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「領収書の書き方ってこれでいいの?」
「この領収書は何を書けばいいか分からない」
「領収書の最適な保管方法が知りたい」
とお困りの方はいませんか?いざ一人親方になると領収書を書く機会も多いですよね。しかし一から書くとなると書き方に不安を覚える人も多いのではないでしょうか。今回は領収書の7つの必須項目と4つのよくある疑問について解説します。不安な方もそうでない方も、この機会に領収書の書き方を一緒に確認していきましょう!
一人親方が領収書に書くべき必須の7項目とは?
領収書は金銭の授受において重要な書類です。売上や経費でお金が動いたことの証明になります。また領収書を正しく管理すれば、不正や二重請求といった事態も防げるでしょう。一人親方になるには領収書の書き方はまず押さえておきたいですよね。では領収書を書く上で必要な7つの項目とはなんでしょうか。
①書類名
まず大事なのが書類名です。「領収書」「受取書」と誰が見ても分かるように記載します。位置は中央付近か上部左側に書きましょう。もしレイアウトに困るようなら、領収書のテンプレートを使用しても大丈夫です。無料でダウンロードできるものも多いので、自分の用途に合うものを探してみてください。ただしテンプレートそのものに間違いがないか、事前に確認してから使用するようにしましょう。
②宛名
宛名の記載は必須です。金銭の授受を行った証拠になるので、個人名や会社名・団体名は正式名称で記載しなければなりません。宛名に略称表記を使用しないよう書き方には注意しましょう。また不正を防ぐ目的で金銭を受け取る側が宛名を記載します。
③金額
金額の記載にもいくつかルールがあります。このルールは領収書を発行した後に数字を改ざんされるのを防ぐためです。まず金額の前には「¥」もしくは「金」を付けます。金額の数字は3桁ごとに「,(コンマ)」を打ち、数字の末尾には「−(ハイフン)」や「※(米印)」を付けましょう。ルールを守るだけでなく、金額に誤りがないか十分に確認してください。
④但し書き
但し書きでは具体的なサービスや商品の名前を記載しましょう。何に対して金銭の授受を行ったかのか明らかにするためです。誰が見ても分かるように分かりやすく書いてください。ただし項目が多い場合は納品書を添付することもあります。もしクレジットカードを利用した時はその旨が分かるよう記載しなければなりません。
⑤発行日
領収書の発効日は金銭の授受が行われた日を指します。つまり支払いを行った日のことです。領収書を作成した日ではないので、間違えないように気をつけてください。
⑥受領人
受領人は受領人の個人名、会社名・団体名のほか、住所や連絡先の記載が必要です。また手書き以外に判子でも代用できます。
⑦印紙
受領額が5万円以上になると印紙の添付が必要です。税抜き5万円以上でも印紙が必要になるので注意しましょう。また収入印紙は受領金額に応じて印紙代が変わります。たとえば5万円以上〜100万以下の場合、収入印紙は200円です。100万円〜200万円以下の場合は印紙代は400円になります。受領金額によって印紙代も上がるので必ず確認してください。
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一人親方が領収書で気をつけるポイント
まずは領収書に必須の7項目を解説しました。一人親方になったばかりの頃は領収書に慣れないことも多いですよね。次は一人親方が領収書を書く上で気をつけるポイントを二つ紹介します。
消費税額は税抜金額と分けて書く
複数のサービスや商品を1枚の領収書にまとめて書く時、金額の内訳に消費税額と税抜金額を分けて書きます。軽減税率の対象で消費税が異なる場合は、税率ごとに書くようにしてください。
収入印紙について
前述した通り受領した金額が税抜きで5万円以上なら、収入印紙を貼らなければなりません。しかし税抜き5万円以下の場合でも収入印紙が必要になることがあります。それは税込価格のみ記載されている場合です。消費税の詳細な金額が書かれておらず、(税込)の表記しかない時は収入印紙を貼り付ける必要があります。そして貼り付ける際にも注意が必要です。収入印紙を貼り付けたら、印紙と領収書の上から捺印します。わざとまたがって捺印するのは、印紙が不正に再利用されることを防ぐためです。また収入印紙が必要なのに印紙を添付し忘れてしまうと罰則が課せられます。収入印紙の3倍の額が過怠税として徴収されるので気をつけてください。
一人親方が領収書を発行する際のよくある4つの疑問を解説
一人親方が領収書を発行するにも色々なケースがあります。時と場合によって守るべきルールも変わるので、具体的な状況を元に見ていきましょう。よくある疑問を4つ集めたので、ぜひ参考にしてみてください。
再発行を頼まれた場合
取引先から領収書の再発行を頼まれることもあるかもしれません。もし再発行を頼まれたら、必ず「再発行」の記載を入れてください。この場合、日付は「再発行した日」になります。本来の領収書が不正利用されないよう再発行した領収書と区別をつけることが大切です。
書き方を間違えた場合
もし領収書を書き間違えたら再発行しましょう。日付や金額の不備にも訂正印や修正テープは使用しないでください。もしすでに領収書を渡してしまった場合は返却を依頼する必要があります。
「宛名は上様で良い」と言われた場合
「宛名は上様で良い」と言われた場合はどうしますか?一般的に領収書は第三者でも判断できるよう、宛名は正式名称で書くことになっています。宛名が「上様」の場合、金銭の受け渡しに「誰が誰へ」行ったのか第三者には分かりません。事実関係が判別できなければ、税務調査で領収書として認められない可能性もあります。たとえ長年取引をしている関係性であっても、宛名には正式名称で書くようにしてください。
領収書に印鑑を押印し忘れた場合
領収書に押印し忘れても条件を満たしていれば問題ありません。その条件は上記に挙げた領収書に書くべき必須の7項目のうち、「書類名・宛名・金額・但し書き・発行日・受領人」を満たしている場合です。これらが記載されていれば法的に領収書として認められます。領収書は押印がなくても、手書きの署名や印刷でも記載があれば大丈夫です。
一人親方の領収書の保管期間は?基本は7年間!
