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土木業で独立・会社を興すときに必要になるのが名刺です。
名刺は、ただ作ればよいものではありません。
取引先に自分の情報を分かりやすく伝える必要があります。
今回は、土木業における名刺のメリットや、そのメリットを高めるためのポイントを解説します。
名刺を作る際に必要な情報などもお伝えしますので、「名刺を作りたいけど作り方が分からない」とお悩みの方もぜひご覧ください。
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土木業で名刺を作るメリット
土木業で名刺を作ると、ふたつのメリットが得られます。
- 相手に安心してもらえる
- 問い合わせされやすくなる
どちらも土木業で仕事を得る際に有利に働くメリットです。
より効果的な名刺を作るためにも、まずは名刺があると得られるメリットを押さえておきましょう。
メリット1:安心感を与えられる
独立や会社を興してすぐのころは、自分の事業や技術を知る人はほとんどいません。
何もない状態で社会的な信用を得るのは、非常に難しいです。
しかし、名刺があれば取引先に自分の情報を伝えることで、安心感を与えられます。
自分の情報を積極的に教えることで、取引先がトラブルに遭遇したときなどにも連絡してもらいやすい状況を作り出せます。
うまくいけば、受注に向けた話し合いなどもスムーズに進められるでしょう。
また、日本では初めて仕事をする相手に、必ずといっていいほど名刺を渡します。
名刺がないと、常識的な行動ができない人間であると取られてしまうかもしれません。
名刺は、社会人としての信頼を勝ち取るために欠かせない道具といえます。
メリット2:問い合わせされやすくなる
名刺が効果を発揮するのは、渡したときだけではありません。
会った当初は仕事がなくても、後から必要になるのはよくあることです。
そのとき、連絡先の記載された名刺があれば、そこから問い合わせしてもらえます。
どんなに実力があっても、信用できない相手に仕事を任せる会社はほとんどありません。
挨拶とともに名刺を渡しておけば、それだけで同業他社と差をつけられます。
名刺は、仕事のチャンスを作るのにも役立つツールです。
土木業が名刺に記載すべき項目
名刺は、土木業で仕事をしていくうえで非常に役立ちます。
しかし、必要な情報が不足している状態では、満足に効果を発揮できません。
次の章では名刺に記載すべき項目の内容と、なぜその項目が必要なのかを解説します。
内容にしたがって必要な情報をメモすれば、名刺に必要な情報をまとめられます。
ぜひメモを作成しながらご覧ください。
会社名
まずは会社名を記載しましょう。
一人親方で屋号がある方は、屋号を記載してください。
会社名は取引相手に信頼・安心してもらうために必要な要素です。
目立つよう分かりやすい場所に記入しておきましょう。
会社名や屋号に特殊な感じや読み方を採用しているなら、ふりがなもふっておきましょう。
また、会社なら株式・合同・有限などの表記も忘れず記載してください。
取引の際は、名刺に書かれた会社名を用いて連絡するのが一般的です。
スムーズに連絡できるよう、会社名は名刺を見た時すぐに気が付けるように記載しましょう。
氏名
会社名同様、必ず記載すべき項目です。
どの名刺でも中心にほかの項目よりも大きく記載されている項目でもあります。
通常では本名を記載しますが、ペンネームのように仕事上使用している名称があるなら、そちらを記載する方もいます。
結婚などで名称が変わった場合、旧姓を名前の近くにかっこ書きで書き足しておくと親切です。
また、氏名もなじみのない感じや読み方をする場合は、ふりがなをふりましょう。
デザインも自分の名前が一目見てわかるようなものを採用してください。
肩書き
横型名刺なら名前の前か左上に、縦型名刺なら名前の上または右上に記載されている項目です。
名刺の形により記載する位置が異なる点にご注意ください。
肩書きは登記の内容や会社での立場により異なります。
登記の内容や会社での立場 | 名刺に記入する肩書き |
会社組織 | ・代表取締役 ・代表取締役社長 ・社長 |
