解体工事の見積りに計上される主な4項目や費用相場などを解説!

解体工事 見積り

家の建て替えを考え始めると、併せて解体工事のことも考えなければいけません。その場合、解体工事について業者へ見積りを依頼することになります。いくつかの業者へ依頼する場合、その見積り内容が適切かどうか自分自身で見極められる知識を持っておくと便利です。本記事では、見積書の見方はもちろん、どのように見積金額が計上されるかについて詳しく解説していきます。

解体工事の見積りに計上される主な4項目

見積書に計上される項目は、以下の4つです。

  • 建物取壊費(解体費とも呼ぶ。建物を取り壊すための費用)
  • 廃棄物処理費(解体することで発生する廃棄物の処分代)
  • 付帯工事費用(足場の設置やブロック塀の撤去など、メインの解体工事以外で発生する費用)
  • 諸費用(上記以外にかかる経費。重機の運搬にかかる費用、役所への届け出にかかる費用がこれに当たる)

解体工事の費用相場や計算方法

解体工事の費用は、業者に計算してもらうことが多いですが、自分でも計算方法を知っておくと便利です。それぞれの費用についての計算方法を紹介していきます。

解体工事の費用相場の概算

以下の費用についての計算方法や相場を紹介していきます。

  • 建物取り壊し費用
  • 廃棄物処理費用
  • 付帯工事費用
  • 諸費用

建物取り壊し費用

一般的に、建物の取壊費用は、以下の方法で計算します。

坪単価×延べ床面積

1坪当たりの費用に、建物の延べ床面積を掛けて計算されます。坪単価は建物の構造や業者によって異なるため注意してください。
坪単価の相場は以下の通りになります。

  • 木造建物の坪単価(3万円から)
  • 鉄鋼造建物の坪単価(4万円から)
  • 鉄筋コンクリート造建物の坪単価(5万円から)

廃棄物処理費用

廃棄物処理費用は、㎡あたり15,000円から40,000円が目安となります。トラックに積んだ量で計算する場合は、4tトラック1台分の廃棄物で、60,000円から80,000円程度かかるため覚えておきましょう。

一般的な戸建て住宅を解体した場合、4tトラック5台分、もしくはそれ以上の廃棄物が発生します。

廃棄物は決まった方法で適切に処理しなければなりません。他社の見積りと比較して異常に安い場合は、不法投棄している可能性もあるので、十分注意が必要です。

付帯工事費用

本来の目的である解体以外の工事のことを、付帯工事といいます。付帯工事にはさまざまなものが含まれます。ここでは付帯工事のおおよその費用について紹介していきます。

  • フェンスや門扉の撤去(一式3万円前後の場合が多い)
  • ブロック塀の撤去(㎡あたり5,000円前後で計算することが多い)
  • 庭木の撤去(高さがある庭木の場合、一本15,000円から20,000円前後で見積もる)
  • 庭石の撤去(1tあたり10,000円前後の場合が多い)

他にもさまざまな種類がある付帯工事ですが、一般的に解体工事全体費用の10%から15%程だといわれています。しかし、ケースによって大きく異なるので、見積りの段階でしっかり確認しておくことが大切です。

諸費用

重機の回送にかかる費用や、役所へ届ける際に発生する費用のことをまとめて諸費用といいます。見積書の中の諸費用は、「一式」で記載されているのが一般的です。もし、他社の見積りと比べて、諸費用が極端に高すぎる、もしくは安すぎる場合は、その中の内訳を教えてもらうとよいでしょう。

倉庫や車庫などの解体工事の費用相場

住宅以外の解体工事を行う場合、住宅とは費用相場が異なるので注意しましょう。住宅以外の費用相場は以下の通りです。

  • 倉庫(木造)18,000円から23,000円(一坪あたり)
  • 倉庫(鉄骨)20,000円から26,000円
  • 土蔵 35,000円から45,000円
  • 車庫 15,000円から21,000円

上記は、解体費用のみの相場です。実際には、この金額に付帯工事費用が加算されま   す。

解体工事の見積りが業者によって異なる2つの理由

複数の業者に見積りを依頼したときに、業者によって金額が異なることがあります。その理由は以下の2つです。

  • 建物の構造・付帯物・環境によって異なる
  • 業者によって解体方法や設備が異なる

同じ解体工事でも、業者によって見積り金額に差が出る理由をこれから解説していきます。

建物の構造・付帯物・環境によって異なる

解体工事を行うときは、その工事に最も適した重機を使っていきます。建物の構造や環境によって使う重機は異なります。その重機を自社で持っている業者であれば、解体にかかる費用が安くなります。自社で持っておらずリースする場合は、見積りの中にレンタル費用も加算されるため、注意しましょう。

また、中には、解体工事に使うための足場や養生シートを持っていない業者もあります。その場合専門業者に足場を組んでもらう必要があるため、別途施工費等が発生します。自社で重機や足場を準備できる業者を選ぶことが、解体費用を安く抑えるためのコツとなります。

業者によって解体方法や設備が異なる

解体工事は、主に重機を使う場合と、作業員が手作業で行う手壊しという方法が用いられます。その業者がどちらの解体方法を選択するかによって、見積り金額は変わってきます。一般的に、重機を使って一気に壊す方法よりも、騒音などに配慮して進める手壊しの方が、費用が高くなります。

また、業者が産業廃棄物収集運搬許可証を所持しているかどうかも見積りに大きく関わってきます。所持してない業者の場合、所持している別の業者に頼むことになるので、別途費用が発生します。

