解体工事の散水とは?大切な役割や水道代などわかりやすく解説

解体工事 散水

解体工事はチリやホコリが発生するので、近くに飛び散らないように散水を行います。

  • 散水の役割とは?
  • 散水はやらなくてもいいの?
  • 散水の規定ってあるの?

このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は解体工事の散水について詳しく紹介していきます。また、解体工事を行うときの水道代や散水の種類なども詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

解体工事の散水とは

解体工事では散水を行うことが多いです。散水の役割や効果、散水の種類などを詳しく紹介します。

散水の役割・効果

解体の工事中はチリやホコリなどが発生するので、それが近隣住民に飛び散るのを防ぐために散水を行います。コンクリートや木材を解体するのにショベルカーなどを使うと、周りにチリやホコリなどの粉じんが大量に発生します。散水をすると通行人や作業員への被害を減らせます。

散水の種類

散水には種類があり、解体工事をする内容によって変わります。

  • スプリンクラー
  • 常圧ホース
  • ジェットウォッシャー

「スプリンクラー」は、広い範囲に水を撒けます。工事場所全体に水がいきわたります。
「常圧ホース」は、チリやホコリの量が少ない物置やブロックの塀などを解体するときに使われます。
「ジェットウォッシャー」は、重機と一体型になっている超高圧散水機です。強い水を一気に発射でき、広範囲の粉じんを一気に防止するために使います。

解体工事で散水が不要なケース

解体工事には散水が必要な場合と必要ないケースがあります。

  • 解体場所の周りに建物がなく、チリやホコリが飛び散っても問題ない場合
  • 散水を行うと、作業者に危険がある場合

上記のような作業の場合、散水は行いません。一方で以下のようなケースは散水を行うことが多いです。

  • 鉄骨造や鉄筋コンクリート造の公共施設を解体する場合
  • 木造家屋を解体する場合
  • 吹き付けアスベストの切断を撤去する場合
  • 解体が終わったあとに行う掃除

不要なケースもありますが、ほとんどの場合は解体工事中に散水が必要です。

解体工事の散水の規定

解体工事には様々な規定があります。

  • 建築物解体工事共通仕様書
  • アスベスト関連のマニュアル
  • 一般・特定粉じんの規定
  • 散水に関する罰則規定はない

解体工事内容や場所によって変わってきますので、確認しましょう。

建築物解体工事共通仕様書

国土交通省の建築物解体工事共通仕様書には「圧砕機やブレーカー、穿孔機などチリやホコリが発生する部分には常に散水を行いましょう」と、散水に関しての注意が記されています。
駐車場、鉄筋コンクリートなどを解体するときに圧砕機や穿孔機を使用します。大きな機械を使って解体する場合は、チリやホコリが多く飛び散るので、解体工事が終わるまで散水をやめないようにしましょう。

アスベスト関連のマニュアル

国土交通省のマニュアルにはアスベストについても書かれており、湿潤化する部分や散水の方法などが細かく記されています。
湿潤化とは、解体工事を行う前に散水して解体する建物を湿らせておきます、そして、作業が始まって解体している間も解体部分に水を撒いて湿らせ続けることをいいます。

一般・特定粉じんの規定

各地方自治体では、一般と特定の粉じん規定が設けられています。
東京環境局では、一般で行われる解体工事について「散水する設備を使って水を撒くこと」と書かれています。アスベストが使われている特定の解体工事については「特定建築材料に薬液などを使って湿潤化すること」と記されています。

散水に関する罰則規定はない

国土交通省や各地方自治体には散水の決まりはありますが、水を行わずに作業をした場合の罰則はありません。
しかし、ホコリやチリが飛び散った場合、人体に影響があります。トラブルを避けるためにも散水は必要です。2023年までは罰則に対しての規定はありませんが、今後、散水に関してのマニュアルなどが変わる可能性があります。解体工事を行うときは解体場所のホームページを確認しましょう。

