エクステリアの資格とは?エクステリアプランナーは取得すべきか徹底解説!

ビルや住宅などの建物の外観を彩る上で、エクステリアは欠かせません。エクステリアに手間暇を注いでいるかで建物のイメージは大きく異なります。そのため建設会社や建築会社を経営する中で、エクステリアに力を入れているという方も少なくありません。
そんなエクステリアをどのように作り上げるかを考えるのが、エクステリアプランナーです。この記事ではエクステリアプランナーの仕事や資格について解説します。エクステリアの専門家の育成や採用、エクステリアプランナーを目指したいという方はぜひご覧ください。

エクステリアプランナーとはどんな資格?

まずはエクステリアプランナーについて解説します。エクステリアプランナーとは日本エクステリア建設業協会(JPEX)によって1996年に定められた民間資格です。エクステリアプランナーの資格は、外構全般の設計と工事管理に関する専門的な知識と技術を持つと認められた人に与えられます。
エクステリアプランナーの資格には1級と2級があり、それぞれ5年ごとの更新制です。2級は誰でも資格試験を受験できますが、1級は実務経験や他の資格など受験資格があります。環境整備のためにエクステリアプランナーの需要は高まっているため、1級のエクステリアプランナーは今後重宝される資格です。

エクステリアプランナーの資格を取得して得られるメリット

そんな需要も高まっているエクステリアプランナーの資格は、造園会社などで働きたいという方にとってはぜひ取得しておきたい資格です。誰でも受験できる2級の資格は、エクステリアに関する実績や経験が無くても造園会社やエクステリア工事の会社に入社するための強力な武器となります。
1級の資格は2級よりも高度な知識と技術が必要なため、1級の資格を持っていれば相応の経験や知識があるとみなされる点がメリットです。より高い給与を与えられやりがいのある仕事を任されることもあるため、2級を取得したら1級を目指す方は大勢います。

エクステリアプランナーの資格試験について解説

社会的に需要も高く、造園会社やエクステリア工事会社などで活躍できるエクステリアプランナー。ここからはそんなエクステリアプランナーの資格について解説していきます。
資格試験の内容や2級と1級の違いについて詳しく解説していきますので、エクステリアプランナーについて知りたい方は是非ご覧ください。

2級エクステリアプランナー

まずは2級エクステリアプランナーの資格試験から解説します。2級エクステリアプランナーの資格試験は年に1回、毎年11月に行われます。申し込み期間は毎年6月下旬から8月下旬で、合格発表は試験の翌年の1月です。
2級エクステリアプランナーは受験資格がありません。そのため申し込めば誰でも受験可能です。試験は午前の学科と午後の実地に分かれており長丁場となります。そのため、試験勉強はもちろん受験に耐えうるスタミナも必要です。合格には学科と実地それぞれで60点以上必要なため、学科か実地で必要な知識をしっかり身につけなければいけません。

1級エクステリアプランナー

続いて1級エクステリアプランナーの資格について解説します。1級エクステリアプランナーの資格試験を受験するには2級エクステリアプランナーの資格と3年の実務経験が必要です。もしくは造園や土木に関する国家資格を持っている人でなければ受験できません。
1級と2級では試験日が若干異なりますが、申し込み期間や合格発表の日程は同じです。1級の場合午後の実地試験が長いため、2級よりもさらに時間がかかります。求められる知識も基礎的な部分が多かった2級に対して、より専門的な知識や技術になります。1級を取得すると携われる工事の幅も広がるため、2級を取得したらぜひ1級の取得を目指しましょう。

受験科目

エクステリアプランナーの資格試験は先ほども解説した通り、午前中の学科と午後の実地に分かれます。午前中の学科試験は以下の9科目(2級の場合7科目)から合計50問出題されます。

  1. エクステリア概論
  2. 法規
  3. プランニング
  4. 構成部材
  5. 植栽
  6. 構造
  7. 原価管理
  8. 工程管理
  9. 施工

構造と施工は2級では出題されない範囲のため、1級を受験する際は特に事前勉強が重要な部分です。
午後の実地試験は1級と2級で内容が大きく異なるため、それぞれでしっかりと事前勉強をしなくてはいけません。特に1級では図面を3つ書かなくてはいけない為、試験時間内に書き終えるために事前準備が重要となります。

試験の合格率

1級と2級で試験内容も異なるエクステリアプランナーの資格試験ですが、多くの方が気になるのは合格率です。エクステリアプランナーの資格試験の合格試験は1級と2級で異なり、内容が易しい2級の方が合格率は高めとなっています。
近年の合格率は2級が70%から80%の間で、1級は50%前後です。エクステリアプランナーと同様に外構に関する国家資格である造園技能士の合格率は2級で40%前後、1級で25%前後です。そのため、国家資格と比べると合格率は高めと言えます。

エクステリアプランナーの仕事とは?

需要が高まっているエクステリアプランナーですが、ここからはエクステリアプランナーの仕事について解説します。
エクステリアプランナーの仕事は、一言で言えばエクステリアの設計と施工管理です。クライアントの要望に応じてエクステリアのプランを作成し、金額の見積もりを行います。プランの作成には近隣との調和や周辺環境との兼ね合いもあるため、現地の環境調査も欠かせません。
調査や打ち合わせとプランの作成を重ね、プランが決定したらエクステリアの施工管理になります。施工までに材料の決定などもあり、エクステリアづくりの全てにエクステリアプランナーは携わります。

エクステリア関係の方にお勧めのその他の資格

エクステリア関係のお仕事をする上で役立つ資格は、エクステリアプランナーだけではありません。ここからはエクステリア関係のお仕事をする方におすすめの資格を解説します。
解説する資格はエクステリアだけでなく他の建設工事や建築工事にも役立つため、取得して損をすることはありません。ぜひ取得を目指してみてください。

2級造園施工管理技士(国家資格)

1つ目のおすすめ資格は「2級造園施工管理技士」です。2級造園施工管理技士は公園や庭園、緑地の工事を管理する資格となります。個人宅の庭園というのは減少傾向にありますが、近年では都市計画で街中の緑を増やすことが増えているため、需要が高まりつつある資格です。
造園管理技士資格は2級から実務経験が必要なため、誰でも受けられるわけではありません。しかし国家資格のため、2級造園管理技士資格を持っているだけで一定の知識と技術があると認められます。2級造園管理技士資格は他の管理技士資格より保有者が少ないため、取得すれば他の工事業者と差別化することも可能です。

2級土木施工管理技士(国家資格)

2つ目のおすすめ資格は「2級土木施工管理技士」です。土木施工管理技士はさまざまな現場の管理を行える資格です。道路や橋梁、港湾に河川など活躍の場は多く、土木施工管理技士は土木工事のスペシャリストと言えます。
土木工事のスペシャリストである2級土木施工管理技士が在籍していれば、会社が建設業許可を取得可能です。そのため建設業許可が必要な工事にも携われるようになり、仕事の幅が大きく広がります。土木施工管理技士資格も造園管理技士資格同様に実務経験が必要ですが、取得すると工事の幅が広がるため取得をおすすめします。

エクステリアの資格を取得して仕事の幅を広げましょう

街や住宅の緑化には、エクステリアプランナーの仕事は欠かせません。美しい庭園や公園を整備するという仕事は、達成感があり多くの人を癒すことに関わる重要な仕事です。資格試験も2級であれば受験資格もないため、誰でも挑戦できます。
建設業や建築業に携わる方は、この記事を参考にエクステリアについて検討を重ねてみてください。