舗装工事とは?3つの種類と工事の手順を紹介

舗装工事

私たちが普段何気なく通っている道路は、舗装工事により作られています。舗装工事は、人々の生活と安全を守るための重要な工事です。
とはいえ、どのような工事なのかいまいちピンとこない方もいるのではないでしょうか。
本記事は、そのような方のために、舗装工事の目的や種類・基本的な施工方法について解説します。

舗装工事とは

そもそも、舗装工事とはどのような工事なのでしょうか。舗装工事は全29業種ある建築業の1つで、地盤を固めてコンクリートなどを敷き詰める工事です。
地盤にアスファルトなどを敷きつめることで、人や車が安全に通行できるようにします。また、町などの景観を保つために行われることもあります。

舗装工事の目的や必要性

舗装工事は、道路などの舗装する場所の安全性や耐久性を維持するのが目的です。
たとえば、道路は舗装しない状態だと雨や乾燥によりぬかるんだり粉じんが舞ったりします。歩きにくいだけでなく、水たまりに足を取られる・粉じんで視界が覆われるなどの事故につながりかねないトラブルも発生するでしょう。このような状態では、人も車も安全に道路を使えません。
舗装工事で道をアスファルトなどで覆えば、気温や天候の影響を受けることなく、安全に道路を通れます。また、道路や店舗・住宅の下には、上下水道やガス管など、生活を支えるための設備が埋められています。これらを守るのも、舗装工事の目的です。
設備が埋まっている部分を舗装することで、設備が地面から露出・破損する事態を防ぐ効果があります。これらの設備による事故は人々の生活を脅かすだけでなく、ときに命に関わる事態に発展することもあります。これもまた、人々の安全を守るための目的であるといえるでしょう。
このほか、環境に合った舗装材などを使い、景観の維持・装飾を行うのも舗装工事の役割です。

舗装工事の種類は3つある

人々の生活を守り、快適に過ごすために必要な舗装工事には、3つの種類があります。

  • アスファルト舗装
  • コンクリート舗装
  • 特殊舗装

次は、舗装工事の特徴やメリット・デメリットを解説します。

アスファルト舗装

アスファルト舗装は、文字通りアスファルトを活用した工事です。アスファルトに砕石や砂などの骨材と呼ばれる建材を混ぜて加熱したものを地面に敷き、ローラーなどで転圧して舗装します。
工期が短い分費用を安く抑えられ、防水性や親水性を高めることができます。そのため、道路工事でもよく活用されていますが、耐熱性や耐久性に欠けるため定期的な補修が必要です。また、直射日光に当たると表面が高温になるため、夏場の気温上昇やそれに伴う影響を生む要因にもなります。

コンクリート舗装

コンクリート舗装は、石・水・セメントを混ぜることでできたコンクリート合材を使う工法です。耐久性と耐熱性に優れることから、従来は駐車場工事で活用されていました。現在はその性質が見直され始めており、道路工事でも活用されるようになっています。環境への影響度が低いのも特徴です。
一度施工すれば大規模な補修がいらないため、補修費が安く済ませられます。一方、コンクリート合材は固める時間が必要なため、どうしても工期が長くなりがちです。その影響から、工事費用が高くなります。また、丈夫な分追加工事が難しいのもデメリットといえるでしょう。

特殊舗装

特殊舗装は、道路や施工する場所の目的に合わせた舗装を行う工法です。代表的な施工としては、以下のようなものがあげられます。

  • 着色舗装:アスファルトに顔料を加えて道路に色を付けて舗装する
  • 排水性舗装:排水性の高い建材で舗装して水たまりの発生を防ぐ
  • 凍結抑制舗装:積雪時の走行車両の安全性や除雪作業の効率化を向上させる

施工内容により様々な効果を道路などに与えられる一方、効果を付与する分工事費用が高くなるのがデメリットです。

舗装工事の5つの手順

舗装工事は施工内容により細かな違いがありますが、基本は以下5つの手順で進められます。

  1. 現場の事前確認と測量
  2. 路床工事
  3. 路盤工事
  4. 基層工事
  5. 表層工事

それぞれの内容を解説します。

1.現場の事前確認と測量

施工するには発注者から設計図や仕様書をもらい、その通りに施工できるか確認しなくてはなりません。設計図や仕様書をもとに現地に赴き、その通りに設計できるか測定します。設計図などの内容に整合性があるかを調べつつ、不足している情報を収集するのが目的です。
あわせて、施工の際に必要な目印や、粉じん対策・周辺地域への工事周知などの、施工中の安全性を確保するための準備も行います。
また、施工の基本方針や工法・人員や機械の手配などを決定するのもこのタイミングです。

2.路床工事

施工に必要な準備を終えたら、まずは路床を整えます。路床は、道路の最下層に当たる部分です。この部分で道路全体にかかる荷重を支えるため、不安定な状態だと地盤沈下などの事故を招きかねません。施工箇所の安全性を向上させるための、重要な工事です。
路床は主に約1mの土でできており、以下3つの方法で行われます。

  • 切土路床:重機などで掘削してから固める
  • 盛土路床:元の地盤に盛り土を敷いて固める
  • 置き換え路床:地盤を一定の深さまで掘削した後材料を敷き詰めて固める

ブルドーザーなどで地面を整形し、ロードローラーで地盤をならすのが基本の作業です。路床工事が終わったら、次の作業に入ります。

3.路盤工事

路盤とは路床の上、道路の中間層に当たる部分です。上下層に別れており、加重を分散することで路床に係る衝撃を和らげる役割があります。道路のクッションのような役割を果たす関係から、硬さと柔らかさを両立する必要がある、難しい工程です。
施工は、路床の上に砕石などの材料を平たんに敷きならしたあと、ローラーなどの重機で締め固めて行います。

4.基層工事

路盤ができたら、その上にある基層の施工です。基層は舗装の上にかかる荷重によるたわみを受け止め、均一に分散して路盤に伝える役割を果たします。
150℃以上に加熱したアスファルト混合物を、アスファルトフィニッシャーと呼ばれる機械で路盤に敷きならしていきます。その後、重機を使って固めていくのが主なやり方です。

5.表層工事

基層ができたら、最後に表層を作ります。表層は文字通り地面の表面部分のことです。普段目にしている舗装の最上層は、この段階で作られます。
施工方法や目的は、基層とほぼ変わりません。材料だけが異なります。
表層は人や車などに直接接する部分のため、高い耐久性と滑りにくさが求められます。また、凸凹や水たまりができないよう、平たんに仕上げられかつ、耐水性も必要です。また、見た目の美しさも求められます。
そのため、表層工事に使われる材料は、基層工事より密度が高いものを使います。
水が溜まらないよう排水口への傾斜をつける「余盛り」と呼ばれる施工が行われるのも、この段階です。

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【まとめ】舗装工事は安全な暮らしを守っている

舗装工事は、私たちの安全な暮らしを守っている重要な工事です。施工の目的や内容により、工法が異なる奥深い工事でもあります。舗装工事に関わる際は、その役割や工法の違いに注目しながら取り組みましょう。

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