設備設計の仕事がきついといわれる5つの理由や魅力などを解説!

「設備設計って専門的でやりがいがありそうだけど、正直きついって聞くし、自分に向いているのか不安…」そんな悩みを抱えていませんか?

電気・空調・給排水など、多岐にわたる設備を扱う設備設計は、建築業界でも「縁の下の力持ち」のような役割を担っています。

その一方、業務の幅広さや責任の重さから、きついと感じる人が多いのも事実です。

今回の記事では、設備設計の仕事内容、「きつい」と言われる5つの理由や向いている人の特徴、電気設備設計ならではの魅力について解説していきます。

設備設計の仕事に就きたい方や、転職を検討している方は、ぜひご覧ください。

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設備設計の仕事内容

設備設計とは、建築設計の中でも、意匠設計・構造設計と並ぶ主要な設計業務の1つです。

電気・空調・給排水・昇降機・排煙・通信など多岐にわたる設備を安全かつ効率的に設計していきます。

設備設計の仕事の流れは、クライアントの要望を聞くところから始まり、基本設計、実施設計、積算・見積、行政への申請、工事監理、竣工検査、保守・運用、さらには改修設計に至るまで多岐にわたります。その過程では、建築士や施工業者、行政など多くの関係者と連携しながら、調整や折衝を行うことが求められます。

また、法律や最新技術への理解も求められ、設計ソフトの操作スキルや現場経験も欠かせません。常に学び続ける姿勢と、柔軟な対応力が求められる専門性の高い職業です。

設備設計の仕事がきついといわれる5つの理由

そんな設備設計の仕事ですが、一部では「きつい」という評判があります。その理由は大きく分けて以下の5つです。

  • 仕事の受注が簡単ではないため
  • ほかの部門と調整が必要な場合があるため
  • ミスに対する責任が大きいため
  • 案件が重なる場合があるため
  • 常に勉強する必要があるため

それぞれ、解説していきます。

仕事の受注が簡単ではないため

設備設計の仕事では、実際に設計業務を始める前に「仕事を受注する」段階があります。

受注段階での激しい競争が「きつい」と言われる要因になります。複数の設計事務所や企業が同じ案件を狙うなかで、いかに自社の提案を選んでもらえるかが重要です。営業的な要素も含まれるため、設計力だけでなく、提案力や交渉力も求められます。

ほかの部門と調整が必要な場合があるため

設備設計の仕事では、複数の案件を同時抱えることが多く、納期に追われる状況になりがちです。特に大手や人気の設計事務所では、複数プロジェクトが並行して進行し、業務量と締め切りに追われて「きつい」と感じる人がいます。

また、設備設計は意匠や構造の設計が終わった後に進められるため、前工程の遅れがそのまま設備設計のスケジュールに影響し、タイトな納期を強いられることもあります。

ミスに対する責任が大きいため

設備設計の仕事では、1つの設計ミスが大きなトラブルに発展するリスクを抱えており、その責任の重さを「きつい」と感じる人がいます。

設計段階で不具合が発覚すれば、修正作業が発生し、スケジュールや工数に大きな影響を及ぼし、クレームに発展することもあります。常に責任感と注意力が問われる職種だと言えるでしょう。

案件が重なる場合があるため

設備設計の仕事では、複数の案件を同時に進行させることが多く、納期との戦いが起こります。特に大手や人気の設計事務所では、業務量が多くなり、慌ただしい日々が続くことも少なくありません。

納期が重なった場合には、当初より厳しいスケジュールになることもあるため、特に人手不足の職場では「きついタイミング」が発生してしまうのです。

常に勉強する必要があるため

設備設計の仕事は、常に学び続ける姿勢が求められる専門性の高い職種です。建築基準法や消防法などの法規に加え、意匠・構造設計など関連分野の知識も必要とされ、覚えることは多岐にわたります。

また、技術革新が進む中、新しい設備や設計ツールが次々と登場するため、最新情報へのアップデートが欠かせず、さらに、顧客の多様なニーズに対応するには柔軟な発想力と幅広い知識が不可欠です。