一人親方 | ・代表 |
一人親方が雇い入れた従業員 | ・○○担当 ・○○総括 |
法人ではない一人親方は、代表取締役や社長などの肩書きは使えません。
肩書きを名刺に記入する際は、誤ったものを記入しないようご注意ください。
住所
これまでの項目と同じくらい重要なのが、住所です。
住所を記入しておかないと、「住所を隠すような後ろめたいことがあるのか」と疑われてしまいます。
取引先に不要な不安を与えないためにも、忘れず記入しましょう。
会社経営の場合は事務所のある住所を、一人親方の場合は自宅住所を記入するのが一般的です。
自宅住所を記入するのに抵抗を感じる場合は、以下の方法を取ってください。
記入する住所を町名までにする
名刺交換の際に「自宅を事務所として利用しており、プライバシー保護のため契約時に住所をお伝えします」と相手に伝える
資格
土木業で働くには、業務ごとに必要な資格があります。
所有資格を記載しておけば、どんな仕事ができるかを簡単に伝えられます。
許可番号などがあるなら、それもあわせて記載してください。
資格や許可番号を大量に記載すると、分かりにくい名刺になってしまいます。
デザインを決めるときは、仕事に必ず必要な資格や相手に強くアピールしたい資格だけに絞りましょう。
どうしても複数の資格を記載したい場合は、名刺の裏側を活用してください。
電話番号
依頼の連絡は電話でもらうことが多いです。
名刺には必ず電話番号を記載しましょう。
名刺には固定電話の番号を記入するのが一般的ですが、携帯電話の番号も加えている方もいます。
携帯電話の番号を入れると、24時間連絡が来る可能性があるため、仕事のチャンスを取るかプライベートの時間を取るかよく考えたうえで判断しましょう。
このほか、土木業は図面のやり取りもよく行います。
FAX番号があるなら、あわせて記載しましょう。
状況により、県や地域の外から連絡が来るケースも考えられます。
記載する番号は、すべて市外局番から記載してください。
SNSアカウント
最近は仕事の実績などをFacebookやInstagramで公開している方も多いです。
会社や事業専用のアカウントがあるなら、こちらもあわせて記載しましょう。
依頼先を探している取引先の中には、公式アカウントから得られる情報をもとに依頼先を吟味している方もいます。
SNSアカウントを伝えられれば、向こうから自分の実績をチェックしてくれます。
手間なく自分の実力をアピールできるチャンスです。
SNSアカウントがあれば、アカウントのない業者より有利に営業を進められます。
連絡先だけでなく、SNSアカウントも忘れず載せましょう。
メールアドレス
最近は電話だけでなくメールから依頼を受けるケースも増えています。
業務用のメールアドレスをもっているなら、電話番号の隣などに記載しておきましょう。
メールは曜日や時間帯を気にしなくてよい分、気軽に連絡できます。
また、やり取りの履歴が残るため、すれ違いや誤解が起こりにくいのも利点です。
図面などのデータもメールに添付すれば複数あるものも一気に送信できます。
アドレスがあるなら、忘れず記載しましょう。
ホームページ
施工を依頼する業者を選ぶ際、ホームページは最もよくチェックされています。自社ホームページがあるなら、そのアドレスも名刺に明記しておきましょう。最近はホームページへの誘導に、スマホで簡単に読み取れるQRコードを記載することもあります。
また、まだホームページを持っていない、という場合には早めに業者に制作を依頼しましょう。会社情報や実績などが確認できるホームページを持っていなければ顧客に不安を与えかねません。最近では月1万円もかからずにホームページが持てるサービスもあるのでそうしたものを活用するのもおすすめです。
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営業時間
事務所を開けている時間が明確な場合や、仕事とプライベートを分けたい場合は、営業時間も明記しておきましょう。
営業時間が分からないと、時間外に連絡してもすぐに折り返し電話をもらえると思われます。
何度も折り返しの連絡がない状態が続くと、不信感を持たれてしまいます。
