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重機は解体現場には欠かせない機械の1つです。「重機にはどのような種類があるの?」「それぞれの特徴や機能が知りたい」「資格は必要なの?」とお悩みではないでしょうか?今回は重機のサイズや種類、必要な免許や資格について詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
解体工事に使う重機の構造
解体工事現場でよく使われている重機は油圧ショベルと言い、下記の3つの部位に分かれています。
- 本体=ベースマシン
- 作業装置=アーム・ブーム
- 作業具=アタッチメント
本体=ベースマシン
運転席がある本体の部分をベースマシンと言います。操作パネルや運転席がある部分が上部旋回体、その下には移動するための下部走行体があります。
作業装置=アーム・ブーム
アーム・ブームとは「アーム」という名前のとおり、人間の腕のように動かす部分を指します。肩から肘をイメージすると分かりやすいかもしれません。
操作を指示する場所が上記で解説したベースマシンであれば、アーム・ブームは指示に従い目的地まで曲げたり伸ばしたりする部分です。
作業具=アタッチメント
アタッチメントは人間の手先の部分を指します。アタッチメントは細かい作業が可能なため、運搬・掘削・切断などのさまざまな場面で使用されています。
解体工事に使う重機のサイズ
重機は下記のようにさまざまなサイズがあります。
- ミニサイズ
- 0.1㎡サイズ
- 0.15㎡サイズ
- 0.25㎡サイズ
- 0.45㎡サイズ
- 0.7㎡サイズ
それぞれの特徴を確認していきましょう。
ミニサイズ
重機のなかでもっとも小さいのがミニサイズです。全幅1m、全長が4mとコンパクトなため小回りがきき、道幅の狭い場所や入口の狭い場所でも作業が可能です。狭い場所や規模の小さい工事現場で活躍します。
0.1㎡サイズ
ミニサイズの次に小さいのが0.1㎡サイズです。「コンマイチ」や「ミニユンボ」とも呼ばれ、大型重機では通れない狭い現場での作業が可能です。全幅1m、全長4.5mとなっており、小回りが利くことや丁度いいサイズ感から多くの業者が使用しています。
0.15㎡サイズ
0.15㎡サイズは全幅1.5m、全長4.7mの油圧ショベルで、一般的な油圧ショベルより一回り小さく、小回りが利くのが特徴です。たとえば現場まで4トントラックしか走れない場合に、0.15㎡サイズであれば積んで行くことが可能です。使い勝手が良く重宝されるサイズと言えるでしょう。
0.25㎡サイズ
0.25㎡サイズは全幅2.2m、全長6.0mのもっともポピュラーな油圧ショベルで、多くの現場で使用されています。木造住宅の解体に適していますが、0.25㎡サイズを運ぶには大型のトラックが必要となるため、密集している住宅地や道幅の狭い現場には不向きと言えるでしょう。
0.45㎡サイズ
0.45㎡サイズの油圧ショベルは、全幅2.5m、全長7.3mとなり一般的なものと比べると大きいタイプです。木造住宅の解体で使用する機会はなく、鉄筋コンクリート造のアパートなどより大きな建物の工事で使用されています。パワーを必要とする工事向きと言えるでしょう。
0.7㎡サイズ
0.7㎡サイズは、全幅2.8m、全長9.4メートルに及ぶ大型の油圧ショベルです。車体が大きいため小回りは利きませんが、高さのある建物に適しています。
大型建物を解体するときに使う重機
大型建物を解体するときに使う重機は下記のとおりです。
- ロングアーム
- ツーピースアーム
- マルチブーム
上記で紹介した油圧ショベルよりもさらに大きな重機を紹介します。
ロングアーム
直訳すると「長い腕」となるロングアームは、一般的な油圧ショベルと比べてアーム部分が長いのが特徴です。高さが10m以上に及ぶため、アパートやマンション、公共工事などでよく使用されます。他の呼び方としてロングブーム、ロングリーチ、スーパーロングリーチなどがあります。
ツーピースアーム
ツーピースアームとは、アームの接合部分が2つある油圧ショベルのことです。その分高さが出せるため、ロングアームよりも高い建物の解体などに使用されます。約15m伸びるため、5階建てほどの高さがある建物でも十分作業できるでしょう。
マルチブーム
