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持続可能な開発目標であるSDGsへの取り組みは企業、個人問わず重要な役割となってきています。
しかし、なかには
- 「SDGs」は聞いたことがあるけど実際に何をすればいいのかよく分からない
- 建設業界でも取り組める目標を知りたい
- 実際の企業の取り組み事例を知りたい
このようなに考えている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、建設業界の企業で取り組みやすいSDGs11の目標である「住み続けられるまちづくりを」の取り組み事例を詳しく紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
SDGs11の目標「住み続けられるまちづくりを」とは?
SDGsの11では、「住み続けられるまちづくりを」を目標にしていますが、そもそも「住み続けたいまち」とはどういった街なのでしょうか。
住み続けたいまちとは、電気やガスなどのライフラインや交通、病院、学校などが整備され、商業施設なども集まり経済活動の基盤をになっている都市のことを指すでしょう。
こうした都市は人々にとって快適な生活環境になります。そしてこのような生活環境には人々が集まりやすくなります。
一方で、スラムと呼ばれる極貧層が住む地域や、都市部に人々が移住することによって起こる農村地域の過疎化などの問題は今も進んでいます。
そのため、このような問題点に向き合い全ての人々が快適な生活を送れるように生活基盤を作ることが、住み続けられるまちづくりとなるのです。
国内企業の取り組み事例9選
具体的にはどういった取り組みをすれば、住み続けられるまちづくりができるのでしょうか。
住み続けられるまちづくりに対して取り組みを行っている国内企業はたくさんあります。
今回は9つの事例を参考にみていきましょう。
相羽建設株式会社
住み続けたいまちづくり1つ目の事例は相羽建設株式会社です。
こちらの会社では、エネルギーの消費を少なく快適に暮らせる温熱性能や地震などに備えた耐震性能に加え、日々変わっていく暮らしに合わせられる耐久性と変化に対応することを大切にした家づくりを大切にしています。
日々の生活に必要不可欠な家ですが、暮らしが変わっていく度に何度も買いなおすわけにはいきません。
こうしたときに合わせられる柔軟な暮らし方ができる家だと安心して長く快適に住み続けられます。
三菱電機株式会社
住み続けたいまちづくりの事例2つ目は三菱電機株式会社です。この企業ではIT技術を駆使し、都市や人々の暮らしに安心や安全性、また快適性を提供しています。
例えば、置き忘れ探知やふらつき探知などがあります。置き忘れ探知とは、一定以上の時間を同じ場所に置かれたものを探知するもので、ふらつき探知は動線を解析し不自然にふらついている人を探知するものです。
また他にも人属性探知といって車いすを押している人などあらかじめ学習した人の属性を探知することもできます。
さらに、自動運転技術など様々な取り組みをしています。
こうした取り組みは、障がいなどハンデを持っている方も健常者も変わらず平等に住みやすい街になるようなまちづくりに貢献していると言えるでしょう。
大和ハウス工業
住み続けたいまちづくりの事例3つ目は、大和ハウス工業です。この企業では昭和40年頃から平成10年頃までに開発した郊外型住宅団地をネオポリスというものなどに再耕する「リブネスタウンプロジェクト」を進めています。ネオポリスとは、新しい都市という意味で、過去に開発した大規模団地がニュータウンとして命名されたものです。
こうした過去のものを今現在そして未来に繋げる活動は、住み続けたいまちづくりが大きく前進することでしょう。
Yahoo!株式会社
住み続けたいまちづくりの事例4つ目は、Yahoo!株式会社です。Yahoo!では人々が場所や時間を問わずに災害情報にアクセスできるように、地域の自治体などと連携し、タイムリーな災害情報の提供をしています。
災害協定では、災害時にタイムリーな災害情報を人々に伝えることを目指しており、各自治体との協定締結を進めているのです。
自治体からの災害情報や、自治体が指定する避難所や避難場所等の情報など様々な情報をYahoo!が集約・整理して提供しています。家族が住んでいる地域なども確認でき、利便性と安心感があります。
