級建築士、1級建築士を所有していれば商業施設やビルなどの設計も可能になります。しかし、受給するには高校や大学、専門学校での指定科目を収めた経験や、相応の実務経験が求められます。さらに、2級建築士の合格率は25%、1級建築士になると10パーセントほどと難易度もかなり高い資格になるため、合格を目指すのであれば相応の努力が必要になります。自分の目指すキャリアビジョンに必要であれば受験しましょう。

内装業で独立するメリット

先述したように、建設業界で内装業は参入する障壁が比較的低いため、建設業界で独立を考えている方にはおすすめの職種です。SDGsやエコロジーの考え方が普及したことにより、建物の価値は外装より内装という風に価値観もシフトしています。先述したように今後ますますリノベーションやリフォームの市場が拡大されると予想され、内装のニーズはより高まっていくと思われてるのです。以下で、内装業で独立することで得られるメリットについてより踏み込んで説明していきましょう。

メリット1:若いうちに独立できる

内装業の参入が比較的容易な理由の1つに、経験が浅くても独立が容易であることが挙げられます。下積みとして数年の実務経験は必要ですが、センスと技術さえあれば勤続年数にかかわらずオファーが舞い込んでくるのが内装業界です。実際に20代で独立し、成功を収めている職人は存在します。しかし経験が浅いまま独立するのであれば、競合他社と戦えるような自社の魅力やセールスポイントを生み出す努力がより必要です。

メリット2:受注を獲得しやすい

受注を獲得しやすいことも内装業の独立をお勧めできる理由の1つです。内装工事の需要は常に溢れています。新築工事としての仕上げとしてはもちろん、先述したリフォームやリノベーション工事以外にも、中古マンションの修繕や原状回復としての需要もあります。極端な話をすれば、建物がある限り仕事が尽きることはないのが内装業界です。独立した後も営業活動を行い誠実な仕事を続けていけば、安定した収益を上げていくことが可能になると考えられます。

内装業で独立するデメリット

内装業界で独立を目指すためには経験や年齢に関係なく独立が可能で、需要が多いというメリットがあります。しかしその反面、独立する上で考えられるデメリットも当然あります。実際に独立しても、営業や事務作業に割く時間ができない、スキルがないために低価格の仕事しか受注できず利益を上げられないなどの理由で、廃業に追い込まれる企業は決して少なくありません。独立を目指すのであれば、考えられるデメリットの対策を十分に講じておく必要があります。内装業で独立する際のデメリットは、以下の3つです。

メリット1:ライバルが多い

独立が容易である半面、同業の競合他社が多いことは内装業界の厳しい一面と言えるでしょう。実際に、内装を手掛ける個人の職人は増えています。さらにクロスの貼り替えやシート張りなどの軽微な工事はDIYで対応する個人も増え、そのノウハウはYouTubeなどで拡散されています。ライバル企業に勝つためには、元請けや付き合いのある企業に依存せず、新規顧客を取り込むための施策が必要です。そのためには競合の調査や自社のマーケティングなどを、本格的に行う必要があります。

内装業で仕事がないときの対処法はこちらの記事で解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
内装業 仕事がない内装業で仕事がないときの対策法を5つ紹介!独立するメリットも解説

メリット2:先行投資がかかる

独立の際の先行投資が必要なこともデメリットの1つです。高価な機材は不要ですが、壁紙や床材など、内装工事に必要な材料や工具は自分で用意しなければなりません。さらに、業務用の車体の購入や維持費も必要ですし、事務所の設立やインターネットの回線、ホームページの開設費用も掛かります。材料が足りないという事態は許されませんが、過剰発注すると保管のための倉庫が必要になるなどのリスクがあり、調整が非常に難しいと言われています。ある程度まとまった開業資金が必要と考えてください。

メリット3:作業の手際が悪いと利益が出にくい

作業時間がかかればかかるほど、利益が少なくなります。何故なら内装業は、費用は「時間」ではなく作業をした空間の「広さ」で計算されるからです。内装業のほとんどが手作業で行われており、中にはミリ単位の細かい丁寧な作業が求められるものも多くあります。しかし、作業にどれだけ時間がかかっても、粗雑な作業を数時間で終わらせた場合と単価が同じになってしまうのです。だからといって手抜き作業をすれば、口コミで広がり次には繋がりません。クオリティと同時に効率も重視しなければならないのは、塗装業の難しいポイントと言えます。

内装業で独立するために必要な「建設業許可」とは?

内装業で独立するためには、国家資格や定められた実務経験は必須ではありません。しかし、内装業は建設業の29業種のうちの一つであるため独立するためには、「建設業許可」を受ける必要があると聞いたことはありませんか。建設業許可というと、非常にハードルを高く感じる方も多くいるでしょう。しかし、内装業では許可が必要なケースと不要なケースがあります。まずは建設業許可がどのようなものかというところから、解説していきましょう。

「建設業許可」とは?

建設工事の完成を請け負うことを営業するには、公共工事、民間工事いずれであっても、建設業の許可を受けなければならないと建設業法第3条で定められています。建設業の許可は、業種ごとに行い、営業所の設置場所に応じて国土交通大臣または都道府県知事から許可を受けます。許可が必要な場合は専任技術者や管理責任者を設置する必要があり、建設建設業の許可の有効期間は5年間で、更新を受けなければ許可は失効します。しかし、建設業許可は「軽微な工事」のみを請け負う場合には必要はありません。

建設業許可が不要な工事

軽微な工事の定義は以下の通りです。
・工事一式で請負総額1,500万円以下、または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事
・工事一式以外で請負代金が1件当たり500万円未満の工事
請負金額には、材料費や消費税も含むため、計算する際には注意してください。該当する場合は許可が必要ありませんが、建設業許可は新ランドを示すバロメーターとなっているのも事実です。建設業許可を持っている業者にしか委託しない施主や元請け業者もいるので、可能であれば取得しておきましょう。

【まとめ】内装業で独立して成功するためには差別化と管理会社の受注がポイント!建設業許可についても要チェック

内装業は独立しやすく、今後も需要が多い業界のため「若いうちに独立したい」と考えている方には非常におすすめの職種です。しかし、ライバル企業も多く、マーケティングを誤れば利益率の低い元請けの仕事しか回ってこないことも考えられます。成功するためには、他社との差別化と、管理会社から安定した受注を受ける販売ルートの確立が肝と言えます。また、同業者同士の横と繋がりも大切です。設立の際に多くの手続きが必要になりますが、苦手分野は専門業者に委託するなどして、安定した基盤作りをめざしましょう。

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