塗装工の仕事とは?仕事内容ややりがい・平均年収なども解説!

塗装工の仕事は、建設業においてニーズの高い職業です。塗装工というと、住宅の外壁などに塗装を行うイメージが強いかもしれませんが、実際には住宅だけでなく自動車や重機、家具など、ありとあらゆるものが塗装の対象となります。また、塗装とは単に表面の色を塗るだけでなく、防水や断熱、耐火、紫外線対策など、様々な役割を担っており、ものを作るうえで大切な工程です。この記事では、塗装工の仕事内容ややりがい、平均年収などについて詳しく解説します。

塗装工の種類とは?

塗装工の代表的なものとして、建築塗装工と板金塗装工の2種類があります。ここではそれぞれの仕事内容について解説します。

1:建築塗装工

建築塗装工の仕事内容とは、建設現場において建築物の表面に塗装処理を施すことです。丁寧な塗装による見た目の美しさという要素が重要になるため、繊細な作業が得意な人に向いている職業といえるでしょう。また美しさだけでなく、塗装を通じて防水を行ったり、建物の耐久性を上げるといった目的もあるため、建築工事において非常に重要な役割を担っています。繊細さや丁寧さが必要とされる一方、屋外作業が中心であり、中腰などきつい体勢での作業なども多くあります。建築塗装工は体力に自信がある人にも向いている職業といえるでしょう。

2:板金塗装工

板金塗装工の仕事内容とは、自動車やバイク、電車など、車両の金属部分に塗装処理を施すことです。塗装のみに限らず、傷やへこみなどの修復作業などを行う場合もあります。そのため、自動車やバイクなどの知識が必要とされるほか、板金技術や金属の知識なども重要です。

塗装工の仕事のやりがい

仕事のやりがいは、仕事を続けるための大きなモチベーションとなります。ここでは塗装工の仕事を通じて得られるやりがいについて解説します。

1:建物において目立つ箇所の施工に携われる

塗装は建物の表面に施されるものなので、塗装の仕上がりが建築物全体の仕上がりに直結するうえ、表面の色彩や質感といったデザイン性を左右する重要な役割を担っています。自分の仕事が多くの人の目に触れ、重要な工程に携われるということは、大きなやりがいや満足感につながるでしょう。

2:成長を感じやすい

塗装技術は一朝一夕では身に付けられない専門技術といえます。塗料をムラなく塗るということだけでも非常に難しいうえ、リフォームなどの現場では、元の外壁の色と違和感が生まれないよう、微妙な調整をしながら塗装を行っていくため、高い技術力が必要とされます。しかしその分、技術の向上が目に見えて分かるため、自身の成長を感じやすい仕事ともいえるでしょう。

塗装工の主な仕事内容

塗装工の仕事というと、色や塗料を塗るイメージが強いかもしれませんが、実はそれ以外にも様々な仕事があります。ここでは、塗装工の主な仕事である、①色彩設計 ②塗装作業 ③施工計画書作成 ④塗膜検査 について1つずつ説明します。

1:色彩設計

色彩設計とは、建物の素材に合わせて適切な色合いを決定する作業です。仕上がりの印象を左右する重要な工程です。

2:塗装作業

建築塗装の場合、いきなり塗料を塗るのではなく、下地を塗ります。次に、塗装するもののサイズや素材に合わせて、ハケやヘラ、スプレーなどの道具を使い分けながら色を塗ります。塗膜の厚みを出すために中塗りを行い、仕上げとして上塗りを行って終了です。リフォームの場合は、既存の外壁をはがしたり、外壁の汚れを落としながら色を塗るため、より難易度が上がります。
また板金塗装の場合、まずは板金の凹みを叩いて補修したり、パーツの修理や交換を行います。その後、建築塗装と同様にもとの色味に合わせて下地や中塗り、上塗りなどを行います。凹みの補修やパーツの修理などを行う板金の工程と、もとの色味に合わせた色を塗る塗装の工程で、異なる担当者が行うこともあります。

3:施工計画書

塗装作業にかかる日数を算出し、工事を滞りなく行うため、塗装内容や塗装計画をまとめます。この施工計画書の作成も、スムーズに作業を進めるために重要な仕事です。

4:塗膜検査

塗装作業が完了した後、塗膜の厚みを測定し、塗膜の状態を検査するのが塗膜検査です。塗膜部分が外壁を劣化から守るため、塗料がしっかりと塗れているかを確認します。塗膜がきちんと形成されていない場合は施工不良となってしまうので、施工不良を防ぐためにもこの検査が重要となります。

塗装工の平均年収

求人情報の一括検索サービスである求人ボックスによると、塗装工の正社員の平均年収は377万円です。厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査では、パートタイマー等を除いた一般労働者の年収が311万円であることから、塗装工の平均年収は全国の平均年収を上回っているといえます。
注意すべき点としては、塗装工の派遣社員の平均時給は1,355円、アルバイトやパートの平均時給は1,059円であるため、派遣社員やアルバイトでは、平均年収を目指すことは難しいという点でしょう。
塗装工として高収入を目指すのであれば、正社員登用を狙う方がいいかもしれません。塗装工は技術力が重要視されるため、若い頃から高収入を目指すことは難しいと感じる方もいるでしょう。しかし、経験や実力を積むことで、平均よりも多い年収を稼げるようになります。

塗装工になる方法

塗装工の仕事は、未経験から始めることができ、経験を積みながら手に職をつけられる仕事です。求人サイトやハローワークを通じて求人情報を探し、応募することが一般的です。やる気があって体力に自信がある人であれば、誰もが挑戦できる仕事である点が、塗装工の魅力でしょう。

塗装工の仕事に役立つ資格

塗装工として必ず取得しなければならない資格はありません。しかし、取得することで自身の評価に繋がる資格はあるので、ここではそれらの資格について紹介します。
まずは、国家資格である「塗装技能士」です。塗装技能士は、塗装工としての技術レベルを証明するものであり、取得するためには実技試験と学科試験の両方に合格する必要があります。また、検定試験は「木工塗装作業」、「建築塗装作業」、「金属塗装作業」、「噴霧塗装作業」、「鋼橋塗装作業」に分かれており、それぞれ1級(上級技能者)、2級(中級技能者)、3級(初級技能者)があります。1級は実務経験が7年以上、2級は実務経験が2年以上必要です。
次に、「有機溶剤作業主任者」の資格も持っておくと便利でしょう。塗装現場では有機溶剤を使用することが多くありますが、労働安全衛生法では、有機溶剤を使用する事業において、現場責任者に有機溶剤作業主任者の資格を持つ者を設置しなければならないと定められています。この資格は、18歳以上であれば誰でも取得することができます。定められた講習会に参加し、最後の修了試験に合格すればいいため、比較的取得しやすい資格だといえるでしょう。

【まとめ】塗装工は壁の色を塗るだけじゃない!仕事内容ややりがいについても要チェック

この記事では、塗装工の仕事について紹介しました。塗装工は、単に壁の色を塗るだけではありません。対象に合わせて、使用する道具を変えたり、塗料を調整したり、塗り方を変えたりと、細やかな技術や丁寧な作業が求められる仕事です。塗装によって耐久性や防水性などを高めることもできるため、建築においては非常に重要な役割を担っています。肉体労働となるため、大変だと感じられる面もありますが、日々こつこつと技術力を高めていける塗装工の仕事は、やりがいや達成感も大きいでしょう。「手に職をつけたい」「やりがいのある仕事がしたい」と考える方は、塗装工の世界に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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