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人手不足が叫ばれて久しい建設業界では、測量士補への注目が集まっています。測量士補は難関国家資格のため、資格試験に挑んでもなかなか合格できないという人も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、そうした測量士補の資格試験について解説していきます。試験の難易度や合格するための勉強法について解説しますので、測量士補資格の取得を目指す人はぜひ参考にしてください。
測量士補とは
測量士補とは、測量の専門家である測量士を補佐する仕事です。測量士が現場ごとに測量の計画を立て、測量士補は計画に基づいて実際に計測を行います。測量士補資格は、測量に必要な専門知識や技術を有していることの証明です。
測量士補の肩書を名乗るためには、資格試験に合格するだけではなく、国土地理院の測量士補名簿へ登録することで、初めて測量士補として仕事ができます。
測量士補と測量士の違い
測量士補と測量士は、業務内容や年収などさまざまな面で異なります。各現場にあわせて測量計画を立てることが測量士の仕事で、測量計画に基づいて実際に測量を担うのが測量士補です。
測量士は資格取得のために実務経験が必要ですが、測量士補は必要ありません。また、資格試験の難易度は測量士の方が高く、測量士補の方がやや合格しやすい傾向にあります。
測量士の年収
測量士と測量士補では、年収面も大きく異なります。測量士補の平均年収は310万円程度ですが、測量士の場合は平均で470万円から500万円を超えることもあります。測量士の場合、勤務先の規模によって年収に差が出るため、平均年収にも幅があります。
また、測量士補も測量士も、地域によって年収に差が出ることは珍しくありません。関東や関西など大都市近郊は年収が高い傾向にあり、それ以外の地域では大都市近郊の場合と比べると年収が低くなっています。
測量士補の資格試験の難易度・合格率
続いては、測量士補の資格試験における、合格率と難易度を見ていきましょう。測量士補は測量士と比べて資格試験の合格率が高めです。過去5年の合格率は次の通りです。
年度 | 2022 | 2021 | 2020 | 2019 | 2018 |
受験者数 | 12,556人 | 12,905人 | 10,361人 | 13,764人 | 13,569人 |
合格者数 | 5,540人 | 4,490人 | 3,138人 | 4,924人 | 4,555人 |
合格率 | 44.1% | 34.8% | 30.3% | 35.8% | 33.6% |
測量士と比べて合格率は高めですが、資格試験を受ける際はしっかり勉強しなければ合格できません。事前の受験勉強は非常に重要です。
測量士補の資格試験の合格率が低い理由
ここからは、測量士補の合格率が低い理由を解説します。測量士補の合格率が低い理由には、次の3つが挙げられます。
- 計算問題が多い
- 出題範囲が広い
- 実務に関する問題がある
それぞれがどういった理由かを解説します。測量士補試験の合格を目指す人は参考にしてみてください。
計算問題が多い
測量士補の資格試験の合格率が低い理由として、計算問題の多さが挙げられます。測量士補の資格試験では、合計で28問が出題されます。そのうち、10問は計算問題で高校生レベルの数学の知識が必要です。
数学に苦手意識がなければ計算問題でつまずくこともありませんが、数学が苦手な人にとっては高い壁となり合格率の低さにつながっていると考えられます。
出題範囲が広い
出題範囲の広さも、測量士補の資格試験で合格率が低くなる理由の1つです。測量士補の資格試験は、9つの科目から出題されます。それぞれの科目からまんべんなく出題されるため、膨大な量の知識を身につけなければいけません。
そのため、不得意な分野があるとそれだけ合格の確率が下がってしまいます。こうした出題範囲の広さが、測量士補の資格試験の合格率の低さの原因の1つとなっています。
実務に関する問題がある
測量士補の資格試験の合格率が低い理由の1つとして、実務に関する問題があることも挙げられます。測量士補の資格試験は、実務経験のない学生でも受験は可能です。しかし、出題される問題に回答するためには、実務的な知識が必要なケースも珍しくありません。
