建設業でチラシを作るメリットやデメリットとは?チラシを作る方法についても紹介!

建設業界で集客を考えた時に思いつく方法の1つがチラシやDM(ダイレクトメール)です。しかしどうやって作ればいいのか、いったい値段はどれくらいなのか、そもそも素人に作れるものなのか、たくさんの疑問が生まれるのではないでしょうか。
この記事は

  • チラシの種類
  • チラシの値段
  • チラシの効果、デメリット
  • チラシを作るポイント
  • チラシを作る方法
  • 反響率を上げる方法

などチラシ・DM作成に二の足を踏んでいる方必見の内容となっています。最後までぜひお読みください。

建設業で使えるチラシの種類

チラシ・DM作成の前に、チラシを配布する方法の種類をお伝えします。
各方法に特徴がありますので、併せて参考にしてください。

ポスティング

まず1つ目の方法がポスティングです。各家庭のポストにチラシを配布する方法で、チラシだけに限らずパンフレットや冷蔵庫に貼ることができるマグネットなどポストに入るものであれば配布物の形は自由です。
ポスティングのメリットはターゲットを絞って宣伝ができる点です。人の手で行う配布なので、「老朽化の進んだマンション」や「築年数が長そうな戸建て」など需要がありそうな場所をピンポイントで狙うことができます。
デメリットはチラシを入れてほしくないと明示している家には配布ができない点です。無理やり行ってしまうとクレームに繋がり、逆効果にもなりかねません。またチラシの印刷やポスティングを外部に発注する際、一括で行ってくれる会社なら問題ありませんが、別々の会社に委託した場合はタイミングに注意が必要です。
費用はA4サイズで両面カラーのチラシを1万部、半径2km圏内で配布した場合で印刷費5万円、ポスティング費用10万円、合算して15万円くらいが相場です。

折込チラシ

2つ目は新聞の折り込みチラシです。折り込みチラシのメリットは新聞を購読する年齢層、つまりファミリー層や高齢層の目に留まりやすい点です。特に住居のリフォームや修繕の需要が高くなる世代には非常に有効的に働きかけてくれます。
デメリットは新聞を読まない世帯には情報を届けることができない点です。新聞購読者は若者を中心に最近減少しつつあります。20代、30代の若い家族向けに新築や分譲、注文住宅を販売している場合には効果は薄いでしょう。
費用は半径5km圏内で3万部配布すると15万円〜20万円が相場です。

郵送

3つ目はチラシを郵送で送る方法です。郵便物というと住所や名前がわからないと発送できないイメージですが、今はエリア単位、集合住宅単位で郵送することができます。以前のようにリスト業者から住所録を購入する必要がないので、その分予算を低く抑えることも可能です。
とはいえA4サイズのカラー印刷のものを1万部発送しようとした場合は印刷費で約8万円、郵送費で約40万円、合算して48万円と他のチラシ類とは比べ物にならないくらい割高なので、なるべくターゲットを絞り込み、発送部数を抑える工夫が必要です。

チラシにかかる費用

チラシにかかる費用を以下の表にまとめてみました。

媒体配布数エリア費用
ポスティング1万部半径2km圏内約15万円
折り込みチラシ3万部半径5km圏内約15万円~20万円
(印刷・ポスティング費合算)
郵送1万部物件、地域を指定約48万円
(印刷・配送料合算)

建設業でチラシを作るメリット

それではチラシを作るメリットとは何でしょうか。
まず1つ目は地域密着性があることです。チラシを配布するエリアを限定した場合、「◯◯商店の近く」や「✕✕在住の方」など、ローカル色を出すことによって、その地域の住民だからこそわかる説明の仕方で情報を提供することができます。また宣伝効果の大きい地域に配布すればより多くの顧客の獲得に繋がるでしょう。
2つ目はインターネットを使い慣れない高齢層に情報を届けられることです。高齢層は身体的な変化によるリフォーム需要が高いです。その分野での顧客を獲得しやすいと言えるでしょう。
3つ目は保存力の高さです。チラシは手元に保存しておけるので、何度も読み返すことができたり、持ち歩くことができます。割引情報やクーポンを記載することでより保存性を挙げることも可能です。

建設業でチラシを作るデメリット

メリットがある反面、チラシにはデメリットもあります。
1つ目は「伝えられる情報量に限りがあることです。 チラシは表裏使っても紙1枚か2枚分の情報量を掲載することしかできません。内容を絞り込み的を射た内容にする必要があります。
2つ目は限定した地域にしか情報を伝えられないことです。地域密着であることはメリットである反面デメリットの要素も持ち合わせていると言えるでしょう。
3つ目は制作、配布に時間と費用がかかることです。またその手間と費用のわりに採算が取れないことも少なくありません。

建設業でチラシを作る際のポイント5選

それでは次にチラシを作る時のポイントをお伝えします。ポイントは5つあります。対費用効果を上げるためにもしっかりポイントを押さえたチラシを作成しましょう。

チラシを作る目的とターゲットを明らかにする

まず1つ目のポイントは 「チラシを作る目的とターゲットを明らかにする」です。目的やターゲットを明確にしないと、集客効果の見込めない曖昧なチラシになってしまいます。目的やターゲットを定める際は「5W1H」の考え方を頭に入れておくと便利です。「5W1H」とは

  • Who(だれが)
  • Whene(いつ)
  • Where(どこで)
  • What(何を)
  • Why(なぜ)
  • How(どのように)