営業時間が決まっているなら、はっきりと伝えた方が親切です。
なお、ここまでの内容をすべて記載すると、名刺の中がごちゃごちゃになるかもしれません。
そのような場合は裏面に記載するか、名刺を渡すときに営業時間を伝えておきましょう。
土木業で名刺を作る方法
名刺に必要な情報をまとめたら、いよいよ名刺の作成に移ります。
名刺を作る方法は二つあります。
- 印刷会社に依頼する
- デザイナーに依頼する
どちらもよい面と悪い面があるため、より自分に向いているほうはどちらか考えながら選びましょう。
名刺作りの主な方法と、依頼の仕方を解説します。
方法1:印刷会社に依頼する
印刷会社の中には、個人や会社の名刺作成を請け負っているところがあります。
いわゆる「普通の名刺」を作りたい場合は、印刷会社を使うのが一般的です。
印刷会社の中には、ネットで注文を受け付けているところがあります。
「名刺作成 オンライン注文」と検索すれば、さまざまな印刷会社のホームページがヒットします。
ホームページでは名刺のサンプルが公開されているので、その中から自分のほしい名刺に近いデザインのものを探しましょう。
ホームページで注文を受け付けている印刷会社の中には、テンプレートに必要な情報を入力するだけで名刺を作ってくれる機能を搭載しているところもあります。
簡単に名刺を作りたいなら、印刷会社のホームページを活用しましょう。
方法2:デザイナーに依頼する
「凝ったデザインの名刺を作りたい」などの要望があるなら、プロに依頼しましょう。
プロにデザインを依頼すると、以下のような特徴を名刺にプラスできます。
- 会社のロゴ
- 一人親方や従業員の似顔絵
- 飾り文字や特殊加工印刷
デザイナーを探す際は、クラウドソーシングやスキルマーケットがおすすめです。
これらのサービスを使えば、仲介サイトを通してデザイナーに名刺作成を依頼できます。
自分で一からデザイナー探しをしないで済むうえに、間に企業が入ってくれるため安心です。
デザイナー探しから開始するときは、仲介サイトのあるサービスを利用しましょう。
土木業で名刺の効果を高めるポイント
土木業で使う名刺の効果をより高めるには、いくつかのポイントを押さえたうえで作成する必要があります。
名刺の効果を最大限に高めるためのポイントも覚えておきましょう。
ポイント1:伝えたいことを明確にする
名刺を作るうえで重要なのが、「何を一番に伝えたいか」です。
土木業の場合は、会社名と氏名になります。
最低でも、このふたつの項目が相手の印象に残るように作りましょう。
名刺を作るときは、会社名と氏名をほかの項目より大きめに作りましょう。
デザイナーに依頼するときは、フォントデザインやサイズを確認したうえで依頼するとスムーズに話を進められます。
名刺の文字を目立たせるには、文字のデザインや大きさだけでなく余白も重要です。
文字が名刺いっぱいに詰まっている状態だと、非常に読みにくいです。
名刺を作成する際は、「どうすれば一目で伝えたい情報が伝わるか」をよく考えて作りましょう。
ポイント2:顔写真やイラストを入れる
名刺をより印象付けるには、一目で分かるような特徴を与えるのが有効です。
名刺には文字だけでなく、以下のような要素を盛り込みましょう。
- 顔写真
- 似顔絵
- 会社のロゴ
- イラスト
文字だけの名刺と写真や鮮やかなデザインが入った名刺では、後者の方がより印象に残ります。
印象に残ってもらえれば、後で問い合わせてもらえる可能性も高まります。
相手の心に残るようなデザインを盛り込んでください。
なお、ワンポイントのデザインを盛り込む場合も、文字と余白に注意しましょう。
QRコードや名刺の裏側なども積極的に活用し、分かりやすいデザインを意識してください。
ポイント3:標準サイズにする
名刺の標準サイズは、55×91mmサイズです。
このサイズは「名刺4号」と呼ばれており、名刺は基本的にこのサイズで作成されます。
文房具店などで販売されている名刺入れなども同じです。
名刺を作るときは、標準サイズを守って作成しましょう。
ときどき標準より大きなサイズで作ろうとする方がいますが、あまりおすすめできません。
標準より大きい名刺は専用の入れ物には入らないため、非常に邪魔です。
