土木工事における諸経費とは?内訳や相場などの書き方も解説!

建築などの土木工事の費用項目として「諸経費」があります。見積書にてよく目にするものですが、概要を詳細に理解できている人は多くないでしょう。本記事ではそんな、諸経費についての概要から内訳、見積書での記載方法など詳しく解説します。

諸経費とは?

土木工事における諸経費とは、建設現場でかかる様々な費用のことを指します。建設工事を円滑に進めるために必要な費用であり、一般的には契約書に定められています。

土木工事における諸経費とは?

諸経費は主に「現場経費」と「一般管理費」に分けられます。それぞれどのような項目が該当するかを見てみましょう。

現場経費

土木工事の現場経費とは、建設現場において必要とされる様々な費用のことを指します。主に以下のような費用が含まれます。

材料費:工事に必要な構造物、建材、工具、機械などの購入費用
人件費:現場における労働者の賃金、保険料、福利厚生費用など
車両費:建設に必要なトラックや重機、車両の燃料費、メンテナンス費用、リース料金など
現場施工費:土木工事の実際の施工に必要な費用で、足場や安全用具、発電機やライトなどの設置費用、地盤改良費用など
事務費用:広告宣伝費用、税金などの事務的な費用

一般管理費

土木工事の一般管理費とは、建設現場での管理に必要な費用を指します。建設現場全体を支える費用であり、諸経費とは別に契約書に明記されることが多いです。
具体的には、以下のようなものがあります。

現場管理費:現場監督者や現場事務所などの経費
材料管理費:材料の受け入れ、検収、保管、管理などに関する費用
機械管理費:重機や建設機械の保守点検、修理、燃料費、運転手の給料など
安全管理費:安全対策に関する費用。安全用品、安全教育、点検監査にかかる費用など
一般管理費:契約書の作成、報告書の作成、請求書処理、事務所の維持管理費など

これらの費用は、土木工事において必要不可欠なものであり、工事の進行に影響を与える重要な費用です。

諸経費の相場

土木工事の諸経費の相場は、工事内容や地域によって異なります。一般的に、諸経費は工事代金の5%程度が相場とされています。ただし相場は、工事内容や難易度、地域によって異なります。また、工事の規模や期間によっても変動し、場合によっては20%ほどになることもあります。以下は、一例として、とある土木工事における諸経費の内訳を紹介します。

【諸経費】
建設資材費:500万円
人件費:800万円
保険料:50万円
税金:100万円
手数料:50万円
その他:100万円
合計:1600万円

ただし、この金額はあくまでも一例であり、工事内容や地域、期間などによって異なることもあります。また、諸経費はあらかじめ見積もりを出しておくことも重要です。

諸経費と諸費用の違い

諸経費と諸費用は、似たような言葉ですが、異なる意味を持っています。諸経費は、建設現場で行われる様々な費用を指す一方、諸費用は、事業活動全体で発生する様々な費用を指します。具体的には、設計者や監理者の報酬、工事計画や設計図面の作成費、工事期間中の監理費などが含まれます。

例えば、以下のように諸経費と諸費用を具体的に区分できます。

工事内容:道路の拡張工事

【諸経費】
建設資材費:500万円
人件費:800万円
保険料:50万円
税金:100万円
手数料:50万円
その他:100万円
合計:1600万円

【諸費用】
設計図面の作成費:100万円
監理費用:150万円
設計者の報酬:200万円
合計:450万円

以上のように、諸経費は工事期間中に必要な費用であり、諸費用は工事の前段階や後段階で発生する費用となっています。

諸経費の書き方

土木工事における諸経費とは、工事費以外の費用のことを指します。具体的には、建設現場で必要な道具や資材の購入費、作業員の給料や交通費、保険料、税金、手数料などが含まれます。

諸経費の書き方については、以下のように記載します。

建設資材費:○○円
人件費:○○円
保険料:○○円
税金:○○円
手数料:○○円
その他:○○円
合計:○○円

上記のように、各項目ごとに金額を記載し、最後に合計金額を算出します。また、必要に応じて、請求書や見積書などに詳細な内訳を記載することもできます。ただし、請求書や見積書に記載する際には、業界標準の書式に従うようにしましょう。

この記事では、工事見積書の諸経費についてより詳しく解説しています。ぜひこちらもご確認ください。
"諸経費とは 見積書 諸経費"工事見積書の諸経費とは?内訳や説明するときのポイントなどを解説

【まとめ】土木工事の諸経費が該当するかどうか必ず確認しましょう

今回は土木工事における諸経費の概要や、書き方などを詳しく解説しました。
土木工事においては、諸経費の該当項目をしっかりと理解して、算出することが大切です。また、諸経費が十分に見積もられていない場合、工事期間中に予期せぬ追加費用が発生する可能性があります。正確な見積もりを行い、諸経費の内訳や相場を理解して、工事を進めるようにしましょう。