ファミリーマート
住み続けたいまちづくりの事例5つ目はファミリーマートです。コンビニとして知名度の高いファミリーマートですが、実は指定公共機関として登録されています。指定公共機関とは、国や地方団体と協力して国民の保護をする機関のことです。
ファミリーマートは、指定公共機関として士官防災業務計画の策定から、災害予防や応急対策、復旧などにおいて重要な役割を果たしています。このように災害時でも人々の安全、安心を守るための取り組みを行っています。
株式会社プロジェクトデザイン
6つ目は株式会社プロジェクトデザインの事例です。この会社ではSDGsや地方創生に関する行動を行っています。
地方創生とは、東京一極集中を是正し、地方の人口減少を止めるため、日本全体を活性化させるための行いのことです。
その地方創生を具体的な行動に繋げるビジネスゲーム「SDGs de地方創生」を開発し、提供しています。
自分たちの得意分野からSDGs11の目標達成のために行動し、また他企業にも取り組みやすくするというきっかけ作りに貢献してると言えるでしょう。
東日本積水工業株式会社
7つ目は東日本セキスイ工業株式会社の事例です。
こちらの企業は、事業活動を通じて、社会に貢献することを大切にし、また、この行動によって地域とともに発展することを目指しています。
例えば、玉村町や羽生市と災害協定締結を結び、上下水道施設などに大きな被害が出た場合には早急に復旧対策を実施するとしています。
他にも、境南中学校の職場体験や、伊勢崎工業高校の就業体験など子供たちの学びの場を提供するなど社会に寄り添うさまざまな活動をしています。
Panasonic
8つ目のPanasonicの事例では、誰もが自分らしく過ごせるサステナブルな共生社会の実現を目指しています。サステナブルな社会とは、まさにSDGsが目指す持続可能な社会を意味します。
PanasonicはCSRの取り組みとして貧困の解消、環境活動、学び支援を軸に活動しています。例えば福島県の復興支援活動として、福島県とパートナーシップを結び魚を中心として社員食堂で提供するなど行っています。
三井住友銀行
9つ目の三井住友銀行の事例は、誰もが経済的繁栄と幸福を享受できる社会をつくり、将来の世代に受け渡すことを目指しています。
例として、兵庫県の小学校4年生から6年生を対象とした銀行の業務を体験できるイベントを行うなど、お金や銀行について楽しく学べる場を提供していました。
こうして、将来を担う子どもたちが、楽しく学べる場を提供するのは地域の活性化につながり、住み続けられるまちづくりにつながります。
自治体の取り組み事例4選
さて、ここまでは企業の取り組みをご紹介してきました。
次に、自治体の取り組みを4つ紹介していきます。。
岡山市京山地区
岡山県の岡山市京山地区では、環境教育から持続可能なまちづくりの取り組み事例として、観音寺用水「緑と水の道」というものがあります。道路の整備などを行い、緑と水を生かした空間を街のなかにつくることに成功しました。
これによって緑や自然を守るだけでなく、市民の憩いの場や子どもたちの学習の場としての機能も果たしています。
宮城県東松島市
宮城県東松山市では、復興の森・癒しの森創生事業というものがあります。この事業では、集団移転先団地の後背丘陵の森を教育や医療と連携した活動の場として利用しています。
また、沿岸津波監視システム導入事業として、自立電源を備え、無線通信が可能な沿岸津波監視システムを整備し、防災・減殺効果の推進を図っています。
また、東松島型地域住宅「つながるYeah(家)!」という超高齢化社会対応型モデル住宅、地元工務店との協働、地場産材の活用等も視野に入れ、地域経済の活性化を図るなどさまざまなことに取り組んでいます。
東京都大田区
東京都大田区を中心に活動している「ユースコミュニティー」は、経済的理由で学べる場所が少ない子供たちに、勉強の機会や居場所をつくるなどの活動をしています。こちらの事例は、企業や自治体ではなく団体で行っているものです。
学ぶ機会を作ることは子どもたちの居場所をつくり、まち全体の教育水準を高めることにもつながります。その結果、長く住み続けられるまちづくりにもつながるでしょう。
都内には、「森づくりフォーラム」という団体も活動しています。この団体も全国に4,000以上存在する非営利団体と協力して、「森とともに暮らす社会」を目指して日々、活動しています。
