トライアル雇用助成金とは?申請する方法や注意点などを解説

トライアル 雇用助成金

企業と求職者間の採用ミスマッチで思うように雇用が進まない企業も多いでしょう。雇用の停滞は、人材不足に悩む建設業界にとって大きな課題です。厚生労働省は採用ミスマッチ対策として2023年にトライアル雇用補助金制度をスタートさせました。今回は、トライアル雇用や助成金の内容について解説します。導入時のメリットや助成金申請方法についても紹介しますので参考にして下さい。

トライアル雇用とは

トライアル雇用とは、人材を求める企業が、スムーズな就職を希望する求職者を一定期間試しに雇用することです。企業は正規雇用までに自社に適した人材かを見極められます。一方、求職者も自分の希望する職種かどうか体験して判断することが可能です。試用期間終了後に、企業と求職者双方の同意があれば正規雇用に移行できます。

トライアル雇用の目的

トライアル雇用の目的は次の2つです。

  • 就職経験や知識が不足している求職者に就職機会のチャンスを提供する
  • 正規雇用までに求職者の適性を見極めることで採用のミスマッチを防ぐ

求職者の中には、経験不足や知識不足、長期ブランクでスムーズに就職できない人もいます。トライアル雇用制度では試用期間中に経験を積むことで、早期に就職先を見つけることが可能です。企業としては、試用期間中に求職者の適性を見極められるので、採用後のミスマッチが防げます。

試用期間との違い

トライアル雇用は試用期間と混同されがちですが、次のような違いがあります。

  • 企業側に本採用の義務が無い
  • 雇用契約にハローワークなどの公共職業安定所が介在する

トライアル雇用は、試用期間と異なり本採用前提の契約ではありません。期間満了時に企業と労働者双方の同意が得られなければ簡易に契約解除できます。試用期間の場合は、本採用が前提なので契約解除(解雇)は複雑で困難です。また、契約時に厚生労働省や公共職業安定所が介在する特徴があります。

トライアル雇用のメリット・デメリット

トライアル雇用制度は、企業側も求職者側にも多くのメリットがある制度です。ただし、メリットの影にはデメリットが潜んでいることも考えられます。この項目では、代表的なメリットや考えられるデメリットについて触れてみました。

メリット

トライアル雇用は、企業側にも求職者側にも次のようなメリットがあります。

  • 企業側メリット①本採用後のミスマッチが少なくなる
  • 企業側メリット②助成金が受給できる
  • 求職者側メリット①応募するときにスキルや経験を気にしなくても良い
  • 求職者側メリット②実際に仕事を経験できる

トライアル雇用は、期間中に人材の適性を見極めることが可能です。そのため、本採用後のミスマッチが減り採用コストや採用担当の負担が軽減できます。助成金が受けられることも、コスト面では大きなメリットです。求職者はスキルや経験に気にせず応募できます。会社の雰囲気や仕事を本採用前に経験できることもメリットの1つです。

デメリット

メリットの大きいトライアル雇用制度ですが、次のようなデメリットも考えられます。

  • 企業側デメリット①人材教育が長期化しがち
  • 企業側デメリット②助成金を受けるための書類提出やスケジュール管理が必要
  • 求職者側デメリット①不採用になれば「解雇」の職歴が残る
  • 求職者側デメリット②複数の企業に応募できない

未経験者やブランクのある人が応募する比率が高いので、スキルアップ教育が長期化する可能性があります。企業側は採用前に教育システムの確立が必要です。求職者は、期間満了後本採用にならなかった場合「3カ月解雇」の職歴が残ります。解雇の職歴はその後の就職活動に不利に働くのでデメリットです。また、複数の企業には応募できません。応募時に十分な吟味と慎重な判断が必要です。

トライアル雇用助成金とは

ここからは、前述したトライアル雇用制度を利用した場合に受給できる助成金の解説です。助成金には、雇用する対象者別に一般トライアルコースと障がい者トライアルコースの2つがあります。それぞれ雇用する条件や支給額の違いがあるので、利用する場合はよく理解しておくことが大切です。詳しい内容について以下に説明しますので参考にしてください。