これまで領収書の書き方や発行する際の注意点を確認しました。領収書は発行・受領した後も、一定期間保管しなければなりません。また保管方法を誤るといざという時に用意できなくなります。そうならない為にも領収書の保管期間や保管方法を詳しく見ていきましょう。
紙の場合は7年間保管しよう
領収書は確定申告の際にも必要なので、一定期間は保管しなければなりません。保管期間は青色申告、白色申告で異なります。保管期間の違いを説明する前に青色申告と白色申告の違いを簡単に説明しますね。
一人親方のような個人事業主の場合、確定申告で青色申告か白色申告かを選ぶことができます。青色を選ぶと手続きや申告する書類が多い分、様々な特別控除を受けられます。また青色申告を希望する場合は、指定の期間内に税務署へ書類を提出しなければなりません。
一方で白色申告を希望する際の手続きは特にありません。手続きや書類が少なくて済む分、節税するメリットは少ないです。このように白色申告と青色申告で様々な違いがあります。
では領収書の保管期間にも違いはあるのでしょうか。
青色申告の場合、帳簿と併せて7年間保管する必要があります。白色申告の場合、保管期間は5年間ですが例外で7年間保管しなければいけないケースもあります。どちらの場合でも領収書はなるべく7年保管した方が良さそうです。
保管方法については次のように整理することができます。
一つは封筒にまとめる方法です。受領したレシートや領収書を封筒に分けて保管します。封筒を月や費用ごとに整理すると分かりやすいです。
二つ目はノートに貼る方法です。封筒と同様に月や費用ごとに仕分けて、ノートに貼り付けて管理します。少し手間はかかりますが、一覧で見やすく紛失しづらいでしょう。
三つ目はファイリングする方法です。クリアファイルやA4のポケットファイルなどを使って仕分けます。インデックスで月や科目などの見出しをつけるとより見やすくなります。
このように整理しておくと見返す時に確認しやすいのでおすすめです。もし税務署から提出を求められた場合、速やかに提出しなければならないので日頃から領収書をこまめに管理しておくと良いでしょう。
(白色申告と青色申告の違いを参考:「白色申告とは?」弥生確定申告安心ガイド)
電子データで保存する場合
電子データで領収書を保存する場合、電子帳簿保存法の要件に従わなければなりません。電子帳簿保存法は領収書などの書類をデータ化して保存することを認めた法律です。全ての書類がデータ保存を認められた訳ではなく、次のようなデータ方法を認めています。電子帳簿保存法は主に「電子帳簿等保存」「スキャナ保存」「電子取引」の三種類です。電子取引を保存する際の要件も定められているので、詳細は国税庁のホームページ等を確認してください。
(参考:「電子帳簿保存法」ミラサポplus)
クレジット決済は明細が必要
仕事用のクレジットカードを作っておくと管理しやすいです。カード決済時に発行される利用明細はいつ、どこで、何をいくらで買ったのかが一目で分かるため領収書の代わりになります。カード会社から毎月の明細も発行されるので、利用明細と併せて管理しておくと良いでしょう。バラバラの紙の領収書を整理するよりも、管理が簡単で分かりやすいです。毎月の支出が明確に分かるので、無駄な出費にも気づきやすくなるかもしれません。
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【まとめ】一人親方の領収書の書き方は間違えないように気をつけよう
いかがだったでしょうか。今回は一人親方の領収書の書き方から注意事項まで詳しく解説しました。絶対に書くべき項目や間違えやすいポイントなどを押さえて、正しい領収書を発行することが大切です。また保管期間や保存方法にも気をつけて、間違いのないようにしましょう。一人親方は領収書一つにも責任が伴いますので、自分が確認しやすい方法で日々管理すると良いでしょう。
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