最悪の場合、捨てられてしまうこともあります。
どうしても情報量を増やしたい場合は、折ると標準サイズになる二つ折りタイプで作成しましょう。
ポイント4:フォント・余白を考慮する
名刺のデザインにおいて重要なのが、フォントです。
ひとつの名刺にたくさんのフォントデザインやサイズを採用してはなりません。
文字のデザインや大きさがバラバラだと、一瞬相手の目を引きます。
しかし、文字の形や大きさが統一されていない文章は、非常に読みにくいです。
結果、相手に読んでもらえなくなります。
名刺のフォントは1種類・サイズは3種類程度に押さえましょう。
読みやすい名刺には、余白も必要です。
小さい名刺の中に情報をみっちり詰め込むと、必要な情報を抜け出せません。
重要な項目である会社名と氏名が目立つよう調節しましょう。
土木業の名刺デザインの注意点
名刺を作る際は、フォントだけでなくデザインにも注目しましょう。
最後に、デザイン上の注意点をお伝えします。
注意点1:黒背景の場合
名刺を目立たせるテクニックのひとつに、黒バックに小さい白抜き文字を使う方法があります。
名刺は一般的なデザインだと白地が多いため、ほかと差をつけるのによい方法です。
便利なテクニックですが、注意点があります。
白抜き文字は6フォント以下のサイズは採用してはなりません。
文字がバックの色に負け、読めない状態になる可能性があります。
画面上できれいに見えても印刷時に読めなくなるケースもあるため、避けましょう。
デザインも太めのものを選んでください。
注意点2:文字が切れるデザイン
名刺デザインの中には、文字やロゴ・絵を余白ギリギリまで使う方法があります。
目を引くデザインですが、裁断時にずれる可能性があるため注意が必要です。
名刺の裁断は機械で行うためずれが起きても分かりにくいですが、発生しないわけではありません。
余白ギリギリに文字やデザインがあると、印刷が途中で切れる恐れがあります。
名刺を作るときは、内側3mmの部分に文字やデザインを配置しないようにしましょう。
どうしても余白を超えた配置にしたい場合は、ある程度ずれても問題ないデザインを採用してください。
注意点3:フチの印刷
印刷物を作る際、裁断する場所やサイズの目印を付けます。
これが「トンボ」です。
デザイナーなどに依頼する際、トンボの設定におかしな点がないか確認してください。
トンボの設定がずれていると、仕上がりに以下のようなトラブルが発生します。
- 名刺の淵などに印刷されていない余白ができる
- 端にある文字が見切れる
データなどで試作品を見せてもらったときは、余白3mm部分の背景や文字におかしなところがないか調べてください。
注意点4:読み取り機能
最近は、名刺を撮影してデータ化・管理できるアプリが広まっています。
取引先の中には、名刺読み取りアプリなどで管理しているところも多いです。
基本的にどの名刺も読み取れますが、ごくまれにアプリが反応しない名刺があります。
奇抜なデザインや英語表記の名前などは、読み取り機能が使えない可能性があるため、避けましょう。
デザインを考えるときは、読み取り機能の活用も想定したうえで検討してください。
注意点5:QRコードの大きさ
QRコードは、読み取り画面の近くにイラストやほかのコードがあると読み取れません。
また、小さいコードだと読み取れない可能性があります。
QRコードを掲載するときは、周辺のデザインや大きさにご注意ください。
QRコードは、20×20mmサイズを想定して作られています。
コードを入れたいときは、あらかじめ推奨サイズ分の余白が取れるようなデザインを考えましょう。
実際にデザインを作ったときに、実寸大で読み取れるかチェックしておくと安心です。
【まとめ】土木業で名刺を作って受注を獲得しましょう!記載すべき項目についても要チェック!
名刺は取引先に信頼や安心をもってもらうために必要な道具です。
土木業で仕事を始める前に、自分の名刺を作っておきましょう。
名刺はただ作れば効果を発揮するものではありません。
作成時のポイントや注意点をよく押さえて、効果的なデザインや内容を盛り込みましょう。
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