一人親方であれば知っておきたい!労災保険の特別加入時にかかる保険料を徹底解説!

労災保険に入っておくと何かあった時も安心です。しかし労災保険に関して、
「保険料の支払いはどうやっておこなうのだろう?」
「保険料以外に必要な費用はあるのだろうか?」
という疑問や悩みをもっている一人親親方の方もいるでしょう。
一人親方が労災保険に特別加入する際は手続きの上、費用の支払いが必要です。保険料の詳細が分からず、手続きが不安な方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は一人親方が労災保険の特別加入時にかかる保険料を詳しく解説しました。保険料以外に必要な費用も紹介しているので、ぜひ最後までお読みいただき労災保険の参考にしてみてください。
ツクノビ_建築建設業界特化の営業代行
※弊社の営業代行サービスであるツクノビセールスは、一人親方向けに「効果が出なければ全額返金プラン」が新たにスタートしました!お気軽にお問い合わせください。
※詳しくは⇧のバナーをクリック!!

労災保険の特別加入時にかかる保険料

一人親方が労災保険の特別加入時に必要なのは入会金、組合費、労災保険料の支払いです。入会金は初年度に1,000円、組合費は年間6,000円(ひと月あたり500円)、労災保険料は給付基礎日額により算出されます。

労災保険料

特別加入の労災保険の料金は事業ごとに定められた保険料率を保険料算定基礎額にかけて計算されます。
建設業の年間の保険料は、
給付基礎日額×365×保険料率(18/1000)
この式で計算した金額となります。次の表は厚生労働省の「特別加入制度のしおり(一人親方そのほかの自営業者用)」を元に、建設業に従事する一人親方の労災保険料をまとめてみたものになります。

給付基礎日額
A
保険料算定基礎額
B=A×365日
年間保険料
年間保険料=保険料算定基礎額×保険料率
建設の事業の場合
保険料率18/1000
25,000円 9,125,000円 164,250円
24,000円 8,760,000円 157,680円
22,000円 8,030,000円 144,540円
20,000円 7,300,000円 131,400円
18,000円 6,570,000円 118,260円
16,000円 5,840,000円 105,120円
14,000円 5,110,000円 91,980円
12,000円 4,380,000円 78,840円
10,000円 3,650,000円 65,700円
9,000円 3,285,000円 59,130円
8,000円 2,920,000円 52,560円
7,000円 2,555,000円 45,990円
6,000円 2,190,000円 39.420円
5,000円 1,825,000円 32,850円
4,000円 1,460,000円 26,280円
3,500円 1,277,500円 22,986円

(参考:「労災保険の特別加入」厚生労働省)

年間保険料(労災保険料+組合費)

年度途中に労災保険に加入した場合、下の表で給付基礎日額と加入月の交わる箇所が労災保険料になります。1ヶ月未満の端数がある時は1ヶ月に数えるようにします。加入には労災保険料と組合費、入会金の全てが必要なので注意しましょう。

給付基礎日額(円)
加入月
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
3,500 22,986 21,078 19,152 17,244 15,318 13,410 11,484 9,576 7,650 5,742 3,816 1,908
4,000 26,280 24,084 21,888 19,710 17,514 15,318 13,140 10,944 8,748 6,570 4,374 2,178
5,000 32,850 30,096 27,360 24,624 21,888 19,152 16,416 13,680 10,944 8,208 5,472 2,736
6,000 39,420 36,126 32,850 29,556 26,280 22,986 19,710 16,416 13,140 9,846 6,570 3,276
7,000 45,990 42,156 38,322 34,488 30,654 26,820 22,986 19,152 15,318 11,484 7,650 3,816
8,000 52,560 48,168 43,794 39,420 35,028 30,654 26,280 21,888 17,514 13,140 8,748 4,374
9,000 59,130 54,198 49,266 44,334 39,420 34,488 29,556 24,624 19,710 14,778 9,846 4,914
10,000 65,700 60,210 54,738 49,266 43,794 38,322 32,850 27,360 21,888 16,416 10,944 5,472
12,000 78,840 72,270 65,700 59,130 52,560 45,990 39,420 32,850 26,280 19,710 13,140 6,570
14,000 91,980 84,312 76,644 68,976 61,308 53,640 45,990 38,322 30,654 22,986 15,318 7,650
16,000 105,120 96,354 87,588 78,840 70,074 61,308 52,560 43,794 35,028 26,280 17,514 8,748
18,000 118,260 108,396 98,550 88,686 78,840 68,976 59,130 49,266 39,420 29,556 19,710 9,846
20,000 131,400 120,438 109,494 98,550 87,588 76,644 65,700 54,738 43,794 32,850 21,888 10,944
22,000 144,540 132,480 120,438 108,396 96,354 84,312 72,270 60,210 48,168 36,126 24,084 12,042
24,000 157,680 144,540 131,400 118,260 105,120 91,980 78,840 65,700 52,560 39,420 26,280 13,140
25,000 164,250 150,552 136,872 123,174 109,494 95,796 82,116 68,436 54,738 41,058 27,360 13,680