解体工事の見積りに影響する6つのポイント

解体工事の見積りに影響するポイントについてお伝えしていきます。トラブルを回避するためにも、予め知識を持っていることが大切です。

地中障害物

見積書の中に地中障害物についての記載があるかどうかチェックしましょう。地中障害物とは、前に建っていた建物の廃材などです。事前調査では確認できず、実際の解体工事中に発見されることも多くあります。
地中障害物が発見された場合、業者に追加費用を支払うことで撤去してもらえます。しかし、業者が確認をとらずに勝手に撤去作業を行い、後から高額な撤去費用を請求してくることもあります。
そのため、見積書の中に、地中障害物が見つかった場合の対応についての記載があるかどうか、予めチェックすることが必要です。

アスベストの除去

見積書の中に、アスベストの除去についての記載があるか確認しましょう。アスベストの使用は、事前の調査では確認できず、解体前に分かる場合もあります。その場合、追加費用を支払って除去してもらわなければなりません。アスベスト除去にかかる費用は、使用量や範囲によっても大きく異なります。
見積書の中に、アスベストの使用が分かった場合の費用対応について、きちんと記載されているか確認してください。

室内残置物の処分

見積書の中に、室内残置物の記載があるかどうかチェックしましょう。解体する建物の中に、テレビやエアコンなどが残っていた場合、撤去するための追加費用が発生します。これらの対応について明確にしておかなければ、後ほどトラブルに発展する恐れもあります。残置物撤去についての費用対応が、見積書の中に記載されているかの確認もおすすめします。

解体工事以外に必要な人件費

人件費は、建物取壊費に含まれているのが一般的です。しかし、重機ではなく作業員の手作業によって手壊しを行う場合、作業員を増やすことがあります。また、人通りが激しい場所で工事を行う場合などは、別途ガードマンや誘導員を雇うこともあります。人を増やすことによって人件費は高くなるので注意しましょう。

産業廃棄物の処理

産業廃棄物の処理について適切な記載があるか確認が必要です。トラック1台分の廃棄物の量で計算する方法と、運搬費と処理費を別々で計算する方法があり、どちらの計算方法が用いられるかは業者によって異なります。

地域によって差もありますが、4tトラック1台分で60,000円から80,000円程度が目安となるので覚えておくとよいでしょう。この金額と比べて安すぎたり、高すぎたりする場合は注意が必要です。特に、安すぎる場合は、費用を安くするために不法投棄をしていることも考えられるため注意が必要です。

解体家屋の構造や立地条件

解体家屋の構造や立地条件についてきちんと説明があるかどうか確認します。まず、強度の強いもので作られた建物は、木造建物と比較すると解体費用が高くなりがちです。また、トラックや重機の搬入が難しい場所であったり、人通りが激しくガードマンを雇う場合は、その分費用が割高になります。このように建物の構造や立地によっても解体費用は大きく異なります。よい業者は、これらの条件を考慮した上で適切な金額を算出してくれます。

解体工事の期間

解体工事だけであれば、おおよそ1週間から2週間程度で終わることが多いです。しかし、解体工事を依頼する業者決めからスタートし、各種書類の届け出を行う期間を含めると、おおよそ2ヵ月程度で見積もっておくと安心です。
天候不良等で解体工事が行えない場合や、重機を使用せず作業員の手壊し作業を行う場合などは、期間が伸びてしまうこともあるので注意が必要です。

解体工事の見積りを見極める方法

複数の見積りを依頼した場合、どの見積りが1番適切か見極める必要があります。
最も重視したいポイントは、費用の記載方法です。

よい見積もり

よい見積書というのは、費用が項目ごとに細かく記載されています。ざっくりではなく詳細な金額が記載されていることで、各工程にどのくらい費用がかかるのかを把握できます。また、見積書以外に、工事内容の詳細やサービス内容などを添付してくれる業者は、よい業者である可能性が高いです。

悪い見積もり

悪い見積書は、細かい費用の記載がなく、ざっくりとした金額しか書かれていないものです。各工程にどの程度費用がかかるのかが把握できず疑問点が多いのが特徴です。また、地中障害物やアスベスト除去など、詳しく記載されていない見積書も注意してください。見積書は、費用を含め、なるべく詳しく記載されているものを選びましょう。

解体工事の見積りを業者へ依頼するときの注意点

見積りを依頼するときの注意点は以下の通りです。

  • 一括見積りは概算として考える
  • 見積り費用は税抜か税込か確認する
  • 空き家の解体やリフォームでは補助金制度を利用する

一括見積りは概算として考える

解体の一括見積りを依頼する場合は、あくまでも概算として考えてください。今はインターネットで簡単に一括見積りを請求できます。依頼すると、一度に複数の業者から見積りをもらえるため大変便利です。

しかし、実際の見積りは解体現場をきちんと調査した上で決まります。シミュレーションのみで計算された一括見積りとは金額が異なってくるので注意してください。インターネットの一括見積りは、おおよその金額を把握する目的として使用するのがおすすめです。

見積もり費用は税抜きか税込か確認する

見積書の金額を確認するときは、税込みか税抜きかを明確にする必要があります。大きな工事を行う場合、消費税金額だけでも高額になります。見積り金額を安く見せるために、税抜き金額を記載する業者もいるので、必ずチェックしてください。また、税抜きか税込みか明記してない業者も注意した方がよいでしょう。

空き家の解体やリフォームでは補助金制度を利用する

空き家を解体したり、リフォームをするときに補助金が利用できることがあります。これは、自治体によって異なります。
補助金を利用する場合、以下の条件を満たしていなければなりません。

  • 個人が所有している建築物である
  • 一年以上、居住の実績がない
  • 一戸建てもしくは併用住宅である

解体工事を行う自治体で、補助金制度があるかどうか事前に確認した方がよいでしょう。

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【まとめ】解体工事の見積りは項目を確認し適正な費用で依頼しよう

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