一般トライアルコース

一般トライアルコースは、安定した就業を希望しながらも就職が困難な求職者を雇用する場合が対象です。就職が困難な求職者とは、以下の条件(いずれか)になっています。

  • 就労経験がない人で就職を希望している
  • 学校卒業後3年いないで職業についていない人
  • 過去2年以内に2回以上離職や転職を繰り返している人
  • 離職している期間が1年を超えている
  • 出産育児を理由に離職後1年以上就労していない
  • 特別な配慮を要する人(生活保護者やホームレスなど)

企業が受給できる助成金額は1人あたり月額4万円(35歳以下は5万円)で、支給期間は最大3カ月です。なお、母子家庭(父子家庭)の場合は5万円受け取れます。

障がい者トライアルコース

障がい者トライアルコースは、障がい者雇用促進法に規程する障がい者で一定の条件を満たした人を雇用する場合が対象です。対象とされる条件を以下に示します。

  • 就労経験がなく就職を希望している
  • 過去2年の間に離職が2回以上、または転職が2回以上ある
  • 離職している期間が6カ月を超えている
  • 重度身体障がい者、重度知的障がい者、精神障がい者

企業が受給できる助成金は1人あたり月額4万円です。最長3カ月間受け取れます。なお、初めて精神障がい者を雇用する場合は、月額8万円で最長6カ月間です。また、1週間で20時間以下の雇用の場合は、月額4万円で最長12カ月受け取れます。

トライアル雇用助成金の申請方法

ここからは、トライアル雇用助成金を受け取るときの申請方法について解説します。ハローワークへの求人情報提出から、助成金支給まで順を追って説明しますので参考にしてください。助成金を受けるには審査があります。必要書類の様式は厚生労働省のホームページでダウンロード可能です。

1.ハローワークへ求人を提出する

まず、ハローワークに求人票を提出します。オンラインで求人票提出時、求人区分の「トライアル雇用併用の希望」のチェック欄で「希望する」にチェックを入れましょう。また、求人の条件として、トライアル雇用と無期雇用のどちらも応募可能にしておく必要があります。また、派遣求人以外の求人であることも重要な条件です。

2.求職者に対して面接を行いトライアル雇用を開始する

ハローワークから求職者の紹介を受けたら、すぐにトライアル雇用するための面接を行います。選考はできる限り書類を使わずに面接によって選考しましょう。トライアル雇用には面接選考の努力義務があります。面接では通常の選考内容に加えて、トライアル雇用であることの主旨を確認します。求職者の雇用保険への加入手続きを開始しましょう。

3.ハローワークに必要書類を提出する

雇用対象者の採用を決定したら、すぐにトライアル雇用実施計画書を作成しなければなりません。2週間以内に以下3点の書類を管轄のハローワークに提出します。

  • トライアル雇用等実施計画書
  • 雇用の対象となる求職者の確認票
  • 助成金支給対象事業者の要件票

実施計画書は、提出前に事業者と求職者双方の同意確認が必要です。提出時は、ハローワークから交付された書類を添付します。2週間と提出期限が短いため、あらかじめ書類内容を確認しておきましょう。

4.トライアル雇用助成金が支給される

  • 助成金支給は、雇用期間3カ月後の継続雇用移行の有無には関係ありません。本採用が見送りになった場合でも支給されます。原則3カ月の雇用期間が終了後2カ月以内に助成金の申請が必要です。次の2点の書類をハローワークに提出します。
  • 支給要件確認申立書
  • 結果報告書兼助成金支給申請書

書類提出後、助成金給付に関する審査が行われます。審査には2カ月から3カ月の期間が必要です。

トライアル雇用助成金が減額になる条件

トライアル雇用助成金の申請において、次の2点の場合は助成金が減額になることがあります。

  • トライアル雇用期間が1カ月に満たない月がある
  • 休暇や休業がある

以下項目の詳細を説明しますので内容を確認してください。なお、休暇や休業については、一部条件によって支給額が異なるので、一般コース、障がい者コースそれぞれについて説明しています。

トライアル雇用期間が1か月に満たない月がある場合

トライアル雇用期間中に雇用対象者が離職すると、1カ月に満たない月が発生し離職理由によっては日数に応じて助成金が減額されます。減額される離職理由は次の3点です。

  • 雇用対象者に故意の過失があった場合
  • 雇用対象者本人の都合により退職した場合や本人が死亡した場合
  • 天災など、やむを得ない事情で事業が継続できなくなり解雇した場合