給付基礎日額

給付基礎日額とは原則的に労働基準法の平均賃金に相当する金額のことを指します。平均賃金は事故が発生した日以前3ヶ月間に労働者に支払われた金額の総額を、その期間の総日数で割った一日あたりの金額になります。
給付基礎日額は一般的な労働者の場合、収入に応じて算出されますが、一人親方の場合は算定する為の基準となる給料がありません。そのため一人親方自身の場合は自分で給付基礎日額を決定し、労働局長が承認します。上記の表から分かるように給付基礎日額は16段階あります。3,500円から25,000円と幅広いのは収入に合わせた金額を設定している為です。前年の収入を365日で割り、その金額に一番近い給付基礎日額を選択するようにするといいでしょう。給付基礎日額が低いと保険料も安くなりますが、休業(補償)給付額も少なくなってしまいます。間違いのないよう、適正な額を申請するようにしてください。

労災保険の特別加入時にかかる保険料以外の費用

労災保険の特別加入時には保険料以外の費用もかかります。どの項目が必要になるのか一つずつ見ていきましょう。

入会金・労災保険料・組合費

まず必要なのは入会金・労災保険料・組合費の3つです。前述したように入会金は初回時のみ1,000円、組合費は500×加入月数を支払います。労災保険料は決まった額ではなく、上記で説明したように給付基礎日額によって異なる金額を支払うようにします。

更新手数料

更新手数料の支払いは不要です。ただし一人親方が労災保険に特別加入する際は、毎年3月の期日までに次年度の労災保険料と組合費を納付しなければなりません。更新時の組合費については後の段落で説明します。

労災事故の手続き費用

労災事故が発生した際の手続き費用は必要ありません。加入先が書類を作成して、手続きをします。

脱退手続き費用

退会する際に脱退手続き費用は必要ありません。

組合員証再発行手数料

組合員証の再発行手数料は無料でできます。もし組合員証の変更や記載事項の訂正、紛失などがあれば、なるべく早い段階で加入先までその旨を連絡するようにしましょう。

団体加入割引の適用

2名以上のグループで申し込むと団体加入割引が適用できます。通常は1,000円の入会金が2名以上のグループで申し込むと団体加入割引が適用されて0円になります。

労災保険の特別加入の更新時にかかる費用

労災保険の特別加入を更新する際は、労災保険と組合費6,000円(次年度分)の支払いが必要です。更新の際には支払いを忘れないようにしましょう。

労災保険特別加入時にかかる保険料のお支払方法

保険料の支払い方法は一括払いもしくは分割払いから選べます。それぞれの支払い方法と注意事項も詳しく説明します。

分割払い(口座引き落とし)

初期費用を入金した後、労災保険料は分割払いにできます。分割払いでは保険料が預金口座から毎月引き落とされるようになります。分割払いを利用するには「預金口座振替依頼書」の提出が必要です。申込後に預金口座振替依頼書が送付されるので、記入して期日までに返送するようにしましょう。
初期費用は入会金、組合費、労災保険料(3〜4ヶ月分)の総額になります。労災保険料(3〜4ヶ月分)となっているのは、労災保険料は加入日によって3ヶ月分と4ヶ月分に分かれるためです。もし1〜10日までに加入した場合は3ヶ月分、11日以降に加入した場合は4ヶ月分となるので気をつけましょう。
口座の引き落としは毎月27日になります。ただし金融機関の休業日と被る場合は翌営業日になります。また初回の引き落としは加入日によって変わります。1日〜9日に加入した場合は加入月の翌月、10日以降に加入した場合は加入月の翌々月に引き落としされます。なお、引き落とし手数料は1回200円です。
残高不足で引き落としができない場合、指定の期日までに銀行もしくはコンビニにてお支払いください。もし期日までに入金が確認できなければ脱退になります。

一括払い(銀行振込・コンビニ払い)

一括払いは銀行振込もしくはコンビニ払いの利用でできます。加入申込書が確認でき次第、お支払いのご案内が郵送されます。(FAXでも送付可能です。)記載された期日までに銀行振込、もしくは払込用紙を持ってコンビニで支払いましょう。

【まとめ】一人親方は労災保険の特別加入時にかかる保険料を理解し、お得に加入しよう

いかがだったでしょうか。今回は一人親方の労災保険の特別加入時にかかる費用について解説しました。加入時にかかるものの中で、労災保険料は給付基礎日額によって算出されます。まずは自身の収入を元に給付基礎日額を選択し、年間保険料を確認するようにしましょう。今回の記事に掲載している年間保険料の表を参照すると分かりやすいと思います。また労災保険を特別加入する際には団体割引がお得です。通常1,000円の入会金が二人以上のお申し込みで無料になります。支払い方法にも一括払いと分割払いの二通りあるので、自分に合った方を選んでみてください。