解体工事中の散水に関する水道代

解体工事で散水を行うと水道代が発生します。水道代の目安や負担する企業などを紹介します。

基本的には解体工事業者が負担する

解体工事で散水したときに使った水道は、ほとんどの場合解体を行った会社が支払います。
解体工事の水道代については法律に詳しく書かれていませんが、解体業者が支払うケースが多いです。ただし業者や場合によっては依頼者に水道代を請求するケースもあります。

水道代の目安

木造の家を解体するときの水道代は約5,000円〜10,000円です。解体工事は通常1週間程度行われますが、その間は大量の水を使って散水を行うので、値段が高いです。水道代の支払いを抑えようと途中で水を止めてしまうと散水ができなくなり、チリやホコリが近隣に散らばってトラブルになる可能性があります。解体工事を行っている間は散水を行いましょう。

解体工事で散水がない場合に起こるトラブル例

解体工事で散水を行わないと以下のような様々なトラブルが発生するリスクがあります。

  • 洗濯物へ粉じんが付着する
  • 近隣住宅内へ粉じんが入り込む
  • 車や外壁が粉じんまみれになる
  • 通行人・作業者が粉塵を吸ってしまう

上記のトラブルについて1つずつ見ていきましょう。

洗濯物へ粉じんが付着する

解体工事を行っているときに散水をしないと、近隣住民の洗濯物にチリやホコリなどの粉じんが付着する恐れがあります。洗濯物に粉じんが付いてしまうと、洋服などが使い物にならず、近隣トラブルに発展する可能性が高いです。解体する場所にシートを付けて工事を行っても、チリやホコリの飛び散りを100%防ぐことはできません。

近隣住宅内へ粉じんが入り込む

解体工事を行うと小さなチリやホコリが近くの家に入ります。近隣住宅の室外機に入り込むと住んでいる人に被害を及ぼす可能性があります。また、窓を空けている場合は、大量のチリやホコリや室内に入り、家の中がザラザラします。トラブルを避けるためにも、散水は必要です。

車や外壁が粉じんまみれになる

解体の工事で散水をしないと、近くに停車しているバイクや車もチリやホコリが付着します。大量の粉じんが車やバイクに付着すると車体が真っ白になってしまうケースもあり、トラブルに発展します。車やバイクに関しては、作業を行う業者がシートを持っている場合があるので、工事を始める前にしっかり確認しましょう。

通行人・作業者が粉塵を吸ってしまう

道路と解体場所が近いと、歩いている人にも粉じんがかかる可能性があります。また、通学路がある道路での解体工事は、登下校する子供にも被害が発生する可能性があります。また、水を撒かずに工事を行うと、作業を行っている人自身が大量のチリやホコリを吸ってしまい体に大きな影響を及ぼします。

解体工事の散水以外で粉じんトラブルを対策する方法

解体工事のチリやホコリには様々なトラブルがあります。トラブルを避けるために散水をはじめ様々な対策を行っています。

  • チリやホコリを防ぐ薬剤を撒く
  • 養生シートやパネルを設置する
  • 工事を行う近所へ挨拶まわりを行う
  • 専用掃除機や集塵機を使って掃除をする

業者によって内容は異なりますが、粉じん対策を徹底的に行っている会社は上記のような対策を設けています。

解体工事業者を散水で見極める方法

解体工事業者の信頼性は散水で変わります。散水は義務ではないため、水を撒かない業者もいます。散水を作業に入れている業者は、近隣に配慮しているという1つの目安になるため、信頼性が高いと認識して貰えるでしょう。解体時のトラブルを避けるためにも、散水が業務フローに入っているかを確認しましょう。

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【まとめ】解体工事では散水を行い粉じんの飛散を防止しよう

解体工事で散水を行うと、多くの粉じんやアスベストの飛散を抑えられます。散水を行わずに解体作業をすると粉じんが近くの家や人、車などに飛び散り、多くの被害が発生します。トラブルを避けるためにも、散水をしっかりと行いましょう。

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