梅丘1丁目町会
梅丘1丁目町会は町内会としてSDGs目標達成のための活動を行っています。
梅ヶ丘駅の近くには商店街があり、お祭りなどのイベントが毎年多く開催されています。
そんな中、梅丘1丁目町会では、防災や見守りなどを通じて「まちの安全」を守る活動を行っています。近年、家族で引っ越してくるひとが増えてきたことをきっかけに、このようなまちを守るために活動を始めました。また、引っ越してきた若者向けにホームページやSNSなどでも情報発信をするなど工夫をされています。
世界の取り組み事例3選
次は、世界が行っている取り組みに目を向けてみていきましょう。ここではイギリス、ベルギー、ドイツの事例を紹介します。
イギリス
イギリスは、歩行者・自転車向けの道路整備を行っています。具体的には、歩行者や自転車、自動車が安全に利用できる交差点、環境情報適応反応型交差点を開発しました。
この交差点は滑り止めが施されたLEDスクリーンでできており、時間・気候・温度にかかわらず道路の標識や色を表示することができます。
また交通量の多さによって横断歩道のままにしておいたり、横断歩道の横幅をひろげたりと、臨機応変に利用ができ、安全に通行できるようになっています。
ベルギー
ベルギーでは、パッシブハウスと呼ばれる省エネ住宅基準を満たす家があります。
パッシブハウスとは、ドイツパッシブハウス研究所が規定した性能認定基準を満たす省エネルギー住宅のことです。この住宅は外気が入りにくく、高断熱に加えて太陽光発電や地熱発電設備を活用しており、省エネに向けてさまざまな方法が使われています。
ヨーロッパの中でも人口密度が高いベルギーのアッセという地域では、住宅が多く建っているため子どもが遊べる公共施設があまりないのが問題でした。そのため、家と遊び場を融合したものを合わせたパッシブハウスをつくりました。
パッシブハウスの住宅自体はベルギーの太陽と土地の特徴をふまえて、日光を効率よく室内に取り入れられる構造になっているため、自然の力を最大限に活用できるエコなつくりになっています。
ドイツ
ドイツでは、大手電機企業シーメンスとドイツ鉄道が共同して、水素をエネルギー源とする電車の試験運行を行うことを発表しています。
この試験走行は「H2goesRail」と呼ばれており、来年2024年から1年間バーデン・ビュルテンブルク州で実施されます。
個人でもできること
それでは、私たち個人でもできることはなんでしょうか?
以下に私たちでも実践できることをまとめましたので参考にしてみてください。
- 自分たちが住んでいる地域について知る
- 地域活動に参加してみる
- 防災対策をしっかりと行う
自分が住んでいる地域のことについてまずは知る
まずは、自分たちが住んでいる地域はどんな問題があるかを知ることから始めましょう。
地域について知るために、まずは公共の場所に行ってみる、自然災害などで避難する場所を家族と確認するなど今日からできることもたくさんあります。
なので、小さな自分たちに今からできる「地域を知る」ことから始めてみてはいかがでしょうか?
地域の活動に参加してみる
また、地域の活動に参加してみるのもいいでしょう。
町内会での取り組みなどに参加するなど、まずは自分が実践できることから少しずつ活動の幅を広げていくことがオススメです。
防災対策をしっかりと行う
他にも、防災対策をしっかりと行うのもできることの1つです。
防災訓練に参加できずとも、避難ルートを確認しておく、万が一のときの避難グッズを準備しておくなどできることはさまざまあります。
ぜひ、身の回りからできることをやってみてください。
建設・建築業界でできるSDGsとは?企業の取り組み事例も紹介
【まとめ】「住み続けられるまちづくりを」の実現に向けてさまざまな企業が活動している!
今回はSDGs11の「住み続けられるまちづくりを」の実現に向けて一体、何ができるのかをテーマに企業や地域、世界中で行われているさまざまな活動事例をご紹介しました。
それぞれ自分たちの得意分野を生かして行っていることがわかりました。
なので、今後SDGs11「住み続けられるまちづくりを」の実現に向けてまずは自分たちの専門分野から行動を起こしてみてはいかがでしょうか?
あなたの参考になれば幸いです。
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