常用雇用に切り替わった月も助成金の減額対象です。また、雇用対象者が失踪するなどで離職日が不明確な場合があります。その場合は、給与を支払った最後の日までの期間で、実際に就労した日数分が助成金の支給対象です。

休暇や休業がある場合

トライアル雇用助成金は、対象者が雇用期間中の月ごとに計算され、就労した日数に応じて支給されます。支給額は雇用対象者がその月に就労する予定の日数と、実際に就労した日数の割合です。したがって、休暇や休業がある場合には減額になる可能性もあります。なお、前述の割合が75%以上であれば満額(月当たり4万円)の支給です。以下、それぞれのコースごとに説明します。

一般トライアルコース

一般トライアルコースで、休暇や休業があった場合の減額について説明します。月ごとの
支給額は、以下の計算式をもとにして算出されます。

雇用対象者が実際に就労した日数/雇用対象者のその月の就労予定日数=就労率

上記式の就労率(%)が減額の基準です。休暇や休業が多ければ就労率の数値が下がるので減額は大きくなります。詳細は次のとおりです。休暇や休業で就労率が75%未満になると減額されます。

  • 就労率が75%以上 満額(4万円)
  • 就労率が50%から75%未満 3万円
  • 就労率が25%から50%未満 2万円
  • 就労率が 0%から25%未満 1万円
  • 就労率が0%    不支給

障がい者トライアルコース

障がい者トライアルコースの計算式も、一般トライアルコースと同じです。ただし、雇用対象者が精神障がい者の場合は、助成金の支給月額が異なります。精神障がい者雇用の場合の具体的金額は以下のとおりです。

  • 就労率が75%以上 満額(8万円)
  • 就労率が50%から75%未満 6万円
  • 就労率が25%から50%未満 4万円
  • 就労率が 0%から25%未満 2万円
  • 就労率が0%    不支給

ただし、上記金額は精神障がい者の雇用開始3カ月の金額です。

トライアル雇用助成金の注意点

トライアル雇用を検討するときの注意点として考えられるのは以下の2点です。自社が当てはまっていないか確認しましょう。

  • トライアル雇用助成金が申請できない企業がある
  • 建設業では他の助成金と合わせて受給できる

支給対象事業主要件に合致した企業でないとトライアル雇用助成金は申請できません。たとえば、過去6か月間に事業主都合で「解雇」を実施した企業や、正当な理由で自己都合離職をした従業員が4名以上いる場合などです。また、建設業事業主の場合は、他の助成金(特定求職者雇用開発助成金、キャリアアップ助成金など)と併用して受給できます。

手間をかけずに助成金申請するなら

助成金の種類は100以上あると言われており、最新情報も常にアップデートしています。「自社が条件をクリアしているか分からない」「申請の仕方がよく分からない」このように悩む方も多いでしょう。
社労士は厚生労働省が支給する助成金の申請のプロで、ほかの士業では扱えません。
そのため、「トライアル雇用助成金」などの助成金の申請を行う場合は一度社労士に相談すると良いでしょう。
社労士に相談するメリットは以下です。

社労士に依頼するメリット

    • 条件クリアするための助言がもらえる
    • 自社に適したそのほかの助成金を教えてもらえる
    • 書類作成から申請などの業務を丸ごと依頼できる

手間をかけずに助成金が利用できるようになります。社労士のなかでもおすすめなのは社会保険労務士法人TSCです。1年間無料で利用できるので、「お試しで社労士に依頼したい」という方にもおすすめです。

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【まとめ】トライアル雇用助成金を活用し自社に合う人材を探そう

政府が創設したトライアル雇用制度は、人材不足に悩む企業にとってメリットの大きい制度です。雇用期間中に対象者の適性を見極められるので、採用ミスマッチは未然に防げます。雇用助成金として最大4万円(条件によっては増額もあり)受給できるのもコスト面を考えると大きなメリットです。トライアル雇用助成金を効率よく活用して、自社に適合する魅力的な人材を探しましょう。

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