マルチブームは、どの油圧ショベルよりも高さが出せるのが特徴です。アームの接合部分が複数箇所あるため、40〜50mまでアームを伸ばせます。大型のビルやマンションの解体に重宝されます。
アタッチメントの種類・機能
アタッチメントの種類は下記のとおりです。
- フォーク(グラップル)
- カッター
- ブレーカー
- 大割・小割圧砕機
- バケットスケルトン
複数の種類があるため、作業内容によって使い分けることができます。
フォーク
フォークはグラップルとも言い、資材を挟むときに使用するアタッチメントです。建物の解体、資材の移動、選別するときに使用されます。
カッター
カッターもフォーク同様挟むタイプですが、刃がついてるので鉄骨やコンクリートを切断、圧砕することが可能です。見た目はペンチに似ており、主に鉄筋造やRC構造の建物に使用されます。
ブレーカー
金属の大きな筒状のようなもので、アスファルトや岩石、鉄筋などを簡単に粉砕することが可能です。別名ハンマーとも呼ばれ、道路工事や採石場などで活躍しています。
大割・小割圧砕機
大割・小割圧砕機はコンクリートなどをはさんで砕くアタッチメントです。大割はビルの解体などに使用され、クラッシャーと呼ばれます。小割はコンクリートを細かく粉砕する際に使用され、パクラーと呼ばれます。
バケットスケルトン
バケットスケルトンとはバケットの種類の1つで、側面や底面が網目状になっているものです。細かな土や砂利をふるい落とすことができるため、大きめの石などだけすくいたい場合やコンクリートの撹拌の際に活躍します。
解体工事の新しい重機
解体工事に使用される新しい重機を紹介します。0.1 + ツーピースアームは、0.1㎥サイズとツーピースアームの特徴を融合した油圧ショベルです。0.1㎥サイズの小ささと小回りの良さがあり、ツーピースアームのようにアームを伸ばすことができます。そのため、狭い現場かつ高さが必要な場合に重宝します。解体重機は進化しており、機能性や利便性がさらに上がっているのです。
解解体工事に使う重機を操作するために必要な免許・資格
事業者として重機を操作するためには、免許や資格が必要です。上述したとおり、さまざまなサイズやタイプがあるのでそれぞれに合わせた免許や資格を取得しましょう。具体的な免許や資格は下記のとおりです。
- 車両系建設機械運転技能講習
- 小型車両系特別教育
- 運転免許
車両系建設機械運転技能講習 | 学科試験と実技試験で合格すると、3トン以上の油圧ショベルの操作が認められます。 |
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小型車両系特別教育 | 受講すると3トン未満の油圧ショベルの操作が認められます。 |
運転免許 | 操作する油圧ショベルのサイズによって、普通・中型・大型の運転免許が必要です。 |
このように、使用する油圧ショベルによって異なります。オペレーターの技術力は解体現場において重要です。また、事故防止にもなるため、ベテランのオペレーターからコツを教わるのも1つの手段と言えるでしょう。
解体工事現場に重機が入れないときの対処法
解体工事現場に重機が入れないときの対処法は下記のとおりです。
- 手壊し解体を行う
- 小さい重機を使う
順番に解説します。
手壊し解体を行う
重機が入れないときの解体作業と言えば、まず手壊し解体が挙げられます。手壊し解体とは、チェーンソーなどを使用し手作業で解体をする方法です。解体する時間、解体後の処理時間など、重機での解体作業と比べると多くの時間がかかることがデメリットと言えるでしょう。
小さい重機を使う
小さい重機が入るスペースがあるのなら、小さいサイズの油圧ショベルを使用するといいでしょう。大きい重機よりも時間はかかりますが、手作業よりもパワーがあり時間短縮につながります。
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【まとめ】解体工事は現場に合わせて様々な重機を使い分けよう
解体工事の際に使用される重機にはさまざまなサイズや特徴があることがわかりました。解体作業を行う際や重機を購入する際は、それぞれの特徴を理解しておくことが重要です。解体現場に合わせてさまざまな重機を使い分けましょう。
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