すでに仕事として経験のある人を除き、実務経験のない学生ではこうした問題に正解することは困難であるため、合格率の低さにつながっていると言えます。
測量士補の資格試験の概要
ここまで、測量士補の資格試験の合格率や難易度、合格率の低い理由を解説してきました。ここからは、測量士補の資格試験の概要を解説します。主に次の2つの点から解説しますので、受験を考えている人は参考にしてください。
- 受験資格・手数料
- 試験科目
受験資格・手数料
測量士補の資格試験は、年に1回行われます。受験資格は特になく、誰でも資格試験を受けられます。試験の概要を以下にまとめました。
試験日時 | 令和6年5月19日(日)
午後1時30分~午後4時30分 |
合格発表日 | 令和6年6月27日(木)午前9時 |
試験方法 | 筆記試験 |
受験手数料 | 2,850円 |
受験場所 | 北海道、宮城県、秋田県、東京都、新潟県、富山県、愛知県、大阪府、島根県、広島県、香川県、福岡県、鹿児島県、沖縄県 |
合格基準 | 700点満点中450点以上 |
注意点としては、測量士の資格試験とは異なり、測量士補の資格試験では電卓を使えません。そのため、計算問題も全て自力で計算する必要があります。
試験科目
続いて、測量士補の資格試験の試験科目を解説します。測量士補の資格試験では、次の8つの試験科目から28問が出題されます。
- 測量に関する法規
- 多角測量
- 汎地球測位システム測量
- 水準測量
- 地形測量
- 写真測量
- 地図編集
- 応用測量
以上の8科目に加えて、測量の業務に必要な測量や数学、地理に関する基礎知識を問う問題も出題されます。そのため、実質的には9つの範囲に関する知識を身につけなければいけません。
測量士補の資格試験を独学で合格する方法
測量士補の試験は幅広い科目から出題されるため、ただ勉強すれば受かるわけではありません。そこで、ここからは、測量士補の資格試験を独学で合格する方法を解説します。測量士補の資格試験に独学で挑む場合は、次の3つのポイントを考慮して勉強してみてください。
- 必要な勉強時間
- 過去問を解く
- 独学が難しい場合は通信講座も便利
必要な勉強時間
測量士補の資格試験に合格するためには、200時間ほどの勉強時間が必要と言われています。専門的な知識を問われるため、慣れない人にとっては理解に時間がかかるためです。
合計で200時間という勉強時間は、1日1時間の場合、半年程度で達成できます。1日で2〜3時間勉強できれば3ヶ月程度です。ただし、実務経験などである程度測量に関する知識がある場合、必要な勉強時間の短縮も可能です。
過去問を解く
測量士補の資格試験に合格するためには、過去問を解くことが非常に重要です。なぜなら、測量士補の資格試験では、過去の問題と似た内容が出題されることが多いからです。そのため、過去問を何回も繰り返して解くことで、試験対策になります。
ただし、同じ過去問だけを繰り返しても幅広い知識は身に着きません。さまざまな年の過去問を解くことで合格に大きく近づきます。
独学が難しい場合は通信講座も便利
独学での勉強に限界を感じる場合は、通信講座を利用することも合格するための手段です。ひたすら1人で勉強をしていると、モチベーションが下がることもあります。モチベーションが下がると、試験勉強の効率が落ちて、不合格になりかねません。
通信講座であれば、資格試験に精通した講師の解説を受けられます。また、勉強を進めるなかで出てくる質問にも回答してもらえるため、知識への理解も深まります。独学での勉強に行き詰ったら、通信講座の利用を検討しましょう。
測量士補の資格試験を独学で勉強するメリット
測量士補の資格試験を受験する際は、独学の方がメリットがあります。まず独学で勉強すれば参考書以外にお金がかかりません。先ほど解説した通信講座の場合、10万円ほどかかることも珍しくないため、大きな出費となります。
また、独学であれば通信講座と異なり、自分のペースで学習が可能です。そのため、急かされることもなく、勉強を進めたい場合もどんどん学習範囲を拡げられます。管理される勉強方法が苦手な方は、独学で試験対策を進めてみましょう。
測量士補の資格試験を独学で勉強するときの注意点
ここからは、測量士補の資格試験を独学で勉強するときの注意点を解説します。独学で資格試験の対策を行う際は、次の3つの点に注意しましょう。
