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みなさまは現場管理費について詳しくご存じでしょうか。現場管理費は、工事の成果に直接関係のない費用ですが、利益に直結する重要なものです。
現場管理費を十分に把握していないと、工事完成後に赤字が発覚したり、値引き交渉の材料にされて利益が減ったりするかもしれません。
本記事では、現場管理費の概要、一般管理費との違い、現場管理費を把握しておく重要性を解説します。
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現場管理費とは
そもそも、現場管理費とはどのようなものなのでしょうか?まずは、現場管理費の詳細と一般管理費との違いを知っておくとよいでしょう。
現場管理費の詳細
現場管理費とは、その名の通り現場を管理することにかかる費用を指します。現場管理費は工事原価に含まれます。例えば、作業用の衣服・用具、作業員の食事費用、通勤費などが現場管理費です。
作業員にかかる保険料や退職金も現場管理費に分類されます。材料費、労務費、建設機械費用のように工事の成果に直接影響を与える費用ではありませんが、現場管理費が最終的な工事費用で占める割合は少なくありません。
現場管理費を正確に計算・管理しないと、赤字が発生する恐れがあります。
現場管理費と一般管理費の違い
現場管理費と混同しやすい費用に、一般管理費が挙げられます。一般管理費は、会社を経営するために必要な費用を指します。具体的には、本社・支社の従業員の給料、福利厚生費、事務用品費、水道光熱費などです。
工事現場で発生する費用ではないことが現場管理費との違いです。現場で必要な費用なのか、会社の経営に必要な費用なのか明確に分類して管理しましょう。
工事における一般管理費については、こちらの記事でも解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
工事における一般管理費とは?現場管理費との違いも解説
現場管理費に含まれる17項目
現場管理費は以下の17項目に大別されます。どの項目も現場管理に重要な経費なので、不足のないよう十分に管理しましょう。
ここでは、現場管理費の17項目とその内容について解説していきます。
- 労務管理費
- 安全訓練等に要する費用
- 租税公課
- 保険料
- 作業員の給料手当
- 退職金
- 法定福利費
- 福利厚生費
- 事務用品費
- 通信交通費
- 交際費
- 補償費
- 外注経費
- 工事登録等に要する費用
- 動力、用水光熱費
- 公共事業労務費調査に要する費用
- 雑費
労務管理費
労務管理費とは、労働者の労務管理に関わる費用です。労働者の作業用の衣類や食費、通勤費などが該当します。人材を募集する際にかかる費用も労務管理費に該当します。
安全訓練等に要する費用
労働者の安全訓練を行うための費用も現場管理費に含まれます。現場を安全に管理するための研修や協力会社との安全大会の費用などがあてはまります。
租税公課
租税公課とは、国や地方自治体に納める税金や各種手数料、罰金などを指します。例えば、固定資産税や自動車税、印紙代や証紙代などの費用が当てはまります。印紙や証紙は、契約書や申請書に必要とされます。
保険料
保険料は、工事現場にかける火災保険と工事保険や民間の労災保険、自動車保険などの保険に必要な保険料のことを指します。
作業員の給料手当
作業員の給料手当は、作業員や現場監督など、現場で働く労働者の給料のことを指します。
給料だけでなく、危険手当や住宅手当、通勤手当などの各種手当についてもこの項目に含まれます。
退職金
退職金は、作業員や現場監督、事務スタッフなど、現場の労働者に支払う退職金や退職給付金のことを指します。退職金は、作業員の給料手当とは別に分類されます。
法定福利費
法定福利費は、法律で義務付けられている福利厚生のために必要な費用のことを指します。健康保険や厚生年金保険、労災保険料などの事業主負担分がこの項目に含まれます。
福利厚生費
福利厚生費は、従業員のための福利厚生に必要な費用です。この場合の福利厚生には、法定福利費に分類されるような法律で義務付けられいるものは含まれません。会社が独自で行っているような福利厚生が分類されます。
事務用品費
事務用品費は、その名の通り事務用品を購入するためにかかる費用のことを指します。文房具だけでなく、電話やパソコン、新聞や書籍も事務用品費に含まれます。
通信交通費
通信交通費は、現場で必要になるような通信費や交通費のことを指します。インターネット料金や電話代、通勤以外の交通費が含まれます。
交際費
交際費は、来客対応や取引先の接待費、現場での宴会費などを指します。また、起工式や落成式などにかかる費用も含まれます。
補償費
補償費は、工事の影響で第三者への補償が必要になった場合に支払う費用を指します。例えば、工事での騒音や振動、濁水での補償が挙げられます。
外注経費
外注経費は、外部企業に工事作業を委託した場合に支払く費用のことを指します。現場監督や作業員を外注した場合も含まれます。
工事登録等に要する費用
工事登録等に要する費用は、現場での工事実績を登録するための費用のことを指します。請負金額が500万円を超える場合に工事登録が必要となります。
動力用水光熱費
動力用水光熱費は、現場で使用する水道光熱費のことを指します。電気設備や給排水設備を設置する場合にはそのための費用も含まれます。
公共事業労務費調査に要する費用
公共事業労務費調査に要する費用は、その名の通り、公共事業労務費調査に必要な費用のことを指します。公共事業労務費調査は、従業員の給料やや社会保険への加入状況などを把握することを目的としており、公共工事を対象に、毎年実施されます。
雑費
これまで挙げた費用に該当しない費用は雑費として分類されます。
現場管理費率は何パーセントが目安?