設備設計では電気、空調、給排水など多様な設備を扱うため、専門知識の習得に終わりはありません。新しいことを学び続けるのが「きつい」と感じる人がいることは事実です。

設備設計の仕事に向いている人の特徴

上記のように、「設備設計はきつい」と言われることもありますが、向いている人にとってはやりがいのある素晴らしい仕事です。

以下、設備設計の仕事に向いている人の3つの特徴を解説します。

マネジメント能力が高い人

プロジェクト管理能力の高い人は、設備設計に向いています。

特に複数案件を同時に進行する場面などでは、効率的にタスクを整理し、進捗を的確に把握できるスキルが求められます。限られたリソースの中でスムーズに業務を進めるためには、優先順位の判断や段取り力が不可欠です。

また、大規模案件になると、スケジュール調整や予算管理も重要になります。関係各所とのやりとりを円滑に行いながら、全体を俯瞰してプロジェクトをコントロールする力が必要です。

対応力を持っている人

また、柔軟な対応力のある人も、設備設計に向いています。

現場では想定外の出来事が起こることも多く、施工の遅れやクライアントからの急な要望などに直面する場面は少なくありません。突発的な設計変更や現場対応には、粘り強く冷静に取り組む姿勢が求められます。

そんなとき、落ち着いて対応し、関係者と連携しながら解決に導ける柔軟さを持っている人は、現場で信頼を得られるでしょう。

勉強が苦ではない人

新たな技術や知識を学ぶ意欲が高い人は、設備設計の仕事に向いています。

建設業界では、技術の進化や法改正が頻繁に起こるため、常に新しい知識をキャッチアップし続ける姿勢が求められます。たとえば、設計ソフトのバージョンアップやエネルギー効率の新基準など、業務に直結する変化が日々起きています。

勉強が苦にならず、むしろ知識を深めることを楽しめる人は、設備設計において長く活躍できます。学習意欲の高い人ほど、専門性を高め、より高度な案件にも携われるようになるでしょう。

電気設備設計の仕事の魅力

ここで、電気設備設計の仕事の主な魅力を3つ紹介します。

  • 実績や資格を得ることで高収入を目指せる
  • 将来性がある
  • キャリアの幅を広げられる

以下、詳しく解説していきます。

実績や資格を得ることで高収入を目指せる

設備設計の仕事は、努力次第で高収入を目指せる職種です。実務経験を重ねることで専門性が高まり、大規模プロジェクトを任される機会が増えるとともに、年収アップにもつながります。

また、資格取得によってスキルの証明ができるため、キャリアの幅が広がったり、資格手当を貰えたり、転職時の評価に好影響を与えたりします。

特に、建築設備士や設備設計一級建築士、電気工事施工管理技士などの資格は、収入面での評価に大きく影響します。経験と資格の両方を備えた人材は転職市場でも需要が高く、大手企業への転職によって、収入が数百万円レベルで大きく伸びるケースもあります。

電気設備設計は、地道な実績の積み重ねと資格取得によって高収入を目指せるのが魅力です。

将来性がある

設備設計の仕事は、長期的に安定した需要が見込まれる、将来性の高い職種です。

新築はもちろん、既存建物の改修や省エネ対策にも不可欠な役割を担っており、建物が存在する限り、設備設計のニーズが途切れることはありません。

特に、省エネ性能の向上を義務づける「建築物省エネ法」の施行以降、設備設計の重要性は一層高まっています。単に機能を満たすだけでなく、環境負荷を減らす視点も求められるようになり、専門性の高さを活かせます。

また、建築業界は人材不足の傾向にあるため、新卒・中途を問わず就業のチャンスが多いのも魅力です。技術の進化や法制度の変更に対応できる柔軟性を備えていれば、経済情勢に左右されにくく、長く活躍できる職業だと言えるでしょう。

キャリアの幅を広げられる

設備設計の仕事は、経験を重ねるごとにキャリアの幅を広げられる魅力的な職種です。

現場での実務経験に加え、資格取得や研修などの自己啓発を通じて専門性を高めていくことで、より高度なプロジェクトへ参画し、キャリアアップが見込めます。

特に注目すべきは、独立という選択肢も視野に入れられる点です。人脈を築き、信頼を得られれば、会社に属さずフリーランスとして設備設計の案件を受けることもできます。

もちろん、設計事務所や建設会社だけでなく、コンサルタントや個人事業主といったキャリア設計も可能です。専門性の高さを活かせば、転職市場でも高待遇を得られるでしょう。