- スケジュール管理・モチベーションの維持が大変
- わからない部分を質問できない
- 専門的な知識も理解する必要がある
それぞれの注意点を具体的に解説しますので、参考にしてみてください。
スケジュール管理・モチベーションの維持が大変
独学で勉強する際の注意点として、スケジュールとモチベーションの維持管理が大変な点が挙げられます。独学のため、どれくらいのペースで勉強を進めるかは全て自分で考えなければいけません。
また、自分でスケジュールを管理しても、モチベーションが低下し勉強効率が下がることもあります。独学だと勉強を継続する意思も折れやすいため、目的意識を保ちスケジュールに沿って勉強を進めることが重要です。
わからない部分を質問できない
測量士補の試験勉強を独学で進めると、わからない部分があっても質問できないことにも注意しておきましょう。どのような勉強をしていても、解答や解説を見ても理解できない部分は出てきます。
通信講座などであれば、わからない部分を質問できますが、独学では質問する相手がいません。そのため、わからない部分を自分で解決しながら勉強する必要があるため、効率が落ちることもあります。
専門的な知識も理解する必要がある
測量士補の試験では、専門的な知識が必要な問題が多く出題されます。全く知識がない人の場合は、専門用語の理解も進めなければいけないため、効率的に勉強することが難しいこともあります。
通信講座の場合は、基礎的な知識から解説してくれるため、専門的な用語や知識でもすぐに理解できます。独学で勉強を進める際は、専門用語や専門的な知識をすぐに調べられる体制を整えておきましょう。
測量士補の資格を取得するメリット
測量士補の試験に合格することは、容易ではありません。強い意志を持っていなければ、勉強が続かず、合格できません。困難を乗り越えて測量士補資格を取得するメリットは次のようなことが挙げられます。
- 雇用が安定している
- 就職するとき有利になる
- 土地家屋調査士の資格試験の一部が免除される
それぞれのメリットを解説しますので、モチベーションを上げる手段の1つとして考えてみてください。
雇用が安定している
測量士補は、雇用が安定していることが大きなメリットの1つです。測量士の仕事も測量士補の仕事も測量法で定められた独占業務のため、有資格者以外は行えません。また、測量会社は営業所ごとに測量士か測量士補を配置しなければいけないため、常に需要があります。
また、測量という仕事は建設業では必須業務のため、将来的にもなくなることは考えにくいでしょう。こうした理由から、測量士補は比較的雇用が安定しているため、資格を取得する大きなメリットといえます。
就職するとき有利になる
測量士補資格に合格すると、就職に有利な点も大きなメリットです。測量士補の資格を持っているということは、実務的な知識を持ち、測量業務をすぐに行えるという証明になります。そのため、測量会社や不動産会社、建設会社を志望する場合は、測量士補の資格が有利に働きます。また、近年では防災の観点から地方自治体でのニーズも高まっているため、民間と公共どちらでも就職には有利です。
土地家屋調査士の資格試験の一部が免除される
測量士補の資格試験に合格すると、土地家屋調査士の資格試験の一部が免除されるというメリットもあります。土地家屋調査士の資格試験は午前と午後にわかれ、測量士補の資格があれば午前の試験の免除が可能です。土地家屋調査士の資格試験の午前は難易度が高いため、免除されることで午後の試験に集中できます。土地家屋調査士の資格試験は合格率が非常に低いため、午後に集中できればその分合格の可能性は高くなるでしょう。
【まとめ】測量士補の資格試験は比較的難易度が低め!しっかり対策して合格を目指そう
今回は測量士補の資格と資格試験について詳しく解説してきました。上位資格である測量士と比べると、測量士補は合格しやすくなっています。しかし、独学で勉強する場合はスケジュールの管理やモチベーションの維持が難しく、不合格になる人も少なくありません。
測量士補の資格試験にチャレンジすることを検討している人は、今回解説した内容を参考に、試験対策に取り組んでみてください。
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