のことで、これに当てはると目的やターゲットを簡単に絞り込めます。

デザインソフトを使用する

2つ目のポイントは「デザインソフトを使用する」です。手書きのラフなデザインやレイアウトをそのまま印刷してしまうと、あまり目を引かず捨てられてしまうチラシになってしまいます。
デザインソフトには

  • PowerPoint
  • Word
  • Adobe Illustrator
  • Adobe InDesign

があります。特にPowerPointは無料のテンプレートも豊富で、デザインが初心者の人でも簡単にきれいなチラシが作成できます。

チラシの構成・文章を丁寧に考える

3つ目は「チラシの構成・文章を丁寧に考える」です。チラシ作成の際はチラシのラフレイアウトや伝えたいメッセージを文章に起こしておくなどの事前準備が大切です。実際のチラシのサイズを想定し、文字の大きさやバランス、写真やイラストの配置を大まかに決めておくとよいでしょう。また画像やイラストの用意をしておくとよりスムーズです。画像やイラストは自社オリジナルのものを準備してもいいし、素材集から購入したり、予算に余裕がなければ無料のものをダウンロードするのもありです。

チラシに複数価格を記載しない

4つ目は「複数の価格を記載しない」です。複数の価格が書いてあると、チラシを読んだ人はどれが正しい価格かわかりません。特に「地域最安値」を謳っているのに一番売りにしたい価格がわかりづらかったら狙った効果を得ることができなくなってしまいます。特に価格に強みがある工務店、リフォーム会社は価格の記載に十分な配慮が必要です。

チラシの効果を計測できるようにする

5つ目は「チラシの効果を計測できるようにする」です。なぜチラシの効果の測定が必要かというと、どの地域でどの様な反響があったのかがわかればさらに効果的な宣伝や営業活動が行えるからです。
しかしチラシは工夫をしないと集客効果を測定することができません。例を挙げるならチラシ1枚1枚に番号をつけ、番号ごとに地域分けをし、見学会などにチラシとプレゼントと交換するというやり方です。そうすることでどの地域での反応が良かったかを可視化でき、次の販促活動に繋げることができます。

建設業でチラシを作る方法

チラシを簡単に作る方法は2つあります。順番に説明します。

無料テンプレートを使用する

一番簡単にできるお勧めの方法は、無料のテンプレートの使用です。いろいろなサイトから無料のテンプレートがダウンロードできるようになっているので、好きなものをダウンロードし、文字や写真を入れ替えるだけで簡単にチラシが作成できます。一番のお勧めはPowerPointです。テンプレートの種類が2000種類以上あって非常に豊富な上に、図やテキストも自由に挿入できるので、よりオリジナリティの溢れるチラシになります。

チラシ制作業者に依頼する

チラシを作成する時間もない、人員もいない、ということならプロに頼むのも一つの方法です。チラシ作成会社におまかせしてしまえば、チラシを作る手間は劇的に省けます。ただ全てを任せっぱなしにしてしまうと、より効果的な集客は望めないかもしれません。プロにお願いする際も前述した5W1Hを明確に伝えましょう。また時間や人員を割かなくてもよくなった分、コストがかかります。かかった費用のわりに効果が薄かった、ということがないように十分に吟味しましょう。

チラシ配布後に反響率を高める方法

チラシはただ配布をしたら終わり、というものではありません。チラシにいかに反応してもらうかが大事になります。しかしチラシに「一戸建てを購入しませんか」「二世帯住宅にリフォームしませんか」というような文言を並べても、一足飛びに成約になる確率は極めてまれです。まずは見学会などに来てもらうことから始めて、次にどんな会社か知ってもらう、さらにどんな商品か見てもらう機会が必要です。
以下で最初のきっかけ作りのためにチラシの反響率を高める方法を説明します。

チラシ配布回数を増やす

チラシの反響率を上げる方法の1つ目はチラシの配布頻度を上げることです。人の記憶は一度見ただけではほとんど残りません。心理学者のエビングの実験によると、30分で4割、1日経つと7割消えてしまうそうです。しかし同じ情報を何度も繰り返し反復することで脳に記憶が定着し、徐々に忘れにくくなります。この原理を利用して、チラシを何回も配布することで記憶を脳に定着させれば、自ずと反響率の向上が見込めます。

同じ人に数回チラシを配布する

例えば最初に配ったチラシは目を通さず捨てられたとしても、2度3度と配るうちにいずれ目に留まり、タイミングが合えば見学会に来る可能性があります。つまり同じ人に配布する回数を増やせば反響率が上がる可能性があるというわけです。
実際チラシポスティング専門業者の記事では、1回のチラシ配布の反響率は0.01%〜0.3%だったものが、複数回に増やすと2%〜3%に上がるという結果が出たと記されていました。
テレビでも何度も同じCMが流れているように、宣伝を複数回行うのは理にかなっているということでしょう。

建設業でのチラシ配布は集客に有効的!

チラシは地域密着型で、狙ったターゲットにピンポイントで宣伝活動を行うことができます。またインターネットに疎い高齢層にとっては強い味方と言えるでしょう。
その反面、限定された地域にしか情報を発信できないことや費用面の高さ、対費用効果の低さなどのデメリットも見逃せません。
無料のテンプレートなどを使用してなるべく低コストでチラシを作成する、チラシの配布頻度を上げ、チラシを手にする機会を増やす、など反響率を上げる工夫をすることで、チラシを有効的に活用しましょう。