現場管理費は、全体の工事費用の5~10%程度が一般的です。現場管理費は工事の成果に直接関係する費用ではないため、あまりにも高額だと顧客の納得を得られず、支払いのトラブルが発生するかもしれません。
顧客とのトラブルを避けるためにも、特別な理由がない限り、現場管理費を全体の工事費用の5~10%程度に抑えることをおすすめします。
現場管理費率の目安についてはこちらの記事でより詳しく解説しています。ぜひこちらでご確認ください。
現場管理費率の目安は何パーセント?一般管理費との違いや内訳を解説現場管理費の計算方法
現場管理費の計算方法には、前述した17項目一つひとつを積算する方法と、現場管理費率を用いて算定する方法の2種類があります。現場管理費率を用いる場合、計算式は以下のとおりです。
「現場管理費」=「純工事費」×「現場管理費率」+「現場管理費率の対象ではない費用の積み上げ」
現場管理費率は、「公共建築工事共通費積算基準」に基づいて求めます。例えば、令和5年4月に改正された計算方法では、新営の建築にかかる現場管理費率は以下のとおりです。
現場管理費率=Exp( 5.899 – 0.447 × loge Np + 0.831 × loge T )
※Npは純工事費(千円)、Tは工期(月)
工事内容によって現場管理費率が異なるので、十分に把握して計算しましょう。
現場管理費を把握しておく重要性
現場管理費を把握しておく重要性に、主に以下の2点が挙げられます。
- 現場管理費は会社の利益に直結する
- 値引き交渉に対応できる
それぞれの内容を解説します。
現場管理費は会社の利益に直結する
現場管理費を把握しておく重要性のひとつに、現場管理費が会社の利益に直結することが挙げられます。前述したように、現場管理費は全体の費用の5~10%程度を占めます。現場管理費を適切に管理しないと利益が減り、最悪の場合、赤字になるかもしれません。現場管理費は工事の成果に直接関係ないように見えますが、正確に管理しましょう。
値引き交渉に対応できる
現場管理費は、使途が顧客に伝わりにくく、値引き交渉の材料にされるケースが多くあります。
現場管理費の内訳を説明できないと、値引きを押し切られ、利益が大幅に減ってしまうかもしれません。現場管理費の内訳を明確にし、必要性を説明できるように準備することが大切です。日頃から十分に現場管理費を把握しておきましょう。
建設業における工事原価管理とは?原価管理のメリットや難しい理由も解説!
現場管理費率の目安は何パーセント?一般管理費との違いや内訳を解説【まとめ】現場管理費をよく理解し適切な工事費用を算出しよう
現場管理費の概要、一般管理費との違い、現場管理費を把握しておく重要性を解説しました。現場管理費は、作業用の衣服・用具、作業員の食事費用、通勤費、保険料などの、工事現場の安全かつ円滑な管理のために必要不可欠な費用です。
現場管理費を十分に把握していないと、赤字が発生したり、顧客の納得が得られず支払いトラブルにつながったりするかもしれません。ぜひ本記事を参考に、現場管理費の見直しをしてみてはいかがでしょうか。
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