設備設計の仕事に役立つ資格

設備設計の仕事をする際、自分のキャリアをより幅広く築いていくために有効な資格があります。

  • 建築士
  • 設備設計一級建築士
  • 建築設備士
  • 技術士

以下、4つの資格について解説します。

建築士

設備設計において「建築士」資格は重要な役割を果たします。建築士は建物の設計や工事監理を行うもので、一級、二級、木造の3種類があります。

設備設計の仕事自体は建築士資格がなくても可能ですが、建築工事に必要な「設計図書」の作成責任者になるためには建築士の資格が必須です。

特に、一級建築士を取得することで、建築関係の仕事で有利になり、さらに設備設計一級建築士の受験資格を得られます。これにより、仕事の幅が広がり、キャリアアップが期待できます。

また、近年施行された建築物省エネ法により、省エネ建物の設計が求められ、設備設計の重要性が増しています。建築士と設備設計者が連携することが求められており、資格を持つことでより強いキャリアを築けるでしょう。

設備設計一級建築士

設備設計において、「設備設計一級建築士」は非常に重要な資格の1つです。この資格は、一級建築士の上位資格であり、2006年に新設されました。

耐震偽装問題を契機に、より専門性を持つ人材に設備設計を任せるために設けられたもので、3階以上、床面積5,000平方メートルを超える建物の設備設計に必須です。

設備設計一級建築士は、難易度が高い資格で、一級建築士として設備設計業務に5年以上従事することが求められます。取得には時間と努力が必要ですが、その分、専門性と権威を持つ資格として高く評価されます。

この資格を取得することで、大手企業への転職や年収アップの可能性が広がり、より責任のある大規模なプロジェクトに関われます。

建築設備士

設備設計において「建築設備士」は、業務を進める上で有益な資格の1つです。

この資格は、空調や電気などのインフラ設備に関する知識を持ち、建築士に対して助言を行える立場にあります。資格がなくても設備設計の仕事は可能ですが、建築士からアドバイスを求められた際に専門的な助言を提供できる点が特徴です。

設備設計のキャリアアップにはこの資格が欠かせないとされ、大手企業への転職の可能性も広がります。

また、建築設備士を取得することで、将来的に建築士の受験資格を得ることもできます。難易度は高いものの、実務経験を積みながら取得を目指す人が多い資格です。

技術士

設備設計において「技術士」は、必須の資格ではありませんが、業務に有益な資格の1つです。

技術者向けの資格で、機械部門など21の分野に分かれています。設備設計の仕事に直接必要ではありませんが、建築に関する計画や調査、分析、指導などを行うコンサルタントとしての業務に活用できます。

特に、設備設計の分野では、建設部門や電気電子部門、機械部門の技術士資格が有効とされています。より専門的なコンサルティング業務を提供できるため、業務の幅を広げ、専門家としての信頼性も高まります。

電気設備設計の仕事がきついときの対処法

電気設備設計の仕事がきついと感じる背景には、長時間労働や納期のプレッシャー、高いストレスなどさまざまな要因があります。

そんなとき、まず大切なのは一人で悩まずに周囲に相談することです。信頼できる先輩や上司に話すことで、解決の糸口や改善策を見つけやすくなります。

また、自分のスキルを高めるために過去のトラブルを振り返り、現場での知識を積むことも重要です。現場に足を運び、作業者の声を直接聞くことで、より実践的な知識を得られます。

それでも解決しない場合は、転職を視野に入れるのも1つの方法です。設備設計は専門性が高く、転職先でもその経験を活かせるため、転職エージェントに相談して新たな職場環境を見つけるのも良い選択肢です。

自分に合った解決策を見つけ、状況を改善しましょう。

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【まとめ】設備設計はきつい部分があるが魅力も豊富!辛いときは転職を検討するなど上手に対処しよう

今回は、設備設計の仕事内容や「きつい」と言われる理由、向いている人の特徴、そして電気設備設計ならではの魅力について解説しました。

設備設計は、多くの関係者との調整や法令遵守、最新技術への対応が求められる高度な専門職です。その分、やりがいや将来性、高収入を目指せる魅力も兼ね備えています。

決して楽な仕事ではありませんが、マネジメント力や柔軟な対応力、学び続ける意欲を持つ人にとっては、長く安定して活躍できる分野です。

自分の適性や目指すキャリアを見つめ直し、設備設計の世界に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

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